“幅物”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふくもの75.0%
かけもの25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
障子ぎわには小さな鏡台が、違いだなには手文庫と硯箱すずりばこが飾られたけれども、床の間には幅物ふくもの一つ、花活はないけ一つ置いてなかった。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
主人しゆじんきやくこの方面はうめん興味きようみとぼしい樣子やうすて、ふたゝはなしはうもどした。ろくなものはないけれども、のぞみならば所藏しよざう畫帖ぐわでふ幅物ふくものせてもいと親切しんせつまをした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
翌日は弥勒みろくに出かけて、人夫を頼んで、書籍寝具などを運んで来た。二階の六畳を書斎にきめて、机は北向きに、書箱ほんばこは壁につけて並べておいて、三尺の床は古い幅物かけものをかけた。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)