“内海”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うちうみ44.0%
うつみ36.0%
ないかい8.0%
いりうみ4.0%
うつ4.0%
ウチウミ4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「筑前、筑前。そんな所をいくら見ていても日本はないぞ。その辺りは、羅馬ローマ西班牙スペイン、また、埃及エジプトなどという国々のいておる内海うちうみ——」
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
尾張国内海うつみというところまで来たときは、てっきりそこが、最後だと思った。というのは、故左馬頭義朝が討たれたゆかりの地だったからである。
させさらばとて西濱の港より友綱ともつなとき順風じゆんぷう眞帆まほ十分に引上ひきあげ走らせけるにぞ矢をる如く早くも中國四國の内海ないかい打過うちすぎ晝夜の差別さべつなくはしり晦日みそかの夜のこくごろとは成れり船頭せんどう杢右衞門はやうや日和ひより
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
かぜすこいてりましたが、そらには一てんくももなく、五六もあろうかとおもわるるひろ内海いりうみ彼方かなたには、ふさくにひく山々やまやまのようにぽっかりとうかんでりました。
お勢は返答をせず、只何か口疾くちばやささやいた様子で、忍音しのびねに笑う声が漏れて聞えると、お鍋の調子はずれの声で「ほんとに内海うつ……」「しッ!……まだ其所そこに」と小声ながら聞取れるほどに「居るんだよ」。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
それから一里半ほど内海ウチウミまで歩く、峠を登ると大海にそうて波の音、波の色がたえず身心にしみいる、内海についたのは一時、二時間ばかり行乞する
行乞記:01 (一) (新字旧仮名) / 種田山頭火(著)