“鉄屋”の読み方と例文
読み方割合
くろがねや100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なあに構うものか、乃公おれしにも何もせぬからうちのおッさんによろしくいっれ、ただ江戸に参りましたとえばれで分る。鉄屋くろがねやも何とも云うことが出来ぬ。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
それから下ノ関の渡場わたしばを渡て、船場屋せんばやさがし出して、兼て用意のにせ手紙をもっいった所が、成程なるほど鉄屋くろがねやとは懇意な家と見える、手紙を一見して早速さっそく泊めてれて、万事く世話をして呉れて
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
私はもう中津に帰らず江戸に行くからこの手紙を御覧下さいと云うような塩梅あんばいしたためて、万事の用意は出来て、鉄屋くろがねや惣兵衛と一処に長崎を出立しゅったつして諫早いさはやまで——このあいだは七里ある——来た。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)