“威嚇的”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いかくてき50.0%
ゐかくてき50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
先ず彎曲わんきょくした屋根を戴き、装飾の多い扉の左右に威嚇的いかくてきの偶像を安置した門を這入はいると真直な敷石道が第二の門の階段に達している。
霊廟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
王が外交部長に就任すると、同時に米国から田中総理に一種の威嚇的いかくてきな申し入れがあったといわれている位だからね。
女の一生 (新字新仮名) / 森本薫(著)
すぐをつとそばから松葉まつばひろげてあななかをつついた。と、はちはあわててあなからたが、たちま松葉まつばむかつて威嚇的ゐかくてき素振そぶりせた。
画家とセリセリス (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
小さい窓に雪の降りこめてゐるのを眺め、富岡は、尨大ばうだい威嚇的ゐかくてきな人間社会の切断面をのぞいた気がした。自分の心は何処にもない。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)