“君前”の読み方と例文
読み方割合
くんぜん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
女々めめしいからよ。君前くんぜんであのざまは何のことかい。なぜ泣いたか殿はお気付き遊ばしておられるぞ。あの時も意味ありげに仰有おっしゃった筈じゃ。
十万石の怪談 (新字新仮名) / 佐々木味津三(著)
「——いつにない其許そこ弱音よわね、正成がまいっても勝目がないとは、なんとしたことばだ。しかも君前くんぜん、しかも今日の出陣を前に」
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、馳走した上、音物いんもつを贈って、さまざま君前くんぜんを申しなだめて貰いもし、また、営中の形勢をもただそうとしたのだが、飛騨守は、たもとを払って
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)