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らう
ふりがな文庫
“
郎
(
らう
)” の例文
與
(
よ
)
四
郎
(
らう
)
心
(
こゝろ
)
をつけて
物事
(
ものごと
)
を
見
(
み
)
るに、さながら
戀
(
こひ
)
に
心
(
こゝろ
)
をうばゝれて
空虚
(
うつろ
)
に
成
(
なり
)
し
人
(
ひと
)
の
如
(
ごと
)
く、お
美尾
(
みを
)
お
美尾
(
みを
)
と
呼
(
よ
)
べば
何
(
なに
)
えと
答
(
こた
)
ゆる
詞
(
ことば
)
の
力
(
ちから
)
なさ
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
喜
(
き
)
一
郎
(
らう
)
と云つた
其
(
その
)
お幸の父も、お幸とお幸より三つ
歳下
(
としした
)
の長男の
久吉
(
ひさきち
)
がまだ幼少な時に肺病に
罹
(
かか
)
つて二年余りも
煩
(
わづら
)
つて
歿
(
な
)
くなりました。
月夜
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
三高教授の安藤
勝
(
しよう
)
一
郎
(
らう
)
氏は人も知る音楽学校の安藤
幸子
(
かうこ
)
女史の亭主で、幸子女史と比べると、ずつと女性的の優しい顔立を持つてゐる。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
参
(
まゐ
)
りました
処
(
ところ
)
は
堺町
(
さかひちやう
)
三
条
(
でう
)
北
(
きた
)
に
入
(
い
)
る
町
(
まち
)
といふ、
大層
(
たいそう
)
六
(
む
)
づかしい
町名
(
ちやうめい
)
でございまして、
里見
(
さとみ
)
忠
(
ちう
)
三
郎
(
らう
)
といふ
此頃
(
このごろ
)
新築
(
しんちく
)
をした
立派
(
りつぱ
)
な
家
(
うち
)
で
牛車
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
近所
(
きんじよ
)
の
子供
(
こども
)
の
中
(
なか
)
で、
遊
(
あそ
)
んで
氣
(
き
)
の
置
(
お
)
けないのは、
問屋
(
とんや
)
の三
郎
(
らう
)
さんに、お
隣
(
とな
)
りのお
勇
(
ゆう
)
さんでした。この
人達
(
ひとたち
)
は
父
(
とう
)
さんと
同
(
おな
)
い
年
(
どし
)
でした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
其後
(
そのご
)
三
月
(
ぐわつ
)
二十八
日
(
にち
)
に、
内山
(
うちやま
)
九三
郎
(
らう
)
氏
(
し
)
が
發掘
(
はつくつ
)
して、
大把手
(
おほとつて
)
を
出
(
だ
)
した。
其記事
(
そのきじ
)
は
東京人類學會雜誌
(
とうきやうじんるゐがくゝわいざつし
)
の八十六
號
(
がう
)
に
記載
(
きさい
)
せられてある。
探検実記 地中の秘密:03 嶺の千鳥窪
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
三
段
(
だん
)
池谷
(
いけのや
)
信
(
しん
)
三
郎
(
らう
)
は
骰子
(
サイツ
)
を
頭上
(
づじやう
)
にかざして
禮拜
(
らいはい
)
する。
僕
(
ぼく
)
など
麻雀
(
マージヤン
)
はしばしば
細君
(
さいくん
)
と
口喧嘩
(
くちけんくわ
)
の
種子
(
たね
)
になるが、これが
臨戰前
(
りんせんまへ
)
だときつと八
卦
(
け
)
が
惡
(
わる
)
い。
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
夫 (小説を声高に読みはじめる)「
芳町
(
よしちやう
)
で幅の利く顔役、
弥太
(
やた
)
五
郎
(
らう
)
源
(
げん
)
七が出先から子分に持たせてよこした手紙を見た女房おげんの顔の色がさつと変り……」
世帯休業
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
自分ばかりが
博識
(
ものしり
)
がるものなり、
菊塢
(
きくう
)
は
奥州
(
おうしう
)
よりボツト出て、
堺町
(
さかひてう
)
の
芝居茶屋
(
しばゐぢやや
)
和泉屋
(
いづみや
)
勘
(
かん
)
十
郎
(
らう
)
方
(
かた
)
の
飯焚
(
めしたき
)
となり、
気転
(
きてん
)
が
利
(
き
)
くより店の
若衆
(
わかいしゆ
)
となり、
客先
(
きやくさき
)
の
番附
(
ばんづけ
)
配
(
くば
)
りにも
隅田の春
(新字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
で、
平岡権
(
ひらをかごん
)
八
郎
(
らう
)
君との関係上少しは知つてゐる花月園の、ホテルの方へ
暫
(
しば
)
らく滞在する事にした。
私の社交ダンス
(新字旧仮名)
/
久米正雄
(著)
苗字
(
めうじ
)
は
個人
(
こじん
)
の
家
(
いへ
)
の
名
(
な
)
で、
多
(
おほ
)
くは
土地
(
とち
)
の
名
(
な
)
を
取
(
と
)
つたものである。
例
(
たと
)
へば那須の
與
(
よ
)
一、熊谷の
直實
(
なほざね
)
、秩父の
重忠
(
しげたゞ
)
、鎌倉の
權
(
ごん
)
五
郎
(
らう
)
、三浦の
大介
(
おほすけ
)
、佐野の
源左衛門
(
げんざゑもん
)
といふの
類
(
るゐ
)
である。
誤まれる姓名の逆列
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
十二年には八男
剛
(
かう
)
十
郎
(
らう
)
が生れた。家譜に「文政己丑十一月七日生、幼名浅岡益寿贈ところ」
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
そこで農事に委しい人を頼まうといふことになつて
相馬
(
さうま
)
藩から二
宮
(
みや
)
金
(
きん
)
二
郎
(
らう
)
(
尊徳
(
そんとく
)
翁の
子
(
し
)
、其頃五十餘の
大兵
(
だいへう
)
な人)を
喚
(
よ
)
び、伊豆の代官
江川
(
えがは
)
氏の
手附
(
てづき
)
の
河野鐵平
(
かうのてつへい
)
といふ人をも
召
(
めし
)
た。
兵馬倥偬の人
(旧字旧仮名)
/
塚原渋柿園
、
塚原蓼洲
(著)
冬のさむい晩のこと、三
郎
(
らう
)
はおばあさんと二人で、奥座敷のこたつにあたつてゐました。庭の竹やぶが、とき/″\風に吹きたわむ音がして、そのあとは、しんとしづかになります。
大寒小寒
(新字旧仮名)
/
土田耕平
(著)
「風太郎とはお前だつたのか、
珊
(
さん
)
五
郎
(
らう
)
、言ひ分があるなら聞いてやらう」
銭形平次捕物控:003 大盗懺悔
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
郎
(
らう
)
征伐
(
せいばつ
)
のよしを
聞及
(
きゝおよ
)
び、
願
(
ねが
)
はくは
鬼桃太郎
(旧字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
ら
降
(
おり
)
たつ
後姿
(
うしろすがた
)
見送
(
みおく
)
る
物
(
もの
)
はお
八重
(
やへ
)
のみならず
優子
(
いうこ
)
も
部屋
(
へや
)
の
障子
(
しようじ
)
細目
(
ほそめ
)
に
明
(
あ
)
けて
言
(
い
)
はれぬ
心〻
(
こゝろ/\
)
を三
郎
(
らう
)
一人
(
ひとり
)
すゞしげに
行々
(
ゆく/\
)
吟
(
ぎん
)
ずる
詩
(
からうた
)
きゝたし
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
それから
豊前太夫
(
ぶぜんだいふ
)
が
来
(
き
)
ました。
富本
(
とみもと
)
上
(
じやう
)
るりに
庄
(
せう
)
五
郎
(
らう
)
が
来
(
き
)
ましたので、
長唄
(
ながうた
)
の
出囃
(
でばやし
)
が
有
(
あ
)
ります。岩「
成程
(
なるほど
)
これはえらい、ぢやア見に
行
(
い
)
きませう。 ...
明治の地獄
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
父
(
とう
)
さんがお
家
(
うち
)
の
表
(
おもて
)
に
出
(
で
)
て
遊
(
あそ
)
んで
居
(
を
)
りますと、
何時
(
いつ
)
でも
坂
(
さか
)
の
上
(
うへ
)
の
方
(
はう
)
から
降
(
お
)
りて
來
(
き
)
て一
緒
(
しよ
)
に
成
(
な
)
るのは、この三
郎
(
らう
)
さんでした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
そのむかし京役者の坂田
藤
(
とう
)
十
郎
(
らう
)
は江戸の水は
不味
(
まづ
)
くて飲めないといつて
東下
(
あづまくだり
)
をする時には、京の水を四斗樽に幾つも詰め込んで持つて往つたといふが
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
相手方
(
あひてかた
)
も
勿論
(
もちろん
)
仲間内
(
なかまうち
)
に
多
(
おほ
)
く、
始終
(
しじう
)
顏
(
かほ
)
を
合
(
あは
)
せるのが六
段
(
だん
)
佐佐木茂索
(
ささきもさく
)
、三
段
(
だん
)
和木
(
わぎ
)
清
(
せい
)
三
郎
(
らう
)
、三
段
(
だん
)
池谷
(
いけのや
)
信
(
しん
)
三
郎
(
らう
)
などで、
時
(
とき
)
に六
段
(
だん
)
菊池寛
(
きくちくわん
)
、五
段
(
だん
)
廣津和郎
(
ひろつかづを
)
、七
段
(
だん
)
川崎備寛
(
かはさきびくわん
)
、六
段
(
だん
)
濱尾
(
はまを
)
四
郎
(
らう
)
、四
段
(
だん
)
古川緑波
(
ふるかはりよくは
)
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
「聽いたよ、福井町の
城
(
じやう
)
彈
(
だん
)
三
郎
(
らう
)
といふ評判のよくない浪人者が、脇差で胸を突かれて死んでゐたんだつてね。——恐しく腕の出來る浪人者だといふぢやないか、茶汲女や守りつ
娘
(
こ
)
には殺せねえよ」
銭形平次捕物控:139 父の遺書
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
郎
(
らう
)
は
雉子
(
きじ
)
猿
(
さる
)
犬
(
いぬ
)
の
三郎党
(
さんらうだう
)
を
從
(
した
)
が
鬼桃太郎
(旧字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
一
向
(
む
)
きに
病氣
(
びやうき
)
とばかり
思
(
おも
)
ひぬれば、
與
(
よし
)
四
郎
(
らう
)
限
(
かぎ
)
りもなく
傷
(
いた
)
ましくて、
醫者
(
いしや
)
にかゝれの、
藥
(
くすり
)
を
呑
(
の
)
めのと
悋氣
(
りんき
)
は
忘
(
わす
)
れて
此事
(
このこと
)
に
心
(
こゝろ
)
を
盡
(
つく
)
しぬ。
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
そんな名剣も貧乏神だけは
何
(
ど
)
うにも出来ないものと見えて、犬養氏は最近和田
維
(
つな
)
四
郎
(
らう
)
氏の
取持
(
とりもち
)
で、所蔵の刀剣全部を根こそぎ
久原
(
くはら
)
家へ売渡す事に
定
(
き
)
めた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「いゝえ、
炭問屋
(
すみどんや
)
は
疾
(
と
)
うに
潰
(
つぶ
)
れて、お
厩橋
(
うまやばし
)
へ
来
(
き
)
た時
私
(
わたくし
)
が
縁付
(
えんづ
)
いたのです」「お
前
(
まへ
)
の
御亭主
(
ごていしゆ
)
は」「
秀
(
ひで
)
三
郎
(
らう
)
と
云
(
い
)
つて五代目でございます」「早く死んだのかえ」
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
ある
日
(
ひ
)
の
夕方
(
ゆふがた
)
の
事
(
こと
)
、
父
(
とう
)
さんは
何
(
なに
)
かの
事
(
こと
)
で三
郎
(
らう
)
さんと
爭
(
あらそ
)
ひまして、この
好
(
よ
)
い
遊
(
あそ
)
び
友達
(
ともだち
)
を
泣
(
な
)
かせてしまひました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「とんだ五九
郎
(
らう
)
だ‥‥」と、
誰
(
だれ
)
かが
呟
(
つぶや
)
いた。
劇
(
はげ
)
しい
笑聲
(
せうせい
)
がわつと
起
(
おこ
)
つた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
珊
(
さん
)
五
郎
(
らう
)
はそれに構はず、悲痛に顏をふり仰いで續けました。
銭形平次捕物控:003 大盗懺悔
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
怪
(
あや
)
しや三
郎
(
らう
)
の
便
(
たよ
)
りふつと
聞
(
きこ
)
えず
成
(
な
)
りぬ
待
(
ま
)
つには
一日
(
ひとひ
)
も
侘
(
わび
)
しきを
不審
(
いぶか
)
しかりし
返事
(
へんじ
)
の
後
(
のち
)
今日
(
けふ
)
や
來給
(
きたま
)
ふ
明日
(
あす
)
こそはと
空
(
そら
)
だのめなる
日
(
ひ
)
を
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
千葉県知事折原
己
(
き
)
一
郎
(
らう
)
氏が、以前福岡県知事を勤めてゐた頃、ある宴会で目もとの
可愛
(
かあい
)
らしい芸者が
側目
(
わきめ
)
もふらず、じつと自分の顔に見とれてゐるのに気がついた。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
夫
(
それ
)
から
此
(
この
)
長
(
ちやう
)
二
郎
(
らう
)
のお
茶碗
(
ちやわん
)
——
是
(
これ
)
は
先達
(
せんだつて
)
もちよいと
拝見
(
はいけん
)
をいたしましたが
此四品
(
このよしな
)
でお
幾
(
いく
)
らでげす。
士族の商法
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
それはたしか
去年
(
きよねん
)
の
春頃
(
はるごろ
)
、
池谷
(
いけのや
)
信
(
しん
)
三
郎
(
らう
)
の
家
(
うち
)
でのことで、
前日
(
ぜんじつ
)
の
晝頃
(
ひるごろ
)
はじめて
翌日
(
よくじつ
)
の
夕方過
(
ゆふがたす
)
ぎまで八
圈戰
(
けんせん
)
を五
回
(
くわい
)
ぐらゐ
繰
(
く
)
り
返
(
かへ
)
したやうに
思
(
おも
)
ふが、
終
(
をは
)
りには
頭
(
あたま
)
朦朧
(
もうろう
)
として
體
(
からだ
)
はぐたぐたになつてしまつた。
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
「
鎭西
(
ちんぜい
)
八
郎
(
らう
)
爲朝
(
ためとも
)
ぢやあるめえし」
銭形平次捕物控:116 女の足跡
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
思
(
おも
)
ふに
男心
(
をとこごゝろ
)
の
頼
(
たの
)
みがたさよ
我
(
わ
)
れ
周旋
(
とりもち
)
する
身
(
み
)
として
事
(
こと
)
整
(
とゝの
)
ふは
嬉
(
うれ
)
しけれど
優子
(
いうこ
)
どのゝ
心
(
こゝろ
)
宜
(
よ
)
く
見
(
み
)
えたり三
郎
(
らう
)
喜
(
よろ
)
こびしと
傳
(
つた
)
へ
給
(
たま
)
へとは
餘
(
あま
)
りといへど
昔
(
むか
)
しを
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
和
(
わ
)
三
郎
(
らう
)
から初めて徳三郎になつた折の事、ある日
北船場
(
きたせんば
)
の
物持
(
ものもち
)
平野屋の一族が、西桟敷の幾つかを買ひ切つて、見物に来てゐたが、そのなかに
別家
(
べつけ
)
の一人娘お常といふのがゐて
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
いんきんだむしの
附着
(
くつゝ
)
いてる箱は
川原崎
(
かはらさき
)
権
(
ごん
)
十
郎
(
らう
)
の
書
(
か
)
いたてえ……えゝ
辷
(
すべ
)
つて
転
(
ころ
)
んだので忘れちまつた、
醋吸
(
すすひ
)
の三
聖
(
せい
)
格子
(
かうし
)
に
障子
(
しやうじ
)
に……
簾
(
すだれ
)
アハヽヽヽ、おい
何
(
ど
)
うした、
確
(
しつ
)
かりしねえ。
にゆう
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
あれは
日
(
ひ
)
がけの
集
(
あつ
)
めとしるく
土手
(
どて
)
を
行
(
ゆ
)
く
影
(
かげ
)
そゞろ
寒
(
さむ
)
げに、
折
(
をり
)
ふし
供
(
とも
)
する三五
郎
(
らう
)
の
聲
(
こゑ
)
のみ
何時
(
いつ
)
に
變
(
かは
)
らず
滑稽
(
おどけ
)
ては
聞
(
きこ
)
えぬ。
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
是
(
これ
)
は
武蔵屋
(
むさしや
)
権
(
ごん
)
三
郎
(
らう
)
を
引掛
(
ひツかけ
)
たのだが
何日
(
なんか
)
とも
日
(
ひ
)
が
認
(
したゝ
)
めてないから、
幾日
(
いくか
)
だらう、不思議な事もあるものだ、
是
(
これ
)
は
落字
(
らくじ
)
をしたのか知ら、忘れたのではないか、と
不審
(
ふしん
)
を打つ者があると
落語の濫觴
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
それは
外
(
ほか
)
でもない、大阪市助役の関一氏と三井物産大阪支店の武村
貞
(
てい
)
一
郎
(
らう
)
氏。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
與
(
よ
)
四
郎
(
らう
)
が
方
(
かた
)
に
變
(
かは
)
る
心
(
こゝろ
)
なければ、一日も百
年
(
ねん
)
も
同
(
おな
)
じ
日
(
ひ
)
を
送
(
おく
)
れども
其頃
(
そのころ
)
より
美尾
(
みを
)
が
樣子
(
やうす
)
の
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
に
怪
(
あや
)
しく、ぼんやりと
空
(
そら
)
を
眺
(
なが
)
めて
物
(
もの
)
の
手
(
て
)
につかぬ
不審
(
いぶか
)
しさ。
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
御存生
(
ごぞんじやう
)
なら
川田
(
かはだ
)
小
(
こ
)
一
郎
(
らう
)
君
(
くん
)
だね、
腹
(
はら
)
の
膨
(
ふく
)
れてゐる
処
(
ところ
)
から
体格
(
かつぷく
)
と云ひ、ニコヤカなお
容貌
(
かほつき
)
と云ひ、
頸
(
えり
)
が
二重
(
ふタヘ
)
に
成
(
な
)
つてゐる
様子
(
やうす
)
はそつくりだね、
何
(
なに
)
しろもう
神
(
かみ
)
になつちまつて
仕
(
し
)
やうがない
七福神詣
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
怪
(
あや
)
しき
書風
(
しよふう
)
に
正躰
(
しやうたい
)
得
(
え
)
しれぬ
文字
(
もじ
)
を
書
(
かき
)
ちらして、これが
雪子
(
ゆきこ
)
の
手跡
(
しゆせき
)
かと
情
(
なさけ
)
なきやうなる
中
(
なか
)
に、
鮮
(
あざや
)
かに
讀
(
よ
)
まれたる
村
(
むら
)
といふ
字
(
じ
)
、
郎
(
らう
)
といふ
字
(
じ
)
、あゝ
植村
(
うゑむら
)
録郎
(
ろくらう
)
、
植村
(
うゑむら
)
録郎
(
ろくらう
)
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
先
(
まづ
)
此方
(
こちら
)
へと、
鑑定
(
めきゝ
)
をして
貰
(
もら
)
ふ
積
(
つも
)
りで、
自慢
(
じまん
)
の
掛物
(
かけもの
)
は
松花堂
(
しやうくわだう
)
の
醋吸
(
すすひ
)
三
聖
(
せい
)
を見せるだらう、
宜
(
よ
)
い
掛物
(
かけもの
)
だ、
箱書
(
はこがき
)
は
小堀
(
こぼり
)
権
(
ごん
)
十
郎
(
らう
)
で、
仕立
(
したて
)
が
慥
(
たし
)
か
宜
(
よ
)
かつたよ、
天地
(
てんち
)
が
唐物緞子
(
からものどんす
)
、
中
(
なか
)
が
白茶地
(
しらちやぢ
)
の
古金襴
(
こきんらん
)
で。
にゆう
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
まだかまだかと
塀
(
へい
)
の
廻
(
まわ
)
りを七
度
(
た
)
び
廻
(
まわ
)
り、
欠伸
(
あくび
)
の
數
(
かず
)
も
盡
(
つ
)
きて、
拂
(
はら
)
ふとすれど
名物
(
めいぶつ
)
の
蚊
(
か
)
に
首筋
(
くびすぢ
)
額
(
ひたい
)
ぎわしたゝか
螫
(
さゝ
)
れ、三五
郎
(
らう
)
弱
(
よわ
)
りきる
時
(
とき
)
、
美登利
(
みどり
)
立出
(
たちい
)
でゝいざと
言
(
い
)
ふに
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
有
(
あ
)
るかツて、えらいのが
来
(
き
)
て
居
(
ゐ
)
ます、
故人
(
こじん
)
高島屋
(
たかしまや
)
や
彦三郎
(
しんすゐ
)
が
来
(
き
)
て
居
(
ゐ
)
ます、
半
(
はん
)
四
郎
(
らう
)
や、
仲蔵
(
なかざう
)
なども
来
(
き
)
て、それに
今度
(
こんど
)
訥升
(
とつしやう
)
に
宗
(
そう
)
十
郎
(
らう
)
が
這入
(
はい
)
つて
大層
(
たいそう
)
な
芝居
(
しばゐ
)
が
有
(
あ
)
ります。岩「
成程
(
なるほど
)
此方
(
こつち
)
の
方
(
はう
)
が
宜
(
い
)
い。 ...
明治の地獄
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
弱
(
よわ
)
い
者
(
もの
)
いぢめは
此方
(
こつち
)
の
恥
(
はぢ
)
になるから三五
郎
(
らう
)
や
美登利
(
みどり
)
を
相手
(
あひて
)
にしても
仕方
(
しかた
)
が
無
(
な
)
い、
正太
(
しようた
)
に
末社
(
まつしや
)
がついたら
其時
(
そのとき
)
のこと、
决
(
けつ
)
して
此方
(
こつち
)
から
手出
(
てだ
)
しをしてはならないと
留
(
とゞ
)
めて
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
... 八
代目
(
だいめ
)
団
(
だん
)
十
郎
(
らう
)
や
市村羽左衛門
(
いちむらうざゑもん
)
の
怪談
(
くわいだん
)
、
沢村宗
(
さはむらそう
)
十
郎
(
らう
)
の
御殿女中
(
ごでんぢよちう
)
の
怪談
(
くわいだん
)
、
岩井半
(
いはゐはん
)
四
郎
(
らう
)
の
怪談
(
くわいだん
)
、
其他
(
そのた
)
聞いた事見た事を
種々
(
いろ/\
)
集めてゐるんですが」と
云
(
い
)
ふと、
是真翁
(
ぜしんをう
)
が「
円朝
(
ゑんてう
)
さん、
妙
(
めう
)
な
怪談
(
くわいだん
)
の
種子
(
たね
)
がある。 ...
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
目下
(
もくか
)
では
大倉
(
おほくら
)
喜
(
き
)
八
郎
(
らう
)
君
(
くん
)
さ。
七福神詣
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
“郎”の解説
郎(ろう)は、漢姓のひとつ。『百家姓』の48番目の名字である。2020年の中華人民共和国の統計では人数順の上位100姓に入っておらず、台湾の2018年の統計では296番目に多い姓で、652人がいる。
南匈奴の姓でもある。
満州族の鈕祜禄氏に対応する漢姓である。鈕祜禄は満州語で「狼」を意味するため、同音の雅字の「郎」に置き換えられた。
(出典:Wikipedia)
郎
常用漢字
中学
部首:⾢
9画
“郎”を含む語句
女郎
和郎
女郎買
貴郎
菊五郎
三郎
女郎屋
団十郎
女郎衆
野郎
太郎
次郎
馬鹿野郎
郎党
新郎
小女郎
情郎
雪女郎
五郎兵衛
女郎花
...