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殺
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ころ
ふりがな文庫
“
殺
(
ころ
)” の例文
こんどやってきたら、
鉄砲
(
てっぽう
)
で
打
(
う
)
ち
殺
(
ころ
)
してしまうといっている
人
(
ひと
)
もあるくらいです。けれど、
正
(
しょう
)
ちゃんは
黒犬
(
くろいぬ
)
をかわいがっていました。
僕がかわいがるから
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
けれど、都の人びとは、
巨男
(
おおおとこ
)
がおそろしい
魔女
(
まじょ
)
の
息子
(
むすこ
)
だということを知っていましたので、とおまわしに
巨男
(
おおおとこ
)
を
殺
(
ころ
)
そうと考えました。
巨男の話
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
何
(
なに
)
、
男
(
をとこ
)
を
殺
(
ころ
)
すなぞは、あなた
方
(
がた
)
の
思
(
おも
)
つてゐるやうに、
大
(
たい
)
した
事
(
こと
)
ではありません。どうせ
女
(
をんな
)
を
奪
(
うば
)
ふとなれば、
必
(
かならず
)
、
男
(
をとこ
)
は
殺
(
ころ
)
されるのです。
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「知ってらあ! 知り過ぎてらあ! だから敲き壊してやるのさ。その、白狐だかなんだか、
撲
(
ぶ
)
っ
殺
(
ころ
)
してくれっから。糞垂稲荷め!」
或る部落の五つの話
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
其
(
そ
)
の
時
(
とき
)
、
豫
(
かね
)
て
校庭
(
かうてい
)
に
養
(
やしな
)
はれて、
嚮導
(
きやうだう
)
に
立
(
た
)
つた
犬
(
いぬ
)
の、
恥
(
は
)
ぢて
自
(
みづか
)
ら
殺
(
ころ
)
したとも
言
(
い
)
ひ、
然
(
しか
)
らずと
言
(
い
)
ふのが——こゝに
顯
(
あらは
)
れたのでありました。
雪霊続記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
でもまあ
無事
(
ぶじ
)
でよかつた。
人間
(
にんげん
)
め! もうどれほど
俺達
(
おれたち
)
の
仲間
(
なかま
)
を
殺
(
ころ
)
しやがつたか。これを
不倶戴天
(
ふぐたいてん
)
の
敵
(
てき
)
とゆはねえで、
何
(
なに
)
を
言
(
ゆ
)
ふんだ。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
ば
誰
(
たれ
)
が
頼
(
たの
)
んで
殺
(
ころ
)
させたるや
汝
(
おの
)
れ三次に頼んで
殺
(
ころ
)
させたれば己れが手を下して殺せしより
猶
(
なほ
)
以
(
もつ
)
て
不屆
(
ふとゞき
)
なり又最前三次と突合せの節三次を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「
龍
(
たつ
)
は
雷
(
かみなり
)
のようなものと
見
(
み
)
えた。あれを
殺
(
ころ
)
しでもしたら、この
方
(
ほう
)
の
命
(
いのち
)
はあるまい。お
前
(
まへ
)
たちはよく
龍
(
たつ
)
を
捕
(
と
)
らずに
來
(
き
)
た。うい
奴
(
やつ
)
どもぢや」
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
安心
(
あんしん
)
なさい。
妃
(
きさき
)
はまだ生きています。じつは、わたしはメジカをこっそり
殺
(
ころ
)
させて、ここにある
証拠
(
しょうこ
)
の
品
(
しな
)
をとっておいたのですよ。
手なしむすめ
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
その
代
(
か
)
わりまた、ねずみが
悪
(
わる
)
さをはじめたら、いつでも
見
(
み
)
つけ
次第
(
しだい
)
食
(
く
)
い
殺
(
ころ
)
してもかまわない。どうだね、それで
承知
(
しょうち
)
してくれるか。
猫の草紙
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は五六
日前
(
にちまへ
)
伊藤公
(
いとうこう
)
暗殺
(
あんさつ
)
の
號外
(
がうぐわい
)
を
見
(
み
)
たとき、
御米
(
およね
)
の
働
(
はたら
)
いてゐる
臺所
(
だいどころ
)
へ
出
(
で
)
て
來
(
き
)
て、「おい
大變
(
たいへん
)
だ、
伊藤
(
いとう
)
さんが
殺
(
ころ
)
された」と
云
(
い
)
つて
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「へん。
貴様
(
きさま
)
ら三
疋
(
びき
)
ばかり食い
殺
(
ころ
)
してやってもいいが、
俺
(
おれ
)
もけがでもするとつまらないや。おれはもっといい食べものがあるんだ」
貝の火
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
領主 ロミオはチッバルトを、チッバルトはマーキューシオーを
殺
(
ころ
)
したとすれば、マーキューシオーの
血
(
ち
)
を
償
(
つぐな
)
ふべき
者
(
もの
)
は
誰
(
た
)
れぢゃ?
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
自分をお
叩頭
(
じぎ
)
させたり
押籠
(
おしこ
)
めたり裸にしたり踏踣したり、また場合に依ツたら
殺
(
ころ
)
しもすることの出來る力があるかも知れぬが、たゞ一ツ
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
そこで
執事
(
しつじ
)
ウィックスティード氏は、鉄棒の化けものの
猛反撃
(
もうはんげき
)
をくった。ただ、
残酷
(
ざんこく
)
としか言いようのない、
無残
(
むざん
)
な
殺
(
ころ
)
されようであった。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
誰
(
だれ
)
が
戦争
(
せんそう
)
で
儲
(
まう
)
け、
誰
(
だれ
)
が
何
(
なん
)
の
恨
(
うら
)
みもない
俺達
(
おれたち
)
に
殺
(
ころ
)
し
合
(
あ
)
ひをさせるか、
誰
(
だれ
)
が
死
(
し
)
を
賭
(
と
)
して
俺達
(
おれたち
)
のために
闘
(
たたか
)
ひ、
何
(
なに
)
が
俺達
(
おれたち
)
を
解放
(
かいほう
)
するかを
一九三二・二・二六:―白テロに斃た××聯隊の革命的兵士に―
(新字旧仮名)
/
槙村浩
(著)
見つけ出してその木を
拆
(
さ
)
いて取り出して
生
(
い
)
かして、その子に仰せられるには、「お前がここにいるとしまいには大勢の神に
殺
(
ころ
)
されるだろう」
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
「……それじゃけに……引導をば……
渡
(
わた
)
いてくれたとぞ……貴様を……
殺
(
ころ
)
いたとは……このオレサマぞ……アハ……アハ……」
斜坑
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「さっさと主人に言いつけるがいい。いまこのガンをかみ
殺
(
ころ
)
すところだからな。」と、ズルスケは、ニールスに言いました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
かれは二、三度おし
殺
(
ころ
)
したような悲しそうな鼻声を出した。それがわたしといっしょに
泣
(
な
)
いてくれるもののように思われた。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
知人
(
しりびと
)
に
遇
(
あ
)
ひでもすると、
青
(
あを
)
くなり、
赤
(
あか
)
くなりして、
那麼
(
あんな
)
弱者共
(
よわいものども
)
を
殺
(
ころ
)
すなどと、
是程
(
これほど
)
憎
(
にく
)
むべき
罪惡
(
ざいあく
)
は
無
(
な
)
いなど、
云
(
い
)
つてゐる。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「きやつはいずれ
殺
(
ころ
)
されることになるであろう。磯五自身のためにも、みなのためにも、
彼男
(
あれ
)
は一日も早く殺したがよい」
巷説享保図絵
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
愛
(
あい
)
ちやんは
脚下
(
あしもと
)
の
生物
(
いきもの
)
を
殺
(
ころ
)
すのを
恐
(
おそ
)
れて
其甕
(
そのかめ
)
を
放
(
はふ
)
り
出
(
だ
)
さうとはせず、
其處
(
そこ
)
を
通
(
とほ
)
りがけに
蠅帳
(
はへちやう
)
の
一
(
ひと
)
つに
其
(
そ
)
れを
藏
(
しま
)
ひました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
呉起
(
ごき
)
、
是
(
ここ
)
に
於
(
おい
)
て、
名
(
な
)
を
就
(
な
)
さんと
欲
(
ほつ
)
し、
遂
(
つひ
)
に
其妻
(
そのつま
)
を
殺
(
ころ
)
し、
以
(
もつ
)
て
齊
(
せい
)
に
與
(
くみ
)
せざるを
明
(
あきら
)
かにす。
魯
(
ろ
)
、
卒
(
つひ
)
に
以
(
もつ
)
て
將
(
しやう
)
となす。
將
(
しやう
)
として
齊
(
せい
)
を
攻
(
せ
)
め、
大
(
おほい
)
に
之
(
これ
)
を
破
(
やぶ
)
る。
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
忘
(
わす
)
れ
給
(
たま
)
ひしお
詞
(
ことば
)
なり
ト
おもふは
我
(
わ
)
が
身
(
み
)
の
妬
(
ねた
)
みにやお
主樣
(
しうさま
)
ゆゑには
身
(
み
)
を
殺
(
ころ
)
して
忠義
(
ちうぎ
)
を
盡
(
つ
)
くす
人
(
ひと
)
さへ
有
(
あ
)
るを
我
(
われ
)
一人
(
ひとり
)
にて
憂
(
う
)
きを
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
そうすりゃあいつ
等
(
ら
)
は、
僕
(
ぼく
)
がこんなにみっともない
癖
(
くせ
)
して
自分達
(
じぶんたち
)
の
傍
(
そば
)
に
来
(
く
)
るなんて
失敬
(
しっけい
)
だって
僕
(
ぼく
)
を
殺
(
ころ
)
すにちがいない。だけど、その
方
(
ほう
)
がいいんだ。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
命
(
みこと
)
が
日本国
(
にほんこく
)
にとりて
並
(
なら
)
びなき
大恩人
(
だいおんじん
)
であることはいうまでもなけれど、しかし
殺
(
ころ
)
された
賊徒
(
ぞくと
)
の
身
(
み
)
になって
見
(
み
)
れば、
命
(
みこと
)
ほど、
世
(
よ
)
にも
憎
(
にく
)
いものはない。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
「
呼吸
(
いき
)
つえてんだよ」
他
(
た
)
を
憚
(
はゞか
)
るものゝやうに
低
(
ひく
)
く
聲
(
こゑ
)
を
殺
(
ころ
)
していつた。
勘次
(
かんじ
)
は
勢
(
いきほ
)
ひづいた。
彼
(
かれ
)
は
突然
(
とつぜん
)
與吉
(
よきち
)
を
起
(
おこ
)
した。
蒲團
(
ふとん
)
を
捲
(
まく
)
つて
與吉
(
よきち
)
の
腕
(
うで
)
を
引
(
ひ
)
いた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
が、このお坊さんは十日とたたぬうちに死んでしまった。いや死んだのではなく頭だけ
残
(
のこ
)
して
胴
(
どう
)
や手足は
骨
(
ほね
)
ばかりになって
殺
(
ころ
)
されていたのであった。
鬼退治
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
敵を
殺
(
ころ
)
したる時
復讐
(
ふくしう
)
の意を以て其肉を食ふとか、
親戚
(
しんせき
)
の死したる時
敬慕
(
けいぼ
)
の
情
(
じやう
)
を表す爲其肉を食ふとか、
幾分
(
いくぶん
)
かの
制限
(
せいげん
)
は何れの塲合にも
存在
(
そんざい
)
するものなり。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
長吉は観劇に対するこれまでの経験で「夜」と「
川端
(
かわばた
)
」という事から、きっと
殺
(
ころ
)
し
場
(
ば
)
に違いないと幼い好奇心から
丈伸
(
せの
)
びをして首を
伸
(
のば
)
すと、
果
(
はた
)
せるかな
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
頓
(
やが
)
て
雨
(
あめ
)
が
全
(
まつた
)
く
霽
(
は
)
れると
共
(
とも
)
に、
今度
(
こんど
)
は
赫々
(
かく/\
)
たる
太陽
(
たいよう
)
は、
射
(
い
)
る
如
(
ごと
)
く
吾等
(
われら
)
の
上
(
うへ
)
を
照
(
てら
)
して
來
(
き
)
た。
印度洋
(
インドやう
)
中
(
ちう
)
雨後
(
うご
)
の
光線
(
くわうせん
)
はまた
格別
(
かくべつ
)
で、
私
(
わたくし
)
は
炒
(
い
)
り
殺
(
ころ
)
されるかと
思
(
おも
)
つた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
「落ちついていちゃいけませんよ、親分。宮永町の石井家の下女、あのお新というちょいとした年増が、
絞
(
くび
)
り
殺
(
ころ
)
されて、
藍染川
(
あいぞめがわ
)
に叩き込まれて居ましたよ」
銭形平次捕物控:241 人違い殺人
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
子
(
こ
)
だから
可愛
(
かはい
)
いが、いけないことがあると
叱
(
しか
)
りもすれば
勘當
(
かんだう
)
もする。
事
(
こと
)
によつたら
殺
(
ころ
)
すかも
知
(
し
)
れない。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
雪吹
(
ふゞき
)
の人を
殺
(
ころ
)
す事大方右に
類
(
るゐ
)
す。
暖地
(
だんち
)
の人花の
散
(
ちる
)
に
比
(
くらべ
)
て
美賞
(
びしやう
)
する
雪吹
(
ふゞき
)
と其
異
(
ことなる
)
こと、
潮干
(
しほひ
)
に
遊
(
あそ
)
びて
楽
(
たのしむ
)
と
洪濤
(
つなみ
)
に
溺
(
おぼれ
)
て
苦
(
くるしむ
)
との
如
(
ごと
)
し。雪国の
難義
(
なんぎ
)
暖地
(
だんち
)
の人おもひはかるべし。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
老人
(
ろうじん
)
が
殺
(
ころ
)
されたのは、その五
日
(
か
)
の
夜
(
よる
)
だつたから、
朝
(
あさ
)
と
夜
(
よる
)
との
違
(
ちが
)
いはあつても、
同
(
おな
)
じ
日
(
ひ
)
に
金魚屋
(
きんぎょや
)
が
行
(
い
)
つて
老人
(
ろうじん
)
に
会
(
あ
)
つたという
点
(
てん
)
が、なんとなく
意味
(
いみ
)
あり
気
(
げ
)
に
感
(
かん
)
じられる。
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
直ちに
熊
(
くま
)
を
抱
(
いた
)
きて相角し
遂
(
つひ
)
に之を
殺
(
ころ
)
すなり、熊人を
見
(
み
)
て
逃
(
のが
)
れんとする
時
(
とき
)
も亦然すと云ふ、此回の
探検中
(
たんけんちう
)
は
熊
(
くま
)
に
逢
(
あ
)
ひし事なし、之れ夏間は人家
近
(
ちか
)
き
山
(
やま
)
に出でて
食
(
しよく
)
を
取
(
と
)
り
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
わるもののキツネのズルスケは、
下巻
(
げかん
)
のほうのお話にも出てきています。なんとかしてガンのむれを
食
(
く
)
いちらし、ニールスを
殺
(
ころ
)
してしまおうと、つけねらっているのです。
「ニールスのふしぎな旅 下」まえがき
(新字新仮名)
/
矢崎源九郎
(著)
そして、ランプさえ手に入ったら、アラジンを
殺
(
ころ
)
してしまおう、と思っていたのでありました。
アラビヤンナイト:01 一、アラジンとふしぎなランプ
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
勝伯
(
かつはく
)
が徳川方の大将となり官軍を
迎
(
むか
)
え戦いたりとせよ、その
結果
(
けっか
)
はいかなるべきぞ。人を
殺
(
ころ
)
し
財
(
ざい
)
を
散
(
さん
)
ずるがごときは眼前の
禍
(
わざわい
)
に
過
(
す
)
ぎず。もしそれ
真
(
しん
)
の禍は外国の
干渉
(
かんしょう
)
にあり。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
それは全く私の心の要求から
掘
(
ほ
)
り起された泉でありました。自らを
進
(
すゝ
)
んで犧牲にすることは、決して自らを
殺
(
ころ
)
すことではなかつた!と私はこの頃さう思つて
安
(
やす
)
んじてゐます。
冬を迎へようとして
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
いまにも二人の怪人は車輪の下にむごたらしく
轢
(
ひ
)
き
殺
(
ころ
)
されてしまいそうな様子に見えました。
崩れる鬼影
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
その人は、やはり、どうすることもできず、
仕方
(
しかた
)
なしにたおれて
息
(
いき
)
を
殺
(
ころ
)
していたのだそうである。くまが、
頭
(
あたま
)
のそばへきて、自分をかぎまわしているのが、はっきりとわかる。
くまと車掌
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
神武天皇
(
じんむてんのう
)
がおかくれになつて
後
(
のち
)
、
先
(
さき
)
に
申
(
まを
)
したいすけより
媛
(
ひめ
)
が、
自分
(
じぶん
)
のお
生
(
う
)
みになつた
三人
(
さんにん
)
の
皇子
(
みこ
)
たちを、
殺
(
ころ
)
さうとするものゝあることを、むきだしにいふことは
出來
(
でき
)
ないから
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
併
(
しか
)
し明日の晩
此処
(
ここ
)
に見世を出すと打
殺
(
ころ
)
して仕舞うぞ。折角中に
這入
(
はいっ
)
たから今夜は宥して遣るからと云て、翌晩
行
(
いっ
)
て見たら、正直な奴だ、植木屋の処だけ
土場見世
(
どばみせ
)
を休んで居た。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
何
(
なん
)
が
故
(
ゆえ
)
に一
人
(
にん
)
の
益
(
えき
)
なきものを
殺
(
ころ
)
して
多人數
(
たにんず
)
を
益
(
えき
)
する
事
(
こと
)
を
得
(
え
)
ば
惡
(
あ
)
しき
事
(
こと
)
なしといふ
立派
(
りつぱ
)
なる
理論
(
りろん
)
をもちながら
流用
(
りうよう
)
する
事
(
こと
)
覺束
(
おぼつか
)
なき
裝飾品
(
そうしよくひん
)
數個
(
すこ
)
を
奪
(
うば
)
ひしのみにして
立去
(
たちさ
)
るに
至
(
いた
)
りしか
「罪と罰」の殺人罪
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
糟谷
(
かすや
)
も
殺
(
ころ
)
すの一
言
(
ごん
)
を耳にして思わず手をゆるめる。
芳輔
(
よしすけ
)
は殺せ殺せとさけんで
転倒
(
てんとう
)
しながらも、
真
(
しん
)
に殺さんと
覚悟
(
かくご
)
した母の
血相
(
けっそう
)
を見ては、たちまち色を
変
(
か
)
えて
逃
(
に
)
げだしてしまった。
老獣医
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
すると一ぴきのとんぼが出て来て、たちまちそのあぶを
食
(
く
)
い
殺
(
ころ
)
して
飛
(
と
)
んで行きました。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
なぜならば、もういつもの半狂乱のていになった田弓は、そこに仲よく遊んでいる
頑是
(
がんぜ
)
ない二人の
幼児
(
おさなご
)
を、
縊
(
し
)
め
殺
(
ころ
)
しかねない血相で抱きしめ、手に、懐剣を抜いているからだった。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
後
(
のち
)
に
商業学校
(
せうげふがくかう
)
に
転
(
てん
)
じて、
中途
(
ちうと
)
から
全然
(
すつかり
)
筆
(
ふで
)
を
投
(
たう
)
じて、
今
(
いま
)
では
高田商会
(
たかだせうくわい
)
に出て
居
(
を
)
りますが、
硯友社
(
けんいうしや
)
の
為
(
ため
)
には
惜
(
をし
)
い人を
殺
(
ころ
)
して
了
(
しま
)
つたのです、
尤
(
もつと
)
も本人の
御為
(
おため
)
には
其方
(
そのはう
)
が
結搆
(
けつかう
)
であつたのでせう
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
殺
常用漢字
小5
部首:⽎
10画
“殺”を含む語句
主殺
殺害
打殺
殺生
鏖殺
人殺
射殺
撲殺
虐殺
殺戮
斬殺
暗殺
屠殺場
縊殺
切殺
殺人
絞殺
屠殺
相殺
生殺
...