“君子人”の読み方と例文
読み方割合
くんしじん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
閻婆えんば老舌ろうぜつとソラ涙に負けただけでなく、この君子人くんしじんにも、おのれに負ける一面があったといえる。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「牧瀬が帰朝してると聞いたが、やつぱりさうかい。うん、あの男は後輩の中でも天才的な特長があるらしいけど、多少変りものなのだ、根は君子人くんしじんだ。さうなあ、交際つて別に毒になるほどのこともないが、利益にもならんね。」
夏の夜の夢 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
少し頭の地が見える頭髪をきれいに分け、商人でもなし職人肌でもない、瀟洒しょうしゃな市井の君子人くんしじん肌といったような旦那であった。声までが低めで温厚な女性音をふくんでいる。