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相
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さう
ふりがな文庫
“
相
(
さう
)” の例文
その岸には水車が幾個となく懸つて居て、春は
躑躅
(
つゝじ
)
、夏は
卯
(
う
)
の花、秋は
薄
(
すゝき
)
とその
風情
(
ふぜい
)
に富んで居ることは画にも見ぬところである
相
(
さう
)
な。
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
此処
(
ここ
)
のアラビヤ族の
黒奴
(
くろんぼ
)
は
馬来
(
マレイ
)
や
印度
(
インド
)
のに比して一層
毒毒
(
どくどく
)
しい
紫黒色
(
しこくしよく
)
をして居て、肉も血も骨までも
茄子
(
なすび
)
の色を持つて居
相
(
さう
)
に想はれる。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
厚
(
あつく
)
して問るべし
先
(
まづ
)
第一に天一坊の
面部
(
めんぶ
)
に
顯
(
あら
)
はれし
相
(
さう
)
は存外の事を
企
(
くはだ
)
つる相にて人を僞るの氣
慥
(
たしか
)
なり又眼中に
殺伐
(
さつばつ
)
の氣あり是は他人を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「さうなんでさ、うまいもんだからわしも
到頭
(
たうとう
)
米
(
こめ
)
一
俵
(
ぺう
)
損
(
そん
)
させられちやつて」
勘次
(
かんじ
)
はそれをいふ
度
(
たび
)
に
惜
(
を
)
し
相
(
さう
)
な
容子
(
ようす
)
が
見
(
み
)
えるのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
得ば、慈悲ある人には慈悲の相あらはれ、
憍慢
(
けうまん
)
の人には憍慢の
相
(
さう
)
あらはれ、よろづにかゝるべきことはりなれば、いましめとなりぬべき
哥
(
うた
)
にや
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
▼ もっと見る
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
は
眼中
(
がんちう
)
に
無念
(
むねん
)
の
涙
(
なみだ
)
を
浮
(
うか
)
べて、
今
(
いま
)
も
猶
(
な
)
ほ
多少
(
たせう
)
仇浪
(
あだなみ
)
の
立騷
(
たちさわ
)
いで
居
(
を
)
る
海面
(
かいめん
)
を
睨
(
にら
)
んで
居
(
を
)
る。
日出雄少年
(
ひでをせうねん
)
はいと/\
悲
(
かな
)
し
相
(
さう
)
に
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
なーる
程
(
ほど
)
、にこやかで
頬
(
ほゝ
)
の
膨
(
ふく
)
れてゐる
所
(
ところ
)
なんぞは
大黒天
(
だいこくてん
)
の
相
(
さう
)
があります、それに
深川
(
ふかがは
)
の
福住町
(
ふくずみちやう
)
の
本宅
(
ほんたく
)
は
悉皆
(
みな
)
米倉
(
こめぐら
)
で
取囲
(
とりまい
)
てあり、
米俵
(
こめだはら
)
も
積揚
(
つみあげ
)
て
在
(
あ
)
るからですか。
七福神詣
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
しかし僕はO君と一しよに両国橋を渡りながら、
大川
(
おほかは
)
の向うに立ち並んだ無数のバラツクを眺めた時には実際烈しい
流転
(
るてん
)
の
相
(
さう
)
に驚かない
訣
(
わけ
)
には
行
(
ゆ
)
かなかつた。
本所両国
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
容易
(
ようい
)
に
胸隔
(
きようかく
)
を
開
(
ひら
)
かぬ
日本人
(
にほんじん
)
は
容易
(
ようい
)
に
胸隔
(
きようかく
)
を
閉
(
と
)
つる
日本人
(
にほんじん
)
に
候
(
そろ
)
、
失望
(
しつぼう
)
の
相
(
さう
)
ならざるなしと、
甞
(
かつ
)
て
内村
(
うちむら
)
先生申され
候
(
そろ
)
。
然
(
しか
)
り
小生
(
せうせい
)
も
日本人
(
にほんじん
)
に
候
(
そろ
)
拒
(
こば
)
まざるが
故
(
ゆゑ
)
に
此言
(
このげん
)
を
為
(
な
)
し
候
(
そろ
)
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
隣
(
となり
)
の
寺
(
てら
)
の
觀音樣
(
くわんをんさま
)
御手
(
おんて
)
を
膝
(
ひざ
)
に
柔和
(
にうわ
)
の御
相
(
さう
)
これも
笑
(
ゑ
)
めるが
如
(
ごと
)
く、
若
(
わか
)
いさかりの
熱
(
ねつ
)
といふ
物
(
もの
)
にあはれみ
給
(
たま
)
へば、
此處
(
こゝ
)
なる
冷
(
ひや
)
やかのお
縫
(
ぬひ
)
も
笑
(
ゑ
)
くぼを
頬
(
ほう
)
にうかべて
世
(
よ
)
に
立
(
た
)
つ
事
(
こと
)
はならぬか
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
先生の
宿志
(
しゆくし
)
、ここにおいてか足れり。すでにして
郷
(
きやう
)
に
還
(
かへ
)
り、即日、
収
(
ところ
)
を
瑞龍山
(
ずゐりゆうざん
)
先塋
(
せんえい
)
の
側
(
かたはら
)
に
相
(
さう
)
し、
歴任
(
れきにん
)
の
衣冠魚帯
(
いくわんぎよたい
)
を
瘞
(
うづ
)
め、
載
(
すなは
)
ち封し載ち
碑
(
ひ
)
し、自ら題して、
梅里先生
(
ばいりせんせい
)
の
墓
(
はか
)
と
曰
(
い
)
ふ。
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
草の中の赤兒が、
怪訝
(
けげん
)
相
(
さう
)
な顏をして、
四這
(
よつばひ
)
になつた儘私共を見た。女はビクとも動かぬ。
二筋の血
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
之
(
これ
)
を
極端
(
きよくたん
)
に
誇張
(
こてう
)
する
結果
(
けつくわ
)
勢
(
いきほ
)
ひ
異形
(
いげう
)
の
相
(
さう
)
を
呈
(
てい
)
するので、
之
(
これ
)
が
私
(
わたし
)
のばけものゝ
定義
(
ていぎ
)
である。
妖怪研究
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
大人達も皆嬉し
相
(
さう
)
で、その夜は例よりも、長く長く涼台が
門
(
かど
)
に出されてあります。
私の生ひ立ち
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
して
又
(
また
)
、
船
(
ふね
)
が
覆
(
かへ
)
れば
生命
(
いのち
)
を
落
(
おと
)
さうかと
云
(
い
)
ふ、
其
(
そ
)
の
心配
(
しんぱい
)
かな。いや
詰
(
つま
)
らぬ
心配
(
しんぱい
)
ぢや。お
前
(
まへ
)
さんは
何
(
なに
)
か(
人相見
(
にんさうみ
)
)に、
水難
(
すゐなん
)
の
相
(
さう
)
があるとでも
言
(
い
)
はれたことがありますかい。まづ/\
聞
(
き
)
きなさい。
旅僧
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
その男はけげん
相
(
さう
)
な顔つきをしたが、いい医者に診て貰ふには、いい
女房
(
かない
)
を貰ふのと同じやうに身ぎれいにして置かねばならぬものかも知れないと思つたので、慌てて次の
室
(
ま
)
へたつて手を洗つて来た。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
家鼬
(
いへいたち
)
尾たるる
相
(
さう
)
のむかしがほや
瓜
(
うり
)
ひとめぐり
嗅
(
か
)
ぎても
徃
(
い
)
ぬる
恋衣
(新字旧仮名)
/
山川登美子
、
増田雅子
、
与謝野晶子
(著)
怯氣
(
おぢけ
)
た
體
(
てい
)
、折折無氣味
相
(
さう
)
に、眼を轉じて前後を竊視する。
二十三夜
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
よく見れば孔雀の
眼
(
まなこ
)
切れ上り
猛鳥
(
まうてう
)
の
相
(
さう
)
あり/\と見ゆ
河馬
(旧字旧仮名)
/
中島敦
(著)
本草
(
ほんさう
)
のさびしき
相
(
さう
)
のその
中
(
なか
)
にことに寂しきは
深山鈴蘭
(
みやますゞらん
)
雀の卵
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
流轉
(
るてん
)
の
相
(
さう
)
を
忘
(
ばう
)
ぜむと、心の
渇
(
かわき
)
いと
切
(
せち
)
に
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
須彌
(
しゆみ
)
三十二
相
(
さう
)
の
月毛
(
つきげ
)
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
或
(
ある
)
未亡人
(
びばうじん
)
などは日本の物事と云へば
何
(
なに
)
でも愛着して、同じ仲間の婦人と
竹刀
(
しなへ
)
を執つて撃剣をしたり
御
(
お
)
経を読んだりなんかする
相
(
さう
)
だ。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
取出し見れば
最早
(
もはや
)
顏
(
かほ
)
に
劔難
(
けんなん
)
の
相
(
さう
)
顯
(
あらは
)
れたれば然ば明日は病氣と
僞
(
いつは
)
り供を除き
捕手
(
とりて
)
の向はぬ内に
切腹
(
せつぷく
)
すべしと
覺悟
(
かくご
)
を極め大膳の
許
(
もと
)
へ
使
(
つかひ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
勘次
(
かんじ
)
は
追憶
(
つゐおく
)
に
堪
(
た
)
へなくなつてはお
品
(
しな
)
の
墓塋
(
はか
)
に
泣
(
な
)
いた。
彼
(
かれ
)
は
紙
(
かみ
)
が
雨
(
あめ
)
に
溶
(
と
)
けてだらりとこけた
白張提灯
(
しらはりちやうちん
)
を
恨
(
うら
)
めし
相
(
さう
)
に
見
(
み
)
るのであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
それは
四面
(
しめん
)
の
鐵檻
(
てつおり
)
の
堅牢
(
けんらう
)
なる
上
(
うへ
)
にも
堅牢
(
けんらう
)
ならん
事
(
こと
)
を
望
(
のぞ
)
んで、
如何
(
いか
)
に
力強
(
ちからつよ
)
き
敵
(
てき
)
が
襲
(
おそひ
)
來
(
きたつ
)
ても、
决
(
けつ
)
して
車中
(
しやちう
)
の
安全
(
あんぜん
)
を
害
(
がい
)
せられぬ
爲
(
ため
)
の
特別
(
とくべつ
)
の
注意
(
ちうゐ
)
である
相
(
さう
)
な。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
成程
(
なるほど
)
、そこで
寿老神
(
じゆらうじん
)
は。甲「
安田善次郎君
(
やすだぜんじらうくん
)
よ、茶があるからおつな
頭巾
(
づきん
)
を
冠
(
かむ
)
つて、庭を
杖
(
つゑ
)
などを
突
(
つ
)
いて歩いて
居
(
ゐ
)
る
処
(
ところ
)
は、
恰
(
まる
)
で
寿老人
(
じゆらうじん
)
の
相
(
さう
)
があります。乙「シテ
福禄寿
(
ふくろくじゆ
)
は。 ...
七福神詣
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
それで
神々
(
かみ/\
)
の
内
(
うち
)
で
別段
(
べつだん
)
異樣
(
いやう
)
な
相
(
さう
)
をしたものはない。
猿田彦命
(
さるたひこのみこと
)
が
鼻
(
はな
)
が
高
(
たか
)
いとか、
天鈿目命
(
あまのうづめのみこと
)
が
顏
(
かほ
)
がをかしかつたといふ
位
(
くらゐ
)
のものである。
又
(
また
)
化物思想
(
ばけものしさう
)
を
具體的
(
ぐたいてき
)
に
現
(
あら
)
はした
繪
(
ゑ
)
も
餘
(
あま
)
り
多
(
おほ
)
くはない。
妖怪研究
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
出からしになつた急須の茶滓を茶碗の一つに空けて、机の下から小さい
葉鉄
(
ブリキ
)
の茶壺を取出したが、その手付がいかにも
懶
(
ものぐ
)
さ
相
(
さう
)
で、私の様な気の早い者が見ると、もどかしくなる位
緩々
(
のろのろ
)
してゐる。
札幌
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
本阿弥
(
ほんあみ
)
の
折紙
(
をりかみ
)
古今
(
ここん
)
に変ず。
羅曼
(
ロマン
)
派起つてシエクスピイアの名、四海に轟く事
迅雷
(
じんらい
)
の如く、羅曼派亡んでユウゴオの作、八方に
廃
(
すた
)
るる事
霜葉
(
さうえふ
)
に似たり。茫々たる
流転
(
るてん
)
の
相
(
さう
)
。目前は泡沫、
身後
(
しんご
)
は夢幻。
骨董羹:―寿陵余子の仮名のもとに筆を執れる戯文―
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
唯今
(
たゞいま
)
、
寢
(
ね
)
おびれた
幼
(
をさない
)
のの、
熟
(
じつ
)
と
視
(
み
)
たものに
目
(
め
)
を
遣
(
や
)
ると、
狼
(
おほかみ
)
とも、
虎
(
とら
)
とも、
鬼
(
おに
)
とも、
魔
(
ま
)
とも
分
(
わか
)
らない、
凄
(
すさま
)
じい
面
(
つら
)
が、ずらりと
並
(
なら
)
んだ。……いづれも
差置
(
さしお
)
いた
荷
(
に
)
の
恰好
(
かつかう
)
が
異類
(
いるゐ
)
異形
(
いぎやう
)
の
相
(
さう
)
を
顯
(
あらは
)
したのである。
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
現在
(
いま
)
の
旦那樣
(
だんなさま
)
が
柔和
(
にうわ
)
の
相
(
さう
)
とては
少
(
すこ
)
しも
無
(
な
)
く、
恐
(
おそ
)
ろしい
凄
(
すご
)
い、にくらしいお
顏
(
かほ
)
つき、
其
(
そ
)
の
方
(
かた
)
の
側
(
そば
)
に
私
(
わたし
)
が
憤怒
(
ふんぬ
)
の
相
(
さう
)
で
控
(
ひか
)
へて
居
(
ゐ
)
るのですから
召使
(
めしつか
)
ひはたまりません、
大方
(
おほかた
)
一月
(
ひとつき
)
に
二人
(
ふたり
)
づゝは
婢女
(
はした
)
は
替
(
かは
)
りまして
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
赤いメリンスの蒲団に引き入れた顔は上を向き
相
(
さう
)
にもないのです。
遺書
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
老公は絽の紋附羽織に絹袴の男を見て、けげん
相
(
さう
)
な顔をした。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
龍蹄
(
りゆうてい
)
の
形
(
かたち
)
驊騮
(
くわりゆう
)
の
相
(
さう
)
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
当地では石炭の
出入
(
しゆつにふ
)
に桟橋費一
噸
(
とん
)
につき三十五銭取られる如き費用を要するのを
彼
(
かれ
)
に
於
(
おい
)
ては一切省略しようとするのだ
相
(
さう
)
である。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
夫
(
それ
)
は
傍
(
そば
)
で
見
(
み
)
て
居
(
ゐ
)
ては
危
(
あぶ
)
な
相
(
さう
)
な
手
(
て
)
もとで
幾度
(
いくたび
)
か
針
(
はり
)
の
運
(
はこ
)
びやうを
間違
(
まちが
)
つて
解
(
と
)
いたこともあつたが、
遂
(
しまひ
)
には
身體
(
からだ
)
にしつくり
合
(
あ
)
ふやうに
成
(
な
)
つて
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
猛虎
(
まうこ
)
を
屠
(
ほふ
)
るといふ
投鎗
(
なげやり
)
の
形
(
かたち
)
に
髣髴
(
ほうふつ
)
として、
其
(
その
)
兩端
(
りようたん
)
は
一種
(
いつしゆ
)
奇妙
(
きめう
)
の
鋭角
(
えいかく
)
をなして
居
(
を
)
る、
此
(
この
)
鋭角
(
えいかく
)
の
度
(
ど
)
が、
艇
(
てい
)
の
速力
(
そくりよく
)
に
關
(
くわん
)
して、
極
(
きわ
)
めて
緊要
(
きんえう
)
なる
特色
(
とくしよく
)
の
相
(
さう
)
である。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
聞
(
きゝ
)
吉兵衞不
審
(
しん
)
に思ひ御
意
(
い
)
の如く
幼少
(
えうせう
)
の時
不※
(
ふと
)
怪我
(
けが
)
を致せしが其
痕
(
あと
)
が今に
殘
(
のこ
)
り在しを娘が人
相
(
さう
)
に
係
(
かゝ
)
ると人々が申せしとて
平常
(
つね
)
に苦勞致し
居
(
をり
)
しが此度
斯樣
(
かやう
)
の死を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
ハテ
岩崎弥之助君
(
いはさきやのすけくん
)
です、
何
(
なん
)
だつて
日本銀行総裁
(
にほんぎんかうさうさい
)
といふのだから
金
(
きん
)
の
利
(
り
)
ばかりも
何
(
ど
)
の
位
(
くらゐ
)
あがるか
大層
(
たいさう
)
な事です、アノ
御方
(
おかた
)
の
槍
(
やり
)
でも
突
(
つ
)
いて立つた姿は、
毘沙門天
(
びしやもんてん
)
の
相
(
さう
)
もあります
七福神詣
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
化物的神佛
(
ばけものてきしんぶつ
)
の
實例
(
じつれい
)
は、
印度
(
いんど
)
、
支那
(
しな
)
、
埃及方面
(
えじぷとはうめん
)
に
極
(
きは
)
めて
多
(
おほ
)
い。
釋迦
(
しやか
)
が
既
(
すで
)
にお
化
(
ば
)
けである。卅二
相
(
さう
)
を
其儘
(
そのまゝ
)
現
(
あら
)
はしたら
恐
(
おそ
)
ろしい
化物
(
ばけもの
)
が
出來
(
でき
)
るに
違
(
ちが
)
ひない。
印度教
(
いんどけう
)
のシヴアも
隨分
(
ずゐぶん
)
恐
(
おそろ
)
しい
神
(
かみ
)
である。
妖怪研究
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
いろんな車に
轢
(
ひ
)
き殺され
相
(
さう
)
で
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
手の
相
(
さう
)
を見せよといひし
一握の砂
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
引
(
ひき
)
越して五六日間は板を買つて来て棚を
彼処此処
(
あちらこちら
)
に附けるのも面白いし、妻が
瓦斯
(
ぐわす
)
で
煮沸
(
にたき
)
をするのを子供等と一緒に成つて珍らし
相
(
さう
)
に眺めたり
執達吏
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
有史時代
(
いうしじだい
)
に
入
(
い
)
つてはじめて
地震
(
ぢしん
)
の
傳説
(
でんせつ
)
の
見
(
み
)
えるのは、
孝靈天皇
(
かうれいてんのう
)
の五
年
(
ねん
)
に
近江國
(
あふみのくに
)
が
裂
(
さ
)
けて
琵琶湖
(
びはこ
)
が
出來
(
でき
)
、
同時
(
どうじ
)
に
富士山
(
ふじさん
)
が
噴出
(
ふんしゆつ
)
して
駿
(
すん
)
、
甲
(
かふ
)
、
豆
(
づ
)
、
相
(
さう
)
の
地
(
ち
)
がおびたゞしく
震動
(
しんどう
)
したといふのであるが
日本建築の発達と地震
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
拳
(
こぶし
)
を振上げ
相
(
さう
)
になつた時
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
其れに阿母さんも此の
身体
(
からだ
)
の具合では長く生きられ
相
(
さう
)
にも無いからね、しつかり為て頂戴よ、貢さん。
蓬生
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
元気の無さ
相
(
さう
)
な
顔色
(
かほいろ
)
をして草履を引きずり乍ら帰つて来た貢さんは、
裏口
(
うらぐち
)
を
入
(
はい
)
つて、
虫
(
むし
)
の
蝕
(
く
)
つた、踏むとみしみしと云ふ板の
間
(
ま
)
で、
雑巾
(
ざふきん
)
を
絞
(
しぼ
)
つて
土埃
(
つちぼこり
)
の着いた足を拭いた。
蓬生
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
新しい家は二階
造
(
づくり
)
で
引
(
ひき
)
越した当分の気持が実に
佳
(
い
)
い。此の二階の明るい書斎でならば保雄が計画して居る長篇小説も古事記を材料にした戯曲も
何
(
ど
)
うやら手が附けられ
相
(
さう
)
に思はれた。
執達吏
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
『
貴方
(
あなた
)
、此の
月末
(
げつまつ
)
から
何
(
ど
)
うしませう。田舎と違つて大分街では
生活
(
くらし
)
が掛り
相
(
さう
)
ですわ。』
執達吏
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
“相”の意味
《名詞》
(あい)相づちを打つこと。
(あい)酒の相手をすること
(あい)共謀すること。また、その仲間。
(あい)あいこ
(ソウ)姿。外見。顔つき。
(ソウ)運勢や吉凶の兆し。
(ショウ)宰相。大臣。
(シャン)象棋の駒の一つ。
(出典:Wiktionary)
相
常用漢字
小3
部首:⽬
9画
“相”を含む語句
形相
相応
相撲
相対
相見
相互
相違
相貌
相識
面相
相合
相伴
相成
相済
相好
相談
相当
相棒
相手
相應
...