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畫
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ゑ
ふりがな文庫
“
畫
(
ゑ
)” の例文
新字:
画
そこで
衆人
(
みんな
)
の
心持
(
こゝろもち
)
は、せめて
畫
(
ゑ
)
でなりと
志村
(
しむら
)
を
第
(
だい
)
一として、
岡本
(
をかもと
)
の
鼻柱
(
はなばしら
)
を
挫
(
くだ
)
いてやれといふ
積
(
つもり
)
であつた。
自分
(
じぶん
)
はよく
此
(
この
)
消息
(
せうそく
)
を
解
(
かい
)
して
居
(
ゐ
)
た。
画の悲み
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
惡
(
わる
)
く
言
(
い
)
へば
傲慢
(
がうまん
)
な、
下手
(
へた
)
が
畫
(
ゑ
)
に
描
(
か
)
いた、
奧州
(
あうしう
)
めぐりの
水戸
(
みと
)
の
黄門
(
くわうもん
)
と
言
(
い
)
つた、
鼻
(
はな
)
の
隆
(
たか
)
い、
髯
(
ひげ
)
の
白
(
しろ
)
い、
早
(
は
)
や七十ばかりの
老人
(
らうじん
)
でした。
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
單
(
たん
)
に
頭
(
あたま
)
から
割
(
わ
)
り
出
(
だ
)
した、
恰
(
あたか
)
も
畫
(
ゑ
)
にかいた
餠
(
もち
)
の
樣
(
やう
)
な
代物
(
しろもの
)
を
持
(
も
)
つて、
義理
(
ぎり
)
にも
室中
(
しつちゆう
)
に
入
(
い
)
らなければならない
自分
(
じぶん
)
の
空虚
(
くうきよ
)
な
事
(
こと
)
を
耻
(
は
)
ぢたのである。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
女は
畫
(
ゑ
)
にかゝれながら男にいふ。私はあなたの前にはたゞあの畫の女の人形であつた。けれどもその單なる人形もこのやうにあなたを戀ひてゐる。
赤い鳥
(旧字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
笑顏
(
ゑがほ
)
をまづ
見
(
み
)
する
庭男
(
にはをとこ
)
に、
其
(
その
)
まヽ
縋
(
すが
)
りて
箒木
(
はヽき
)
の
手
(
て
)
を
動
(
うご
)
かせず、
吾助
(
ごすけ
)
お
前
(
まへ
)
は
畫
(
ゑ
)
がかけるかと
突然
(
とつぜん
)
に
問
(
と
)
ふ
可笑
(
をか
)
しさ。
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
私
(
わたくし
)
は
取
(
と
)
り
敢
(
あ
)
へずこんな
事
(
こと
)
を
言
(
い
)
つた。
床
(
とこ
)
の
間
(
ま
)
に
先頃
(
さきころ
)
掛
(
か
)
けてあつた
畫
(
ゑ
)
をおぼえてゐるだらう。
唐子
(
からこ
)
のやうな
人
(
ひと
)
が
二人
(
ふたり
)
で
笑
(
わら
)
つてゐた。あれが
寒山
(
かんざん
)
と
拾得
(
じつとく
)
とをかいたものである。
寒山拾得縁起
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
種
(
たね
)
とか——
擧
(
あ
)
げ
來
(
きた
)
れば
山程
(
やまほど
)
ある——お
前
(
まへ
)
は
其麽
(
そんな
)
物
(
もの
)
が
畫
(
ゑ
)
に
描
(
か
)
かれたのを
見
(
み
)
たことがあるか?
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
〔ブルジョア〕ポンチ
畫
(
ゑ
)
になってブルジョア残される一二
鶴彬全川柳
(新字旧仮名)
/
鶴彬
(著)
声なき
畫
(
ゑ
)
とは何れぞや
晶子詩篇全集拾遺
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
詠
(
なが
)
め居たりしが
遙
(
はるか
)
向
(
むかう
)
に山一ツ見えけるにぞ吉兵衞は
水差
(
みづさし
)
に向ひ
彼
(
あの
)
高き山は
何國
(
いづく
)
の山なりや
畫
(
ゑ
)
に
描
(
かき
)
し駿河の
富士山
(
ふじさん
)
に
能
(
よく
)
も似たりと問ふ
水差
(
みづさし
)
答
(
こた
)
へて
那山
(
あのやま
)
こそ名高き四國の
新富士
(
しんふじ
)
なりと答ふる
折
(
をり
)
から
此
(
こ
)
は
抑何
(
そもいか
)
に此山の
絶頂
(
ぜつちやう
)
より
刷毛
(
はけ
)
にて引し如き
黒雲
(
くろくも
)
の出しに水差は
仰天
(
ぎやうてん
)
しすはや程なく
雨下
(
あまおろ
)
しの來るぞや早く
用心
(
ようじん
)
して帆を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
初
(
はじ
)
めは
俳畫
(
はいぐわ
)
のやうだと
思
(
おも
)
つて
見
(
み
)
て
居
(
ゐ
)
たが、これ
實
(
じつ
)
に
畫
(
ゑ
)
でも
何
(
なん
)
でもない。
細雨
(
さいう
)
に
暮
(
く
)
れなんとする
山間村落
(
さんかんそんらく
)
の
生活
(
せいくわつ
)
の
最
(
もつと
)
も
靜
(
しづ
)
かなる
部分
(
ぶゝん
)
である。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
緑
(
みどり
)
の
髮
(
かみ
)
、
桂
(
かつら
)
の
眉
(
まゆ
)
、
皓齒
(
かうし
)
恰
(
あたか
)
も
河貝
(
かばい
)
を
含
(
ふく
)
んで、
優美
(
いうび
)
端正
(
たんせい
)
畫
(
ゑ
)
と
雖
(
いへど
)
も
及
(
およ
)
ぶべからず。
紫
(
むらさき
)
の
帔
(
かけ
)
、
繍
(
ぬひ
)
ある
※
(
したうづ
)
、
珠
(
たま
)
の
履
(
くつ
)
をはきて
坐
(
ざ
)
しぬ。
香氣
(
かうき
)
一脈
(
いちみやく
)
、
芳霞
(
はうか
)
靉靆
(
たなび
)
く。いやな
奴
(
やつ
)
あり。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
主人
(
しゆじん
)
は
客
(
きやく
)
が
此
(
この
)
方面
(
はうめん
)
の
興味
(
きようみ
)
に
乏
(
とぼ
)
しい
樣子
(
やうす
)
を
見
(
み
)
て、
再
(
ふたゝ
)
び
話
(
はなし
)
を
畫
(
ゑ
)
の
方
(
はう
)
へ
戻
(
もど
)
した。
碌
(
ろく
)
なものはないけれども、
望
(
のぞみ
)
ならば
所藏
(
しよざう
)
の
畫帖
(
ぐわでふ
)
や
幅物
(
ふくもの
)
を
見
(
み
)
せても
可
(
い
)
いと
親切
(
しんせつ
)
に
申
(
まを
)
し
出
(
だ
)
した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
御同僚
(
ごどうりよう
)
の
奧樣
(
おくさま
)
がたの
樣
(
やう
)
にお
花
(
はな
)
のお
茶
(
ちや
)
の、
歌
(
うた
)
の
畫
(
ゑ
)
のと
習
(
なら
)
ひ
立
(
た
)
てた
事
(
こと
)
もなければ
其御話
(
そのおはな
)
しの
御
(
お
)
相手
(
あいて
)
は
出來
(
でき
)
ませぬけれど、
出來
(
でき
)
ずは
人知
(
ひとし
)
れず
習
(
なら
)
はせて
下
(
くだ
)
さつても
濟
(
す
)
むべき
筈
(
はづ
)
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
此派は人に配すれば支體の如く、
畫
(
ゑ
)
に配すれば文人畫の梅の如く、學問に配すれば常識の如し。
柵草紙の山房論文
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
男は自分の女の價を忘れて、再び
畫
(
ゑ
)
のマグダーレンを戀ひ求めるのであつた。女にはこれまで自分がこの男に戀されてゐた譯がやう/\解つて來た。男はやつぱり自分を戀したのではなかつた。
赤い鳥
(旧字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
押鎭
(
おししづ
)
め誰かと思へば
大家
(
おほや
)
さん
大層
(
たいそう
)
御機嫌で御座りますねヘイヤ
澤山
(
たんと
)
もやらねど今
其所
(
そこ
)
で
一寸
(
ちよつと
)
一杯やつたばかりさ夫は
然
(
さう
)
とお光さん今日
新版
(
しんぱん
)
の本が
出來
(
でき
)
て未だ
封切
(
ふうきり
)
もしないのが澤山あるが日が
暮
(
くれ
)
たら
迫
(
せめ
)
て
畫
(
ゑ
)
だけも見にお出
而
(
そし
)
て今夜は
母親
(
おふくろ
)
は大師河原の親類へ泊り
掛
(
がけ
)
にと行て留守
内
(
うち
)
には
吾儕
(
わたし
)
一人限
(
ひとりぎり
)
ゆゑ必ずお出の色目
遣
(
づか
)
ひお光は
恨
(
うらみ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
東京
(
とうきやう
)
に
出
(
で
)
てから、
自分
(
じぶん
)
は
畫
(
ゑ
)
を
思
(
おも
)
ひつゝも
畫
(
ゑ
)
を
自
(
みづか
)
ら
書
(
か
)
かなくなり、たゞ
都會
(
とくわい
)
の
大家
(
たいか
)
の
名作
(
めいさく
)
を
見
(
み
)
て、
僅
(
わづか
)
に
自分
(
じぶん
)
の
畫心
(
ゑごころ
)
を
滿足
(
まんぞく
)
さして
居
(
ゐ
)
たのである。
画の悲み
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
妻
(
つま
)
の
皓體
(
かうたい
)
が
氣懸
(
きがか
)
りさに、
大盡
(
だいじん
)
ましぐらに
奧
(
おく
)
の
室
(
ま
)
へ
駈込
(
かけこ
)
むと、
漸
(
やつ
)
と
颯
(
さつ
)
と
赤
(
あか
)
く
成
(
な
)
つて、
扱帶
(
しごき
)
を
捲
(
ま
)
いて
居
(
ゐ
)
る
處
(
ところ
)
。
物狂
(
ものくる
)
はしく
取
(
と
)
つて
返
(
かへ
)
せば、
畫師
(
ゑし
)
も
其
(
そ
)
の
畫
(
ゑ
)
も
何處
(
どこ
)
へやら。
画の裡
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
さあ
賜
(
たま
)
はれと
手
(
て
)
を
重
(
かき
)
ねれば、
令孃
(
ひめ
)
は
微笑
(
ほヽゑ
)
みながら、
嫌
(
いや
)
、
嫌
(
いや
)
、お
約束
(
やくそく
)
は
畫
(
ゑ
)
なるに
歌
(
うた
)
にては
嫌
(
いや
)
よ、ごむ
人形
(
にんぎやう
)
は
上
(
あ
)
げまじと
頭
(
かしら
)
をふるに、
夫
(
そ
)
れでも
姉樣
(
ねえさま
)
この
歌
(
うた
)
は
極
(
ごく
)
大切
(
たいせつ
)
のにて
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
何時
(
いつ
)
もと
違
(
ちが
)
つて、
乘客
(
じようきやく
)
の
非常
(
ひじやう
)
に
少
(
すく
)
ない
時間
(
じかん
)
に
乘
(
の
)
り
合
(
あ
)
はせたので、
宗助
(
そうすけ
)
は
周圍
(
しうゐ
)
の
刺戟
(
しげき
)
に
氣
(
き
)
を
使
(
つか
)
ふ
必要
(
ひつえう
)
が
殆
(
ほと
)
んどなかつた。それで
自由
(
じいう
)
に
頭
(
あたま
)
の
中
(
なか
)
へ
現
(
あら
)
はれる
畫
(
ゑ
)
を
何枚
(
なんまい
)
となく
眺
(
なが
)
めた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
苾堂は詩を以て
梁川星巖
(
やながはせいがん
)
、
柏木如亭
(
かしはぎじよてい
)
及五山と交つた。書は
子昂
(
すがう
)
を
宗
(
そう
)
とし江戸の佐野東洲の教を受けたらしい。又
畫
(
ゑ
)
をも學んで、
崋山
(
くわざん
)
門下の福田半香、その他
勾田臺嶺
(
まがたたいれい
)
、
高久隆古
(
たかひさりゆうこ
)
等と交つた。
寿阿弥の手紙
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
男が自分を求めたといふことは、自分を通して暗に
畫
(
ゑ
)
のマグダーレンを得ようとしたのである。畫の女から、活きた私語と口づけとを得るために、マグダーレンに似た自分を戀したのみである。
赤い鳥
(旧字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
畫
(
ゑ
)
を
好
(
す
)
かぬ
小供
(
こども
)
は
先
(
ま
)
づ
少
(
すく
)
ないとして
其中
(
そのうち
)
にも
自分
(
じぶん
)
は
小供
(
こども
)
の
時
(
とき
)
、
何
(
なに
)
よりも
畫
(
ゑ
)
が
好
(
す
)
きであつた。(と
岡本某
(
をかもとぼう
)
が
語
(
かた
)
りだした)。
画の悲み
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
わつと
云
(
い
)
つて、
一同
(
いちどう
)
逆雪頽
(
さかなだれ
)
に
飛出
(
とびだ
)
したと
思
(
おも
)
ふと、
元
(
もと
)
の
大廣間
(
おほひろま
)
で、
其
(
そ
)
の
畫
(
ゑ
)
、
儼然
(
げんぜん
)
として
壁
(
かべ
)
に
異彩
(
いさい
)
を
放
(
はな
)
つ。
画の裡
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
直
(
す
)
ぐと
仰
(
おつ
)
しやれば
是非
(
ぜひ
)
なけれど、
下手
(
へた
)
に
出來
(
でき
)
なば
却
(
かへ
)
りて
姉樣
(
ねえさま
)
に
笑
(
わら
)
はれ、
若樣
(
わかさま
)
の
負
(
まけ
)
と
言
(
い
)
ふ
物
(
もの
)
なり、
斯
(
か
)
うなされ、
畫
(
ゑ
)
はゆるゆると
後日
(
ごにち
)
の
事
(
こと
)
になし、
吾助
(
ごすけ
)
は
畫
(
ゑ
)
よりも
歌
(
うた
)
の
名人
(
めいじん
)
にて
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
余は
子規
(
しき
)
の
描
(
か
)
いた
畫
(
ゑ
)
をたつた一枚持つてゐる。亡友の
記念
(
かたみ
)
だと思つて長い間それを袋の中に入れて仕舞つて置いた。
年數
(
ねんすう
)
の
經
(
た
)
つに
伴
(
つ
)
れて、ある時は
丸
(
まる
)
で袋の所在を忘れて打ち過ぎる事も多かつた。
子規の画
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
何
(
ど
)
うだ
北八
(
きたはち
)
、
線路
(
せんろ
)
の
傍
(
わき
)
の
彼
(
あ
)
の
森
(
もり
)
が
鶯花園
(
あうくわゑん
)
だよ、
畫
(
ゑ
)
に
描
(
か
)
いた
天女
(
てんによ
)
は
賣藥
(
ばいやく
)
の
廣告
(
くわうこく
)
だ、そんなものに、
見愡
(
みと
)
れるな。おつと、また
其
(
その
)
古道具屋
(
ふるだうぐや
)
は
高
(
たか
)
さうだぜ、お
辭儀
(
じぎ
)
をされると
六
(
むづ
)
ヶしいぞ。
弥次行
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
天地間
(
てんちかん
)
最早
(
もはや
)
小山某
(
こやまなにがし
)
といふ
畫
(
ゑ
)
かきの
書生
(
しよせい
)
は
居
(
ゐ
)
なくなる! と
僕
(
ぼく
)
は
思
(
おも
)
つた
時
(
とき
)
、
思
(
おも
)
はず
足
(
あし
)
を
止
(
とゞ
)
めた。
頭
(
あたま
)
の
上
(
うへ
)
の
眞黒
(
まつくろ
)
に
繁
(
しげ
)
つた
枝
(
えだ
)
から
水
(
みづ
)
がぼた/\
落
(
お
)
ちる、
墓穴
(
はかあな
)
のやうな
溪底
(
たにそこ
)
では
水
(
みづ
)
の
激
(
げき
)
して
流
(
なが
)
れる
音
(
おと
)
が
悽
(
すご
)
く
響
(
ひゞ
)
く。
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
描
(
ゑが
)
かぬ
畫
(
ゑ
)
もおなじ
事
(
こと
)
御覽
(
ごらん
)
じ
知
(
し
)
る
筈
(
はず
)
もあらねば
萬一
(
もし
)
やの
頼
(
たの
)
みも
無
(
な
)
きぞかし
笑
(
わら
)
はるゝか
知
(
し
)
らねども
思
(
おも
)
ひ
初
(
そめ
)
し
最初
(
はじめ
)
より
此願
(
このねが
)
ひ
叶
(
かな
)
はずは一
生
(
しやう
)
一人
(
ひとり
)
で
過
(
す
)
ぐす
心
(
こゝろ
)
憂
(
う
)
きに
送
(
おく
)
る
月日
(
つきひ
)
のほどに
思
(
おも
)
ひこがれて
死
(
し
)
ねばよし
命
(
いのち
)
が
若
(
も
)
しも
無情
(
つれな
)
くて
如何
(
いか
)
に
美
(
う
)
るは
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
其
(
そ
)
の
辯
(
べん
)
ずるのが
都會
(
とくわい
)
に
於
(
お
)
ける
私
(
わたし
)
ども、なかま、なかまと
申
(
まを
)
して
私
(
わたし
)
などは、ものの
數
(
かず
)
でもないのですが、
立派
(
りつぱ
)
な、
畫
(
ゑ
)
の
畫伯方
(
せんせいがた
)
の
名
(
な
)
を
呼
(
よ
)
んで、
片端
(
かたつぱし
)
から、
奴
(
やつ
)
がと
苦
(
にが
)
り、
彼
(
あれ
)
め、と
蔑
(
さげす
)
み、
小僧
(
こぞう
)
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
『
畫
(
ゑ
)
も
可
(
い
)
いが
最早
(
もう
)
有
(
あ
)
りふれたものばかりだからなあ。』
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
立
(
た
)
て
一寸
(
いつすん
)
の
猶豫
(
ゆうよ
)
もならぬとそれは/\
畫
(
ゑ
)
にもかゝれぬ
談
(
だん
)
じやうお
前
(
まへ
)
にも
料簡
(
れうけん
)
あることゝやうやうに
言延
(
いひの
)
べて
歸
(
かへ
)
ります
迄
(
まで
)
と
頼
(
たの
)
んでは
置
(
お
)
いたれどマアどうしたら
宜
(
よ
)
からうか
思案
(
しあん
)
して
見
(
み
)
てくだされと
小聲
(
こごゑ
)
ながらもおろ/\
涙
(
なみだ
)
お
案
(
あん
)
じなされますな
何
(
ど
)
うにかなります
今夜
(
こんや
)
は
大分
(
だいぶ
)
更
(
ふ
)
けましたから
明日
(
あした
)
早々
(
さう/\
)
出向
(
でむ
)
きまして
談合
(
はなしあ
)
ひを
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
溜池
(
ためいけ
)
の
眞中
(
まんなか
)
あたりを、
頬冠
(
ほゝかむり
)
した、
色
(
いろ
)
のあせた
半被
(
はつぴ
)
を
着
(
き
)
た、
脊
(
せい
)
の
低
(
ひく
)
い
親仁
(
おやぢ
)
が、
腰
(
こし
)
を
曲
(
ま
)
げ、
足
(
あし
)
を
突張
(
つツぱ
)
つて、
長
(
なが
)
い
棹
(
さを
)
を
繰
(
あやつ
)
つて、
畫
(
ゑ
)
の
如
(
ごと
)
く
漕
(
こ
)
いで
來
(
く
)
る、
筏
(
いかだ
)
は
恰
(
あたか
)
も
人
(
ひと
)
を
乘
(
の
)
せて、
油
(
あぶら
)
の
上
(
うへ
)
を
辷
(
すべ
)
るやう。
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
『
畫
(
ゑ
)
は
如何
(
どう
)
だらう』と
判事
(
はんじ
)
が
一案
(
いちあん
)
を
出
(
だ
)
した。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
「
切符
(
きつぷ
)
は
何處
(
どこ
)
で
買
(
か
)
ひますな、」と、
畫
(
ゑ
)
の
門
(
もん
)
を
見
(
み
)
て
浮
(
うか
)
れるのがある。
画の裡
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
畫
部首:⽥
12画
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企畫
畫家
彩畫
畫工
圖畫
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畫架
畫帖
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名畫
墨畫
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...