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五月繩
當事者たる
彼等には
五月繩い
其の
支障をこつそりと
拂ひ
退けねば
成らぬ
焦燥つたい
感が
止まないのに
女は
五月繩い
時には
一時踊の
手を
止めて
對手を
叱つたり
叩いたり、
然も
其特性のつゝましさを
保つて
拍子を
合せ
乍ら
多勢の
間に
揉まれつゝ
同一
線を
反覆しつゝ
踊る。
「
此奴等、
汝ツ
等げ
呉れはぐつたこた
有りやしねえ、それにさうだに
騷ぎやがつて、
五月繩え
奴等だ
待つてるもんだ」