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ひろ
ふりがな文庫
“
拾
(
ひろ
)” の例文
「そら、どらねこがきた。」といって、
顔
(
かお
)
を
出
(
だ
)
すと
水
(
みず
)
をかけたり、いたずらっ
子
(
こ
)
は、そばを
通
(
とお
)
ると、
小石
(
こいし
)
を
拾
(
ひろ
)
って
投
(
な
)
げたりしました。
ねこ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
若い人は、いせいよく声をかけながら、新しい
麻裏
(
あさうら
)
ぞうりで要吉のまいた水の上を、ひょいひょいと
拾
(
ひろ
)
い
歩
(
ある
)
きにとんでいきました。
水菓子屋の要吉
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
砧村
(
きぬたむら
)
の
途中
(
とちう
)
で
磨石斧
(
ませきふ
)
を
拾
(
ひろ
)
ひ、それから
小山
(
こやま
)
の
上
(
あが
)
り
口
(
くち
)
で、
破片
(
はへん
)
を
拾
(
ひろ
)
つたが、
既
(
も
)
う
此所
(
こゝ
)
までに五
里
(
り
)
近
(
ちか
)
く
歩
(
ある
)
いたので、
余
(
よ
)
は
少
(
すこ
)
しく
參
(
まゐ
)
つて
來
(
き
)
た。
探検実記 地中の秘密:05 深大寺の打石斧
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
九州
(
きうしう
)
の
猿
(
さる
)
が
狙
(
ねら
)
ふやうな
褄
(
つま
)
の
媚
(
なまめ
)
かしい
姿
(
すがた
)
をしても、
下枝
(
したえだ
)
までも
屆
(
とゞ
)
くまい。
小鳥
(
ことり
)
の
啄
(
ついば
)
んで
落
(
おと
)
したのを
通
(
とほ
)
りがかりに
拾
(
ひろ
)
つて
來
(
き
)
たものであらう。
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
王子は石を一つ
拾
(
ひろ
)
って、それを力まかせに
投
(
な
)
げてみました。石は
遙
(
はる
)
か下の方の
雲
(
くも
)
に
巻
(
ま
)
きこまれたまま、なんの
響
(
ひび
)
きも
返
(
かえ
)
しませんでした。
強い賢い王様の話
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
▼ もっと見る
すぐ
夫
(
をつと
)
は
傍
(
そば
)
から
松葉
(
まつば
)
を
拾
(
ひろ
)
ひ
上
(
あ
)
げて
穴
(
あな
)
の
中
(
なか
)
をつつ
突
(
つ
)
いた。と、
蜂
(
はち
)
はあわてて
穴
(
あな
)
から
出
(
で
)
て
來
(
き
)
たが、
忽
(
たちま
)
ち
松葉
(
まつば
)
に
向
(
むか
)
つて
威嚇的
(
ゐかくてき
)
な
素振
(
そぶり
)
を
見
(
み
)
せた。
画家とセリセリス
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
取り出し是は一昨日お前樣の歸りし
跡
(
あと
)
に
落
(
おち
)
てありし
品
(
しな
)
故
(
ゆゑ
)
何心なく
拾
(
ひろ
)
ひしが
不斗
(
ふと
)
此場の役に立つ傳吉殿
讀給
(
よみたま
)
へと差出すを傳吉
取上
(
とりあげ
)
讀下
(
よみくだ
)
すに
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
風
(
かぜ
)
でも
吹
(
ふ
)
いて
栗
(
くり
)
の
枝
(
えだ
)
の
搖
(
ゆ
)
れるやうな
朝
(
あさ
)
に
父
(
とう
)
さんがお
家
(
うち
)
から
馳出
(
かけだ
)
して
行
(
い
)
つて
見
(
み
)
ますと『
誰
(
たれ
)
も
來
(
こ
)
ないうちに
早
(
はや
)
くお
拾
(
ひろ
)
ひ。』と
栗
(
くり
)
の
木
(
き
)
が
言
(
い
)
つて
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
王子ははんけちを出してひろげましたが、あまりいちめんきらきらしているので、もうなんだか
拾
(
ひろ
)
うのがばかげているような気がしました。
虹の絵の具皿:(十力の金剛石)
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
女
(
おんな
)
は
油
(
あぶら
)
ヶ
壺
(
つぼ
)
の
断崖
(
がけ
)
の
上
(
うえ
)
に
居
(
お
)
りまして、しきりに
小石
(
こいし
)
を
拾
(
ひろ
)
って
袂
(
たもと
)
の
中
(
なか
)
に
入
(
い
)
れて
居
(
い
)
るのは、
矢張
(
やは
)
り
本当
(
ほんとう
)
に
入水
(
にゅうすい
)
するつもりらしいのでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
雄二が腰を
下
(
おろ
)
した
切株
(
きりかぶ
)
の
側
(
そば
)
に、ふと一枚の
紅葉
(
もみじ
)
の葉が空から舞って降りてきました。雄二はそれを
拾
(
ひろ
)
いとると、ポケットに収めておきました。
誕生日
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
『まだ/\もつと
多
(
おほ
)
くの
證據
(
しようこ
)
が
御座
(
ござ
)
います、
陛下
(
へいか
)
よ』と
云
(
い
)
つて
白兎
(
しろうさぎ
)
は、
遽
(
にはか
)
に
跳
(
と
)
び
上
(
あが
)
り、『
此
(
こ
)
の
文書
(
もんじよ
)
は
只今
(
たゞいま
)
拾
(
ひろ
)
ひましたのです』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
夫
(
そ
)
れと
知
(
し
)
らねば
車
(
くるま
)
は
其
(
その
)
まヽ
玄關
(
げんくわん
)
にいそぐを、
敏
(
さとし
)
何
(
なに
)
ものとも
知
(
し
)
らず
遽
(
あわたヽ
)
しく
拾
(
ひろ
)
ひて、
懷中
(
ふところ
)
におし
入
(
い
)
れしまヽ
跡
(
あと
)
も
見
(
み
)
ずに
歸
(
かへ
)
りぬ。
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
十個ばかり
拾
(
ひろ
)
って、艇内にはこんでおく必要がある。これからまだどういう目にあうかもしれないから、水の用意はしておかないといけないんだ
恐竜艇の冒険
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
ピストルを
拾
(
ひろ
)
いあつめ、それをカバンにおさめるついでに、その中のいろいろな品物を
紛失
(
ふんしつ
)
していないかどうかを、念入りに点検するのでした。
怪人二十面相
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
オーサは、しばらくだまったまま、この
拾
(
ひろ
)
い物のことを考えていました。それから、ゆっくりと、考え考え言いました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
足
(
あし
)
をばた/\やつて
大聲
(
おほごゑ
)
を
上
(
あ
)
げて
泣
(
な
)
いて、それで
飽
(
あ
)
き
足
(
た
)
らず
起上
(
おきあが
)
つて
其處
(
そこ
)
らの
石
(
いし
)
を
拾
(
ひろ
)
ひ、四方八方に
投
(
な
)
げ
付
(
つ
)
けて
居
(
ゐ
)
た。
画の悲み
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
それを
子
(
こ
)
どもが
拾
(
ひろ
)
つておもちゃにして
遊
(
あそ
)
んでゐるのを
作
(
つく
)
つたので、さういふ
材料
(
ざいりよう
)
をごく
重々
(
おも/\
)
しく
爲上
(
しあ
)
げてゐるのです。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
ヂュリ
涙
(
なみだ
)
で
創口
(
きずぐち
)
を
洗
(
あら
)
はしゃるがよい、
其
(
その
)
涙
(
なみだ
)
の
乾
(
ひ
)
る
頃
(
ころ
)
にはロミオの
追放
(
つゐはう
)
を
悔
(
くや
)
む
予
(
わし
)
の
涙
(
なみだ
)
も
大概
(
たいがい
)
盡
(
つけ
)
う。
其
(
その
)
綱
(
つな
)
を
拾
(
ひろ
)
うてたも。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
彼女は
拾
(
ひろ
)
い
読
(
よみ
)
にぽつぽつ読み下した。ブック・オフ・ジョークス。イングリッシ・ウィット・エンド・ヒュモア。……
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
手荷物を
水畔
(
すいはん
)
の宿に預けて、石山の石に靴や下駄の音をさせつゝ、余等は石を
拾
(
ひろ
)
い、紅葉を拾いつゝ、石山寺に
詣
(
まい
)
った。うど
闇
(
くら
)
い内陣の宝物も見た。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
拾
(
ひろ
)
はれて
參
(
まゐ
)
つてから三
年
(
ねん
)
程
(
ほど
)
立
(
た
)
ちました
時
(
とき
)
、
食堂
(
しよくだう
)
で
上座
(
じやうざ
)
の
像
(
ざう
)
に
香
(
かう
)
を
上
(
あ
)
げたり、
燈明
(
とうみやう
)
を
上
(
あ
)
げたり、
其
(
その
)
外
(
ほか
)
供
(
そな
)
へものをさせたりいたしましたさうでございます。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
だからお
前
(
まえ
)
たちもこれから
心
(
こころ
)
を
入
(
い
)
れかえて
分相応
(
ぶんそうおう
)
に、
人
(
ひと
)
の
捨
(
す
)
てた
食
(
た
)
べ
物
(
もの
)
の
残
(
のこ
)
りや、
俵
(
たわら
)
からこぼれたお
米
(
こめ
)
や
豆
(
まめ
)
を
拾
(
ひろ
)
って、
命
(
いのち
)
をつなぐことにしてはどうだ。
猫の草紙
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
といって、身をまもる
唯一
(
ゆいつ
)
の愛刀、
般若丸
(
はんにゃまる
)
はそのまえに、卜斎の
足蹴
(
あしげ
)
にはねとばされて、
拾
(
ひろ
)
いとって立つ
間
(
ま
)
はない。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
園絵を乗せて神田へ飛び帰る時の用意に、途中一つ空駕籠を
拾
(
ひろ
)
って、三梃、裏木戸まえの横町に並んで下りた。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
世
(
よ
)
に
気楽
(
きらく
)
なるものは
文学者
(
ぶんがくしや
)
なり、
世
(
よ
)
に
羨
(
うらや
)
ましき
者
(
もの
)
は
文学者
(
ぶんがくしや
)
なり、
接待
(
せつたい
)
の
酒
(
さけ
)
を
飲
(
の
)
まぬ者も
文学者
(
ぶんがくしや
)
たらん事を
欲
(
ほつ
)
し、
落
(
お
)
ちたるを
拾
(
ひろ
)
はぬ者も
文学者
(
ぶんがくしや
)
たるを
願
(
ねが
)
ふべし。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
竹
(
たけ
)
の
中
(
なか
)
から
拾
(
ひろ
)
つてこの
年月
(
としつき
)
、
大事
(
だいじ
)
に
育
(
そだ
)
てたわが
子
(
こ
)
を、
誰
(
だれ
)
が
迎
(
むか
)
へに
來
(
こ
)
ようとも
渡
(
わた
)
すものではない。もし
取
(
と
)
つて
行
(
い
)
かれようものなら、わしこそ
死
(
し
)
んでしまひませう
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
皆
(
みな
)
さんが、もしさういふ
所
(
ところ
)
へ
行
(
い
)
つたならば、
石
(
いし
)
の
斧
(
をの
)
や
石
(
いし
)
の
矢
(
や
)
の
根
(
ね
)
などの
落
(
お
)
ちてゐるのを
拾
(
ひろ
)
ふことが
出來
(
でき
)
るのでありますが、
昔
(
むかし
)
はたくさんにありましたけれど
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
勘次
(
かんじ
)
は
家
(
いへ
)
に
戻
(
もど
)
ると
飯臺
(
はんだい
)
の
底
(
そこ
)
にくつゝいて
居
(
ゐ
)
る
飯
(
めし
)
の
中
(
なか
)
から
米粒
(
こめつぶ
)
ばかり
拾
(
ひろ
)
ひ
出
(
だ
)
してそれを
煙草
(
たばこ
)
の
吸殼
(
すひがら
)
と
煉合
(
ねりあは
)
せた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「ああ、とうとうやって来たな。まず、たき火をしようじゃあないか。かれ枝を少し
拾
(
ひろ
)
って来ておくれ。」
アラビヤンナイト:01 一、アラジンとふしぎなランプ
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
貝類は
磯
(
いそ
)
にて集むる事も有り、
干潟
(
ひかた
)
にて
拾
(
ひろ
)
ふ事も有り、時としては深く水を
潜
(
くぐ
)
りて
取
(
と
)
る
事
(
こと
)
も有りしならん。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
ものが欲しいというのと、見る人がなければ
拾
(
ひろ
)
うということは遠くとも
従兄弟
(
いとこ
)
同士ぐらいである。欲しがる人が拾わぬというは、世の中に制裁があるからである。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
これでは
国語調査会
(
こくごてうさくわい
)
が小説家や新聞記者を
度外視
(
どぐわしし
)
するのも無理はないと思ふ。
萬朝報
(
よろづてうはう
)
に限らず
当分
(
たうぶん
)
此類
(
このるゐ
)
のが
眼
(
め
)
に触れたら
退屈
(
たいくつ
)
よけに
拾
(
ひろ
)
ひ上げて
御覧
(
ごらん
)
に
供
(
きよう
)
さう。(十五日)
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
私はそのあいだに部屋片附けたり、寝台
綺麗
(
きれい
)
に直したりして、床の上に
落
(
お
)
ってた光子さんの足袋
拾
(
ひろ
)
て、——帰りしなに光子さんは私の足袋
穿
(
は
)
いて行きなさったのんです。
卍
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
友人
(
いうじん
)
曰
(
いはく
)
、我が
親
(
した
)
しき者
隣
(
となり
)
村へ
夜話
(
よばなし
)
に
往
(
ゆき
)
たる
皈
(
かへ
)
るさ、
途
(
みち
)
の
傍
(
かたはら
)
に
茶鐺
(
ちやがま
)
ありしが、頃しも夏の事也しゆゑ、
農業
(
のうげふ
)
の人の
置忘
(
おきわす
)
れたるならん、さるにても
腹
(
はら
)
悪
(
あし
)
きものは
拾
(
ひろ
)
ひ
隠
(
かく
)
さん
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
ましてこれを
拾
(
ひろ
)
い読みするものは、もとよりこれが信ずるに足るほんものだというはずがない。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
汝
(
なんじ
)
らの
地
(
ち
)
の
穀物
(
こくもつ
)
を
穫
(
かる
)
ときには
汝等
(
なんじら
)
その
田野
(
たはた
)
の
隅々
(
すみずみ
)
までを
尽
(
ことごと
)
く
穫
(
かる
)
べからず
亦
(
また
)
汝
(
なんじ
)
の
穀物
(
こくもつ
)
の
遺穂
(
おちぼ
)
を
拾
(
ひろ
)
うべからずまた
汝
(
なんじ
)
の
菓樹園
(
くだものばたけ
)
の
菓
(
くだもの
)
を
取尽
(
とりつく
)
すべからずまた
汝
(
なんじ
)
の
菓樹園
(
くだものばたけ
)
に
落
(
おち
)
たる
菓
(
くだもの
)
を
聖家族
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
綾羅
(
りようら
)
の袂ゆたかに
飜
(
ひるがへ
)
るは花に休める
女蝶
(
めてふ
)
の翼か、
蓮歩
(
れんぽ
)
の
節
(
ふし
)
急
(
きふ
)
なるは
蜻蛉
(
かげろふ
)
の水に點ずるに似たり。折らば落ちん萩の露、
拾
(
ひろ
)
はば消えん
玉篠
(
たまざゝ
)
の、あはれにも亦
婉
(
あで
)
やかなる其の姿。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
湯屋
(
ゆや
)
で
拾
(
ひろ
)
い
集
(
あつ
)
めた
爪
(
つめ
)
じゃァねえよ。
蚤
(
のみ
)
や
蚊
(
か
)
なんざもとよりのこと、
腹
(
はら
)
の
底
(
そこ
)
まで
凍
(
こお
)
るような
雪
(
ゆき
)
の
晩
(
ばん
)
だって、おいらァじっと
縁
(
えん
)
の
下
(
した
)
へもぐり
込
(
こ
)
んだまま
辛抱
(
しんぼう
)
して
来
(
き
)
た
苦心
(
くしん
)
の
宝
(
たから
)
だ。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
毎日三人で焼けあとに出かけていって、
人足
(
にんそく
)
の人なんかに、じゃまだ、あぶないといわれながら、いろいろのものを
拾
(
ひろ
)
い出して、めいめいで見せあったり、取りかえっこしたりした。
火事とポチ
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
角兵ヱ
(
かくべえ
)
は
川
(
かわ
)
のふちの
草
(
くさ
)
の
中
(
なか
)
から
笛
(
ふえ
)
を
拾
(
ひろ
)
ってヒャラヒャラと
鳴
(
な
)
らしていきました。
花のき村と盗人たち
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
するとマリちゃんは、
自分
(
じぶん
)
の
箪笥
(
たんす
)
へ
行
(
い
)
って、一
番
(
ばん
)
下
(
した
)
の
抽斗
(
ひきだし
)
から、一
番
(
ばん
)
上等
(
じょうとう
)
の
絹
(
きぬ
)
の
手巾
(
はんけち
)
を
出
(
だ
)
して
来
(
き
)
て、
食卓
(
テーブル
)
の
下
(
した
)
の
骨
(
ほね
)
を、一つ
残
(
のこ
)
らず
拾
(
ひろ
)
い
上
(
あ
)
げて、
手巾
(
はんけち
)
へ
包
(
つつ
)
み、
泣
(
な
)
きながら、
戸外
(
おもて
)
へ
持
(
も
)
って
行
(
ゆ
)
きました。
杜松の樹
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
或時
(
あるとき
)
此奴
(
こいつ
)
が自分の日記帳を
落
(
おと
)
した。
夫
(
それ
)
を
拾
(
ひろ
)
つて
読
(
よ
)
んで見ると
行倒の商売
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
ごめんね そのうちにどこからか
拾
(
ひろ
)
つてきてあげるわよ
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
まめをとこ、
栗鼠
(
りす
)
か
拾
(
ひろ
)
ひて
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
拾
(
ひろ
)
ふがごとくさまよひ
行
(
ゆ
)
きぬ
一握の砂
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
媼
(
ばゞ
)
は
洗濯
(
せんたく
)
の
河
(
かは
)
にて、
拾
(
ひろ
)
鬼桃太郎
(旧字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
貝
(
かひ
)
や
拾
(
ひろ
)
はん
莫告藻
(
なのりそ
)
や
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
「
僕
(
ぼく
)
たちだって、そのかわり、くりや、どんぐりを、
拾
(
ひろ
)
うことができないのだから、おんなじこった。」と、
三郎
(
さぶろう
)
さんは
思
(
おも
)
いました。
おかめどんぐり
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
此邊
(
このへん
)
までは
能
(
よ
)
く
來
(
く
)
るのだ。
迂路
(
うろ
)
つき
廻
(
まわ
)
るので
既
(
すで
)
に三
里
(
り
)
以上
(
いじやう
)
歩
(
ある
)
いたに
關
(
かゝは
)
らず、一
向
(
かう
)
疲勞
(
ひらう
)
せぬ。
此時
(
このとき
)
既
(
すで
)
に
打石斧
(
だせきふ
)
十四五
本
(
ほん
)
を
二人
(
ふたり
)
で
拾
(
ひろ
)
つて
居
(
ゐ
)
た。
探検実記 地中の秘密:05 深大寺の打石斧
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
拾
常用漢字
小3
部首:⼿
9画
“拾”を含む語句
命拾
拾得
生命拾
拾遺愚草
拾集
寒山拾得
拾銭
拾遺
拾上
打拾
栗拾
紙屑拾
宇治拾遺物語
収拾
宇治拾遺
拾読
樽拾
拾円
古語拾遺
拾物
...