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罪惡
知人に
遇ひでもすると、
青くなり、
赤くなりして、
那麼弱者共を
殺すなどと、
是程憎むべき
罪惡は
無いなど、
云つてゐる。
勘次が
去つてからお
品は
其混雜した
然も
寂しい
世間に
交つて
遣瀬のないやうな
心持がして
到頭罪惡を
決行して
畢つた。お
品の
腹は四
月であつた。
纔かに五六
年で
地上は
此變化である。
地中の
秘密はそれでも、三千
餘年の
間保たれたと
思ふと、これを
攪亂した
余等は、
確かに
罪惡であると
考へずには
居られぬのである。