トップ
>
不足
>
ふそく
ふりがな文庫
“
不足
(
ふそく
)” の例文
學生
(
がくせい
)
も
平日
(
いつも
)
よりは
數
(
かず
)
が
不足
(
ふそく
)
であつた。
不審
(
ふしん
)
な
事
(
こと
)
には、
自分
(
じぶん
)
より
三四
(
さんよ
)
つ
日
(
か
)
前
(
まへ
)
に
歸
(
かへ
)
つてゐるべき
筈
(
はず
)
の
安井
(
やすゐ
)
の
顏
(
かほ
)
さへ
何處
(
どこ
)
にも
見
(
み
)
えなかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
みすぼらしいふうをして、かさも
持
(
も
)
っていなかったが、
聞
(
き
)
いてみると、一
銭
(
せん
)
不足
(
ふそく
)
のためというのだった。もっとも、あのころだけれど。
かたい大きな手
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
顏中
(
かほぢゅう
)
のどこも/\
釣合
(
つりあひ
)
が
善
(
よ
)
う
取
(
と
)
れて、
何一
(
なにひと
)
つ
不足
(
ふそく
)
はないが、
萬
(
まん
)
一にも、
呑込
(
のみこ
)
めぬ
不審
(
ふしん
)
があったら、
傍註
(
わきちゅう
)
ほどに
物
(
もの
)
を
言
(
い
)
ふ
眼附
(
めつき
)
を
見
(
み
)
や。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
ですから
彼等
(
かれら
)
のゐる
村落附近
(
そんらくふきん
)
の
山林
(
さんりん
)
は、
後
(
のち
)
にはだん/\に
狹
(
せま
)
く、まばらになつて
來
(
き
)
て、つひには
薪
(
まき
)
の
材料
(
ざいりよう
)
にも
不足
(
ふそく
)
するようになりました。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
又
(
また
)
これを
譬
(
たと
)
へばあらまし三百六十五文
拂
(
はら
)
ふべき
借金
(
しやくきん
)
を、
毎月
(
まいつき
)
二十九文五
分
(
ぶ
)
づゝの
濟口
(
すみくち
)
にて十二
箇
(
か
)
月
拂
(
はら
)
へば一年に
凡
(
およそ
)
十一文づゝの
不足
(
ふそく
)
あり。
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
▼ もっと見る
余は
不足
(
ふそく
)
の
品
(
しな
)
と余分の
品
(
しな
)
との
直接交換
(
ちよくせつこうくわん
)
のみならず、必要以外の品と雖も
後日
(
ごじつ
)
の
用
(
よう
)
を考へて取り換へ置く事も有りしならんと思惟するなり
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
其
(
そ
)
の
間
(
あひだ
)
彼
(
かれ
)
は
何
(
なん
)
にも
不足
(
ふそく
)
に
思
(
おも
)
つては
居
(
ゐ
)
なかつた。それを
勘次
(
かんじ
)
が
歸
(
かへ
)
つて
見
(
み
)
ると
性來
(
しやうらい
)
好
(
す
)
きでない
勘次
(
かんじ
)
へ
忽
(
たちま
)
ちに
二人
(
ふたり
)
の
子
(
こ
)
は
靡
(
なび
)
いて
畢
(
しま
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
屹
(
きつ
)
と
敵
(
かたき
)
に
不足
(
ふそく
)
は
言
(
い
)
はせぬ。
花片
(
はなびら
)
を
雪
(
ゆき
)
にかへて、
魔物
(
まもの
)
の
煩悩
(
ぼんなう
)
のほむらを
冷
(
ひや
)
す、
価値
(
ねうち
)
のあるのを、
私
(
わたくし
)
が
作
(
つく
)
らせませう、……お
爺
(
ぢい
)
さん
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
妻
(
つま
)
はお
光
(
みつ
)
と
云
(
い
)
つて、
今歳
(
ことし
)
二十になる。
何
(
なに
)
かと
云
(
い
)
ふものゝ、
綺緻
(
きりやう
)
は
先
(
まづ
)
不足
(
ふそく
)
のない
方
(
はう
)
で、
体
(
からだ
)
の
発育
(
はついく
)
も
申分
(
まをしぶん
)
なく、
胴
(
どう
)
や四
肢
(
し
)
の
釣合
(
つりあひ
)
も
幾
(
ほとん
)
ど
理想
(
りさう
)
に
近
(
ちか
)
い。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
一
通
(
つう
)
の手紙が
舞
(
ま
)
いこんできた。
切手
(
きって
)
を
貼
(
は
)
らないので、
郵税
(
ゆうぜい
)
二ペンスの
不足
(
ふそく
)
となっている。透明人間からのものだ。
消印
(
けしん
)
はヒントンディーン
局
(
きょく
)
。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
けれども、ママはお
仕事
(
しごと
)
の手を
止
(
や
)
めようともしないで——一
体
(
たい
)
あんなにのべつ
縫物
(
ぬいもの
)
ばかりして何が
面白
(
おもしろ
)
いんだろう!——
不足
(
ふそく
)
そうな声でいった。
身体検査
(新字新仮名)
/
フョードル・ソログープ
(著)
なにしろ、ここにはたべものがどっさりあるので、たべものに
不足
(
ふそく
)
したというような話は、まだきいたことがありません。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
また何等の目的を持ツて生まれなかツた。
徒
(
いたづ
)
らに出來た子は、何處までも徒らに出來た子になツてゐたからと謂ツて、誰からも
不足
(
ふそく
)
を聞く譯は無い筈だ。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
たのみてあやにかけたる
許嫁
(
いひなづけ
)
のえにし
親
(
おや
)
なり
子
(
こ
)
なり
同舅同士
(
あひやけどうし
)
なり
不足
(
ふそく
)
の
品
(
しな
)
あらば
持
(
も
)
ち
給
(
たま
)
へと
彼方
(
かなた
)
にばかり
親切
(
しんせつ
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
進め
用金
(
ようきん
)
をば
集
(
あつ
)
めける京都にても五萬五千兩程集まり
京
(
きやう
)
大坂にて都合十五萬兩餘の大金と成ば
最早
(
もはや
)
金子は
不足
(
ふそく
)
なし此勢に
乘
(
じよう
)
じて江戸へ
押下
(
おしくだ
)
りいよ/\大事を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
三十スーに一スーでも
不足
(
ふそく
)
があれば、不足だけむちでぶたれるのだ。きみ、三十スーもうけるにはずいぶん
骨
(
ほね
)
が
折
(
お
)
れる。けれどぶたれるのはもっとつらい。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
しかし
男
(
をとこ
)
を
殺
(
ころ
)
さずとも、
女
(
をんな
)
を
奪
(
うば
)
ふ
事
(
こと
)
が
出來
(
でき
)
れば、
別
(
べつ
)
に
不足
(
ふそく
)
はない
譯
(
わけ
)
です。いや、その
時
(
とき
)
の
心
(
こころ
)
もちでは、
出來
(
でき
)
るだけ
男
(
をとこ
)
を
殺
(
ころ
)
さずに、
女
(
をんな
)
を
奪
(
うば
)
はうと
決心
(
けつしん
)
したのです。
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
やがて、その
商人
(
あきうど
)
は、やう/\のことで
元
(
もと
)
は
天竺
(
てんじく
)
にあつたのを
求
(
もと
)
めたといふ
手紙
(
てがみ
)
を
添
(
そ
)
へて、
皮衣
(
かはごろも
)
らしいものを
送
(
おく
)
り、
前
(
まへ
)
に
預
(
あづか
)
つた
代金
(
だいきん
)
の
不足
(
ふそく
)
を
請求
(
せいきゆう
)
して
來
(
き
)
ました。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
ただ一
度
(
ど
)
細君
(
さいくん
)
に対しては、もはや自分は大きい
望
(
のぞ
)
みのないことをさらけだし、いまの自分に
不足
(
ふそく
)
があるならばどうなりともおまえの
気
(
き
)
ままにしてくれというた。
老獣医
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
それから、ふたりは、しばらくのあいだ、なに
不足
(
ふそく
)
なく、しあわせにくらしておりました。ところがあるとき、ふと、わかいお
妃
(
きさき
)
さまがおもい
病気
(
びょうき
)
にかかりました。
三枚のヘビの葉
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
「いや、それには及ぶまいよ、伊之さんの字はこんなに澤山あるんだから、手本にするに
不足
(
ふそく
)
はねえ」
銭形平次捕物控:031 濡れた千両箱
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
米
(
こめ
)
は
俵
(
たはら
)
より
涌
(
わ
)
き
銭
(
ぜに
)
は
蟇口
(
がまぐち
)
より
出
(
いづ
)
る
結構
(
けつこう
)
な
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
に
何
(
なに
)
が
不足
(
ふそく
)
で
行倒
(
ゆきだふ
)
れの
茶番
(
ちやばん
)
狂言
(
きやうげん
)
する事かとノンキに
太平楽
(
たいへいらく
)
云ふて、
自作
(
じさく
)
の
小説
(
せうせつ
)
が
何十遍
(
なんじつぺん
)
摺
(
ずり
)
とかの
色表紙
(
いろべうし
)
を
付
(
つ
)
けて
売出
(
うりだ
)
され
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
当代
(
とうだい
)
一の
若女形
(
わかおやま
)
、
瀬川菊之丞
(
せがわきくのじょう
)
なら、
江戸
(
えど
)
一
番
(
ばん
)
のお
前
(
まえ
)
の
相手
(
あいて
)
にゃ、
少
(
すこ
)
しの
不足
(
ふそく
)
もあるまいからの。——
判
(
わか
)
った。
相手
(
あいて
)
がやっぱり
役者
(
やくしゃ
)
とあれば、
堺屋
(
さかいや
)
に
会
(
あ
)
うのは
気
(
き
)
が
差
(
さ
)
そう。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
海底戰鬪艇
(
かいていせんとうてい
)
の
製造
(
せいぞう
)
には、
極
(
きわ
)
めて
細密
(
さいみつ
)
なる
設計
(
せつけい
)
が
出來
(
でき
)
て、
一人
(
ひとり
)
の
不足
(
ふそく
)
をも
許
(
ゆる
)
さぬ
代
(
かは
)
りに、
一人
(
ひとり
)
も
増加
(
ぞうか
)
する
必要
(
ひつえう
)
がないのです、ちやんと三十三
名
(
めい
)
の
水兵
(
すいへい
)
が
或
(
ある
)
年月
(
ねんげつ
)
の
間
(
あひだ
)
働
(
はたら
)
いて
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
不足
(
ふそく
)
な
點
(
てん
)
は
適當
(
てきたう
)
に
外語
(
ぐわいご
)
を
以
(
もつ
)
て
補充
(
ほじう
)
するのは
差
(
さ
)
し
支
(
つか
)
へないが、ゆゑなく
舊來
(
きうらい
)
の
成語
(
せいご
)
を
捨
(
す
)
てゝ
外國語
(
ぐわいこくご
)
を
濫用
(
らんよう
)
するのは、
即
(
すなは
)
ち
自
(
みづか
)
らおのれを
侮辱
(
ぶじよく
)
するもので、
以
(
もつ
)
ての
外
(
ほか
)
の
妄擧
(
まうきよ
)
である。
国語尊重
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
口惜
(
くや
)
しかつたら
出
(
で
)
て
來
(
き
)
て
不足
(
ふそく
)
を
云
(
い
)
ひたまへ。それともこの
文章
(
ぶんしやう
)
を
僕
(
ぼく
)
は
今夜
(
こんや
)
枕
(
まくら
)
もとへ
置
(
お
)
いて
置
(
お
)
くから、これで
惡
(
わる
)
かつたら、どう
書
(
か
)
いたがいいか、
來
(
き
)
て
一
(
ひと
)
つそれを
僕
(
ぼく
)
に
教
(
をし
)
へてくれたまへ。
「三つの宝」序に代へて
(旧字旧仮名)
/
佐藤春夫
(著)
さあ、
何
(
なに
)
かほしい
物
(
もの
)
といったところで、このとおり
体
(
からだ
)
は
丈夫
(
じょうぶ
)
で、
毎日
(
まいにち
)
三
度
(
ど
)
のごぜんを
食
(
た
)
べて、
働
(
はたら
)
いていれば、
何
(
なに
)
も
不足
(
ふそく
)
なことはないが、ただ一つ六十になって、いまだに
子供
(
こども
)
が
一人
(
ひとり
)
もない。
雷のさずけもの
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
さう
云
(
い
)
ふやうに
考
(
かんが
)
へて
見
(
み
)
ると、
我國
(
わがくに
)
の
經濟界
(
けいざいかい
)
の
基礎
(
きそ
)
は
堅固
(
けんご
)
のものに
非
(
あ
)
らずして
早晩
(
さうばん
)
變動
(
へんどう
)
すべき
状態
(
じやうたい
)
のものであつたので、
恰
(
あたか
)
も
或
(
あ
)
る
人
(
ひと
)
が
自分
(
じぶん
)
の
收入
(
しうにふ
)
では
生計費
(
せいけいひ
)
に
不足
(
ふそく
)
を
告
(
つ
)
ぐるを
以
(
もつ
)
て
毎月
(
まいつき
)
借入金
(
かりいれきん
)
をして
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
巡業に来ゐる
出羽嶽
(
ではがたけ
)
わが家にチャンポン食ひぬ
不足
(
ふそく
)
もいはず
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
疲勞
(
ひらう
)
と
睡眠
(
すゐみん
)
不足
(
ふそく
)
とに、K
氏
(
し
)
は
蒼
(
あを
)
ざめて
髭
(
ひげ
)
さへ
伸
(
の
)
ばしてゐた。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
「なかなかいいようですが、少しかおりが
不足
(
ふそく
)
ですな。」
紫紺染について
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
御米
(
およね
)
はさも
心地好
(
こゝちよ
)
ささうに
眠
(
ねむ
)
つてゐた。つい
此
(
この
)
間
(
あひだ
)
迄
(
まで
)
は、
自分
(
じぶん
)
の
方
(
はう
)
が
好
(
よ
)
く
寐
(
ね
)
られて、
御米
(
およね
)
は
幾晩
(
いくばん
)
も
睡眠
(
すゐみん
)
の
不足
(
ふそく
)
に
惱
(
なや
)
まされたのであつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
ロレ
手前
(
てまへ
)
こそは、
力量
(
りきりゃう
)
は
最
(
いっ
)
ち
不足
(
ふそく
)
ながら、
時
(
とき
)
も
處
(
ところ
)
も
手前
(
てまへ
)
に
不利
(
ふり
)
でござるゆゑ、
此
(
この
)
怖
(
おそろ
)
しい
殺人
(
ひとごろし
)
の
第
(
だい
)
一
番
(
ばん
)
の
嫌疑者
(
けんぎしゃ
)
でござりませう。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
が、
然
(
さ
)
うすると、
深山
(
しんざん
)
の
小驛
(
せうえき
)
ですから、
旅舍
(
りよしや
)
にも
食料
(
しよくれう
)
にも、
乘客
(
じようかく
)
に
對
(
たい
)
する
設備
(
せつび
)
が
不足
(
ふそく
)
で、
危險
(
きけん
)
であるからとの
事
(
こと
)
でありました。
雪霊続記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
いままで、かもめはなんの
不足
(
ふそく
)
もなく、また
考
(
かんが
)
えることもなく
暮
(
く
)
らしてきましたが、このころからようやく
考
(
かんが
)
えはじめました。
馬を殺したからす
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
其
(
そ
)
の
日
(
ひ
)
お
品
(
しな
)
は
勘次
(
かんじ
)
を
出
(
だ
)
して
情
(
なさけ
)
ないやうな
心持
(
こゝろもち
)
がして
居
(
ゐ
)
たのであるが、
思
(
おも
)
つたよりは
商
(
あきなひ
)
をして
來
(
き
)
て
呉
(
く
)
れたので一
日
(
にち
)
の
不足
(
ふそく
)
が
全
(
まつた
)
く
恢復
(
くわいふく
)
された。さうして
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
なし漸く金一兩一分と
極
(
きま
)
り直八は道具屋に向ひ
直
(
ね
)
は付たが金子の
持合
(
もちあは
)
せは
少々
(
せう/\
)
不足
(
ふそく
)
だが
漸
(
やうや
)
して是を手付として置て行ませうと金一
分
(
ぶ
)
取出し
翌日
(
あす
)
の
朝
(
あさ
)
殘
(
のこ
)
りの金を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
お医者さんはうつくしい娘をおよめにもらって、なに
不足
(
ふそく
)
なくしあわせな日をおくりむかえ、もうこれぎり死神をだしぬくことはよそうと、かたく心をきめました。
死神の名づけ親(第二話)
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
序
(
ついで
)
にあの
顏
(
かほ
)
がうつると
猶
(
なほ
)
おもしろいと
相談
(
さうだん
)
はとゝのひて、
不足
(
ふそく
)
の
品
(
しな
)
を
正太
(
しようた
)
が
買物役
(
かいものやく
)
、
汗
(
あせ
)
に
成
(
な
)
りて
飛
(
と
)
び
廻
(
まわ
)
るもをかしく、いよ/\
明日
(
あす
)
と
成
(
な
)
りては
横町
(
よこちやう
)
までも
其沙汰
(
そのさた
)
聞
(
きこ
)
えぬ。
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
巨大
(
おほき
)
な
岩
(
いわ
)
の
裂目
(
さけめ
)
があつて、
其處
(
そこ
)
から
太陽
(
たいやう
)
の
光
(
ひかり
)
は
不足
(
ふそく
)
なく
洞中
(
どうちう
)
を
照
(
てら
)
してをるのである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
にるために持って来たと思うか。ぼくはきょうたった三十六スーしかもらえなかった。だからこの
材木
(
ざいもく
)
をぶたれないおまじないにするのだ。これで四スーの
不足
(
ふそく
)
の代わりになるだろう
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
また或は各地の固有に
有余
(
ゆうよ
)
不足
(
ふそく
)
あらんには互にこれを
交易
(
こうえき
)
するも
可
(
か
)
なり。すなわち
天与
(
てんよ
)
の
恩恵
(
おんけい
)
にして、
耕
(
たがや
)
して食い、製造して用い、
交易
(
こうえき
)
して便利を達す。人生の
所望
(
しょもう
)
この外にあるべからず。
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
たくさんの
田地
(
でんち
)
やお
金
(
かね
)
があって、きれいな
奥方
(
おくがた
)
を
持
(
も
)
って、この
世
(
よ
)
の中にべつだん
不足
(
ふそく
)
のない
気楽
(
きらく
)
な
身
(
み
)
の上でしたが、それでもたった一つ、
何
(
なに
)
よりいちばんだいじな
子供
(
こども
)
という
宝物
(
たからもの
)
の
欠
(
か
)
けていることを
鉢かつぎ
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
ノルデ
奮起
(
ふんき
)
す。水の
不足
(
ふそく
)
。
ペンネンノルデはいまはいないよ 太陽にできた黒い棘をとりに行ったよ
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
こんな
事
(
こと
)
を
口
(
くち
)
にする
宗助
(
そうすけ
)
は
別
(
べつ
)
に
不足
(
ふそく
)
らしい
顏
(
かほ
)
もしてゐなかつた。
御米
(
およね
)
も
夫
(
をつと
)
の
鼻
(
はな
)
の
穴
(
あな
)
を
潛
(
くゞ
)
る
烟草
(
たばこ
)
の
煙
(
けむ
)
を
眺
(
なが
)
める
位
(
くらゐ
)
な
氣
(
き
)
で、それを
聞
(
き
)
いてゐた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
戦争
(
せんそう
)
の
終
(
お
)
わるころは、
品物
(
しなもの
)
が
不足
(
ふそく
)
していて、だれでも、すばしっこく、
人
(
ひと
)
のほしがる
品
(
しな
)
を
動
(
うご
)
かしたものは、
遊
(
あそ
)
んでいても、
大
(
おお
)
もうけができたのだ。
太陽と星の下
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
貧乏
(
びんばふ
)
な
所帶
(
しよたい
)
であれば
彼等
(
かれら
)
は
幾
(
いく
)
ら
少量
(
せうりやう
)
でも
不足
(
ふそく
)
をいはぬ。
然
(
しか
)
し
多少
(
たせう
)
の
財産
(
ざいさん
)
を
有
(
いう
)
して
居
(
ゐ
)
ると
彼等
(
かれら
)
が
認
(
みと
)
めて
居
(
ゐ
)
る
家
(
うち
)
でそれを
惜
(
をし
)
めば
彼等
(
かれら
)
は
不平
(
ふへい
)
を
訴
(
うつた
)
へて
止
(
や
)
まぬ。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
でも、こゝには、
金銀如山
(
きんぎんやまのごとく
)
、
綾羅
(
りようら
)
、
錦繍
(
きんしう
)
、
嘉肴
(
かかう
)
、
珍菓
(
ちんくわ
)
、あり
餘
(
あま
)
つて、
尚
(
な
)
ほ、
足
(
た
)
りないものは、お
使者
(
ししや
)
の
鬼
(
おに
)
が
手
(
て
)
を
敲
(
たゝ
)
くと
整
(
とゝの
)
へるんです、それに
不足
(
ふそく
)
はありません。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
肥
(
こ
)
えたる
腮
(
あご
)
の
二重
(
ふたへ
)
なるなど、
斯
(
かゝ
)
る
人
(
ひと
)
さへある
身
(
み
)
にて
我
(
わ
)
れは
二心
(
ふたごゝろ
)
を
持
(
も
)
ちて
濟
(
す
)
むべきや、ゆめさら
二心
(
ふたごゝろ
)
は
持
(
も
)
たぬまでも
我
(
わ
)
が
良人
(
をつと
)
を
不足
(
ふそく
)
に
思
(
おも
)
ひて
濟
(
す
)
むべきや、はかなし、はかなし
軒もる月
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
……
奧
(
おく
)
よ、
子
(
こ
)
をば
神
(
かみ
)
が
只
(
たゞ
)
一人
(
ひとり
)
しか
賜
(
たまは
)
らなんだのを
不足
(
ふそく
)
らしう
思
(
おも
)
うたこともあったが、
今
(
いま
)
となっては
此奴
(
こやつ
)
一人
(
ひとり
)
すら
多過
(
おほす
)
ぎる、
取
(
と
)
りも
直
(
なほ
)
さず、
呪咀
(
じゅそ
)
ぢゃ、
禍厄
(
わざはひ
)
ぢゃ、うぬ/\、
賤婢
(
はしたをんな
)
め!
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
不
常用漢字
小4
部首:⼀
4画
足
常用漢字
小1
部首:⾜
7画
“不足”で始まる語句
不足偽
不足額
不足填補