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線
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せん
ふりがな文庫
“
線
(
せん
)” の例文
東海道線
(
とうかいだうせん
)
と
山
(
やま
)
の
手
(
て
)
線
(
せん
)
と
合
(
がつ
)
して
居
(
ゐ
)
る
鐵道線路
(
てつだうせんろ
)
の
右手
(
みぎて
)
の
臺地
(
だいち
)
がそれで、
大井
(
おほゐ
)
の
踏切
(
ふみきり
)
から
行
(
ゆ
)
けば、
鐵道官舍
(
てつだうくわんしや
)
の
裏
(
うら
)
から
畑中
(
はたなか
)
に
入
(
い
)
るのである。
探検実記 地中の秘密:02 権現台の懐古
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
正直
(
しょうじき
)
な、やさしい
雷
(
かみなり
)
は、
黒
(
くろ
)
い、
太
(
ふと
)
い
一筋
(
ひとすじ
)
の
電線
(
でんせん
)
が、
空中
(
くうちゅう
)
にあるのを
見
(
み
)
つけました。そして、
注意深
(
ちゅういぶか
)
く、その
線
(
せん
)
の
上
(
うえ
)
に
降
(
お
)
りました。
ぴかぴかする夜
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
かれはどこかの町で見かけた
旅芸人
(
たびげいにん
)
の
所作
(
しょさ
)
を思いうかべて、わざと、
興
(
きょう
)
をそえながら、
杖
(
つえ
)
でクルリと
円形
(
えんけい
)
の
線
(
せん
)
をえがいて
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
私
(
わたし
)
は
危険区域
(
きけんくいき
)
の
線
(
せん
)
をこえない
範囲
(
はんい
)
でよくさう
云
(
い
)
ふ
風
(
ふう
)
な
悪戯
(
あくぎ
)
な
試
(
ため
)
しをするのであつたが、しかし
又
(
また
)
事実
(
じじつ
)
さうかも
知
(
し
)
れないと
思
(
おも
)
はれないこともなかつた。
微笑の渦
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
螺
(
ばい
)
でも
昔
(
むかし
)
と
今
(
いま
)
は
角度
(
かくど
)
が
幾分
(
いくぶん
)
相違
(
そうい
)
してゐるようですし、
赤貝
(
あかゞひ
)
でも
線
(
せん
)
の
數
(
かず
)
が
少
(
すこ
)
し
變
(
かは
)
つてゐるといふようなことが、
貝塚
(
かひづか
)
の
貝殼
(
かひがら
)
を
調
(
しら
)
べて
見
(
み
)
ればわかります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
▼ もっと見る
後
(
うしろ
)
の
田圃
(
たんぼ
)
では、
水
(
みづ
)
こけの
惡
(
わる
)
い
田
(
た
)
には
降
(
ふ
)
つてる
内
(
うち
)
から
雪
(
ゆき
)
は
溶
(
と
)
けつゝあつたので、
畦畔
(
くろ
)
が
殊更
(
ことさら
)
に
白
(
しろ
)
い
線
(
せん
)
を
描
(
ゑが
)
いて
目
(
め
)
に
立
(
たつ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
さも/\
衰
(
おとろ
)
へた
形
(
かたち
)
で、
永代
(
えいたい
)
の
方
(
はう
)
から
長
(
なが
)
く
續
(
つゞ
)
いて
居
(
ゐ
)
るが、
圖
(
づ
)
に
描
(
か
)
いて
線
(
せん
)
を
引
(
ひ
)
くと、
文明
(
ぶんめい
)
の
程度
(
ていど
)
が
段々
(
だん/\
)
此方
(
こつち
)
へ
來
(
く
)
るに
從
(
したが
)
うて、
屋根越
(
やねごし
)
に
鈍
(
にぶ
)
ることが
分
(
わか
)
るであらう。
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
温度
(
おんど
)
でいへば、
同温度
(
どうおんど
)
の
地方
(
ちほう
)
をつなぎあはせた
線
(
せん
)
、すなはち
同温線
(
どうおんせん
)
の
攝氏十三度
(
せつしじゆうさんど
)
以上
(
いじよう
)
、
二十一度
(
にじゆういちど
)
以下
(
いか
)
の
地
(
ち
)
です。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
第三の
土偶
(
どぐう
)
は面の上下共凹みたる
線
(
せん
)
にて界されたれど、
全体
(
ぜんたい
)
の形状境界の
位置共
(
ゐちとも
)
他の土偶と
等
(
ひと
)
しくして、示す所は同じく頭巾の
縁
(
へり
)
にて面の上下を
覆
(
お
)
ひたる形と思はる。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
三千代
(
みちよ
)
は
美
(
うつ
)
くしい
線
(
せん
)
を奇麗に重ねた
鮮
(
あざや
)
かな
二重瞼
(
ふたへまぶた
)
を持つてゐる。
眼
(
め
)
の恰好は細長い方であるが、
瞳
(
ひとみ
)
を据ゑて
凝
(
じつ
)
と物を見るときに、それが何かの具合で大変大きく見える。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
さうぢや この運河を
望遠鏡
(
ばうゑんきやう
)
で見ると この
様
(
やう
)
に あまり きれいにまつすぐな
線
(
せん
)
なんで
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
かく
噴
(
ふ
)
いては
止
(
や
)
み
噴
(
ふ
)
いては
止
(
や
)
みすること
五六回
(
ごろつかい
)
にして
次第
(
しだい
)
に
衰
(
おとろ
)
へ
遂
(
つひ
)
に
止
(
や
)
んでしまつた。
跡
(
あと
)
には
所々
(
ところ/″\
)
に
小
(
ちひ
)
さな
土砂
(
とさ
)
の
圓錐
(
えんすい
)
を
殘
(
のこ
)
し、
裂口
(
さけぐち
)
は
大抵
(
たいてい
)
塞
(
ふさ
)
がつて
唯
(
たゞ
)
細
(
ほそ
)
い
線
(
せん
)
を
殘
(
のこ
)
したのみである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
見わたすかぎり、目に
映
(
うつ
)
るものは、
市松
(
いちまつ
)
もようばかりです。ななめになっているものもあれば、細長いものもありますが、どれもこれも、まっすぐの
線
(
せん
)
にかこまれた四角い形ばかりです。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
肩
(
かた
)
から
乳
(
ちち
)
へと
流
(
なが
)
れるほうずきのふくらみをそのままの
線
(
せん
)
に、
殊
(
こと
)
にあらわの
波
(
なみ
)
を
打
(
う
)
たせて、
背
(
せ
)
から
腰
(
こし
)
への、
白薩摩
(
しろさつま
)
の
徳利
(
とくり
)
を
寝
(
ね
)
かしたような
弓
(
ゆみ
)
なりには、
触
(
さわ
)
ればそのまま
手先
(
てさき
)
が
滑
(
すべ
)
り
落
(
お
)
ちるかと
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
あゝあの
聲
(
こゑ
)
は
旦那樣
(
だんなさま
)
、三
味
(
み
)
線
(
せん
)
は
小梅
(
こうめ
)
さうな、いつの
間
(
ま
)
に
彼
(
あ
)
のやうな
意氣
(
いき
)
な
洒落
(
しやれ
)
ものに
成
(
な
)
り
給
(
たま
)
ひし、
由斷
(
ゆだん
)
のならぬと
思
(
おも
)
ふと
共
(
とも
)
に、
心細
(
こゝろほそ
)
き
事
(
こと
)
堪
(
た
)
えがたう
成
(
な
)
りて、
締
(
しめ
)
つけられるやうな
苦
(
く
)
るしさは
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
讀
(
よ
)
んでゐると、その
冴
(
さ
)
えた力に
驚
(
おどろ
)
き、亦
引摺
(
ひきず
)
られても行きますが、さて頁を伏せて見て、ひよいと今
作者
(
さくしや
)
に依つて
描
(
ゑが
)
かれた人物の
心理
(
しんり
)
を考へて見ると、人物の心理の
線
(
せん
)
や
筋
(
すぢ
)
丈
(
だ
)
けは
極
(
きは
)
めて
鮮
(
あざや
)
かに
三作家に就ての感想
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
太陽
(
たいやう
)
が、
朝日
(
あさひ
)
が、
彼
(
かれ
)
自
(
みづか
)
らが、
山
(
やま
)
と
空
(
そら
)
とを
劃
(
かぎ
)
つた
雪
(
ゆき
)
の
線
(
せん
)
に、その
輝
(
かゞや
)
く
面
(
おもて
)
を
表
(
あら
)
はしかけてゐた。
光
(
ひかり
)
は
直線
(
ちよくせん
)
をなしてその
半圓
(
はんゑん
)
の
周圍
(
しうゐ
)
に
散
(
ち
)
つた。
彼
(
かれ
)
を
見
(
み
)
ようと
思
(
おも
)
へば
私
(
わたし
)
は
眼
(
め
)
をつぶらなければならなかつた。
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
窓
(
まど
)
のすぐ外に、枯草に
緑
(
りよく
)
草がまじつた土堤が
續
(
つゞ
)
いてゐる、それがすばらしい速さで、
線
(
せん
)
をひきながらうしろへ
流
(
なが
)
れてゐる、かういふ風にあの時道の白さが足の下を
流
(
なが
)
れてゐたと金太郎はすぐ聯
想
(
そう
)
した。
坂道
(旧字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
あちらには、
獰猛
(
どうもう
)
な
獣
(
けもの
)
の、
大
(
おお
)
きい
目
(
め
)
のごとく、こうこうとした
黄色
(
きいろ
)
の
燈火
(
ともしび
)
が、
無気味
(
ぶきみ
)
な
一筋
(
ひとすじ
)
の
線
(
せん
)
を
夜
(
よる
)
の
奥深
(
おくふか
)
く
描
(
えが
)
いているのです。
雲と子守歌
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
誠
(
まこと
)
にありがたがるくらゐでは
足
(
た
)
りないのである。
火
(
ひ
)
は、
亞鉛板
(
トタンいた
)
が
吹
(
ふ
)
つ
飛
(
と
)
んで、
送電線
(
そうでんせん
)
に
引掛
(
ひきかゝ
)
つてるのが、
風
(
かぜ
)
ですれて、
線
(
せん
)
の
外被
(
ぐわいひ
)
を
切
(
き
)
つたために
發
(
はつ
)
したので。
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
勝入は、
聟
(
むこ
)
の武蔵守と、協議の末、さいごの——
祐福寺
(
ゆうふくじ
)
、
明智
(
あけち
)
の
線
(
せん
)
をえらんで、
庄内川
(
しょうないがわ
)
を渡りはじめた。
新書太閤記:10 第十分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
女
(
をんな
)
は
五月繩
(
うるさ
)
い
時
(
とき
)
には
一時
(
ちよつと
)
踊
(
をどり
)
の
手
(
て
)
を
止
(
や
)
めて
對手
(
あひて
)
を
叱
(
しか
)
つたり
叩
(
たゝ
)
いたり、
然
(
しか
)
も
其
(
その
)
特性
(
とくせい
)
のつゝましさを
保
(
たも
)
つて
拍子
(
ひやうし
)
を
合
(
あは
)
せ
乍
(
なが
)
ら
多勢
(
おほぜい
)
の
間
(
あひだ
)
に
揉
(
も
)
まれつゝ
同
(
どう
)
一
線
(
せん
)
を
反覆
(
はんぷく
)
しつゝ
踊
(
をど
)
る。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
北朝鮮
(
きたちようせん
)
からは
石器
(
せつき
)
も
土器
(
どき
)
も
出
(
で
)
ますが、その
土器
(
どき
)
は
南朝鮮
(
みなみちようせん
)
のものとは
少
(
すこ
)
し
違
(
ちが
)
つて、どちらかといふと
日本
(
につぽん
)
の
繩紋式土器
(
じようもんしきどき
)
に
多少
(
たしよう
)
似
(
に
)
た、あらい
線
(
せん
)
の
模樣
(
もよう
)
のあるのが
出
(
で
)
るのであります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
さあ ごらん これが月の面をとつた
写真
(
しやしん
)
だよ まん中の所に真つすぐな
線
(
せん
)
があるだらう
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
第一、第二、第三の頸部には一二條の
線
(
せん
)
を
廻
(
めぐ
)
らしたり。こは
頭巾
(
づきん
)
と上着と
相
(
あひ
)
連續
(
れんぞく
)
する部分をば
紐
(
ひも
)
にて括りたる状ならん。是等三個の
面部左右兩端
(
めんぶさいうりやうはし
)
には前後に
貫通
(
くわんつう
)
する小孔各一個有り。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
余
(
よ
)
は
併
(
しか
)
し
大概
(
たいがい
)
蛇窪
(
へびくぼ
)
の
踏切
(
ふみきり
)
の
第
(
だい
)
二の
線
(
せん
)
を
越
(
こ
)
して、
直
(
す
)
ぐと
土手
(
どて
)
に
登
(
のぼ
)
つて
行
(
ゆ
)
くのである。
探検実記 地中の秘密:02 権現台の懐古
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
彼
(
かれ
)
は、
最初
(
さいしょ
)
、
純金
(
じゅんきん
)
の
細
(
ほそ
)
い
線
(
せん
)
でためしました。しかし、その
音色
(
ねいろ
)
は、あまりに
澄
(
す
)
んで、
冴
(
さ
)
えきっています。つぎに、
金
(
きん
)
と
銀
(
ぎん
)
と
混
(
こん
)
じて
細
(
ほそ
)
い
線
(
せん
)
を
造
(
つく
)
りました。
楽器の生命
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
元來
(
ぐわんらい
)
——
歸途
(
きと
)
に
此
(
こ
)
の
線
(
せん
)
をたよつて
東海道
(
とうかいだう
)
へ
大𢌞
(
おほまは
)
りをしようとしたのは、……
實
(
じつ
)
は
途中
(
とちう
)
で
決心
(
けつしん
)
が
出來
(
でき
)
たら、
武生
(
たけふ
)
へ
降
(
お
)
りて
許
(
ゆる
)
されない
事
(
こと
)
ながら、そこから
虎杖
(
いたどり
)
の
里
(
さと
)
に
雪霊続記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
ぽつ/\と
簇
(
むらが
)
つた
村落
(
むら
)
の
木立
(
こだち
)
の
孰
(
いづ
)
れも
悉
(
こと/″\
)
く
赭
(
あか
)
いくすんだ
葉
(
は
)
を
以
(
もつ
)
て
掩
(
おほ
)
はれて
居
(
ゐ
)
る。さうして
低
(
ひく
)
く
相
(
あひ
)
接
(
せつ
)
して
居
(
ゐ
)
る
木立
(
こだち
)
との
間
(
あひだ
)
に
截然
(
くつきり
)
と
強
(
つよ
)
い
線
(
せん
)
を
描
(
ゑが
)
いて
空
(
そら
)
は
憎
(
にく
)
い
程
(
ほど
)
冴
(
さえ
)
て
居
(
ゐ
)
る。さうだ。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
さてこの
埴輪
(
はにわ
)
はどういふ
燒
(
や
)
き
物
(
もの
)
かといひますと、
細
(
ほそ
)
い
刷毛目
(
はけめ
)
の
線
(
せん
)
のはひつた
赤色
(
あかいろ
)
の
素燒
(
すや
)
きでありまして、
人間
(
にんげん
)
の
像
(
ぞう
)
はたいてい
二三尺
(
にさんじやく
)
くらゐの
高
(
たか
)
さで、
男子
(
だんし
)
もあり
婦人
(
ふじん
)
もあります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
と
云
(
い
)
つて、それが
第
(
だい
)
三
紀
(
き
)
層
(
そう
)
に
屬
(
ぞく
)
する
舊貝塚
(
きふかひづか
)
(といふも
變
(
へん
)
だが)とも
思
(
おも
)
はれぬ。
何故
(
なぜ
)
ならば、
灰
(
はい
)
を
混
(
こん
)
じて、
細密
(
さいみつ
)
に
碎
(
くだ
)
かれたる
貝殼
(
かひがら
)
が、
貝層中
(
かひそうちう
)
に一
線
(
せん
)
を
畫
(
かく
)
して、
又
(
また
)
層
(
そう
)
を
成
(
な
)
して
居
(
ゐ
)
るからである。
探検実記 地中の秘密:06 疑問の加瀬貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
たくさん
線
(
せん
)
が
引
(
ひ
)
いてあるやうですね
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
彼
(
かれ
)
は、この
鉄
(
てつ
)
と
銀
(
ぎん
)
とからできた、
一筋
(
ひとすじ
)
の
線
(
せん
)
をオルガンの
中
(
なか
)
に
仕掛
(
しか
)
けました。すると、このオルガンは、だれがきいても、それは、
愉快
(
ゆかい
)
な
音
(
ね
)
が
出
(
で
)
たのであります。
楽器の生命
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
深
(
ふか
)
く
濃
(
こ
)
い
眞緑
(
まみどり
)
の
翼
(
つばさ
)
が
晃々
(
きら/\
)
と
光
(
ひか
)
つて、
緋色
(
ひいろ
)
の
線
(
せん
)
でちら/\と
縫
(
ぬ
)
つて、
裾
(
すそ
)
が
金色
(
こんじき
)
に
輝
(
かゞや
)
きつゝ、
目
(
め
)
と
目
(
め
)
を
見合
(
みあ
)
ふばかりに
宙
(
ちう
)
に
立
(
た
)
つた。
思
(
おも
)
はず、「あら、あら、あら。」と十八九の
聲
(
こゑ
)
を
立
(
た
)
てたさうである。
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ただ一つの
機械
(
きかい
)
にはされなかったので、
鉄
(
てつ
)
と
銀
(
ぎん
)
とで、できた
一筋
(
ひとすじ
)
の
線
(
せん
)
は、この
音楽家
(
おんがくか
)
の
手
(
て
)
で
鍛
(
きた
)
えられるよりは、ほかに、だれも
造
(
つく
)
ることができなかったからです。
楽器の生命
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「だって、
線
(
せん
)
がついていないじゃないか。」と、
孝二
(
こうじ
)
が、あたりを
見
(
み
)
まわしていました。
子供どうし
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それで、
正坊
(
まさぼう
)
は、やはり、
家
(
うち
)
の
前
(
まえ
)
に
立
(
た
)
って、あちらの
山
(
やま
)
をながめていました。
青
(
あお
)
い
空
(
そら
)
の
下
(
した
)
に
山
(
やま
)
の
線
(
せん
)
が、すその
方
(
ほう
)
へなだらかに
流
(
なが
)
れている。
夜
(
よる
)
になると、
山
(
やま
)
の
上
(
うえ
)
には、さびしく
星
(
ほし
)
が
輝
(
かがや
)
いたのである。
びんの中の世界
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
若
(
わか
)
い、
健康
(
けんこう
)
な
男女
(
だんじょ
)
は、それぞれ
工場
(
こうじょう
)
へいき、
活溌
(
かっぱつ
)
に
働
(
はたら
)
いたのですが、
正吉
(
しょうきち
)
は、それらの
人
(
ひと
)
たちと
同
(
おな
)
じことはできず、ある
電気工場
(
でんきこうじょう
)
へ
勤
(
つと
)
めて、
体力
(
たいりょく
)
にふさわしい
仕事
(
しごと
)
として、ニクロム
線
(
せん
)
を
巻
(
ま
)
いたり
心の芽
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
電燈
(
でんとう
)
は二、三
度
(
ど
)
明滅
(
めいめつ
)
したが、
線
(
せん
)
が
切断
(
せつだん
)
されたとみえて、まったく
消
(
き
)
えてしまった。
裏
(
うら
)
の
大
(
おお
)
きな
桜
(
さくら
)
と、かしの
木
(
き
)
のほえる
音
(
おと
)
が、
闇
(
やみ
)
のうちで
死
(
し
)
にもの
狂
(
ぐる
)
いに
戦
(
たたか
)
っている
獣
(
けもの
)
のうなり
声
(
ごえ
)
を
想像
(
そうぞう
)
させました。
台風の子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
おじさんは、ラジオの
針金
(
はりがね
)
をぎりぎりと
敏
(
とし
)
ちゃんの
磁石
(
じしゃく
)
に
巻
(
ま
)
きました。つぎに、その二
本
(
ほん
)
の
線
(
せん
)
の
端
(
はし
)
を
電池
(
でんち
)
の
端子
(
たんし
)
に
結
(
むす
)
びつけました。すると、
電流
(
でんりゅう
)
が
通
(
つう
)
じて、
青
(
あお
)
い、
美
(
うつく
)
しいが
火花
(
ひばな
)
が
散
(
ち
)
りはじめました。
白い雲
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ぴか、ぴかと、
線
(
せん
)
を
引
(
ひ
)
くごとく
流
(
なが
)
れるのは、
自動車
(
じどうしゃ
)
でありました。
太陽と星の下
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして、
雨脚
(
あめあし
)
が、
白
(
しろ
)
い
銀
(
ぎん
)
の
線
(
せん
)
を
無数
(
むすう
)
に
空間
(
くうかん
)
に
引
(
ひ
)
いていました。
新しい町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
線
(
せん
)
一
本
(
ぽん
)
でも、まちがってはならぬのでした。
天女とお化け
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“線”の意味
《名詞》
(セン)細長く連続するもの。すじ。
(セン)幾何学で、点と点を結ぶ経路。
(セン)輪郭線。
(セン)導線。電線。電話線。
(セン)光線。放射線。
(セン)道路。鉄道やバスなどの路線。
(セン)方針。道筋。
(セン)種類。タイプ。
(セン)可能性。公算。
(セン)対象となるかならないかの境目。区切り。
(セン)水準。質。
(セン)体型や言動から受ける印象。
(出典:Wiktionary)
線
常用漢字
小2
部首:⽷
15画
“線”を含む語句
光線
三味線
曲線
抛物線
導火線
線路
弧線
一線
線描
架空線
線条
地平線
線香
稜線
直線
紐線
三味線弾
横線
無線電信
視線
...