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者
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もの
ふりがな文庫
“
者
(
もの
)” の例文
能登
(
のと
)
の「ワゲシ」は
最
(
もつと
)
もこれに
近
(
ちか
)
い
音
(
おん
)
を
有
(
いう
)
する鳳(フング)至(シ)の二
字
(
じ
)
によつて
示
(
しめ
)
されたのが、
今
(
いま
)
は「ホーシ」と
讀
(
よ
)
む
者
(
もの
)
がある。
国語尊重
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
彼
(
か
)
の
(四三)
三
晉
(
しん
)
の
兵
(
へい
)
は、
素
(
もと
)
(四四)
悍勇
(
かんゆう
)
にして
齊
(
せい
)
を
輕
(
かろ
)
んじ、
齊
(
せい
)
を
號
(
がう
)
して
怯
(
けふ
)
と
爲
(
な
)
す。
善
(
よ
)
く
戰
(
たたか
)
ふ
者
(
もの
)
は
(四五)
其勢
(
そのいきほひ
)
に
因
(
よ
)
つて
之
(
これ
)
を
利導
(
りだう
)
す。
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
さてはや、
念佛
(
ねんぶつ
)
、
題目
(
だいもく
)
、
大聲
(
おほごゑ
)
に
鯨波
(
とき
)
の
聲
(
こゑ
)
を
揚
(
あ
)
げて
唸
(
うな
)
つて
居
(
ゐ
)
たが、やがて
其
(
それ
)
も
蚊
(
か
)
の
鳴
(
な
)
くやうに
弱
(
よわ
)
つてしまふ。
取亂
(
とりみだ
)
さぬ
者
(
もの
)
は
一人
(
ひとり
)
もない。
旅僧
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
あゝ
孤獨
(
こどく
)
と
落魄
(
らくばく
)
!
之
(
これ
)
が僕の
運命
(
うんめい
)
だ。僕見たいな
者
(
もの
)
が家庭を
組織
(
そしき
)
したら何うだらう。
妻
(
つま
)
には
嘆
(
なげ
)
きを
懸
(
か
)
け
子
(
こ
)
には悲しみを
與
(
あた
)
へるばかりだ。
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
実
(
じつ
)
に
驚
(
おどろ
)
きました、
彼
(
あ
)
んなお
丈夫
(
ぢやうぶ
)
さまなお
方
(
かた
)
が
何
(
ど
)
うして
御死去
(
おなくな
)
りになつたかと
云
(
い
)
つて、
宿
(
やど
)
の
者
(
もの
)
も
宜
(
よろ
)
しう
申
(
まう
)
しました、
嚥
(
さぞ
)
お
力落
(
ちからおと
)
しで……。
明治の地獄
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
誰
(
たれ
)
も爲る
者
(
もの
)
有
(
あ
)
るまじと思ひ
頻
(
しきり
)
に
悲
(
かな
)
しく心は後へ
引
(
ひか
)
れながら既に
奉行所
(
ぶぎやうしよ
)
へ來り
白洲
(
しらす
)
へ
引居
(
ひきすゑ
)
られたり此日伊勢屋三郎兵衞方にては彼旅僧を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
とにかく相手は学界でも特に有名な
変
(
かわ
)
り
者
(
もの
)
なんだから、君の
美貌
(
びぼう
)
と、例のサービスとを武器として、なんとか記事にしてきて貰いたい。
遊星植民説
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「おじいさんは、おひとりで、おさびしくありませんか?」と、
独
(
ひと
)
り
者
(
もの
)
のおじいさんの
身
(
み
)
の
上
(
うえ
)
を
思
(
おも
)
って、なぐさめるものがあると
夏とおじいさん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
私
(
わたくし
)
の
塾
(
じゆく
)
は
御存知
(
ごぞんち
)
の
通
(
とほ
)
り
高等女學校卒業以上
(
かうとうぢよがくかうそつげふいじやう
)
の
程度
(
ていど
)
の
者
(
もの
)
を
入學
(
にふがく
)
せしめるので、
女子
(
ぢよし
)
の
普通教育
(
ふつうけういく
)
はまづ
終
(
をは
)
つたものと
見
(
み
)
なければなりません。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
見榮坊
(
みえばう
)
!
世
(
よ
)
には
見榮
(
みえ
)
で
女
(
をんな
)
に
物
(
もの
)
を
與
(
や
)
つたり、
與
(
や
)
らなかつたりする
者
(
もの
)
が
澤山
(
たくさん
)
ある。
僕
(
ぼく
)
は
心
(
こゝろ
)
から
此
(
この
)
貧
(
まづ
)
しい
贈物
(
おくりもの
)
を
我愛
(
わがあい
)
する
田舍娘
(
ゐなかむすめ
)
に
呈上
(
ていじやう
)
する!
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
天竺
(
てんじく
)
でも、シナでも、一
度
(
ど
)
山か
野
(
の
)
にかくれればもうだれも
追
(
お
)
いかけて
来
(
く
)
る
者
(
もの
)
はなかったのですが、こんどはそういきませんでした。
殺生石
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
そんなことをしている
間
(
あいだ
)
に、
鐘
(
かね
)
をのせた
牛車
(
ぎゅうしゃ
)
はもうしんたのむねをおりてしまっていた。五
年
(
ねん
)
以上
(
いじょう
)
の
者
(
もの
)
は、
気
(
き
)
がせいてたまらなかった。
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
迷の
羈絆
(
きづな
)
目に見えねば、勇士の刃も切らんに
術
(
すべ
)
なく、あはれや、鬼も
挫
(
ひし
)
がんず六波羅一の
剛
(
がう
)
の
者
(
もの
)
、
何時
(
いつ
)
の
間
(
ま
)
にか戀の
奴
(
やつこ
)
となりすましぬ。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
役者の紋をつけた
双子縞
(
ふたこじま
)
の羽織は着ているが、どこか近在の者ででもあるらしい身体付から顔立まで芝居
者
(
もの
)
らしい所は少しもない。
雪解
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
實
(
じつ
)
を
申
(
まを
)
すと
私
(
わたし
)
も
疑
(
うたが
)
つてゐるのです。
然
(
しか
)
し
尤
(
もつと
)
も、
私
(
わたくし
)
は
或時
(
あるとき
)
は
死
(
し
)
なん
者
(
もの
)
のやうな
感
(
かんじ
)
もするですがな。
其
(
そ
)
れは
時時
(
とき/″\
)
恁
(
か
)
う
思
(
おも
)
ふ
事
(
こと
)
があるです。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
本邦に例の多かった大工の棟梁の娘が大名の
御部屋
(
おへや
)
となり、魚売りの娘がその棟梁の
囲
(
かこ
)
い
者
(
もの
)
となりていずれも出世と心得たに異ならぬ。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
領主 ロミオはチッバルトを、チッバルトはマーキューシオーを
殺
(
ころ
)
したとすれば、マーキューシオーの
血
(
ち
)
を
償
(
つぐな
)
ふべき
者
(
もの
)
は
誰
(
た
)
れぢゃ?
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
花隈
(
はなくま
)
の
熊
(
くま
)
というと、この辺の漁村や町では、
恐
(
こわ
)
がられている親分である。もうひとりは
生田
(
いくた
)
の万とかいう
精猛
(
せいもう
)
なる
懶
(
なま
)
け
者
(
もの
)
であった。
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ガンたちの中には、いままで、そこにいったことのある
者
(
もの
)
はありませんでしたが、灰色ガンたちが、ていねいに道を教えてくれました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
「そんだが、
旦那
(
だんな
)
はたいしたもんでがすね、
旦那
(
だんな
)
書
(
か
)
いたんだつて
云
(
ゆ
)
つたらなあ」と
彼
(
かれ
)
は
更
(
さら
)
に
跟
(
つ
)
いて
行
(
い
)
つた
近所
(
きんじよ
)
の
者
(
もの
)
を
顧
(
かへり
)
みていつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
両者の関係はちょうど夫婦のようなもので、世には、
似
(
に
)
た
者
(
もの
)
夫婦もあれば、いかにしても釣合いの説明できぬような場合も少なくない。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
「
留
(
とま
)
つとつちやいかん。
用
(
よう
)
のない
者
(
もの
)
はずんずん
前進
(
ぜんしん
)
する‥‥」と、
騷
(
さわ
)
ぎの
最中
(
さいちう
)
に
小隊長
(
せうたいちやう
)
の
大島少尉
(
おほしませうゐ
)
ががみがみした
聲
(
こゑ
)
で
呶鳴
(
どな
)
つた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
この
八月
(
はちがつ
)
の
十五日
(
じゆうごにち
)
には
天
(
てん
)
から
迎
(
むか
)
への
者
(
もの
)
が
來
(
く
)
ると
申
(
まを
)
してをりますが、その
時
(
とき
)
には
人數
(
にんず
)
をお
遣
(
つか
)
はしになつて、
月
(
つき
)
の
都
(
みやこ
)
の
人々
(
ひと/″\
)
を
捉
(
つかま
)
へて
下
(
くだ
)
さいませ
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
血
(
ち
)
の
道
(
みち
)
のつよき
人
(
ひと
)
なれば
胸
(
むな
)
ぐるしさ
堪
(
た
)
えがたうて、
枕
(
まくら
)
に
小抱卷
(
こがいまき
)
仮初
(
かりそめ
)
にふし
給
(
たま
)
ひしを、
小間
(
こま
)
づかひの
米
(
よね
)
よりほか、
絶
(
た
)
えて
知
(
し
)
る
者
(
もの
)
あらざりき。
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「
松住町
(
まつずみちょう
)
じゃねえぜ。
朝
(
あさ
)
っぱらから、
素人芝居
(
しろうとしばい
)
の
稽古
(
けいこ
)
でもなかろう。いい
若
(
わけ
)
え
者
(
もの
)
がひとり
言
(
ごと
)
をいってるなんざ、みっともねえじゃねえか」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
决
(
けつ
)
して
愚
(
おろか
)
なる
船長
(
せんちやう
)
の
言
(
い
)
ふが
如
(
ごと
)
き、
怨靈
(
おんれう
)
とか
海
(
うみ
)
の
怪物
(
ばけもの
)
とかいふ
樣
(
やう
)
な
世
(
よ
)
に
在
(
あ
)
り
得可
(
うべ
)
からざる
者
(
もの
)
の
光
(
ひかり
)
ではなく、
緑
(
りよく
)
、
紅
(
こう
)
の
兩燈
(
りようとう
)
は
確
(
たしか
)
に
船
(
ふね
)
の
舷燈
(
げんとう
)
で
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
一
緒
(
しよ
)
に
行
(
ゆ
)
かうとした
時
(
とき
)
に、
愛
(
あい
)
ちやんは
王樣
(
わうさま
)
が
小聲
(
こゞゑ
)
で、一
體
(
たい
)
に
其
(
そ
)
の
仲間
(
なかま
)
の
者
(
もの
)
どもに
斯
(
か
)
う
云
(
い
)
はれるのを
聞
(
き
)
きました、『
皆
(
みん
)
な
放免
(
はうめん
)
する』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
都
(
すべ
)
て
人
(
ひと
)
たる
者
(
もの
)
は
常
(
つね
)
に
物事
(
ものごと
)
に
心
(
こゝろ
)
を
留
(
とゞ
)
め、
世
(
よ
)
に
新
(
あた
)
らしき
事
(
こと
)
の
起
(
おこ
)
ることあらば、
何故
(
なにゆゑ
)
ありて
斯
(
かゝ
)
る
事
(
こと
)
の
出來
(
でき
)
しやと、よく
其本
(
そのもと
)
を
詮索
(
せんさく
)
せざるべからず。
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
恐
(
おそ
)
ろしい
力
(
ちから
)
があって、
世間
(
せけん
)
から
怖
(
こわ
)
がられている
一人
(
ひとり
)
の
魔女
(
まじょ
)
でしたから、
誰一人
(
たれひとり
)
、
中
(
なか
)
へはいろうという
者
(
もの
)
はありませんでした。
ラプンツェル
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
同時代
(
どうじだい
)
に
解釋
(
かいしやく
)
を
下
(
くだ
)
されたのである、
少
(
すこ
)
しく
考古趣味
(
かうこしゆみ
)
を
有
(
いう
)
する
者
(
もの
)
は、
變
(
へん
)
だなと
思
(
おも
)
はざるを
得
(
え
)
ないのであるが、それには
又
(
また
)
それだけの
理由
(
りゆう
)
が
有
(
あ
)
る。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
どうもこうもござんせぬ。あッし共
風情
(
ふぜい
)
の
端
(
は
)
ッ
葉
(
ぱ
)
者
(
もの
)
じゃどうにも手に負えねえことが出来ましたんで、ぜひにも殿様にお力を
旗本退屈男:09 第九話 江戸に帰った退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
田舎
者
(
もの
)
の三四郎にはてつきり
其所
(
そこ
)
と
気取
(
けど
)
る事は出来なかつたが、たゞ読んだあとで、自分の心を
探
(
さぐ
)
つて見て
何所
(
どこ
)
かに不満足がある様に覚えた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
伯父の世話で大きくなったのですが、その伯父も
独
(
ひと
)
り
者
(
もの
)
なんです。伯母は早くなくなったのです。この伯父とぼくは、
全
(
まった
)
く気が合わないのです。
女妖:01 前篇
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
それはまだ
卵
(
たまご
)
から
出
(
で
)
て
幾
(
いく
)
らも
日
(
ひ
)
の
経
(
た
)
たない
子雁
(
こがん
)
で、
大
(
たい
)
そうこましゃくれ
者
(
もの
)
でしたが、その
一方
(
いっぽう
)
が
子家鴨
(
こあひる
)
に
向
(
むか
)
って
言
(
い
)
うのに
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
何
(
いず
)
れにしても
私
(
わたくし
)
のような
強情
(
かたくな
)
な
者
(
もの
)
は、
現世
(
げんせ
)
に
居
(
お
)
っては
人
(
ひと
)
に
憎
(
にく
)
まれ、
幽界
(
ゆうかい
)
へ
来
(
き
)
ては
地獄
(
じごく
)
に
落
(
おと
)
され、
大
(
たい
)
へんに
損
(
そん
)
でございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
その
頂上
(
てうじやう
)
には
古
(
ふる
)
い
昔
(
むかし
)
から、
大理石
(
だいりせき
)
のやうに
硬
(
かた
)
くて
真白
(
ましろ
)
な
雪
(
ゆき
)
が
凍
(
こほ
)
りついてゐて、
壁
(
かべ
)
のやうにそゝり
立
(
た
)
つ、そこまで、まだ
誰一人
(
だれひとり
)
攀
(
よ
)
ぢ
登
(
のぼ
)
つた
者
(
もの
)
がない。
火を喰つた鴉
(新字旧仮名)
/
逸見猶吉
(著)
飯粒
(
めしつぶ
)
に
釣
(
つ
)
らるゝ
鮒男
(
ふなをとこ
)
がヤレ
才子
(
さいし
)
ぢや
怜悧者
(
りこうもの
)
ぢやと
褒
(
ほ
)
めそやされ、
偶
(
たま
)
さか
活
(
い
)
きた
精神
(
せいしん
)
を
有
(
も
)
つ
者
(
もの
)
あれば
却
(
かへつ
)
て
木偶
(
でく
)
のあしらひせらるゝ事
沙汰
(
さた
)
の
限
(
かぎ
)
りなり。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
「あれ以来、人足どもも大分おとなしくなりましたが、やっぱり気の荒い郡内の
溢
(
あぶ
)
れ
者
(
もの
)
でござるから、おりおり旅人が難儀する由でござりまする」
大菩薩峠:11 駒井能登守の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「こいつあ、
人間
(
にんげん
)
のある
者
(
もの
)
によく
似
(
に
)
てけつかる。それも
善
(
い
)
い
事
(
こと
)
ならいいが、ろくでもねえところなんだから、
堪
(
たま
)
らねえ」
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
されば此地にては
疱瘡
(
はうそう
)
する
者
(
もの
)
甚だ
稀
(
まれ
)
也、十年に一人あるかなしか也と
語
(
かたれ
)
り。さて清水川原の村にいたりしに家二軒あり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
というのは、それはクシベシという、貧乏は貧乏なのですが、それというのも、その男は大変な
怠
(
なま
)
け
者
(
もの
)
で、そして心の
善
(
よ
)
くないアイヌだったのです。
蕗の下の神様
(新字新仮名)
/
宇野浩二
(著)
私
(
わたし
)
の
眼
(
め
)
が
覺
(
さ
)
める
時分
(
じぶん
)
には、
誰
(
だれ
)
も
私
(
わたし
)
の
言
(
い
)
ふことを
本當
(
ほんたう
)
にして
呉
(
く
)
れる
者
(
もの
)
はありませんでした。
御覽
(
ごらん
)
の
通
(
とほ
)
り、
私
(
わたし
)
は
今
(
いま
)
、お
稻荷
(
いなり
)
さまの
社
(
やしろ
)
の
番人
(
ばんにん
)
をして
居
(
ゐ
)
ます。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
其れだから
此
(
この
)
附髷
(
つけまげ
)
や帽の流行品などに
浮身
(
うきみ
)
をやつして食べる物も食べずに若
死
(
じに
)
をする独身
者
(
もの
)
もあると云ふことである。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
B
所
(
ところ
)
が、
此
(
こ
)
のごろチラと
聞
(
き
)
いた
話
(
はなし
)
だが、
右
(
みぎ
)
のハガキ
運動
(
うんどう
)
を
選擧權擴張
(
せんきよけんくわくちやう
)
の
要求
(
えうきう
)
に
應用
(
おうよう
)
しかけてゐる
者
(
もの
)
があるさうだ。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
ですが誰でも落度は有る
者
(
もの
)
で
夫
(
それ
)
に若い頃の商売が商売で女には
彼是
(
かれこ
)
れ云れた方ですから言えば無理も有りますまいが
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
この時
戰慄
(
をのゝく
)
者
(
もの
)
語
(
ことば
)
をついでいひけるは、汝等トスカーナまたはロムバルディアの者をみまたはそのいふ事を聞かんと思はゞ我彼等を來らせん 九七—九九
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
また誰に向っても、「
萩原
(
はぎわら
)
の武太郎は、五宿へ往って
女郎買
(
じょろうかい
)
ばかしするやくざ
者
(
もの
)
で」と其亭主の事を訴える。武太さんは村で
折紙
(
おりがみ
)
つきのヤクザ者である。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
「さうですな…………」妻子を国に置いて本社の独身
者
(
もの
)
の寮舎に起臥してゐるBは、いくらか皮肉な調子で
アカシヤの花
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
それはキリスト
教
(
けう
)
の
教會
(
けうくわい
)
の
附屬
(
ふぞく
)
病院
(
びやうゐん
)
なので、その
事
(
こと
)
に
就
(
つ
)
いては、
大分
(
だいぶ
)
異議
(
いぎ
)
を
持出
(
もちだ
)
した
者
(
もの
)
もあつたが、この
場合
(
ばあひ
)
一
刻
(
こく
)
も、
病人
(
びやうにん
)
を
見過
(
みすご
)
して
置
(
お
)
く
事
(
こと
)
はできなかつた。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
今に浮浪民のことをサンカ
者
(
もの
)
と呼ぶ地方のあるのは、「坂の者」、すなわち「サンカ者」の訛りであります。
融和問題に関する歴史的考察
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
“者”の意味
《名詞》
(もの)(動作の主体となる)人。
(出典:Wiktionary)
者
常用漢字
小3
部首:⽼
8画
“者”を含む語句
使者
拙者
従者
強者
卜者
同伴者
芸者
労働者
亡者
医者
巧者
何者
役者
痴者
案内者
幸福者
読者
達者
田舎者
馭者
...