威嚇的いかくてき)” の例文
先ず彎曲わんきょくした屋根を戴き、装飾の多い扉の左右に威嚇的いかくてきの偶像を安置した門を這入はいると真直な敷石道が第二の門の階段に達している。
霊廟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
王が外交部長に就任すると、同時に米国から田中総理に一種の威嚇的いかくてきな申し入れがあったといわれている位だからね。
女の一生 (新字新仮名) / 森本薫(著)
そのかたわらには、しょうつかの婆が、白髪頭に黒い口で、意地の悪い眼を光らせて片膝を立てている。線香の煙がもう/\とあたりをこめ、威嚇的いかくてきな鐘の音が、かん、かんと鳴り通した。
四谷、赤坂 (新字新仮名) / 宮島資夫(著)
下っ引のダミ声が威嚇的いかくてきに響きます。