“相殺”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そうさい88.9%
さうさい5.6%
そうさつ5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
けれどもそれほど不倫の行為とむ人たちが、男女相殺そうさいの恋愛の苦悩を述べ、歎き訴えるものには、同情を寄せるのはどうしたものだろう。
芳川鎌子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
しかし、自分も時にはそのやうに快く昂奮できるのだと知つた悦びは、翌日冷静になつた時、今月分の小遣銭をすでに費消して了つた後悔のために相殺さうさいされてゐた。
日本三文オペラ (新字旧仮名) / 武田麟太郎(著)
生存は相殺そうさつである。自然は偏倚へんいゆるさぬ。愛憎あいぞうは我等が宇宙にすがる二本の手である。好悪は人生を歩む左右の脚である。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)