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かろ
ふりがな文庫
“
輕
(
かろ
)” の例文
新字:
軽
彼
(
か
)
の
(四三)
三
晉
(
しん
)
の
兵
(
へい
)
は、
素
(
もと
)
(四四)
悍勇
(
かんゆう
)
にして
齊
(
せい
)
を
輕
(
かろ
)
んじ、
齊
(
せい
)
を
號
(
がう
)
して
怯
(
けふ
)
と
爲
(
な
)
す。
善
(
よ
)
く
戰
(
たたか
)
ふ
者
(
もの
)
は
(四五)
其勢
(
そのいきほひ
)
に
因
(
よ
)
つて
之
(
これ
)
を
利導
(
りだう
)
す。
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
春枝夫人
(
はるえふじん
)
は
痛
(
いた
)
く
心配
(
しんぱい
)
して『あまりに
御身
(
おんみ
)
を
輕
(
かろ
)
んじ
玉
(
たま
)
ふな。』と
明眸
(
めいぼう
)
に
露
(
つゆ
)
を
帶
(
お
)
びての
諫言
(
いさめごと
)
、
私
(
わたくし
)
は
實
(
じつ
)
に
殘念
(
ざんねん
)
であつたが
其儘
(
そのまゝ
)
思
(
おも
)
ひ
止
(
とゞま
)
つた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
苦
(
くるしみ
)
を
輕
(
かろ
)
んずるとか、
何
(
なん
)
にでも
滿足
(
まんぞく
)
してゐるとか、
甚麼事
(
どんなこと
)
にも
驚
(
おどろ
)
かんと
云
(
い
)
ふやうになるのには、
那
(
あれ
)
です、
那云
(
あゝい
)
ふ
状態
(
ざま
)
になつて
了
(
しま
)
はんければ。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
相違
仕
(
つかま
)
つり候ては御役儀も
輕
(
かろ
)
く
相成
(
あひなり
)
候故私しの内意仕つり候に付私再吟味御免を
蒙
(
かうむ
)
り其後病氣と
披露
(
ひろう
)
仕つり
引籠
(
ひきこも
)
り
中
(
ちう
)
家來
(
けらい
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
私はもう往來を
輕
(
かろ
)
やかな昂奮に
彈
(
はず
)
んで、一種
誇
(
ほこ
)
りかな氣持さへ感じながら、美的裝束をして街を濶歩した詩人のことなど思ひ浮べては歩いてゐた。
檸檬
(旧字旧仮名)
/
梶井基次郎
(著)
▼ もっと見る
女房の縁につながりて、姉と立つれば附け上り、やゝもすれば我を
輕
(
かろ
)
しむる
面憎
(
つらにく
)
さ。仕儀によつては姉とは云はさぬ。
修禅寺物語
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
途
(
みち
)
すがらも、
此
(
こ
)
の
神祕
(
しんぴ
)
な
幽玄
(
いうげん
)
な
花
(
はな
)
は、
尾花
(
をばな
)
の
根
(
ね
)
、
林
(
はやし
)
の
中
(
なか
)
、
山
(
やま
)
の
裂
(
さ
)
けた
巖角
(
いはかど
)
に、
輕
(
かろ
)
く
藍
(
あゐ
)
に
成
(
な
)
つたり、
重
(
おも
)
く
青
(
あを
)
く
成
(
な
)
つたり、
故
(
わざ
)
と
淺黄
(
あさぎ
)
だつたり、
色
(
いろ
)
が
動
(
うご
)
きつつある
風情
(
ふぜい
)
に
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
第
(
だい
)
一は、
國民
(
こくみん
)
が
眞劍
(
しんけん
)
に
生命
(
せいめい
)
財産
(
ざいさん
)
を
尊重
(
そんてう
)
するに
至
(
いた
)
ることである。
生命
(
せいめい
)
を
毫毛
(
こうもう
)
よりも
輕
(
かろ
)
んじ、
財産
(
ざいさん
)
を
塵芥
(
ぢんかい
)
よりも
汚
(
けが
)
らはしとする
時代
(
じだい
)
においては、
地震
(
ぢしん
)
などは
問題
(
もんだい
)
でない。
日本建築の発達と地震
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
その始めて現はるゝや、萬客
屏息
(
へいそく
)
してこれを仰ぎ
瞻
(
み
)
たり。その態度、その
嚴
(
おごそか
)
なること王者の如くにして、しかも
輕
(
かろ
)
らかに優しき態度には、人も我も
徑
(
たゞち
)
に心を奪はれぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
親分氏
(
おやぶんし
)
は、
頗
(
すこぶ
)
る
余
(
よ
)
を
輕
(
かろ
)
く
見
(
み
)
て
居
(
ゐ
)
る『
何
(
なに
)
も
出
(
で
)
ねえよ』と
云
(
い
)
つて、せツせと
仕事
(
しごと
)
に
從事
(
じうじ
)
して
居
(
ゐ
)
る。
探検実記 地中の秘密:07 末吉の貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
打水
(
うちみづ
)
のあと
輕
(
かろ
)
く
庭下駄
(
にはげた
)
にふんで、
裳
(
もすそ
)
とる
片手
(
かたて
)
はすかし
骨
(
ぼね
)
の
塗柄
(
ぬりえ
)
の
團扇
(
うちわ
)
に
蚊
(
か
)
を
拂
(
はら
)
ひつ、
流
(
なが
)
れに
臨
(
のぞ
)
んで
立
(
たつ
)
たる
姿
(
すがた
)
に、
空
(
そら
)
の
月
(
つき
)
恥
(
はぢ
)
らひてか
不圖
(
ふと
)
かゝる
行
(
ゆ
)
く
雲
(
くも
)
の
末
(
すゑ
)
あたり
俄
(
にわか
)
に
暗
(
くら
)
くなる
折
(
をり
)
しも
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
其
(
そ
)
の
棄
(
す
)
て
去
(
さ
)
られた
輕
(
かろ
)
い
小
(
ちひ
)
さな
落葉
(
おちば
)
は、
自分
(
じぶん
)
を
引
(
ひ
)
き
止
(
と
)
めて
呉
(
く
)
れる
蔭
(
かげ
)
を
求
(
もと
)
めて
轉々
(
ころ/\
)
と
走
(
はし
)
つては
干
(
ほ
)
した
藁
(
わら
)
の
間
(
あひだ
)
でも
籾
(
もみ
)
の
筵
(
むしろ
)
でも
何處
(
どこ
)
でも
其
(
そ
)
の
身
(
み
)
を
託
(
たく
)
した。
周圍
(
あたり
)
は
凡
(
すべ
)
てが
只
(
たゞ
)
騷
(
さわ
)
がしく
且
(
か
)
つ
混雜
(
こんざつ
)
した。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
織屋
(
おりや
)
は
何處
(
どこ
)
へ
行
(
い
)
つても
斯
(
か
)
ういふ
鄙
(
ひな
)
びた
言葉
(
ことば
)
を
使
(
つか
)
つて
通
(
とほ
)
してゐるらしかつた。
毎日
(
まいにち
)
馴染
(
なじ
)
みの
家
(
いへ
)
をぐる/\
回
(
まは
)
つて
歩
(
ある
)
いてゐるうちには、
脊中
(
せなか
)
の
荷
(
に
)
が
段々
(
だん/\
)
輕
(
かろ
)
くなつて、
仕舞
(
しまひ
)
に
紺
(
こん
)
の
風呂敷
(
ふろしき
)
と
眞田紐
(
さなだひも
)
丈
(
だけ
)
が
殘
(
のこ
)
る。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「そりや機嫌の
好
(
よ
)
い時のことさ。」と
輕
(
かろ
)
く
眞面目
(
まじめ
)
にいふ。
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
褒めてイヨすみれは置かれませんと挨拶するは此事より起りたる
詞
(
ことば
)
ならんと悟りぬ
兎角
(
とかく
)
いふうち
入
(
いり
)
まじへたる山の盡るほとりに一面の名鏡現れたり此ぞ諏訪の湖なると露伴子の指すに
俄
(
にはか
)
に足も
輕
(
かろ
)
く氣も勇み始めて心づきて四方を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
巡禮姿、しほたれて、
衣手
(
ころもて
)
輕
(
かろ
)
し。
きその日は
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
机の
香
(
にほ
)
ひを
嗅
(
か
)
いで、
輕
(
かろ
)
く打つ時
太陽の子
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
あまりに
輕
(
かろ
)
き
姿
(
すがた
)
かな
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
軟風
(
なよかぜ
)
や
輕
(
かろ
)
き舞ぎぬ。
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
士卒
(
しそつ
)
未
(
いま
)
だ
附
(
つ
)
かず、百
姓
(
せい
)
信
(
しん
)
ぜず。
人
(
ひと
)
微
(
び
)
にして
權
(
けん
)
輕
(
かろ
)
し。
願
(
ねが
)
はくは
君
(
きみ
)
の
寵臣
(
ちようしん
)
・
國
(
くに
)
の
尊
(
たつと
)
ぶ
所
(
ところ
)
を
得
(
え
)
て
以
(
もつ
)
て
軍
(
ぐん
)
を
監
(
かん
)
せしめば、
乃
(
すなは
)
ち
可
(
か
)
ならん
国訳史記列伝:04 司馬穰苴列伝第四
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
輕
(
かろ
)
き
服裝
(
ふくさう
)
せる
船丁等
(
ボーイら
)
は
宙
(
ちう
)
になつて
驅
(
か
)
けめぐり、
逞
(
たく
)
ましき
骨格
(
こつかく
)
せる
夥多
(
あまた
)
の
船員等
(
せんゐんら
)
は
自己
(
おの
)
が
持塲
(
もちば
)
/\に
列
(
れつ
)
を
作
(
つく
)
りて、
後部
(
こうぶ
)
の
舷梯
(
げんてい
)
は
既
(
すで
)
に
引揚
(
ひきあ
)
げられたり。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
と、
是
(
これ
)
は
可
(
よ
)
く
言
(
い
)
つた
語
(
ことば
)
です、
智者
(
ちしや
)
、
哲人
(
てつじん
)
、
若
(
も
)
しくは
思想家
(
しさうか
)
たるものゝ、
他人
(
たにん
)
に
異
(
ことな
)
る
所
(
ところ
)
の
點
(
てん
)
は、
即
(
すなは
)
ち
此
(
こゝ
)
に
在
(
あ
)
るのでせう、
苦痛
(
くつう
)
を
輕
(
かろ
)
んずると
云
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
に。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
輕
(
かろ
)
く致すは
格別
(
かくべつ
)
二人迄の人殺しあればとても助命の儀は
相成難
(
あひなりがた
)
し
何
(
いづ
)
れ共に是より出席致し今一應吟味の上罪を一段輕く申付る樣取り計はんと申に可睡齋も
止
(
やむ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
私にまた先程の
輕
(
かろ
)
やかな昂奮が歸つて來た。私は手當り次第に積みあげ、また慌しく
潰
(
くづ
)
し、また慌しく築きあげた。
新
(
あたら
)
しく引き拔いてつけ
加
(
くは
)
へたり、取り去つたりした。
檸檬
(旧字旧仮名)
/
梶井基次郎
(著)
と、
撫子
(
なでしこ
)
を
一束
(
ひとたば
)
拔
(
ぬ
)
いたが、
籠
(
かご
)
を
取
(
と
)
つて、はたと
溝
(
どぶ
)
の
中
(
なか
)
に
棄
(
す
)
てると、
輕
(
かろ
)
く
翡翠
(
かはせみ
)
の
影
(
かげ
)
が
飜
(
ひるがへ
)
つて
落
(
お
)
ちた。
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
少女の眼は
滅
(
め
)
入り
込
(
こ
)
んだ私の胸を
輕
(
かろ
)
くさせた。
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
先
(
さき
)
へ
行
(
ゆ
)
きても
有
(
あ
)
るか
無
(
な
)
きか
知
(
し
)
れませねば
何
(
なに
)
にてもよし
此
(
こ
)
の
車
(
くるま
)
お
頼
(
たの
)
みなされてよと
俄
(
にはか
)
に
足元
(
あしもと
)
重
(
おも
)
げになりぬあの
此樣
(
こん
)
な
車
(
くるま
)
にお
乘
(
め
)
しなさるとかあの
此樣
(
こん
)
な
車
(
くるま
)
にと
二度
(
にど
)
三度
(
さんど
)
お
高
(
たか
)
輕
(
かろ
)
く
點頭
(
うなづ
)
きて
詞
(
ことば
)
なし
我
(
わ
)
れも
雪中
(
せつちゆう
)
の
隨行
(
ずゐかう
)
難儀
(
なんぎ
)
の
折
(
をり
)
とて
求
(
もと
)
むるまゝに
言附
(
いひつ
)
くる
那
(
くだん
)
の
車
(
くるま
)
さりとては
不似合
(
ふにあひ
)
なり
錦
(
にしき
)
の
上着
(
うはぎ
)
につゞれの
袴
(
はかま
)
つぎ
合
(
あは
)
したやうなと
心
(
こゝろ
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
君
(
きみ
)
因
(
よ
)
つて
呉起
(
ごき
)
を
召
(
め
)
して
(一〇二)
與
(
とも
)
に
歸
(
かへ
)
り、
即
(
すなは
)
ち
(一〇三)
公主
(
こうしゆ
)
をして
怒
(
いか
)
つて
君
(
きみ
)
を
輕
(
かろ
)
んぜしめよ。
呉起
(
ごき
)
、
公主
(
こうしゆ
)
の・
君
(
きみ
)
を
賤
(
いや
)
しむを
見
(
み
)
ば、
則
(
すなは
)
ち
必
(
かなら
)
ず
辭
(
じ
)
せん
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
一層
(
いつそう
)
味
(
あぢ
)
の
輕
(
かろ
)
い
鳥
(
とり
)
の
丸燒
(
まるやき
)
などはなか/\の
御馳走
(
ごちさう
)
で、
今
(
いま
)
の
私
(
わたくし
)
の
身
(
み
)
には、
世界
(
せかい
)
第一
(
だいいち
)
のホテルで、
世界
(
せかい
)
第一
(
だいいち
)
の
珍味
(
ちんみ
)
を
供
(
きよう
)
せられたよりも
百倍
(
ひやくばい
)
も
憘
(
うれ
)
しく
感
(
かん
)
じた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
輕
(
かろ
)
んずる
氣色
(
けしき
)
ありて甚だ
心底
(
しんてい
)
に
應
(
おう
)
ぜぬ者なりと申されける是は只今にも登城に及び
若
(
もし
)
直願
(
ぢきねがひ
)
の
取次等
(
とりつぎら
)
を申出るとも取次させまじと
態
(
わざ
)
と
斯
(
かく
)
は其意を
曉
(
さと
)
らせし言葉なるべし
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
彼等
(
かれら
)
を
輕
(
かろ
)
んずる
人間
(
にんげん
)
に
對
(
たい
)
して、
茸
(
きのこ
)
のために
氣
(
き
)
を
吐
(
は
)
いたものである。
臆病
(
おくびやう
)
な
癖
(
くせ
)
に
私
(
わたし
)
はすきだ。
くさびら
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
花片
(
はなびら
)
を
憐
(
いたは
)
るよ、
蝶
(
てふ
)
の
翼
(
つばさ
)
で
撫
(
な
)
づるかと、はら/\と
絹
(
きぬ
)
の
手巾
(
ハンケチ
)
、
輕
(
かろ
)
く
拂
(
はら
)
つて、
其
(
そ
)
の一
輪
(
りん
)
の
薔薇
(
ばら
)
を
抽
(
ぬ
)
くと、
重
(
おも
)
いやうに
手
(
て
)
が
撓
(
しな
)
つて、
背
(
せな
)
を
捻
(
ね
)
ぢさまに、
衝
(
つ
)
と
上
(
うへ
)
へ、——
坂
(
さか
)
の
上
(
うへ
)
へ、
通
(
とほ
)
りの
端
(
はし
)
へ
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
(六三)
豈
(
あ
)
に
其
(
そ
)
の
重
(
おも
)
きこと
彼
(
かれ
)
の
若
(
ごと
)
く、
其
(
そ
)
の
輕
(
かろ
)
きこと
此
(
かく
)
の
若
(
ごと
)
きを
以
(
もつ
)
てなる
哉
(
か
)
。
国訳史記列伝:01 伯夷列伝第一
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
されば
水筋
(
みづすぢ
)
の
緩
(
ゆる
)
むあたり、
水仙
(
すゐせん
)
の
葉
(
は
)
寒
(
さむ
)
く、
花
(
はな
)
暖
(
あたゝか
)
に
薫
(
かを
)
りしか。
刈
(
かり
)
あとの
粟畑
(
あはばたけ
)
に
山鳥
(
やまどり
)
の
姿
(
すがた
)
あらはに、
引棄
(
ひきす
)
てし
豆
(
まめ
)
の
殼
(
から
)
さら/\と
鳴
(
な
)
るを
見
(
み
)
れば、
一抹
(
いちまつ
)
の
紅塵
(
こうぢん
)
、
手鞠
(
てまり
)
に
似
(
に
)
て、
輕
(
かろ
)
く
巷
(
ちまた
)
の
上
(
うへ
)
に
飛
(
と
)
べり。
月令十二態
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
鄙
(
ひな
)
はさて
都
(
みやこ
)
はもとより、
衣
(
きぬ
)
輕
(
かろ
)
く
戀
(
こひ
)
は
重
(
おも
)
く、
褄
(
つま
)
淺
(
あさ
)
く、
袖
(
そで
)
輝
(
かゞや
)
き
風
(
かぜ
)
薫
(
かを
)
つて、
緑
(
みどり
)
の
中
(
なか
)
の
涼傘
(
ひがさ
)
の
影
(
かげ
)
、
水
(
みづ
)
にうつくしき
翡翠
(
ひすゐ
)
の
色
(
いろ
)
かな。
浮草
(
うきくさ
)
、
藻
(
も
)
の
花
(
はな
)
。
雲
(
くも
)
の
行方
(
ゆくへ
)
は
山
(
やま
)
なりや、
海
(
うみ
)
なりや、
曇
(
くも
)
るかとすれば
又
(
また
)
眩
(
まばゆ
)
き
太陽
(
たいやう
)
。
五月より
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
這
(
こ
)
は
便
(
びん
)
なし、
心
(
しん
)
を
冷
(
ひや
)
した
老
(
おい
)
の
癪
(
しやく
)
、
其
(
そ
)
の
惱
(
なやみ
)
輕
(
かろ
)
からず。
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
輕
部首:⾞
14画
“輕”を含む語句
輕蔑
手輕
輕重
輕擧
輕氣球
輕捷
剽輕
輕侮
輕々
剽輕者
輕舸
輕率
輕佻
輕少
輕業師
輕羅
輕忽
大輕氣球
輕業
身輕
...