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うち
ふりがな文庫
“
内
(
うち
)” の例文
あるときは、
机
(
つくえ
)
の
前
(
まえ
)
に
立
(
た
)
ったり、すわったりしました。
家
(
いえ
)
の
内
(
うち
)
を
歩
(
ある
)
いてみました。どうかして、それを
思
(
おも
)
い
出
(
だ
)
そうとこころみました。
世の中のために
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
どの
道
(
みち
)
余計なことだけれど、お前さんを見かけたから、つい
其処
(
そこ
)
だし、
彼処
(
あそこ
)
の
内
(
うち
)
の人だったら、ちょいと心づけて
行
(
ゆ
)
こうと思ってさ。
春昼
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
内
(
うち
)
より
明
(
あ
)
けて
面
(
おもて
)
を
出
(
いだ
)
すは
見違
(
みちが
)
へねども
昔
(
むかし
)
は
殘
(
のこ
)
らぬ
芳之助
(
よしのすけ
)
の
母
(
はゝ
)
が
姿
(
すがた
)
なり
待
(
ま
)
つ
人
(
ひと
)
ならで
待
(
ま
)
たぬ
人
(
ひと
)
の
思
(
おも
)
ひも
寄
(
よ
)
らず
佇
(
たゝず
)
むかげに
驚
(
おどろ
)
かされて
物
(
もの
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
肩
(
かた
)
を
掴
(
つか
)
んで、ぐいと
引
(
ひ
)
っ
張
(
ぱ
)
った。その
手
(
て
)
で、
顔
(
かお
)
を
逆
(
さか
)
さに
撫
(
な
)
でた八五
郎
(
ろう
)
は、もう一
度
(
ど
)
帯
(
おび
)
を
把
(
と
)
って、
藤吉
(
とうきち
)
を
枝折戸
(
しおりど
)
の
内
(
うち
)
へ
引
(
ひ
)
きずり
込
(
こ
)
んだ。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
なあお
隅
(
すみ
)
、お豊がこう
化粧
(
おつくり
)
した所は随分
別嬪
(
べっぴん
)
だな。色は白し——
姿
(
なり
)
はよし。
内
(
うち
)
じゃそうもないが、外に出りゃちょいとお世辞もよし。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
▼ もっと見る
宗助
(
そうすけ
)
は
二人
(
ふたり
)
を
七條
(
しちでう
)
迄
(
まで
)
見送
(
みおく
)
つて、
汽車
(
きしや
)
が
出
(
で
)
る
迄
(
まで
)
室
(
へや
)
の
中
(
なか
)
へ
這入
(
はい
)
つて、わざと
陽氣
(
やうき
)
な
話
(
はなし
)
をした。プラツトフオームへ
下
(
お
)
りた
時
(
とき
)
、
窓
(
まど
)
の
内
(
うち
)
から
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
取ても卅二歳
少々
(
ちと
)
婆々
(
ばゝ
)
過
(
すぎ
)
ますけれども其代り
姑
(
しうと
)
も
厄介
(
やくかい
)
も子供も
無
(
なく
)
内
(
うち
)
は其女獨りにて若
御内儀
(
おかみ
)
さんに成ならば其こそ/\
貞女
(
ていぢよ
)
で
御亭主
(
ごていしゆ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
上邸
内
(
うち
)
の久太夫のお長屋は、
割場
(
わりば
)
といっていたもとの会所の跡で、板敷のところを道場にして、そこに久太夫が一人で住んでいる。
ボニン島物語
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
花下
(
かか
)
にある五
萼片
(
がくへん
)
は
宿存
(
しゅくそん
)
して
花後
(
かご
)
に残り、八
片
(
へん
)
ないし多片の
花弁
(
かべん
)
ははじめ
内
(
うち
)
へ
抱
(
かか
)
え込み、まもなく開き、
香
(
かお
)
りを放って花後に
散落
(
さんらく
)
する。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
ただ今の時勢人情にては、遠国へ渡海して
数多
(
あまた
)
の国々を検査し、
内
(
うち
)
善悪を
撰
(
えら
)
び開業に掛ることは、日本国の人情においていまだ
萌
(
きざ
)
さず。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
山野の
内
(
うち
)
のお雪という小間使が僕の腹心なんだ。二度目にあすこへ行って雇人達を一人一人調べた時、適当なのを選り出したのだ。
一寸法師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
二
度
(
ど
)
、三
度
(
ど
)
この
祈
(
いの
)
りを
繰
(
く
)
りかえして
居
(
い
)
る
内
(
うち
)
に、
私
(
わたくし
)
の
胸
(
むね
)
には
年来
(
ねんらい
)
の
命
(
みこと
)
の
御情思
(
おんなさけ
)
がこみあげて、
私
(
わたくし
)
の
両眼
(
りょうがん
)
からは
涙
(
なみだ
)
が
滝
(
たき
)
のように
溢
(
あふ
)
れました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
わたくしは
遠江
(
とおとうみ
)
浜松
(
はままつ
)
にご
在城
(
ざいじょう
)
の、
徳川家康
(
とくがわいえやす
)
さまのおん
内
(
うち
)
でお
小姓
(
こしょう
)
とんぼ
組
(
ぐみ
)
のひとり、
万千代
(
まんちよ
)
づきの
星川余一
(
ほしかわよいち
)
というものでござります
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
尚
(
なお
)
も並木で五割
酒銭
(
さかて
)
は天下の法だとゆする、
仇
(
あだ
)
もなさけも一日限りの、人情は薄き掛け
蒲団
(
ぶとん
)
に
襟首
(
えりくび
)
さむく、
待遇
(
もてなし
)
は
冷
(
ひややか
)
な
平
(
ひら
)
の
内
(
うち
)
に
蒟蒻
(
こんにゃく
)
黒し。
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
日本人
(
にほんじん
)
が
歐文
(
おうぶん
)
を
書
(
か
)
く
場合
(
ばあひ
)
、この
慣例
(
くわんれい
)
を
尊重
(
そんちよう
)
して、
小
(
せう
)
より
大
(
だい
)
に
入
(
い
)
るのは
差支
(
さしつかへ
)
ないが、その
内
(
うち
)
の
固有名
(
こいうめい
)
は
斷然
(
だんぜん
)
いぢくられてはならぬ。
誤まれる姓名の逆列
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
當時の武鑑を
閲
(
けみ
)
するに、連歌師の部に淺草日輪寺
其阿
(
きあ
)
と云ふものが載せてあつて、壽阿彌は執筆日輪寺
内
(
うち
)
壽阿
曇奝
(
どんてう
)
と記してある。
寿阿弥の手紙
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
子供達の心は、
忽
(
たちま
)
ちの
内
(
うち
)
に兄に対する憎しみの心で満ち満ちたものと見え、一番気の強そうな、額の大きな子が、とがった声で
農村
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
其間
(
そのあひだ
)
に
顏
(
かほ
)
を
合
(
あは
)
せる
事
(
こと
)
があつても、
口
(
くち
)
では
其事
(
そのこと
)
は
何
(
な
)
んにも
云
(
い
)
はない。そして
内
(
うち
)
に
歸
(
かへ
)
つてから
葉書
(
はがき
)
を
出
(
だ
)
す。チヨイト
面白
(
おもしろ
)
いものだよ。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
一方
(
いつぽう
)
屋外
(
おくがい
)
に
避難
(
ひなん
)
せんとする
場合
(
ばあひ
)
に
於
(
おい
)
ては、まだ
出
(
で
)
きらない
内
(
うち
)
に
家屋
(
かおく
)
倒潰
(
とうかい
)
し、
而
(
しか
)
も
入口
(
いりぐち
)
の
大
(
おほ
)
きな
横木
(
よこぎ
)
に
壓伏
(
あつぷく
)
せられる
危險
(
きけん
)
が
伴
(
ともな
)
ふことがある。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
何うかしたかの
何
(
なん
)
のという騒ぎじゃございやせん、
私
(
わっち
)
も先生も
斯
(
こ
)
うやって萩原様の地面
内
(
うち
)
に
孫店
(
まごだな
)
を借りて、お互いに
住
(
すま
)
っており
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
『いや、いや、
如何
(
どう
)
考
(
かんが
)
へても
今時分
(
いまじぶん
)
あんな
船
(
ふね
)
に
此
(
この
)
航路
(
かうろ
)
で
追越
(
おひこ
)
される
筈
(
はづ
)
はないのだ。』と
見
(
み
)
る/\
内
(
うち
)
に
不安
(
ふあん
)
の
顏色
(
いろ
)
が
現
(
あら
)
はれて
來
(
き
)
た。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
父の茶道は
素
(
もと
)
より
然
(
しか
)
るべき
藪
(
やぶ
)
の
内
(
うち
)
の宗匠に
就
(
つい
)
て仕上げをしていたのであるが、しかも父の強い個性は
徒
(
いたず
)
らな風流を欲しなかった。
夢は呼び交す:――黙子覚書――
(新字新仮名)
/
蒲原有明
(著)
さうすると
麥
(
むき
)
を
刈
(
か
)
つた
跟
(
あと
)
の
菽
(
まめ
)
や
陸穗
(
をかぼ
)
が
渇
(
かつ
)
した
口
(
くち
)
へ
冷
(
つめ
)
たい
水
(
みづ
)
を
獲
(
え
)
た
樣
(
やう
)
に
勢
(
いきほひ
)
づいて、四五
日
(
にち
)
の
内
(
うち
)
に
青
(
あを
)
い
葉
(
は
)
を
以
(
もつ
)
て
畑
(
はたけ
)
の
土
(
つち
)
が
寸隙
(
すんげき
)
もなく
掩
(
おほ
)
はれる。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
その暗い
丸
(
まる
)
の
内
(
うち
)
の
闇
(
やみ
)
の中のところどころに高くそびえたアーク燈が
燦爛
(
さんらん
)
たる紫色の光を出してまたたいていたような気がする。
銀座アルプス
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
が、
暫
(
しばら
)
くすると
中根
(
なかね
)
の
話
(
はなし
)
にも
倦
(
あ
)
きが
來
(
き
)
た。そして、三十
分
(
ぷん
)
も
經
(
た
)
たない
内
(
うち
)
にまた
兵士達
(
へいしたち
)
の
歩調
(
ほてう
)
は
亂
(
みだ
)
れて
來
(
き
)
た。ゐ
眠
(
ねむ
)
りが
始
(
はじ
)
まつた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
(
外
(
そと
)
の弓
内
(
うち
)
の弓より生る、その
状
(
さま
)
かの
流離
(
さすらひ
)
の女、日の爲に消ゆる霧かとばかり戀の爲に消たる者の言葉に似たり) 一三—一五
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
その
内
(
うち
)
にやつと
氣
(
き
)
がついて
見
(
み
)
ると、あの
紺
(
こん
)
の
水干
(
すゐかん
)
の
男
(
をとこ
)
は、もう
何處
(
どこ
)
かへ
行
(
い
)
つてゐました。
跡
(
あと
)
には
唯
(
ただ
)
杉
(
すぎ
)
の
根
(
ね
)
がたに、
夫
(
をつと
)
が
縛
(
しば
)
られてゐるだけです。
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
けれども妙に間が合わなくなった夫婦の気持は、二た幕目の「治兵衛
内
(
うち
)
の場」を見ている内に一層変にさせられてしまった。
蓼喰う虫
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
路地
(
ろじ
)
の
内
(
うち
)
は
寂
(
しん
)
としているので、
向側
(
むこうがわ
)
の待合吉川で掛ける電話の
鈴
(
りん
)
の
音
(
ね
)
のみならず、仕出しを注文する声までがよく聞こえる。
雪解
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
この
木
(
き
)
はもと
根株
(
ねかぶ
)
から
七
(
なゝ
)
つの
幹
(
みき
)
に
分
(
わか
)
れてゐましたが、
内
(
うち
)
五本
(
ごほん
)
は
先年
(
せんねん
)
の
暴風
(
ぼうふう
)
で
折
(
を
)
れて
今
(
いま
)
は
二本
(
にほん
)
の
幹
(
みき
)
だけとなつてしまひました。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
然し随意に暇の得られない自分は進んで之を払おうともしなかった
内
(
うち
)
に、金峰山図幅が出版されて、奥仙丈の位置や朝日岳の名が公表された。
秩父の奥山
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
仮小屋
(
かりごや
)
や
幕
(
まく
)
の
内
(
うち
)
または青空の下で、
賞翫
(
しょうがん
)
する場合のほうが昔から多く、それはまたわたしたちの親々の、なにか変った仕事をする日でもあった。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
余所目
(
よそめ
)
にも
羨
(
うらや
)
まるゝほど
親
(
したし
)
げに彼れが首に手を巻きて別れのキスを移しながら「
貴方
(
あなた
)
、大事をお
取
(
とり
)
なさい、
内
(
うち
)
には
私
(
わたく
)
しが気遣うて待て居ますから」
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
最近
丸
(
まる
)
ノ
内
(
うち
)
辺りの会社に勤めだしたらしい。彼は白麻の背広をかなぐりすてながら、慌て気味にバルコニーへ出てきた。
街頭の偽映鏡
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
モン長
予
(
わし
)
はもとより、
親
(
した
)
しい
誰
(
た
)
れ
彼
(
か
)
れにも
探
(
さぐ
)
らせたれども、
倅
(
せがれ
)
めは、
只
(
たゞ
)
もう
其
(
その
)
胸
(
むね
)
の
内
(
うち
)
に、
何事
(
なにごと
)
をも
祕
(
ひ
)
し
隱
(
かく
)
して、いっかな
餘人
(
よじん
)
には
知
(
し
)
らせぬゆゑ
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
今の社会は隅から隅まで腐敗してゐるが、云ふ
内
(
うち
)
何が一番腐敗してゐるだらうと云つたら政治家と宗教家だ子。此二つは殆んどお咄しにならん子。
犬物語
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
(著)
門
(
もん
)
は
例
(
れい
)
の
通
(
とほ
)
り
開
(
あけ
)
つ
放
(
ぱな
)
しだから
敲
(
たゝ
)
く
世話
(
せわ
)
も
入
(
いら
)
ず、
二人
(
ふたり
)
はずん/\と
内
(
うち
)
へ
入
(
はひ
)
つて
見
(
み
)
たが
草木
(
くさき
)
が
縱横
(
じゆうわう
)
に
茂
(
しげ
)
つて
居
(
ゐ
)
るのでラクダルの
居所
(
ゐどころ
)
も
一寸
(
ちよつと
)
知
(
し
)
れなかつた。
怠惰屋の弟子入り
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
そこで出る所を知らないで困つている時に、鼠が來て言いますには、「
内
(
うち
)
はほらほら、
外
(
そと
)
はすぶすぶ」と言いました。
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
風「常談は措いて、いづれ四五日
内
(
うち
)
に
篤
(
とく
)
と話を付けるから、今日のところは、久しぶりで会つた僕等の顔を立てて、何も言はずに帰つてくれ給へな」
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
主翁はその音を聞きながら苦笑をうかべて、何か口の
内
(
うち
)
でぶつぶつ云った。その
唸
(
うめ
)
きが女房の耳におかしく聞えた。
黄灯
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
むかしの東海道の
日坂
(
にっさか
)
の
宿
(
しゅく
)
は、今日では鉄道の
停車場
(
ていしゃじょう
)
になつてゐない。今日の
下
(
くだ
)
り列車は
金谷
(
かなや
)
、
堀
(
ほり
)
の
内
(
うち
)
、
掛川
(
かけがわ
)
の各停車場を過ぎて、浜松へ向つてゆく。
小夜の中山夜啼石
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
然うなると周三は
遉
(
さす
)
がに
内
(
うち
)
を
顧
(
かへり
)
みて心に
慚
(
は
)
づる、何だか藝術の神聖を
穢
(
け
)
がすやうにも思はれ、またお房に藝術的
良心
(
りやうしん
)
を
腐蝕
(
ふしよく
)
させられるやうにも感ずる。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
堪
(
たま
)
りかねてその
子家鴨
(
こあひる
)
は
自分
(
じぶん
)
の
棲家
(
すみか
)
をとび
出
(
だ
)
してしまいました。その
途中
(
とちゅう
)
、
柵
(
さく
)
を
越
(
こ
)
える
時
(
とき
)
、
垣
(
かき
)
の
内
(
うち
)
にいた
小鳥
(
ことり
)
がびっくりして
飛
(
と
)
び
立
(
た
)
ったものですから
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
暮
(
くれ
)
のお
席書
(
せきが
)
きの方が、試験よりよっぽど活気があった。十二月にはいると
西
(
にし
)
の
内
(
うち
)
一枚を四つに折ったお手本が渡る。
旧聞日本橋:03 蕎麦屋の利久
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
なおその
内
(
うち
)
尼が五十名で男の坊さんは六十余名、いずれも旧教派の僧侶ですから酒を飲み肉を喰うことは平気です。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
即刻
(
そっこく
)
間諜座
(
かんちょうざ
)
ニ
赴
(
おもむ
)
キ、「レビュー・ガール」の
内
(
うち
)
ヨリ左眼ニ義眼ヲ入レタル少女ヲ探シ出シ、彼女ノ芸名ヲ取調ベ
間諜座事件
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
矢は如何なる物の
内
(
うち
)
に入れ
置
(
おき
)
きしか
詳
(
つまびらか
)
ならざれど、
獸皮
(
じゆうひ
)
或は
木質
(
もくしつ
)
を以て作りたる一種の
矢筒
(
やづつ
)
有
(
あ
)
りしは
疑無
(
うたがいな
)
からん。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
明治二十六年の夏、子等の集ひきて、祖先を初め、無縁となれる
身
(
み
)
内
(
うち
)
の亡き魂をまつりて供養しけるうれしさに。
礼厳法師歌集
(新字旧仮名)
/
与謝野礼厳
(著)
なあに構うものか、
乃公
(
おれ
)
は
死
(
しに
)
も何もせぬから
内
(
うち
)
のおッ
母
(
か
)
さんに
宜
(
よろ
)
しく
云
(
いっ
)
て
呉
(
く
)
れ、
唯
(
ただ
)
江戸に参りましたと
云
(
い
)
えば
夫
(
そ
)
れで分る。
鉄屋
(
くろがねや
)
も何とも云うことが出来ぬ。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
(三六)
亢
(
かう
)
を
批
(
う
)
ち
虚
(
きよ
)
を
擣
(
つ
)
き、
(三七)
形
(
かたち
)
格
(
そむ
)
き
勢
(
いきほひ
)
禁
(
きん
)
ずれば、
則
(
すなは
)
ち
自
(
おのづか
)
ら
爲
(
た
)
めに
解
(
と
)
けん
耳
(
のみ
)
。
今
(
いま
)
梁
(
りやう
)
・
趙
(
てう
)
・
相攻
(
あひせ
)
む。
輕兵
(
けいへい
)
鋭卒
(
えいそつ
)
、
必
(
かなら
)
ず
外
(
そと
)
に
竭
(
つ
)
き、
(三八)
老弱
(
らうじやく
)
内
(
うち
)
に
罷
(
つか
)
れん。
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
内
常用漢字
小2
部首:⼌
4画
“内”を含む語句
家内
室内
河内
内儀
垣内
内室
内部
案内
内外
案内者
水先案内
家内中
川内
殿内
境内
内証
内密
構内
廓内
内海
...