“書箱”の読み方と例文
読み方割合
ほんばこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
瓦屋根と本堂の離れの六畳の障子の黒くなったのが見えた。書箱ほんばこには洋書がいっぱい入れられてある。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
書箱ほんばこの中に並べ立てゝ、それをじっと眺めてさえいれば、それでお前が、私に言って責めるように、「今に良くなるだろう。」と安心しているほどの分らず屋ではなかったが
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
もっとも、召使いは、四、五人ほど来たらしいけれど、荷物と言っては、古びた書箱ほんばこと机と、いと貧しい世帯道具が一車ひとくるま、ガタクラと、その宏壮こうそうなる新屋敷へはいったのみである。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)