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防
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ふせ
ふりがな文庫
“
防
(
ふせ
)” の例文
(ロ)
水源
(
すいげん
)
の
涵養
(
かんよう
)
。
森林
(
しんりん
)
はかように
雨量
(
うりよう
)
を
調節
(
ちようせつ
)
することが
出來
(
でき
)
ると
同時
(
どうじ
)
に
一方
(
いつぽう
)
では
水源
(
すいげん
)
の
養
(
やしな
)
ひとなり、
河水
(
かすい
)
の
涸
(
か
)
れるのを
防
(
ふせ
)
ぎます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
ロレ いや、
其
(
その
)
語
(
ことば
)
の
鋭鋒
(
きっさき
)
を
防
(
ふせ
)
ぐ
甲胄
(
よろひ
)
を
與
(
おま
)
さう。
逆境
(
ぎゃくきゃう
)
の
甘
(
あま
)
い
乳
(
ちゝ
)
ぢゃと
謂
(
い
)
ふ
哲學
(
てつがく
)
こそは
人
(
ひと
)
の
心
(
こゝろ
)
の
慰
(
なぐさ
)
め
草
(
ぐさ
)
ぢゃ、よしや
追放
(
つゐはう
)
の
身
(
み
)
とならうと。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
此
(
この
)
遊歩
(
いうほ
)
の
間
(
あひだ
)
、
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
の
命
(
めい
)
ずる
儘
(
まゝ
)
に、
始終
(
しじゆう
)
吾等
(
われら
)
の
前
(
まへ
)
になり、
後
(
うしろ
)
になつて、
豫
(
あらかじ
)
め
猛獸
(
まうじう
)
毒蛇
(
どくじや
)
の
危害
(
きがい
)
を
防
(
ふせ
)
いで
呉
(
く
)
れた、
一頭
(
いつとう
)
の
猛犬
(
まうけん
)
があつた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
ハツと
呼吸
(
いき
)
を
引
(
ひ
)
く。
目口
(
めくち
)
に
吹込
(
ふきこ
)
む
粉雪
(
こゆき
)
に、ばツと
背
(
せ
)
を
向
(
む
)
けて、そのたびに、
風
(
かぜ
)
と
反對
(
はんたい
)
の
方
(
はう
)
へ
眞俯向
(
まうつむ
)
けに
成
(
な
)
つて
防
(
ふせ
)
ぐのであります。
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
火
(
ひ
)
が
天井
(
てんじよう
)
まで
燃
(
も
)
え
上
(
あが
)
つたならば、
屋根
(
やね
)
まで
打拔
(
うちぬ
)
いて
火氣
(
かき
)
を
拔
(
ぬ
)
くこと。これは
焔
(
ほのほ
)
が
天井
(
てんじよう
)
を
這
(
は
)
つて
燃
(
も
)
え
擴
(
ひろ
)
がるのを
防
(
ふせ
)
ぐに
效力
(
こうりよく
)
がある。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
▼ もっと見る
保名
(
やすな
)
も
家来
(
けらい
)
たちもみんな
強
(
つよ
)
い
侍
(
さむらい
)
でしたから、
負
(
ま
)
けずに
防
(
ふせ
)
ぎ
戦
(
たたか
)
って、とうとう
乱暴
(
らんぼう
)
な
侍共
(
さむらいども
)
を
残
(
のこ
)
らず
追
(
お
)
い
払
(
はら
)
ってしまいました。
葛の葉狐
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「相手は何分
容易
(
ようい
)
の者ぢやない。私が見張つて居たところで、
防
(
ふせ
)
ぎやうはないかも知れませんよ。それを承知なら一日お邪魔をさせて頂きませう」
銭形平次捕物控:002 振袖源太
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
又
(
また
)
輸出時期
(
ゆしゆつじき
)
であるから
輸出手形
(
ゆしゆつてがた
)
を
買取
(
かひと
)
る、
斯
(
か
)
うすれば一
方
(
ぱう
)
から
言
(
い
)
へば
爲替
(
かはせ
)
の
急激
(
きふげき
)
なる
騰貴
(
とうき
)
を
防
(
ふせ
)
ぐことが
出來
(
でき
)
る、
爲替
(
かはせ
)
の
急激
(
きふげき
)
なる
騰貴
(
とうき
)
を
防
(
ふせ
)
ぎ
得
(
う
)
れば
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
火はわらの
穂
(
ほ
)
を
食
(
た
)
べてゆくようにうつる。むーッとこもる
熱気
(
ねっき
)
は
刻一刻
(
こくいっこく
)
にたかまる。そして、むせるそばから煙は
目
(
め
)
や
鼻
(
はな
)
にしみて
防
(
ふせ
)
ぎようもない。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
與吉
(
よきち
)
は
繃帶
(
ほうたい
)
をしてから
疼痛
(
いたみ
)
もとれた。
繃帶
(
ほうたい
)
は
又
(
また
)
直接
(
ちよくせつ
)
他
(
た
)
の
物
(
もの
)
との
摩擦
(
まさつ
)
を
防
(
ふせ
)
いで、
彼
(
かれ
)
に
快
(
こゝろ
)
よく
村落
(
むら
)
の
内
(
うち
)
を
彷徨
(
さまよ
)
はせた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
『おい
人車
(
くるま
)
に乘れば好かつたね。』と小池は、
路傍
(
みちばた
)
の柔かい草の上を低い
駒下駄
(
こまげた
)
に踏んで歩きつゝ
土埃
(
つちぼこり
)
の立つことを
防
(
ふせ
)
いでゐるお光の
背後
(
うしろ
)
から聲をかけた。
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
「あんな
頼
(
たよ
)
りのない
花圃
(
はなばたけ
)
なんですか、
今夜
(
こんや
)
の
大風
(
おおかぜ
)
をどうして、あんなところで
防
(
ふせ
)
ぐことができますか。」と、せみはあきれたような
顔
(
かお
)
つきをしていいました。
二つの運命
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
みんながばたばた
防
(
ふせ
)
いでいたら、だんだん
粘土
(
ねんど
)
がすべって来て、なんだかすこうし下へずれたようになった。しゅっこはよろこんで、いよいよ水をはねとばした。
さいかち淵
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
わたしたちは石の間にほら
穴
(
あな
)
のような所を見つけた。そこにはまつの落ち葉がたまっていた。これで、上には風を
防
(
ふせ
)
ぐ屋根があり、下にはしいてねるふとんができた。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
車上
(
しやじやう
)
の
人
(
ひと
)
は
肩掛
(
かたかけ
)
深
(
ふか
)
く
引
(
ひき
)
あげて
人目
(
ひとめ
)
に
見
(
み
)
ゆるは
頭巾
(
づきん
)
の
色
(
いろ
)
と
肩掛
(
かたかけ
)
の
派手模樣
(
はでもやう
)
のみ、
車
(
くるま
)
は
如法
(
によほふ
)
の
破
(
や
)
れ
車
(
ぐるま
)
なり
母衣
(
ほろ
)
は
雪
(
ゆき
)
を
防
(
ふせ
)
ぐに
足
(
た
)
らねば、
洋傘
(
かうもり
)
に
辛
(
から
)
く
前面
(
ぜんめん
)
を
掩
(
おほ
)
ひて
行
(
ゆ
)
くこと
幾町
(
いくちやう
)
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
建振熊命
(
たけふるくまのみこと
)
は見る見るうちに
宿禰
(
すくね
)
の軍勢を負かし
崩
(
くず
)
して、ぐんぐんと、どこまでも追っかけて行きました。すると敵は
山城
(
やましろ
)
でふみ
止
(
とど
)
まって、
頑固
(
がんこ
)
に
防
(
ふせ
)
ぎ
戦
(
いくさ
)
をしだしました。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
殺さば殺せ覺悟なりと己れが
舊惡
(
きうあく
)
の
顯
(
あら
)
はれ口を
横道
(
よこみち
)
へ
引摺込
(
ひきずりこん
)
で
防
(
ふせ
)
がんと猶も
奸智
(
かんち
)
を
運
(
めぐ
)
らしけるに忠兵衞の妻お富は長庵が
云
(
いふ
)
事を
始終
(
しじう
)
默
(
もく
)
して聞居たりしが
眞赤
(
まつか
)
に成たる顏を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
コロボックルは
如何
(
いか
)
にして之を
防
(
ふせ
)
ぎしか。余は彼等はエスキモーが爲す如く、
銛
(
もり
)
に長き
紐
(
ひも
)
を付け其
端
(
はし
)
に
獸類
(
ぢうるい
)
の
膀胱抔
(
ばうくわうなど
)
にて作りたる
浮
(
う
)
き
袋
(
ふくろ
)
を
括
(
くく
)
り
付
(
つ
)
け置きしならんと考ふるなり。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
樅
(
もみ
)
はある程度まで成長して、それで成長を止めました、その
枯死
(
かれること
)
はアルプス産の
小樅
(
こもみ
)
の
併植
(
へいしょく
)
をもって
防
(
ふせ
)
ぎ得ましたけれども、その永久の成長はこれによって
成就
(
とげ
)
られませんでした。
デンマルク国の話:信仰と樹木とをもって国を救いし話
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
時
(
とき
)
としては柳条に
拠
(
よ
)
りて深処に
没
(
ぼつ
)
するを
防
(
ふせ
)
ぎしことあれども、
進
(
すす
)
むに従うて
浅砂
(
せんさ
)
の
岸
(
きし
)
となり、
遂
(
つひ
)
に沼岸一帯の
白砂
(
はくさ
)
を
現
(
げん
)
じ来る、砂土人馬の
足跡
(
そくせき
)
は
斑々
(
はん/\
)
として破鞋と
馬糞
(
ばふん
)
は所々に
散見
(
さんけん
)
す
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
けれども
此樣
(
こん
)
な氣候にも耐えてゐなければならんといふ人間は
意久地無
(
いくぢな
)
しだ。要するに人間といふ
奴
(
やつ
)
は、雨を
防
(
ふせ
)
ぐ傘を
作
(
こしら
)
へる
智慧
(
ちゑ
)
はあるが、雨を降らさぬやうにするだけの力がないんだ。
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
妾の再び三たび頼み聞えしには答えずして、
徐
(
しず
)
かに沈みたる
底
(
そこ
)
気味わるき調子もて、かかる
大
(
だい
)
それたる事に加担する上は、当地の警察署に告訴して大難を
未萌
(
みほう
)
に
防
(
ふせ
)
がずばなるまじという。
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
道をあるいていて、いきなりなぐられても
防
(
ふせ
)
ぎようがない、というのだ。音もなく家に忍びこまれても、これまた、見えないのだから、どうしようもない。町の人は不安にかられていた。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
少し待てば
歇
(
や
)
みさうである。
二人
(
ふたり
)
は大きな杉の
下
(
した
)
に
這
(
はい
)
つた。雨を
防
(
ふせ
)
ぐには都合の
好
(
よ
)
くない
樹
(
き
)
である。けれども
二人
(
ふたり
)
とも
動
(
うご
)
かない。
濡
(
ぬ
)
れても立つてゐる。
二人
(
ふたり
)
共
寒
(
さむ
)
くなつた。女が「小川さん」と云ふ。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
なんとしても、それは、
防
(
ふせ
)
がなければなりません。
電人M
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
此
(
こ
)
の
物語
(
ものがたり
)
を
聞
(
き
)
き、
此像
(
このざう
)
を
拝
(
はい
)
するにそゞろに
落涙
(
らくるゐ
)
せり。(
略
(
りやく
)
)かく
荒
(
あ
)
れ
果
(
は
)
てたる
小堂
(
せうだう
)
の
雨風
(
あめかぜ
)
をだに
防
(
ふせ
)
ぎかねて、
彩色
(
さいしき
)
も
云々
(
うん/\
)
。
甲冑堂
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
(ホ)
雪
(
ゆき
)
なだれと
海嘯
(
つなみ
)
の
防止
(
ぼうし
)
。 それから
前
(
まへ
)
にお
話
(
はなし
)
した
洪水
(
こうずい
)
の
豫防
(
よぼう
)
や、
水源
(
すいげん
)
の
涵養
(
かんよう
)
のほかに
森林
(
しんりん
)
は
雪國
(
ゆきぐに
)
ですと『
雪
(
ゆき
)
なだれ』の
害
(
がい
)
を
防
(
ふせ
)
ぐことも
出來
(
でき
)
ます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
金庫
(
きんこ
)
、
書庫
(
しよこ
)
、
土藏
(
どぞう
)
には
各
(
おの/\
)
の
大
(
おほ
)
きさに
相應
(
そうおう
)
する
器物
(
きぶつ
)
(
例
(
たと
)
へば
土藏
(
どぞう
)
ならばばけつ)に
水
(
みづ
)
を
入
(
い
)
れ
置
(
お
)
くこと。これは
内部
(
ないぶ
)
の
貴重品
(
きちようひん
)
の
蒸燒
(
むしやき
)
になるのを
防
(
ふせ
)
ぐためである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
彼
(
かれ
)
が
什麽
(
どんな
)
に
惜
(
をし
)
んでも
叺
(
かます
)
の
中
(
なか
)
の
減
(
へ
)
つて
行
(
ゆ
)
くのを
防
(
ふせ
)
ぐことは
出來
(
でき
)
ない。
然
(
しか
)
も
寡言
(
むくち
)
な
彼
(
かれ
)
は
徒
(
いたづ
)
らに
自分
(
じぶん
)
獨
(
ひとり
)
が
噛
(
か
)
みしめて、
絶
(
た
)
えず
只
(
たゞ
)
憔悴
(
せうすゐ
)
しつゝ
沈鬱
(
ちんうつ
)
の
状態
(
じやうたい
)
を
持續
(
ぢぞく
)
した。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
と
叫
(
さけ
)
ぶまに、もう見ている
間
(
ま
)
だ!
蛾次郎
(
がじろう
)
のあとから
小頭
(
こがしら
)
の
雁六
(
がんろく
)
、
伊部熊蔵
(
いのべくまぞう
)
、そのほかあまたの
山掘夫
(
やまほり
)
たち、
防
(
ふせ
)
ぎようもなくヒラリヒラリととびあがって
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
甲
(
こう
)
の
大将
(
たいしょう
)
は、とても
正当
(
せいとう
)
の
力
(
ちから
)
では
乙
(
おつ
)
の
軍勢
(
ぐんぜい
)
を
防
(
ふせ
)
ぐことができない、そうして
降参
(
こうさん
)
しなければならないと
思
(
おも
)
いましたから、これはなにか
策略
(
さくりゃく
)
を
巡
(
めぐ
)
らして、
乙
(
おつ
)
の
兵隊
(
へいたい
)
や
酒倉
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
敵
(
てき
)
が
攻
(
せ
)
めて
来
(
き
)
たというのに、よけいなことをする
手間
(
てま
)
で、なぜ
早
(
はや
)
く
敵
(
てき
)
を
防
(
ふせ
)
ぐ
用意
(
ようい
)
をしないのです。
蔵人
(
くらんど
)
でもなんでもかまいません。わたしはあくまで
鎮西八郎
(
ちんぜいはちろう
)
です。
鎮西八郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
門内から不意に飛び出すものは
防
(
ふせ
)
ぎやうはない——多分曲者は夕刻の忙しい時分塀を越して屋敷の中に
紛
(
まぎ
)
れ込み、植込みに隱れて本矢を飛ばし、裏門から逃げ出したものであらう
銭形平次捕物控:195 若党の恋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
手鎗
(
てやり
)
を
廻
(
まわ
)
したりして、
辛
(
からう
)
じて
其
(
その
)
危害
(
きがい
)
を
防
(
ふせ
)
いで
居
(
を
)
るが、それも
何時
(
いつ
)
まで
續
(
つゞ
)
く
事
(
こと
)
か、
夜
(
よ
)
が
更
(
ふ
)
けるに
從
(
したが
)
つて、
猛獸
(
まうじう
)
の
勢
(
いきほひ
)
は
益々
(
ます/\
)
激烈
(
げきれつ
)
になつて
來
(
き
)
た、かゝる
時
(
とき
)
には
盛
(
さか
)
んに
火
(
ひ
)
を
焚
(
た
)
くに
限
(
かぎ
)
ると
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
持
(
もつ
)
て
野道
(
のみち
)
山路
(
やまみち
)
は云も更なり
都合
(
つがふ
)
に
因
(
より
)
ては
朝
(
あさ
)
は
星
(
ほし
)
を
戴
(
いたゞ
)
き
暮
(
くれ
)
には月を
踏
(
ふん
)
で
旅行
(
りよかう
)
なす事
往々
(
まゝ
)
あるにより先生を
頼
(
たの
)
み劔術を
學
(
まな
)
びなば道中
爲
(
する
)
にも心強く
且
(
かつ
)
賊難
(
ぞくなん
)
を
防
(
ふせ
)
ぐ一端共成事なれば此趣きを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
この場所はずいぶんあれたさびしい所であったが、それよりいい場所は見つからなかった。それに花こう岩の中にはいってねむれば、しめっぽい夜風を
防
(
ふせ
)
ぐたしにもなろうと思った。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
經濟界
(
けいざいかい
)
に
波瀾
(
はらん
)
を
與
(
あた
)
へることになるのであるが、
之
(
これ
)
を
如何
(
いか
)
にして
防
(
ふせ
)
ぎ
得
(
う
)
るかと
云
(
い
)
ふと、
政府
(
せいふ
)
の
財政
(
ざいせい
)
の
整理緊縮
(
せいりきんしゆく
)
も
之
(
これ
)
を
持續
(
ぢぞく
)
し、
國民
(
こくみん
)
の
消費節約
(
せうひせつやく
)
の
程度
(
ていど
)
も
之
(
これ
)
を
持續
(
ぢぞく
)
して
行
(
ゆ
)
くより
外
(
ほか
)
に
途
(
みち
)
はないのである。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
エスキモーは斯かる浮き袋に
息
(
いき
)
を吹き込み、且つ其氣の
漏
(
も
)
るるを
防
(
ふせ
)
ぐ爲に栓を爲るの便を
謀
(
はか
)
りて、角製の
管
(
くだ
)
を是に付け置く事なるが是と等しき物武藏西ヶ原貝塚及び下總柏井貝塚より出でたり。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
あの、
通
(
とほ
)
りだ。さすがに、
疊
(
たゝみ
)
の
上
(
うへ
)
へは
近
(
ちか
)
づけないやうに
防
(
ふせ
)
ぐが、
天井裏
(
てんじやううら
)
から、
臺所
(
だいどころ
)
、
鼠
(
ねずみ
)
の
殖
(
ふ
)
えたことは
一通
(
ひととほ
)
りでない。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
その
林
(
はやし
)
があるので、ただに
景色
(
けしき
)
がいゝばかりでなく、
前
(
まへ
)
にもお
話
(
はなし
)
したように
海嘯
(
つなみ
)
の
害
(
がい
)
を
防
(
ふせ
)
ぐことも
出來
(
でき
)
ます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
もし
此
(
この
)
裂
(
さ
)
け
目
(
め
)
に
挾
(
はさ
)
まると、
人畜
(
じんちく
)
牛馬
(
ぎゆうば
)
、
煎餅
(
せんべい
)
のように
押
(
お
)
し
潰
(
つぶ
)
されるといはれ、
避難
(
ひなん
)
の
場所
(
ばしよ
)
としては
竹藪
(
たけやぶ
)
を
選
(
えら
)
べとか、
戸板
(
といた
)
を
敷
(
し
)
いてこれを
防
(
ふせ
)
げなどと
戒
(
いまし
)
められてゐる。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
勘次
(
かんじ
)
は
朝
(
あさ
)
のまだ
凉
(
すゞ
)
しい、
葉
(
は
)
に
濕
(
しめ
)
りのある
間
(
あひだ
)
に
竈
(
かまど
)
の
灰
(
はひ
)
を
持
(
も
)
つて
行
(
い
)
つて
其
(
そ
)
の
葉
(
は
)
に
掛
(
か
)
けて
遣
(
や
)
る
丈
(
だけ
)
の
手數
(
てすう
)
は
竭
(
つく
)
したのである。それで
幾
(
いく
)
らでも
活溌
(
くわつぱつ
)
に
運動
(
うんどう
)
する
瓜葉蟲
(
うりはむし
)
は
防
(
ふせ
)
がれた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
木
(
き
)
の
上
(
うえ
)
へ
登
(
のぼ
)
っていったものは、ようやくのことで、からすに
頭
(
あたま
)
をつつかれたり、
目
(
め
)
をねらわれたりするのを
防
(
ふせ
)
いで、
巣
(
す
)
の
中
(
なか
)
から
光
(
ひか
)
るものを一
枚
(
まい
)
取
(
と
)
り
出
(
だ
)
してみたのでした。
おばあさんと黒ねこ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
暗々陰々
(
あんあんいんいん
)
として到底その正体を見究むるあたわず、かかる間にも寒気はますます加わり、もしこのままにてなお十分間を過さば、余はついに凍え死ぬべし、ああいかにしてこの寒さを
防
(
ふせ
)
がん
南極の怪事
(新字新仮名)
/
押川春浪
(著)
千代松に疑ひのかゝるのを、一生懸命で
防
(
ふせ
)
いでゐた樣子です。
銭形平次捕物控:130 仏敵
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
それでもとにかく、風雨を
防
(
ふせ
)
ぐ屋根だけはできたのであった。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
表にて
喰居
(
くひゐ
)
たりし時
防
(
ふせ
)
ぎ傳吉といふ者に出合互に昔し
語
(
がた
)
りを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「しからば
火攻
(
かこう
)
の
防
(
ふせ
)
ぎは」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
其
(
そ
)
のまゝ、うと/\して
居
(
ゐ
)
ると、
種痘
(
うゑばうさう
)
の
爲
(
な
)
す
業
(
わざ
)
とて、
如何
(
いか
)
にとも
防
(
ふせ
)
ぎかねて、つい、
何時
(
いつ
)
の
間
(
ま
)
にか
鼻
(
はな
)
が
鳴
(
な
)
る。
大阪まで
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
勇
(
ゆう
)
ちゃんは、へびがくるのを
防
(
ふせ
)
げると
知
(
し
)
って
安心
(
あんしん
)
しました。
少年の日二景
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
防
常用漢字
小5
部首:⾩
7画
“防”を含む語句
防禦
周防
堤防
消防
消防夫
防毒面
火防
防腐法
防空壕
辛防
防遏
周防守
海防
防寒靴
豫防
防備
防波堤
風防
防壁
消防手
...