“曲線”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
カーブ57.7%
カーヴ11.5%
タワ11.5%
たわ7.7%
きょくせん7.7%
きよくせん3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
頭こそ青々と丸めて居りますが、柔かい眉の曲線カーブ、黒いしたたる瞳、真珠色に少し紅味のさした頬——いやいやそれは物の数でもありません。
百唇の譜 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
新富河岸しんとみがしの橋を曲線カーヴしながら、電車は新富座に突きささりそうに朽ちた木橋を渡って行く。坂本町で降りると、汚い公園が目の前にあった。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
男嶽ヲノカミ女嶽メノカミとの間になだれをなした大きな曲線タワが、又次第に兩方へソヽつて行つてゐる、此二つの峰のアヒダの廣い空際ソラギハ。薄れかゝつた茜の雲が、急に輝き出して、白銀ハクギンの炎をあげて來る。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
肌、肩、脇、胸、豊満な姿が、山の曲線たわの松原の上に現れた。併し、俤に見つゞけた其顔のみはやつれてほの暗かつた。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「なるほど、少し御手際おてぎわが落ちますね。あの表面は超絶的ちょうぜつてき曲線きょくせんでとうてい普通のファンクションではあらわせないです」
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
よしありましても、直線ちよくせんなどをほそんだもので、まへべた土器どきのように、曲線きよくせんだとかなはだとかむしろだとかのかたちしたものは見當みあたりません。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)