動物どうぶつ)” の例文
野生やせいけものだけでも、二百六十八種にひやくろくじゆうはつしゆうしうまそのほか家畜かちく動物どうぶつ十六種じゆうろくしゆもゐますが、こゝではやま動物どうぶつについてすこしくおはなししませう。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
ローズ・ブノワさんは動物どうぶつきで、動物どうぶつの方でもローズ・ブノワさんがきです。だからこそとりけもののいうことがわかるのです。
母の話 (新字新仮名) / アナトール・フランス(著)
これがさるほうちかいか、人間にんげんほうちかいかは、議論ぎろんがあるにしても、とにかく人間にんげんさるとの中間ちゆうかん動物どうぶつといつてつかへはありません。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
ケーくん、ぼくは、人間にんげんがあまり強欲ごうよくなものだから、戦争せんそうをしたり、けんかをしたり、つみもない動物どうぶつまでころしたりするのだとおもうよ。
太陽と星の下 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そんな無意な生涯なら動物どうぶつでもおくツてゐる。如何いかに何んでも、僕は動物となツてまでもやすさをむさぼらうとは思はないからな!
虚弱 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
始終しゞゆうくるつたやうにまはつてた二ひき動物どうぶつは、きはめてかなしげにもまたしづかにふたゝすわみ、あいちやんのはうながめました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
(お前達まへだち生意気なまいきだよ、)とはげしくいひさま、わきしたからのぞかうとしたくだん動物どうぶつ天窓あたま振返ふりかへりさまにくらはしたで。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ふだんでもこわい声をだすおとうさんですから、よっぱらってだす、そのあらあらしい声には、なにかこわい動物どうぶつのほえ声みたいなところがあります。
あたまでっかち (新字新仮名) / 下村千秋(著)
人智じんちなるものが、動物どうぶつと、人間にんげんとのあひだに、おほいなる限界さかひをなしてつて、人間にんげん靈性れいせいしめし、程度ていどまで、實際じつさいところ不死ふしかはりをしてゐるのです。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
獅子しゝ猛烈まうれつだの、おほかみ兇惡きようあくだのといつて、この猛狒ゴリラほどおそろしい動物どうぶつはまたとあるまい、動物園どうぶつゑんてつおりなか姿すがたでも、一見いつけんして戰慄せんりつするほど兇相あくさう
カラスのことも、えている小屋こやのことも、動物どうぶつたちのことも、なにもかも忘れてしまったのでした。
諸君しよくんこひわらふのは、畢竟ひつきやうひとわらふのである、ひと諸君しよくんおもつてるよりも神祕しんぴなる動物どうぶつである。
湯ヶ原より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
ほか動物どうぶつも、みんなおなじやうにいてばかりゐました。に、動物園どうぶつゑん動物どうぶつ監獄かんごくでありました。
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
木曾きそ山地さんちそだつた眼付めつき可愛かあいらしい動物どうぶつがその博勞ばくらうかれながら、諸國しよこくはたらきにるのです。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
それから鯨というほにゅう動物どうぶつが、海中にすんで魚のような形になってしまったでしょう。
宇宙の迷子 (新字新仮名) / 海野十三(著)
えうするに、化物ばけもの形式けいしき西洋せいやうは一たい幼稚えうちである。希臘ぎりしや埃及えじぷとおほ人間にんげん動物どうぶつ繼合つぎあはせをやつてことまへべたが、それではかたちたくみ出來できても所謂いはゆる完全くわんぜん化物ばけものとはへない。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
人間にんげん動物どうぶつとのあいだ愛情あいじょうにはいくらかあっさりしたところがあるものとえます……。
冬にいたりて帰蟄きちつする者なればなり、つ一行二十七名の多勢なれば、如何なる動物どうぶつと雖も皆遁逃とんとうしてただちにかげしつし、あへがいくわふるものなかりき、折角せつかく携帯けいたいせる三尺の秋水しうすゐむなしく伐木刀とへん
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
教会けうくわい草木さうもくまた動物どうぶつの如き自然物しぜんぶつにあらず、草木は時期じきさだめてはなむすび、小児せうに時期じき経過けいくわすれば成人せいじんして智力ちりよく啓発けいはつに至るべし、しかれども教会けうくわい人為的じんゐてきなり、復興ふくこうせんとほつせば明日めうにち
問答二三 (新字旧仮名) / 内村鑑三(著)
大日本だいにほん妾宅用せふたくよう制限せいげんされた狆君ちんくんが、コスモポリタン動物どうぶつでないこと亦無論またむろんである。日本主義者にほんしゆぎしや帝國主義者ていこくしゆぎしや國家主義者こくかしゆぎしや愛國者あいこくしや國自慢者くにじまんしやなどがコスモポリタンじんでないことじつ無論むろんである。
みぎのような條件じようけん完全かんぜんそなはつてゐなくとも、大抵たいていひと屋外おくがい避難ひなんせんとあせるにちがひない。これはむし動物どうぶつ本能ほんのうであらう。まへなにかすめてとほるとききゆうまぶたぢるような行動こうどうあひてゐる。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
動物どうぶつはいつの時代じだいにも口をききましたし、いまでもまだ口をきくのです。しかし、とりけものは自分のお友だちにしか口をききません。
母の話 (新字新仮名) / アナトール・フランス(著)
二、三にちまえの新聞しんぶんにあったが、まち中央ちゅうおうへビルディングができるので、ふかくほりさげていると、動物どうぶつほねてきた。
アパートで聞いた話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
日本につぽん南北なんぼくながつゞいてゐて、ところによる氣候きこう變化へんかもいろ/\ですから、動物どうぶつもまた、いろ/\なものがんでゐます。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
たゞ埴輪はにわといつて、ひとぞう動物どうぶつかたちつぼかたちつちつくつたものがならべてあつたことは、そののこものがあるのでわかります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
家鴨あひるやドードてう、ローリーてう小鷲こわし其他そのほか種々いろ/\めづらしい動物どうぶつましたが、あいちやんの水先案内みづさきあんないで、みんたいしてのこらずきしおよぎつきました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
人智じんちなるものが、動物どうぶつと、人間にんげんとのあいだに、おおいなる限界さかいをなしておって、人間にんげん霊性れいせいしめし、程度ていどまで、実際じっさいところ不死ふしかわりをしているのです。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
すべてひと感情かんじやう動物どうぶつで、しきときには何事なにごとたのしくえ、かなしきときには何事なにごとかなしくおもはるゝもので、わたくしいま不圖ふとこの悽愴せいさうたる光景くわうけいたいして物凄ものすごいとかんじてたら
かはばかりの死骸しがいもりなかくらところ、おまけに意地いぢきたな下司げす動物どうぶつほねまでしやぶらうと何百なんびやくといふすうでのしかゝつてには、をぶちまけてもわか気遣きづかひはあるまい。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
木曾きそのやうに山坂やまさかおほいところには、その土地とちてきしたうまがあります。いくら體格たいかく立派りつぱうまでも、平地へいちにばかりはれた動物どうぶつでは、木曾きそのやうな土地とちにはてきしません。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
ぼくは一ねんこゝにおよべば倫理學者りんりがくしや健全先生けんぜんせんせい批評家ひゝやうか、なんといふ動物どうぶつ地球外ちきうぐわい放逐はうちくしたくなる、西印度にしいんど猛烈まうれつなる火山くわざんよ、何故なにゆゑなんぢ熱火ねつくわ此種このしゆ動物どうぶつ頭上づじやうにはそゝがざりしぞ!
湯ヶ原より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
だい三の化物ばけもの本體ほんたい動物どうぶつで、その目的もくてきによつて惡戯あくぎためと、復仇ふくしうためとにわかつ、惡戯あくぎはう如何いかにも無邪氣むじやきで、きつねたぬき惡戯あくぎ何時いつでもひとわらひのたねとなり、如何いかにも陽氣やうき滑稽的こつけいてきである。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
動物園どうぶつゑんには澤山たくさん動物どうぶつがゐました。
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
植物しよくぶつおよ動物どうぶつについてふ。
(第四)鉱物くわうぶつ動物どうぶつ
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
かれは、もう一氷山ひょうざんうえで、げてゆこうとする動物どうぶついかけていって、それをつかまえて、べてみたいとおもいました。
白いくま (新字新仮名) / 小川未明(著)
野猪ゐのしゝかたちぶた全身ぜんしん黒褐色こつかつしよくのあらいでおほはれてをり、くびみじかいのでけだすときゆうには方向ほうこうへられない動物どうぶつです。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
それでそのほねぬしである動物どうぶつと、『ピテカントロプス・エレクツス』すなはち猿人えんじん直立ちよくりつして歩行ほこうする猿人えんじんといふをつけたのであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
『まァ、可厭いや動物どうぶつだこと、ひと命令いひつけたり、ひと學課がくくわのやりなほしをさせたりして!』とあいちやんはおもひました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
うごきもせぬ大食おおぐいな、不汚ふけつきわま動物どうぶつで、始終しじゅうはなくような、むねわるくなる臭気しゅうきはなっている。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
動物どうぶつが今ではもうくちをきかないなんていうひとがあったら、かえって驚いたでしょう。
母の話 (新字新仮名) / アナトール・フランス(著)
きばらして此方こなたにらんでつたが、それもわづかのあひだで、獅子しゝ百獸ひやくじうわうばるゝほどあつて、きわめて猛勇まうゆうなる動物どうぶつで、此時このとき一聲いつせいたかさけんで、三頭さんとう四頭しとうたてがみらして鐵車てつしや飛掛とびかゝつてた。
實際じつさいまた熱帶國ねつたいこくには不思議ふしぎ動物どうぶつれば、不思議ふしぎ植物しよくぶつもある。これすこかたちへると化物ばけものになる。印度いんどじつ化物ばけもの本場ほんばであつて、神聖しんせいなる史詩ししラーマーヤナとうには化物ばけもの澤山たくさんる。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
ると海鼠なまこさいたやうなくちもないものぢやが、動物どうぶつにはちがひない。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
こう、少女しょうじょは、ねこにかって、いうのでした。たとえ、こうして、かいっていても、そこには、人間にんげん動物どうぶつのへだたりがありました。
どこかに生きながら (新字新仮名) / 小川未明(著)
かれまはりを掃除さうぢするニキタは、其度そのたびれい鐵拳てつけんふるつては、ちからかぎかれつのであるが、にぶ動物どうぶつは、をもてず、うごきをもせず、いろにもなんかんじをもあらはさぬ。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
「どうして、ほかの動物どうぶつより、人間にんげんのほうがえらいんだろうね。」と、いままで、だまっていた、ケーくんがくちひらきました。
太陽と星の下 (新字新仮名) / 小川未明(著)
かれまわりを掃除そうじするニキタは、そのたびれい鉄拳てっけんふるっては、ちからかぎかれつのであるが、このにぶ動物どうぶつは、をもてず、うごきをもせず、いろにもなんかんじをもあらわさぬ。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
それは、ほんのわずかばかりの距離きょりではありましたけれど、このちいさな動物どうぶつにとっては、容易よういのことではなかったのです。
ねずみとバケツの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
と、イワン、デミトリチはとなり油切あぶらぎつた動物どうぶつしてさうふた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)