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出掛
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でか
ふりがな文庫
“
出掛
(
でか
)” の例文
然
(
しか
)
し
私
(
わたし
)
は
少
(
すこ
)
しも
身體
(
からだ
)
に
異状
(
いじやう
)
は
無
(
な
)
いです、
壯健
(
さうけん
)
です。
無暗
(
むやみ
)
に
出掛
(
でか
)
ける
事
(
こと
)
は
出來
(
でき
)
ません、
何卒
(
どうぞ
)
私
(
わたし
)
の
友情
(
いうじやう
)
を
他
(
た
)
の
事
(
こと
)
で
何
(
なん
)
とか
證
(
しよう
)
させて
下
(
くだ
)
さい。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
ときどき銀座界隈へまで
出掛
(
でか
)
けることもある。そうすると今度はニュー・グランドとか風月堂とかモナミとか、格のある店へ入る。
渾沌未分
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
おれは小使にちょっと出てくると云ったら、何かご用ですかと聞くから、用じゃない、温泉へはいるんだと答えて、さっさと
出掛
(
でか
)
けた。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そこで
父
(
とう
)
さんはお
墓參
(
はかまゐ
)
りに
行
(
ゆ
)
く
道
(
みち
)
の
方
(
はう
)
から、
成
(
な
)
るべく
知
(
し
)
つた
人
(
ひと
)
に
逢
(
あ
)
はない
田圃
(
たんぼ
)
の
側
(
わき
)
を
通
(
とほ
)
りまして、こつそりと
出掛
(
でか
)
けて
行
(
ゆ
)
きました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
『
今日
(
きょう
)
も
又
(
また
)
お
目
(
め
)
にかかって
来
(
こ
)
ようかしら……。』
私
(
わたくし
)
としてはただそれ
位
(
ぐらい
)
のあっさりした
心持
(
こころもち
)
で
出掛
(
でか
)
けたまでのことでございました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
▼ もっと見る
それかと云って、
厚着
(
あつぎ
)
をして
不形恰
(
ぶかっこう
)
に着ぶくれた
胴
(
どう
)
の上に青い小さな顔が
乗
(
の
)
って居る此の
変
(
へん
)
な様子で人の集まる処へ
出掛
(
でか
)
ける気もしない。
秋風
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
同月
(
どうげつ
)
二十八
日
(
にち
)
には、
幻翁
(
げんおう
)
玄子
(
げんし
)
と
余
(
よ
)
との三
人
(
にん
)
で
出掛
(
でか
)
けた。
今日
(
けふ
)
は
馬籠方
(
まごめがた
)
で
街道
(
かいだう
)
を
左
(
ひだり
)
に
曲
(
まが
)
つた
小徑
(
こみち
)
の
左手
(
ひだりて
)
で、
地主
(
ぢぬし
)
も
異
(
こと
)
なるのである。
探検実記 地中の秘密:04 馬籠と根方
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
「
親
(
おや
)
が
大病
(
たいびやう
)
だか、
友
(
とも
)
だちが
急病
(
きふびやう
)
だか、
知
(
し
)
れたもんですか。……
君
(
きみ
)
たちのやうに
言
(
い
)
つちや、
何
(
なに
)
か、
然
(
さ
)
も
怪
(
あや
)
しい
所
(
ところ
)
へでも
出掛
(
でか
)
けるやうだね。」
三人の盲の話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
だって君、習った事と商売とは
違
(
ちが
)
うよ——まア、待っているさ、毎日俺も街へ
出掛
(
でか
)
けているんだから、何とか方法はあるだろう。——学校を
魚の序文
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
おれこれがら
出掛
(
でか
)
げて
峠
(
とうげ
)
さ行ぐまでに行ぎあって今夜の
踊
(
おど
)
り見るべしてすすめるがらよ、なあにどごまで行がなぃやなぃようだなぃがけな。
十六日
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
友
(
とも
)
と
二人
(
ふたり
)
でブラリと
家
(
いへ
)
を
出
(
で
)
た。
固
(
もと
)
より
何處
(
どこ
)
へ
行
(
ゆ
)
かうといふ、
的
(
あて
)
もないのだが、
話
(
はなし
)
にも
厭
(
あ
)
きが
來
(
き
)
たので、所在なさに
散歩
(
さんぽ
)
と
出掛
(
でか
)
けたのであツた。
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
また新橋組と工部と仕合いたることもありしか。その後青山英和学校も
仕合
(
マッチ
)
に
出掛
(
でか
)
けたることありしかど年代は忘れたり。
ベースボール
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
似而非
(
えせ
)
賢者
何程
(
なにほど
)
のことやあらんと、
蓬頭突鬢
(
ほうとうとつびん
)
・
垂冠
(
すいかん
)
・
短後
(
たんこう
)
の衣という
服装
(
いでたち
)
で、左手に
雄雞
(
おんどり
)
、右手に
牡豚
(
おすぶた
)
を引提げ、
勢
(
いきおい
)
猛
(
もう
)
に、孔丘が家を指して
出掛
(
でか
)
ける。
弟子
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
元來
(
ぐわんらい
)
自分
(
じぶん
)
は
大
(
だい
)
の
無性者
(
ぶしやうもの
)
にて
思
(
おも
)
ひ
立
(
たつ
)
た
旅行
(
りよかう
)
もなか/\
實行
(
じつかう
)
しないのが
今度
(
こんど
)
といふ
今度
(
こんど
)
は
友人
(
いうじん
)
や
家族
(
かぞく
)
の
切
(
せつ
)
なる
勸告
(
くわんこく
)
でヤツと
出掛
(
でか
)
けることになつたのである。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
地球内部
(
ちきゆうないぶ
)
にまで
偵察
(
ていさつ
)
に
出掛
(
でか
)
けそれが
再
(
ふたゝ
)
び
地球
(
ちきゆう
)
の
表面
(
ひようめん
)
に
現
(
あらは
)
れて
來
(
き
)
て
報告
(
ほうこく
)
をなしつゝあることが
氣附
(
きづ
)
かれたことである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
過日
絮談
(
じょだん
)
の折にお話したごとく某々氏
等
(
ら
)
と
瓢酒
(
ひょうしゅ
)
野蔬
(
やそ
)
で
春郊
(
しゅんこう
)
漫歩
(
まんぽ
)
の半日を
楽
(
たのし
)
もうと好晴の日に
出掛
(
でか
)
ける、
貴居
(
ききょ
)
はすでに都外故その
節
(
せつ
)
お
尋
(
たず
)
ねしてご
誘引
(
ゆういん
)
する
野道
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
お
糸
(
いと
)
は
今夜
(
こんや
)
兼
(
かね
)
てから話のしてある
葭町
(
よしちやう
)
の芸者屋まで
出掛
(
でか
)
けて相談をして来ると
云
(
い
)
ふ事で、
其
(
そ
)
の
道中
(
だうちゆう
)
をば二人一緒に話しながら歩かうと約束したのである。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
時
(
とき
)
に
柳川君
(
やながはくん
)
、
君
(
きみ
)
は
當分
(
たうぶん
)
此
(
この
)
港
(
みなと
)
に
御滯在
(
おとまり
)
でせうねえ、それから、
西班牙
(
イスパニヤ
)
の
方
(
はう
)
へでもお
廻
(
まは
)
りですか、それとも、
更
(
さら
)
に
歩
(
ほ
)
を
進
(
すゝ
)
めて、
亞弗利加
(
アフリカ
)
探險
(
たんけん
)
とでもお
出掛
(
でか
)
けですか。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
とぴよこ/\
出掛
(
でか
)
けましたが、
愚
(
おろ
)
かしい
故
(
ゆゑ
)
萬屋
(
よろづや
)
五
左衛門
(
ざゑもん
)
の
表口
(
おもてぐち
)
から
這入
(
はい
)
ればよいのに、
裏口
(
うらぐち
)
から
飛込
(
とびこ
)
んで、二
重
(
ぢう
)
の
建仁寺垣
(
けんねんじがき
)
を
這入
(
はい
)
り、
外庭
(
そとには
)
を
通
(
とほ
)
りまして、
漸々
(
やう/\
)
庭伝
(
にはづた
)
ひに
参
(
まゐ
)
りますと
にゆう
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
閭
(
りよ
)
は
前日
(
ぜんじつ
)
に
下役
(
したやく
)
のものに
言
(
い
)
つて
置
(
お
)
いて、
今朝
(
けさ
)
は
早
(
はや
)
く
起
(
お
)
きて、
天台縣
(
てんだいけん
)
の
國清寺
(
こくせいじ
)
をさして
出掛
(
でか
)
けることにした。これは
長安
(
ちやうあん
)
にゐた
時
(
とき
)
から、
台州
(
たいしう
)
に
著
(
つ
)
いたら
早速
(
さつそく
)
往
(
ゆ
)
かうと
極
(
き
)
めてゐたのである。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
高梨夫妻が誘いに来たので
出掛
(
でか
)
けた。あの留さんも一緒だった。縁日は大変に
賑
(
にぎ
)
やかだった、娘達が大胆である、驚いて
了
(
しま
)
った。十五位の身重の少女を見た。弟と「きく」とに手紙を書いた。
青べか日記:――吾が生活 し・さ
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
『そうですか。で、御主人は一人で
出掛
(
でか
)
られたんですね?』
カンカン虫殺人事件
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
日
(
ひ
)
に
燒
(
や
)
けて
旅
(
たび
)
をして
歩
(
ある
)
く
斯
(
こ
)
の
飴屋
(
あめや
)
さんは、
何處
(
どこ
)
か
遠
(
とほ
)
いところからかついで
來
(
き
)
た
荷
(
に
)
を
復
(
ま
)
た
肩
(
かた
)
に
掛
(
か
)
けて、
笛
(
ふえ
)
を
吹
(
ふ
)
き/\
出掛
(
でか
)
けました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
痘痕
(
あばた
)
のある
柔和
(
にうわ
)
な
顔
(
かほ
)
で、
気
(
き
)
の
毒
(
どく
)
さうに
私
(
わたし
)
を
見
(
み
)
た。が
口
(
くち
)
も
利
(
き
)
かないでフイと
門
(
かど
)
を、
人
(
ひと
)
から
振
(
ふり
)
もぎる
身躰
(
からだ
)
のやうにづん/\
出掛
(
でか
)
けた。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
与平はやがて支度が出来たのか、隆吉の自転車にリヤカアをくくりつけて、「夜にゃア戻って来る」と云って
出掛
(
でか
)
けて行った。
河沙魚
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
帰りはもう自由だからみんなで手をつながなくてもいいんだ。気の合った友達と二人三人ずつ向うの
隙
(
す
)
き次第
出掛
(
でか
)
けるだろう。
風野又三郎
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
『お
爺
(
じい
)
さま、
何
(
ど
)
ういうものか
今日
(
けふ
)
は
気
(
き
)
が
落付
(
おちつ
)
かないで
困
(
こま
)
るのでございます……。
私
(
わたくし
)
はどこかへ
遊
(
あそ
)
びに
出掛
(
でか
)
けたくなりました。』
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
しかし
私
(
わたし
)
は
少
(
すこ
)
しも
身体
(
からだ
)
に
異状
(
いじょう
)
は
無
(
な
)
いです、
壮健
(
そうけん
)
です。
無暗
(
むやみ
)
に
出掛
(
でか
)
けることは
出来
(
でき
)
ません、どうぞ
私
(
わたし
)
の
友情
(
ゆうじょう
)
を
他
(
た
)
のことで
何
(
なん
)
とか
証
(
しょう
)
させて
下
(
くだ
)
さい。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「
是
(
これ
)
から
又
(
また
)
例
(
れい
)
の
通
(
とほ
)
り
出掛
(
でか
)
けなければなりませんから」と
切
(
き
)
り
上
(
あ
)
げると、
主人
(
しゆじん
)
は
始
(
はじ
)
めて
氣
(
き
)
が
付
(
つ
)
いた
樣
(
やう
)
に、
忙
(
いそ
)
がしい
所
(
ところ
)
を
引
(
ひ
)
き
留
(
と
)
めた
失禮
(
しつれい
)
を
謝
(
しや
)
した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
其処
(
そこ
)
に息子と
仲好
(
なかよ
)
しの女達も
沢山
(
たくさん
)
居て、かの女もその女達が
可愛
(
かわい
)
くて
暇
(
ひま
)
さえあれば
出掛
(
でか
)
けて行って紙つぶてを投げ合って遊んだことを懐しく想い出した。
かの女の朝
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
『
冐險鐵車
(
ぼうけんてつしや
)
——
左樣
(
さやう
)
自動仕掛
(
じどうじが
)
けの
鐵檻
(
てつおり
)
の
車
(
くるま
)
を
製造
(
せいぞう
)
して、
其
(
そ
)
れに
乘
(
の
)
つて、
山奧
(
やまおく
)
へ
出掛
(
でか
)
けやうといふんです。』
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
『
病氣
(
びやうき
)
に
良
(
よ
)
くない、』『
雨
(
あめ
)
が
降
(
ふ
)
りさうですから』など
宿
(
やど
)
の
者
(
もの
)
がとめるのも
聞
(
き
)
かず、
僕
(
ぼく
)
は
竿
(
さを
)
を
持
(
もつ
)
て
出掛
(
でか
)
けた。
人家
(
じんか
)
を
離
(
はな
)
れて四五
丁
(
ちやう
)
も
泝
(
さかのぼ
)
ると
既
(
すで
)
に
路
(
みち
)
もなければ
畑
(
はたけ
)
もない。
都の友へ、B生より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
さればと謂つて、
審判官
(
アンパイアー
)
となツて、一家の爲に何れとも話を
纒
(
まと
)
めるといふことも無く、のんきに
高處
(
たかみ
)
の見物と
出掛
(
でか
)
けた。
勿論
(
もちろん
)
母夫人は、華族でもなければ、藝術家でも無い。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
翌日
(
あくるひ
)
の
午後
(
ひるすぎ
)
に
又
(
また
)
もや
宮戸座
(
みやとざ
)
の
立見
(
たちみ
)
に
出掛
(
でか
)
けた。
長吉
(
ちやうきち
)
は恋の二人が手を取つて
嘆
(
なげ
)
く美しい舞台から、
昨日
(
きのふ
)
始めて経験した
云
(
い
)
ふべからざる
悲哀
(
ひあい
)
の美感に
酔
(
ゑ
)
ひたいと思つたのである。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
と唄い終ったが、末の摘んで取ろの一句だけにはこちらの少年も声を合わせて
弥次馬
(
やじうま
)
と
出掛
(
でか
)
けたので、歌の主は
吃驚
(
びっくり
)
してこちらを
透
(
す
)
かして
視
(
み
)
たらしく、やがて笑いを帯びた大きな声で
雁坂越
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
東皐子
(
とうくわうし
)
はそれを
聞
(
き
)
いて、
手紙
(
てがみ
)
で『
思
(
おも
)
ひ
直
(
なほ
)
して
來
(
く
)
る
氣
(
き
)
は
無
(
な
)
いか
鳥
(
とり
)
も
枯木
(
かれき
)
に二
度
(
ど
)
とまる』と
言
(
い
)
つて
寄越
(
よこ
)
す。
幻翁
(
げんおう
)
もすゝめる。
罵
(
のゝし
)
りながらも
實
(
じつ
)
は
行
(
ゆ
)
きたいので、
又
(
また
)
出掛
(
でか
)
ける。
相變
(
あひかは
)
らず
何
(
なに
)
も
無
(
な
)
い。
探検実記 地中の秘密:03 嶺の千鳥窪
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
へえ
是
(
これ
)
は
下駄
(
げた
)
を
履
(
は
)
いて
通
(
とほ
)
ると、がら/\音がしますから
解
(
わか
)
りますが、
是
(
これ
)
は
盲人
(
まうじん
)
が歩きいゝやうに
何処
(
どこ
)
へでも
敷
(
し
)
いて
有
(
あ
)
るのでせう。近江屋「なアに
社内
(
しやない
)
ばかりだアね、そろ/\
出掛
(
でか
)
けようか。 ...
心眼
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
今朝あけ方近くなってから、兄弟三人で
出掛
(
でか
)
けたそうでございます。いつも人の来るような処ではなかったのでございます。
二十六夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
間
(
ま
)
もなく
小六
(
ころく
)
が
歸
(
かへ
)
つて
來
(
き
)
て、
醫者
(
いしや
)
は
丁度
(
ちやうど
)
徃診
(
わうしん
)
に
出掛
(
でか
)
ける
所
(
ところ
)
であつた、
譯
(
わけ
)
を
話
(
はな
)
したら、では
今
(
いま
)
から一二
軒
(
けん
)
寄
(
よ
)
つてすぐ
行
(
い
)
かうと
答
(
こた
)
へた、と
告
(
つ
)
げた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
そのうちに
復
(
ま
)
た
父
(
とう
)
さんは
出掛
(
でか
)
けて
行
(
ゆ
)
きました。『
大丈夫
(
だいぢやうぶ
)
、
榎木
(
えのき
)
の
實
(
み
)
はもう
紅
(
あか
)
くなつて
居
(
ゐ
)
る。』と
安心
(
あんしん
)
して、ゆつくり
構
(
かま
)
へて
出掛
(
でか
)
けて
行
(
ゆ
)
きました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
それに
連
(
つ
)
れて
私自身
(
わたくしじしん
)
の
気持
(
きもち
)
もずっと
晴
(
は
)
れやかになり、
戸外
(
そと
)
へ
出掛
(
でか
)
けて
漫歩
(
そぞろあるき
)
でもして
見
(
み
)
たいというような
風
(
ふう
)
になりました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
所
(
ところ
)
が
仕合
(
しあはせ
)
にもミハイル、アウエリヤヌヰチの
方
(
はう
)
が、
此度
(
こんど
)
は
宿
(
やど
)
に
引込
(
ひつこ
)
んでゐるのが、とうとう
退屈
(
たいくつ
)
になつて
來
(
き
)
て、
中食後
(
ちゆうじきご
)
には
散歩
(
さんぽ
)
にと
出掛
(
でか
)
けて
行
(
い
)
つた。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
また、それだけに
釣
(
つり
)
がうまい。
素人
(
しろうと
)
にはむづかしいといふ、
鰻釣
(
うなぎつり
)
の
絲捌
(
いとさば
)
きは
中
(
なか
)
でも
得意
(
とくい
)
で、
一晩
(
ひとばん
)
出掛
(
でか
)
けると
濕地
(
しつち
)
で
蚯蚓
(
みゝず
)
を
穿
(
ほ
)
るほど
一
(
ひと
)
かゞりにあげて
來
(
く
)
る。
夜釣
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
今、
仏蘭西
(
フランス
)
巴里
(
パリ
)
から着いたものである。朝の散歩に、主人
逸作
(
いっさく
)
といつものように
出掛
(
でか
)
けようとして居る
処
(
ところ
)
へ裏口から受け取った
書生
(
しょせい
)
が、かの女の手に渡した。
かの女の朝
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
中學
(
ちゆうがく
)
に
入
(
い
)
つても二人は
畫
(
ゑ
)
を
書
(
か
)
くことを
何
(
なに
)
よりの
樂
(
たのしみ
)
にして、
以前
(
いぜん
)
と
同
(
おな
)
じく
相伴
(
あひともな
)
ふて
寫生
(
しやせい
)
に
出掛
(
でか
)
けて
居
(
ゐ
)
た。
画の悲み
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
夕凉
(
ゆふすゞみ
)
に
出掛
(
でか
)
ける
賑
(
にぎや
)
かな
人出
(
ひとで
)
の中にお
糸
(
いと
)
はふいと
立止
(
たちどま
)
つて、
並
(
なら
)
んで歩く
長吉
(
ちやうきち
)
の
袖
(
そで
)
を引き、「
長
(
ちやう
)
さん、あたいも
直
(
ぢ
)
きあんな
扮装
(
なり
)
するんだねえ。
絽縮緬
(
ろちりめん
)
だねきつと、あの
羽織
(
はおり
)
………。」
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
最
(
もつと
)
も
振
(
ふる
)
つて
居
(
ゐ
)
たのは三十六
年
(
ねん
)
一
月
(
ぐわつ
)
元旦
(
ぐわんたん
)
で、
此日
(
このひ
)
年始
(
ねんし
)
に
來
(
き
)
た
幻花子
(
げんくわし
)
は、
掘初
(
ほりぞ
)
めをすると
云
(
い
)
つて
唯
(
たゞ
)
一人
(
ひとり
)
で
出掛
(
でか
)
けたのを、
後
(
あと
)
から、
靜灣
(
せいわん
)
、
佳水
(
かすゐ
)
、
天仙
(
てんせん
)
、
望蜀
(
ぼうしよく
)
、
古閑
(
こかん
)
、
狹衣
(
さごろも
)
、
活東
(
くわつとう
)
の七
人
(
にん
)
と
評議
(
ひやうぎ
)
の
上
(
うへ
)
探検実記 地中の秘密:02 権現台の懐古
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
扨
(
さて
)
六日
(
むいか
)
には
泉山
(
せんざん
)
といふ
処
(
ところ
)
へお
出掛
(
でか
)
けになるに
就
(
つい
)
て、
私
(
わたくし
)
もお
供
(
とも
)
をいたし
四条通
(
しでうどほ
)
りから
五条
(
ごでう
)
を
渡
(
わた
)
り、
松原通
(
まつばらどほ
)
りから
泉山
(
せんざん
)
に
参
(
まゐ
)
りまするには、
予
(
かね
)
て話に聞いて
居
(
を
)
りました、
夢
(
ゆめ
)
の
浮橋
(
うきはし
)
といふのを
渡
(
わた
)
りました
牛車
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
之
(
これ
)
より
其
(
その
)
秘密
(
ひみつ
)
なる
塲所
(
ばしよ
)
へ
出掛
(
でか
)
けるのである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
御米
(
およね
)
此所
(
こゝ
)
から
出掛
(
でか
)
けるには、
何處
(
どこ
)
へ
行
(
い
)
くにも
足駄
(
あしだ
)
を
穿
(
は
)
かなくつちやならない
樣
(
やう
)
に
見
(
み
)
えるだらう。
所
(
ところ
)
が
下町
(
したまち
)
へ
出
(
で
)
ると
大違
(
おほちがひ
)
だ。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
出
常用漢字
小1
部首:⼐
5画
掛
常用漢字
中学
部首:⼿
11画
“出掛”で始まる語句
出掛際