“花圃”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はなばたけ42.9%
かほ35.7%
はなはたけ14.3%
はなばた7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鴫野しぎの花圃はなばたけか、牡丹ぼたん園へ行った戻りでもあろうかと見える、派手な町かごが五、六挺、駕の屋根へ、芍薬しゃくやくの花をみやげに乗せて通り過ぎる。
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その方がその当時、一葉女史を退けては花圃かほ女史と並び、薄氷うすらい女史より名高く認められていた、楠緒くすお女史とは思いもよりませんでした。
大塚楠緒子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
案内者いはく、御花圃はなはたけより(まへにいひたる所)別にみちありて竜岩窟りうがんくつといふ所あり、いはやの内に一条ひとすぢの清水ながれそのほとりに古銭多く、鰐口わにくち二ツ掛りありて神をまつる。むかしより如斯かくのごとしといひつたふ。
お島がたのしみにして世話をしていた植木畠や花圃はなばたの床に、霜が段々しげくなって、吹曝ふきさらしの一軒家の軒や羽目板に、或時は寒い山颪やまおろしが、すさまじく木葉を吹きつける冬が町を見舞う頃になると
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)