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織
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お
ふりがな文庫
“
織
(
お
)” の例文
翌朝
(
よくあさ
)
起
(
お
)
きると、すでに
気
(
き
)
づかれたと
悟
(
さと
)
ったものか、
機
(
はた
)
は、
織
(
お
)
り
残
(
のこ
)
しのままになって、
女
(
おんな
)
の
姿
(
すがた
)
はどこへか
消
(
き
)
えて
見
(
み
)
えなかったのでした。
はまねこ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
また
二階
(
にかい
)
には
家々
(
いへ/\
)
の
道具類
(
どうぐるい
)
が、あるひは
織
(
お
)
り
物
(
もの
)
あるひは
木器
(
もくき
)
あるひは
陶器
(
とうき
)
といふように
種類
(
しゆるい
)
をわけて
見
(
み
)
られるようにしてあります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
水
(
みづ
)
汲上
(
くみあ
)
ぐる
釣瓶
(
つるべ
)
の
音
(
おと
)
、
機
(
はた
)
を
織
(
お
)
る
音
(
おと
)
、
鐘
(
かね
)
の
聲
(
こゑ
)
、
神樂
(
かぐら
)
の
響
(
ひゞき
)
、
騷然
(
さうぜん
)
、
雜然
(
ざつぜん
)
、
業
(
げふ
)
に
聲
(
こゑ
)
ありて
默
(
もく
)
するは
無
(
な
)
く、
職
(
しよく
)
に
音
(
おと
)
ありて
聞
(
きこ
)
えざるは
無
(
な
)
きに
到
(
いた
)
れり。
鉄槌の音
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
祖母
(
おばあ
)
さんは
例
(
れい
)
の
玄關
(
げんくわん
)
の
側
(
わき
)
にある
機
(
はた
)
に
腰掛
(
こしか
)
けまして、
羽織
(
はおり
)
にする
黄
(
き
)
八
丈
(
ぢやう
)
の
反物
(
たんもの
)
と、
子供
(
こども
)
らしい
帶地
(
おびぢ
)
とを
根氣
(
こんき
)
に
織
(
お
)
つて
呉
(
く
)
れました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
右側の人家は戸が閉って、その戸の
隙
(
すき
)
から
微
(
かすか
)
に燈の光が見え、小さな冷たい雨がその燈の光を受けて、微な
縞
(
しま
)
を
織
(
お
)
っているのが浮んで来る。
黄灯
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
▼ もっと見る
むしろかれらをおどろかしたのは、生活にうるおいを
与
(
あた
)
えるような行事が、かなりの程度に、
織
(
お
)
りこまれていることであった。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
やがて、今過ぎ来りし、江東梅園前にさし掛りしに、観梅の客の、往く者還る者、
織
(
お
)
る如く雑沓したりしが、中に、年若き夫婦連れの者あり。
釣好隠居の懺悔
(新字旧仮名)
/
石井研堂
(著)
瓜子姫子
(
うりこひめこ
)
はあとに
一人
(
ひとり
)
、おとなしくお
留守番
(
るすばん
)
をして、あいかわらず、とんからりこ、とんからりこ、ぎいぎいばったん、
機
(
はた
)
を
織
(
お
)
っていました。
瓜子姫子
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
さうした
着物
(
きもの
)
は、
山
(
やま
)
の
藤
(
ふぢ
)
の
纎維
(
せんい
)
で
織
(
お
)
つたものが
多
(
おほ
)
かつたので、
藤江
(
ふぢえ
)
のふぢを
起
(
おこ
)
すために、あらたへのといふ
言葉
(
ことば
)
を、
据
(
す
)
ゑたのであります。
次
(
つ
)
ぎの
歌
(
うた
)
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
そも/\
縮
(
ちゞみ
)
と
唱
(
とな
)
ふるは
近来
(
きんらい
)
の事にて、むかしは此国にても
布
(
ぬの
)
とのみいへり。布は
紵
(
を
)
にて
織
(
お
)
る物の
総名
(
そうみやう
)
なればなるべし。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
東京と、
華府
(
かふ
)
との二ヶ所では、政府当局と相手国の全権大使とが、
頻繁
(
ひんぱん
)
に往復した。外交文書には、次第に薄気味のわるい言葉が
織
(
お
)
りこまれて行った。
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
參詣
(
さんけい
)
の
老若男女
(
らうにやくなんによ
)
は、ぞろ/\と、
織
(
お
)
るやうに
松並木
(
まつなみき
)
の
路
(
みち
)
を
往來
(
わうらい
)
して、
袋
(
ふくろ
)
に
入
(
はひ
)
つた
飴
(
あめ
)
や、
紙
(
かみ
)
で
拵
(
こしら
)
へた
旗
(
はた
)
のやうなものが、
子供
(
こども
)
の
手
(
て
)
にも
大人
(
おとな
)
の
手
(
て
)
にもあつた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
もう何百万という数の、星のように光るこな雪で
織
(
お
)
った、うすい白い
紗
(
しゃ
)
の
着物
(
きもの
)
を着ていました。やさしい女の姿はしていましたが、氷のからだをしていました。
雪の女王:七つのお話でできているおとぎ物語
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
そいつは、ちょっと見たところでは、
金
(
きん
)
と
銀
(
ぎん
)
とで
織
(
お
)
ってあるみたいだが、ほんとうはイオウとチャン(コールタールなどを
精製
(
せいせい
)
したときのこる
黒
(
こっ
)
かっ
色
(
しょく
)
のかす)
忠義者のヨハネス
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
ふたりがりっぱな
織
(
お
)
り
物
(
もの
)
でおおわれた丸テーブルをはさんで、安楽イスに腰をおろしますと、待ちかまえていたように、べつのボーイが
茶菓
(
さか
)
を運んできました。
怪人二十面相
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
或る者は漁業に巧にして或る者は鳥獸捕獲に巧に、或る者は
織
(
お
)
り
物
(
もの
)
に
妙
(
めう
)
を得、或る者は
籠細工
(
かごさいく
)
を
得意
(
とくゐ
)
とすと云ふが如き事はコロボックル
社會
(
しやくわい
)
に
有
(
あ
)
りし
事
(
こと
)
なるべし。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
その着物は、
半分
(
はんぶん
)
は
金
(
きん
)
で
織
(
お
)
ったビロードでできていて、もう半分は、
灰色
(
はいいろ
)
の
手織
(
ており
)
の
布
(
ぬの
)
でできていました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
此
(
こ
)
んでもなよ、おつかゞ
地絲
(
ぢいと
)
で
織
(
お
)
つたんだぞ、
今
(
いま
)
ぢや
絲
(
いと
)
なんぞ
引
(
ひ
)
くものなあねえが、おつか
等
(
ら
)
毎晩
(
まいばん
)
のやうに
引
(
ひ
)
いたもんだ、
紺
(
こん
)
もなあ
能
(
よ
)
うく
染
(
そ
)
まつてつから
丈夫
(
ぢやうぶ
)
だぞ
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
便所の外の廊下に
平
(
ひら
)
き
直
(
なおっ
)
てチャント番をして居るその廊下は旅館中の公道で、男女往来
織
(
お
)
るが
如
(
ごと
)
くにして、便所の内外
瓦斯
(
ガス
)
の
光明
(
こうめい
)
昼よりも
明
(
あきらか
)
なりと
云
(
い
)
うから
堪
(
たま
)
らない。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
人間
(
にんげん
)
の
世界
(
せかい
)
は、
主従
(
しゅじゅう
)
、
親子
(
おやこ
)
、
夫婦
(
ふうふ
)
、
兄弟
(
きょうだい
)
、
姉妹等
(
しまいなど
)
の
複雑
(
こみい
)
った
関係
(
かんけい
)
で、
色
(
いろ
)
とりどりの
綾模様
(
あやもよう
)
を
織
(
お
)
り
出
(
だ
)
して
居
(
お
)
りますが、
天狗
(
てんぐ
)
の
世界
(
せかい
)
はそれに
引
(
ひ
)
きかえて、どんなにも一
本
(
ぽん
)
調子
(
ちょうし
)
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
童子の母さまは、一生けん命
機
(
はた
)
を
織
(
お
)
って、
塾料
(
じゅくりょう
)
や
小遣
(
こづか
)
いやらを
拵
(
こし
)
らえてお
送
(
おく
)
りなさいました。
雁の童子
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
その服はサーチェという草の幹の繊維で
織
(
お
)
って
拵
(
こしら
)
えて全く縫う事をしない。その布の儘に十文字に体に
捲
(
ま
)
き付け、そうして
陰部
(
いんぶ
)
へもまた捲き付けて端の方でくるっと
掩
(
おお
)
うて居る。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
この
謡
(
うた
)
はその中にあるアヤメがこんがらかって、ウソとマコトとで
織
(
お
)
りなされている。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
そして、来る途中で
巧
(
たく
)
みに
織
(
お
)
ってきた作りごとが、グッと
喉
(
のど
)
につかえてしまった。
鳴門秘帖:03 木曾の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
一
日
(
じつ
)
又
(
また
)
一
日
(
じつ
)
、
彼
(
かれ
)
は
稼
(
かせ
)
ぎに
稼
(
かせ
)
ぎ、
百姓
(
ひやくしやう
)
は
勿論
(
もちろん
)
、
炭
(
すみ
)
も
燒
(
やけ
)
ば、
材木
(
ざいもく
)
も
切
(
き
)
り
出
(
だ
)
す、
養蠶
(
やうさん
)
もやり、
地木綿
(
ぢもめん
)
も
織
(
お
)
らし、
凡
(
およ
)
そ
農家
(
のうか
)
の
力
(
ちから
)
で
出來
(
でき
)
ることなら、
何
(
なん
)
でも
手當次第
(
てあたりしだい
)
、そして
一生懸命
(
いつしやうけんめい
)
にやりました。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
阿繊は
寡言
(
むくち
)
で怒るようなこともすくなかった。人と話をしてもただ微笑するばかりであった。昼夜
績
(
つむ
)
いだり
織
(
お
)
ったりして休まなかった。それがために上の者も下の者も皆阿繊を可愛がった。
阿繊
(新字新仮名)
/
蒲 松齢
(著)
風体
(
ふうてい
)
によりて
夫々
(
それ/″\
)
の身の上を
推測
(
おしはか
)
るに、
例
(
れい
)
の
織
(
お
)
るが
如
(
ごと
)
くなれば
心
(
こゝろ
)
甚
(
はなは
)
だ
忙
(
いそが
)
はしけれど
南無
(
なむ
)
や
大慈
(
たいじ
)
大悲
(
たいひ
)
のこれ
程
(
ほど
)
なる
消遣
(
なぐさみ
)
のありとは
覚
(
おぼ
)
えず
無縁
(
むえん
)
も
有縁
(
うえん
)
の物語を作り
得
(
え
)
て
独
(
ひと
)
り
窃
(
ひそか
)
にほゝゑまれたる事に
候
(
そろ
)
。
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
越後
(
えちご
)
の七ふしぎの一つなる
弘智法印
(
こうちほういん
)
の寺などでも、毎年四月八日の
御衣
(
おころも
)
がえという日に、もとは海べ七浦の
姥子
(
うばこ
)
たち、おのおの一つかみずつの
苧
(
お
)
を持ちよって、一日のうちに
紡
(
う
)
み
績
(
つむ
)
ぎ
織
(
お
)
り縫って
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
ちゆうちゆうぱたぱた、
何反
(
なんだん
)
織
(
お
)
れたか。
とんぼの眼玉
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
女鳥の 吾が
王
(
おほきみ
)
の
織
(
お
)
ろす
機
(
はた
)
四
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
文布
(
しづり
)
織
(
お
)
ります
羽槌雄
(
はづちを
)
の
草わかば
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
織
(
お
)
りて
隙
(
ひま
)
なき
藤浪
(
ふぢなみ
)
の
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
これは
能登
(
のと
)
、
越中
(
ゑつちう
)
、
加賀
(
かが
)
よりして、
本願寺
(
ほんぐわんじ
)
まゐりの
夥多
(
あまた
)
の
信徒
(
しんと
)
たちが、
其
(
そ
)
の
頃
(
ころ
)
殆
(
ほとん
)
ど
色絲
(
いろいと
)
を
織
(
お
)
るが
如
(
ごと
)
く、
越前
(
ゑちぜん
)
——
上街道
(
かみかいだう
)
を
往來
(
ゆきき
)
した
趣
(
おもむき
)
である。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
末子
(
すゑこ
)
よ。お
前
(
まへ
)
は『おばこ』といふ
草
(
くさ
)
の
葉
(
は
)
を
採
(
と
)
つて
遊
(
あそ
)
んだことが
有
(
あ
)
りますか。あの
草
(
くさ
)
の
葉
(
は
)
は
糸
(
いと
)
にぬいて、みんなよく
織
(
お
)
る
真似
(
まね
)
をして
遊
(
あそ
)
びませう。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
漁師
(
りょうし
)
は、それを
持
(
も
)
ってゆくと、はたして、いい
値
(
ね
)
で
売
(
う
)
れました。
喜
(
よろこ
)
んで
家
(
いえ
)
に
帰
(
かえ
)
って、もう一
反
(
たん
)
同
(
おな
)
じものを
織
(
お
)
ってくれるように
頼
(
たの
)
んだのであります。
はまねこ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
葛
(
くず
)
の
葉
(
は
)
はいつものとおり
機
(
はた
)
に
向
(
む
)
かって、とんからりこ、とんからりこ、
機
(
はた
)
を
織
(
お
)
りながら、
少
(
すこ
)
し
疲
(
つか
)
れたので、手を
休
(
やす
)
めて、うっとり
庭
(
にわ
)
をながめました。
葛の葉狐
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
(よこ糸は猶多からんか、たしかにはさとさず)されば
僅
(
わづか
)
に一尺あまりを
織
(
お
)
るにも九百二十
度
(
たび
)
手を
動
(
はたらか
)
す。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
その
證據
(
しようこ
)
にはその
杙
(
くひ
)
のある
附近
(
ふきん
)
を
掘
(
ほ
)
つて
見
(
み
)
ますと、
當時
(
とうじ
)
の
人間
(
にんげん
)
が
落
(
おと
)
したり
捨
(
す
)
てたりした
石器
(
せつき
)
や
土器
(
どき
)
までが
發見
(
はつけん
)
され、
織
(
お
)
り
物
(
もの
)
や
木
(
こ
)
の
實
(
み
)
の
類
(
るい
)
までが、よく
殘
(
のこ
)
つてをりました。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
彼等
(
かれら
)
はそれを
絲
(
いと
)
と
喚
(
よ
)
んで
居
(
ゐ
)
るけれども、
機
(
はた
)
を
織
(
お
)
つて
切
(
き
)
り
放
(
はな
)
した
最後
(
さいご
)
の
絲
(
いと
)
の
端
(
はし
)
を
繩
(
なは
)
のやうに
綯
(
な
)
つた
綱
(
つな
)
である。
婆
(
ばあ
)
さん
等
(
ら
)
は
圓
(
まる
)
い
座
(
ざ
)
を
作
(
つく
)
つて
銘々
(
めい/\
)
の
前
(
まへ
)
へ二
錢
(
せん
)
づつの
錢
(
ぜに
)
を
置
(
お
)
いた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
汽車の
内
(
うち
)
は
唯
(
たゞ
)
二人
(
ふたり
)
だけであつた。
萌黄
(
もえぎ
)
のやうな
色合
(
いろあひ
)
に
唐草模樣
(
からくさもやう
)
を
織
(
お
)
り出したシートの
状
(
さま
)
が、東京で乘る汽車のと同じであつたのは、小池に東京の家を思はせる
種
(
たね
)
になつた。
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
すると、いつもの鳥が、金と銀の糸で
織
(
お
)
った着物と、
絹糸
(
きぬいと
)
と銀の糸でぬいとりした
上
(
うわ
)
ぐつとをおとしてくれました。女の子は、おおいそぎで着物をきかえて、
宴会
(
えんかい
)
へでかけていきました。
灰かぶり
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
呉服物
(
ごふくもの
)
なども、
良
(
よ
)
い
品物
(
しなもの
)
は
皆
(
みな
)
特別
(
とくべつ
)
に
織
(
お
)
らせたもので、
機織
(
はたおり
)
がなかなか
盛
(
さか
)
んでございました。
尤
(
もっと
)
もごく
高価
(
こうか
)
の
品
(
しな
)
は
鎌倉
(
かまくら
)
では
間
(
ま
)
に
合
(
あ
)
わず、
矢張
(
やは
)
りはるばる
京
(
きょう
)
に
誂
(
あつら
)
えたように
記憶
(
きおく
)
して
居
(
お
)
ります。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
鐘
(
かね
)
チャンギリも
浮
(
う
)
きうきとして、
風流小袖
(
ふうりゅうこそで
)
の
老幼男女
(
ろうようなんにょ
)
が、くることくること、帰ること帰ること、
今宮神社
(
いまみやじんじゃ
)
の八
神殿
(
しんでん
)
から、
斎院
(
さいいん
)
、
絵馬堂
(
えまどう
)
、
矢大臣門
(
やだいじんもん
)
、ほとんど
織
(
お
)
りなすばかりな
人出
(
ひとで
)
である。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ふと私は私の前に三人の天の
子供
(
こども
)
らを見ました。それはみな
霜
(
しも
)
を
織
(
お
)
ったような
羅
(
うすもの
)
をつけすきとおる
沓
(
くつ
)
をはき私の前の
水際
(
みずぎわ
)
に立ってしきりに東の空をのぞみ
太陽
(
たいよう
)
の
昇
(
のぼ
)
るのを
待
(
ま
)
っているようでした。
インドラの網
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
織物師
(
おりものし
)
が金や銀を
反物
(
たんもの
)
の中に
織
(
お
)
りこむところなどを見ました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
葉かげの
水面
(
みのも
)
は
銀色
(
ぎんいろ
)
の
静寂
(
しづけさ
)
を
織
(
お
)
る。
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
父
(
とう
)
さんの
子供
(
こども
)
の
時分
(
じぶん
)
には
祖母
(
おばあ
)
さんの
織
(
お
)
つて
下
(
くだ
)
さる
着物
(
きもの
)
を
着
(
き
)
、
爺
(
ぢい
)
やの
造
(
つく
)
つて
呉
(
く
)
れる
草履
(
ざうり
)
をはいて、それで
學校
(
がくかう
)
へ
通
(
かよ
)
ひました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
色
(
いろ
)
を
五百機
(
いほはた
)
の
碧緑
(
あをみどり
)
に
織
(
お
)
つて、
濡色
(
ぬれいろ
)
の
艶
(
つや
)
透通
(
すきとほ
)
る
薄日
(
うすひ
)
の
影
(
かげ
)
は——
裡
(
うち
)
に
何
(
なに
)
を
棲
(
す
)
ますべき——
大
(
おほい
)
なる
琅玕
(
らうかん
)
の
柱
(
はしら
)
を
映
(
うつ
)
し、
抱
(
いだ
)
くべく
繞
(
めぐ
)
るべき
翡翠
(
ひすゐ
)
の
帳
(
とばり
)
の
壁
(
かべ
)
を
描
(
ゑが
)
く。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
女
(
おんな
)
は、その
日
(
ひ
)
から、
精
(
せい
)
を
出
(
だ
)
して
機
(
はた
)
を
織
(
お
)
りました。
家
(
うち
)
じゅうのものが、
着
(
き
)
るだけの
布
(
ぬの
)
はじきに
織
(
お
)
ってしまいました。
はまねこ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
お
上
(
かみ
)
さんの
葛
(
くず
)
の
葉
(
は
)
は、
子供
(
こども
)
の
世話
(
せわ
)
をする
合間
(
あいま
)
には、
機
(
はた
)
に
向
(
む
)
かって、
夫
(
おっと
)
や
子供
(
こども
)
の
着物
(
きもの
)
を
織
(
お
)
っていました。
葛の葉狐
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
“織”の意味
《名詞》
(おり) 糸を布に織ること。また、織った物。織り具合。
(出典:Wiktionary)
織
常用漢字
小5
部首:⽷
18画
“織”を含む語句
組織
羽織
織女
機織
陣羽織
綾織
大織冠
羅織
袷羽織
織物
糸織
手織
機織虫
錦織
織女星
織機
機織女
単羽織
促織
山繭織
...