威嚇的ゐかくてき)” の例文
すぐをつとそばから松葉まつばひろげてあななかをつついた。と、はちはあわててあなからたが、たちま松葉まつばむかつて威嚇的ゐかくてき素振そぶりせた。
画家とセリセリス (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
小さい窓に雪の降りこめてゐるのを眺め、富岡は、尨大ばうだい威嚇的ゐかくてきな人間社会の切断面をのぞいた気がした。自分の心は何処にもない。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
どうかするとくら木陰こかげ潜伏せんぷくしてよめくるまちかづいたとき突然とつぜんくるま顛覆てんぷくさせてやれといふやうな威嚇的ゐかくてき暴言ばうげんをすらくことがある。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
覆面武士が威嚇的ゐかくてきに乘出しますが、平次は自若として驚く樣子もありません。