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居
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を
ふりがな文庫
“
居
(
を
)” の例文
御酒
(
ごしゆ
)
をめし
上
(
あが
)
つたからとて
快
(
こゝろよく
)
くお
醉
(
ゑ
)
ひになるのではなく、いつも
蒼
(
あを
)
ざめた
顏
(
かほ
)
を
遊
(
あそ
)
ばして、
何時
(
いつ
)
も
額際
(
ひたひぎは
)
に
青
(
あを
)
い
筋
(
すぢ
)
が
顯
(
あら
)
はれて
居
(
を
)
りました。
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
何の氣なしに電車に乘つてから築地に
居
(
を
)
る宇田流水の事を思出して、在宅か否かは知らぬが兎に角無聊を慰める爲めに彼を訪問した。
新帰朝者日記
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
(いゝえ
誰
(
たれ
)
も
見
(
み
)
て
居
(
を
)
りはしませんよ。)と
澄
(
す
)
まして
言
(
い
)
ふ、
婦人
(
をんな
)
も
何時
(
いつ
)
の
間
(
ま
)
にか
衣服
(
きもの
)
を
脱
(
ぬ
)
いで
全身
(
ぜんしん
)
を
練絹
(
ねりぎぬ
)
のやうに
露
(
あら
)
はして
居
(
ゐ
)
たのぢや。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
犬養氏の考へによると、女は天国や天井の事を気遣つても差支ないが、男は唯もう支那の事だけ心配して
居
(
を
)
ればいゝ事になつてゐる。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
二十七日の十時に船はポオト・サイド港に
入
(
い
)
り申し
候
(
さふら
)
ひき。暑気
俄
(
にはか
)
に加はり、薄き
単衣
(
ひとへ
)
となりて
甲板
(
かふばん
)
に
居
(
を
)
り
候
(
さふら
)
へど堪へ難くも
候
(
さふらふ
)
かな。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
▼ もっと見る
繃帶
(
ほうたい
)
が
乾
(
かわ
)
いて
居
(
を
)
れば五六
日
(
にち
)
は
棄
(
す
)
てゝ
置
(
お
)
いても
好
(
い
)
いが、
液汁
(
みづ
)
が
浸
(
し
)
み
出
(
だ
)
すやうならば
明日
(
あす
)
にも
直
(
すぐ
)
に
來
(
く
)
るやうにと
醫者
(
いしや
)
はいつたのであるが
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
板
(
いた
)
の
間
(
ま
)
には
余
(
あま
)
り人が
居
(
を
)
りませぬで、四五
人
(
にん
)
居
(
を
)
りました。
此湯
(
このゆ
)
は
昔風
(
むかしふう
)
の
柘榴口
(
ざくろぐち
)
ではないけれども、はいる
処
(
ところ
)
が
一寸
(
ちよつと
)
薄暗
(
うすぐら
)
くなつて
居
(
を
)
ります。
年始まはり
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
草の生えた
石垣
(
いしがき
)
の下、さっきの救助区域の赤い旗の下には
筏
(
いかだ
)
もちやうど来てゐました。
花城
(
くゎじゃう
)
や花巻の生徒がたくさん泳いで
居
(
を
)
りました。
イギリス海岸
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
『お早くから
難有
(
ありがた
)
う御座いました。留守の子供達もいろいろお世話になりまして
難有
(
ありがた
)
う御座いました。御親切は
胆
(
きも
)
に銘じて
居
(
を
)
ります。』
帰つてから
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
之
(
これ
)
は
政府
(
せいふ
)
の
指導
(
しだう
)
又
(
また
)
は
消費節約
(
せうひせつやく
)
の
奬勵
(
しやうれい
)
の
行
(
ゆ
)
き
渡
(
わた
)
つたと
云
(
い
)
ふよりも、
寧
(
むし
)
ろ
國民自體
(
こくみんじたい
)
が
此
(
こ
)
の
事柄
(
ことがら
)
の
必要
(
ひつえう
)
を
感
(
かん
)
じて
居
(
を
)
つたからだと
思
(
おも
)
ふのである。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
私は
此
(
この
)
時母の前へ此三ツの貨幣を置いて
其廻
(
そのまは
)
りをトン/\踊り
廻
(
まは
)
つたのを覚えて
居
(
を
)
り
升
(
ます
)
、「金の機会に、銀の機会に、
銅
(
あかがね
)
の機会だ」
黄金機会
(新字旧仮名)
/
若松賤子
(著)
どうも
危
(
あぶな
)
いので、
思
(
おも
)
ふやうに
動
(
うご
)
かせませなんだが、それでもだいぶ
創
(
きず
)
が
附
(
つ
)
きましたやうで、
鏡
(
かゞみ
)
は
見
(
み
)
ませんが、
血
(
ち
)
が
浸染
(
にじ
)
んで
居
(
を
)
りますか。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
教会へは及ばずながら多少の金を取られて
居
(
を
)
る、
而
(
さう
)
して
家庭
(
かない
)
へ
禍殃
(
わざはひ
)
の
種子
(
たね
)
を
播
(
ま
)
かれでも
仕
(
し
)
ようものなら、我慢が出来るか
如何
(
どう
)
だらう
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
丸
(
まる
)
二
年間
(
ねんかん
)
、
小言
(
こごと
)
も
云
(
い
)
はず、
怨
(
うら
)
みも
云
(
い
)
はず、
只
(
たゞ
)
『
御返事
(
ごへんじ
)
を
待
(
ま
)
つて
居
(
を
)
ります』で
責
(
せ
)
められたのだから
堪
(
たま
)
らない。
男
(
をとこ
)
はとう/\
落城
(
らくじやう
)
した。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
『お
前
(
まへ
)
は
亞尼
(
アンニー
)
とか
云
(
い
)
つたねえ、
何
(
なん
)
の
用
(
よう
)
かね。』と
私
(
わたくし
)
は
靜
(
しづ
)
かに
問
(
と
)
ふた。
老女
(
らうぢよ
)
は
虫
(
むし
)
のやうな
聲
(
こゑ
)
で『
賓人
(
まれびと
)
よ。』と
暫時
(
しばし
)
私
(
わたくし
)
の
顏
(
かほ
)
を
眺
(
なが
)
めて
居
(
を
)
つたが
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
「
何
(
ど
)
うも
斯
(
か
)
う
弛
(
ゆる
)
みますと、
到底
(
とても
)
元
(
もと
)
の
樣
(
やう
)
に
緊
(
しま
)
る
譯
(
わけ
)
には
參
(
まゐ
)
りますまいと
思
(
おも
)
ひますが。
何
(
なに
)
しろ
中
(
なか
)
がエソになつて
居
(
を
)
りますから」と
云
(
い
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
追駈
(
おつかけ
)
候中とくに日は暮
方角
(
はうがく
)
も
分
(
わか
)
らず
彷徨
(
さまよひ
)
居
(
を
)
りしうち
※
(
はか
)
らずも九助に出會段々の物語りに
手間取
(
てまどり
)
追々夜も
更行
(
ふけゆく
)
に
隨
(
したが
)
ひ月も出しかば夫を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
只
(
ただ
)
お母様が毎日毎日
他所
(
よそ
)
へ行つて着物の
洗
(
すす
)
ぎ洗濯や針仕事をしていくらかの賃金を貰つて来てやつと
細
(
ほそ
)
い煙を立てゝ
居
(
を
)
りました。
金銀の衣裳
(新字旧仮名)
/
夢野久作
(著)
何
(
なに
)
、
馬
(
うま
)
はゐなかつたか? あそこは一
體
(
たい
)
馬
(
うま
)
なぞには、はひれない
所
(
ところ
)
でございます。
何
(
なに
)
しろ
馬
(
うま
)
の
通
(
かよ
)
ふ
路
(
みち
)
とは、
藪
(
やぶ
)
一
(
ひと
)
つ
隔
(
へだ
)
たつて
居
(
を
)
りますから。
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
牛鍋の残りに歓声を挙げ
居
(
を
)
るこの未来の横綱達にも幸多かれと祝福してその夜は寝た。翌朝は大錦君と並んで二人曳の俥で場所入りする。
相撲の稽古
(新字旧仮名)
/
岡本一平
(著)
何だべえせえ、自分の
居
(
を
)
ツ
家
(
とこ
)
が
然
(
そ
)
でなかつたら
具合
(
ぐあえ
)
が悪かんべえが?
然
(
そ
)
だらハア、
俺
(
おら
)
ア酒え飲むのさ邪魔さねえば、
何方
(
どつち
)
でも
可
(
い
)
いどら。
赤痢
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
父
(
とう
)
さんが
玄關
(
げんくわん
)
の
廣
(
ひろ
)
い
板
(
いた
)
の
間
(
ま
)
に
居
(
ゐ
)
て、その
筬
(
をさ
)
の
音
(
おと
)
を
聞
(
き
)
きながら
遊
(
あそ
)
んで
居
(
を
)
りますと、そこへもよくめづらしいもの
好
(
ず
)
きの
雀
(
すずめ
)
が
覗
(
のぞ
)
きに
來
(
き
)
ました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
多
(
おほ
)
くの
例
(
れい
)
に
於
(
おい
)
ては
古墳
(
こふん
)
(
高塚
(
たかつか
)
)と
横穴
(
よこあな
)
とは、
別種
(
べつしゆ
)
に
考
(
かんが
)
へられて
居
(
ゐ
)
る。よしや
同所
(
どうしよ
)
に
有
(
あ
)
らうとも、
同時代
(
どうじだい
)
とは
考
(
かんが
)
へられて
居
(
を
)
らぬ。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
丁 さう
彼方此方
(
あッちこッち
)
に
居
(
を
)
ることは
出來
(
でき
)
んわ。(一同に對ひ)ささ、
働
(
はたら
)
いた
働
(
はたら
)
いた。
暫時
(
ちっとのま
)
ぢゃ、
働
(
はたら
)
いた/\。さうして
長生
(
ながいき
)
すりゃ
持丸長者
(
もちまるちゃうじゃ
)
ぢゃ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
誰か一統して民をやすきに
居
(
を
)
らしめんや。又
一三八
誰にか
合
(
くみ
)
し給はんや。翁云ふ。これ又人道なれば我がしるべき所にあらず。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
彼女も
主家
(
おもや
)
と
離家
(
はなれ
)
との往復のほかには、家事向きの用事らしい用事もなく、いつも二人はいつしよに
居
(
を
)
られた。私は退屈の時には本を讀んだ。
雪をんな
(旧字旧仮名)
/
葛西善蔵
(著)
茂吉の「わが
体
(
からだ
)
机に押しつくるごとくにしてみだれ
心
(
ごころ
)
をしづめつつ
居
(
を
)
り」「
息
(
いき
)
づまるばかりに
怒
(
いか
)
りしわがこころしづまり行けと部屋を
閉
(
とざ
)
しつ」
茂吉の一面
(新字新仮名)
/
宇野浩二
(著)
本人
(
ほんにん
)
に
自營獨立
(
じえいどくりつ
)
の
心
(
こゝろ
)
さへ
定
(
さだま
)
つて
居
(
を
)
れば、どんな
塲所
(
ばしよ
)
へ
出
(
だ
)
しても、
又
(
また
)
どんな
境遇
(
きやうぐう
)
に
處
(
しよ
)
しても
差支
(
さしつかへ
)
なく、
變通自在
(
へんつうじざい
)
でありませう。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
『ほんとに、さうでしたねえ』と
誰
(
だれ
)
か
合槌
(
あひづち
)
を
打
(
うつ
)
て
呉
(
く
)
れた、と
思
(
おも
)
ふと
大違
(
おほちがひ
)
の
眞中
(
まんなか
)
。
義母
(
おつかさん
)
は
今
(
いま
)
しも
下
(
した
)
を
向
(
むい
)
て
蒲鉾
(
かまぼこ
)
を
食
(
く
)
ひ
欠
(
か
)
いで
居
(
を
)
らるゝ
所
(
ところ
)
であつた。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
仏のまへに
新薦
(
あらこも
)
をしきて
幽霊
(
いうれい
)
を
居
(
を
)
らする所とし、入り口の戸をもすこしあけおき、
研
(
とぎ
)
たてたる
剃刀
(
かみそり
)
二てうを
用意
(
ようい
)
し今や/\と
幽霊
(
いうれい
)
を
待居
(
まちゐ
)
たり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
『
如何
(
どう
)
して
私
(
わたし
)
が
存
(
ぞん
)
じて
居
(
を
)
りませう?』
云
(
い
)
つて
愛
(
あい
)
ちやんは
自
(
みづか
)
ら
其勇氣
(
そのゆうき
)
に
驚
(
おどろ
)
きました。『それは
私
(
わたし
)
の
知
(
し
)
つた
事
(
こと
)
ではありません』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
親父も喜んで
私
(
わし
)
に話す元來御目附といへば天下の樞機に
與
(
あづか
)
る人。其人の
家
(
うち
)
に
居
(
を
)
れば自然
海内
(
かいだい
)
の形勢も分かるであらう。
兵馬倥偬の人
(旧字旧仮名)
/
塚原渋柿園
、
塚原蓼洲
(著)
余は幸ひ苺作には力を入れ
居
(
を
)
らざりし為め
左程
(
さほど
)
にも
無之候
(
これなくさふら
)
へども、目下のところ五百
弗
(
ドル
)
程の負債出来奮闘真最中に候。
新らしき祖先
(新字旧仮名)
/
相馬泰三
(著)
幾
(
いく
)
ら
丁斑魚
(
めだか
)
でも
滿足
(
まんぞく
)
を
得
(
え
)
られんなら、
哲學
(
てつがく
)
を
爲
(
せ
)
ずには
居
(
を
)
られんでせう。
苟
(
いやしく
)
も
智慧
(
ちゑ
)
ある、
教育
(
けういく
)
ある、
自尊
(
じそん
)
ある、
自由
(
じいう
)
を
愛
(
あい
)
する、
即
(
すなは
)
ち
神
(
かみ
)
の
像
(
ざう
)
たる
人間
(
にんげん
)
が。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
軽々しく
出行
(
である
)
かれるのも面白くない、余り顔を見せん方が見識が
好
(
よ
)
いけれど、然し、近頃のやうに
籠
(
こも
)
つてばかり
居
(
を
)
るのは、第一衛生におまへ良くない。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
お
蔭
(
かげ
)
で繪は一日々々に繪になツて來る、繪に
成
(
な
)
るに從ツて其れが平凡となる、時には殆んど調子さへ出て
居
(
を
)
らぬ
劣惡
(
れつあく
)
な作のやうに思はれることもあツた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
天の
恵
(
めぐみ
)
は二重である、とはシエイクスピアの句にあるが、この事業たるや、かくして三重の恵となつて
居
(
を
)
るのであるから、
豈
(
あ
)
に大したものではなからうか。
翻訳製造株式会社
(新字旧仮名)
/
戸川秋骨
(著)
そして
其
(
その
)
向ふに、同じつくりの二階屋がずらりと
幾軒
(
いくけん
)
も並んで、
其
(
そ
)
の裏を見せて
居
(
ゐ
)
る。二階屋の裏!
其処
(
そこ
)
には
蚊帳
(
かや
)
が釣つたまゝになつて
居
(
を
)
る
家
(
いへ
)
もあつた。
父の墓
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
余
(
よ
)
は
現時
(
げんじ
)
人
(
ひと
)
より
羨
(
うらや
)
まるゝ
程
(
ほど
)
の
健康
(
けんかう
)
を
保
(
たも
)
ち
居
(
を
)
れども、
壯年
(
さうねん
)
の
頃
(
ころ
)
までは
體質
(
たいしつ
)
至
(
いた
)
つて
弱
(
よわ
)
く、
頭痛
(
づつう
)
に
惱
(
なや
)
まされ、
胃
(
ゐ
)
を
病
(
や
)
み、
屡
(
しば/\
)
風邪
(
ふうじや
)
に
犯
(
をか
)
され、
絶
(
た
)
えず
病
(
やまひ
)
の
爲
(
ため
)
に
苦
(
くるし
)
めり。
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
((孫子))
(三二)
輜車
(
ししや
)
の
中
(
うち
)
に
居
(
を
)
り、
坐
(
ざ
)
して
計謀
(
けいぼう
)
を
爲
(
な
)
す。
田忌
(
でんき
)
、
兵
(
へい
)
を
引
(
ひ
)
いて
趙
(
てう
)
に
之
(
ゆ
)
かんと
欲
(
ほつ
)
す。
孫子
(
そんし
)
曰
(
いは
)
く
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
實際頭巾にて覆はれ
居
(
を
)
るべき耳の形が
外
(
そと
)
に作り設けて有ればとて
格別
(
かくべつ
)
に不審を
懷
(
いだ
)
くにも及ばざるべし。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
我背子
(
わがせこ
)
に
吾
(
わ
)
が
恋
(
こ
)
ひ
居
(
を
)
れば
吾
(
わ
)
が
屋戸
(
やど
)
の
草
(
くさ
)
さへ
思
(
おも
)
ひうらがれにけり 〔巻十一・二四六五〕 柿本人麿歌集
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
……われは画工の手に取りすがりて、
最早
(
もはや
)
登りゆくべし、こゝには
居
(
を
)
りたくなしとむつかりたり。
孤島の鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
揺るるともただ見て
居
(
を
)
らむ、消ゆるともまた見て居らむ、堪へ堪へて日の暮るるまで、なほなほに寂しがりつつ。わが宿の竹の林の夕あかり、裏山松の松風も聴けば親しさ。
観想の時:――長歌体詩篇二十一――
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
彼は眞面目なる努力の跡を世に殘して、新思潮の
趨
(
おもむ
)
くべき道に悲しむべき先驅者となつたのである。彼は天成の詩人であつた。彼は一日として歌はずには
居
(
を
)
られぬ詩人である。
新しき声
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
其建物
(
そのたてもの
)
をいへば
松田
(
まつだ
)
は
寿仙
(
じゆせん
)
の
跡也
(
あとなり
)
常磐
(
ときは
)
は
萬梅
(
まんばい
)
の
跡也
(
あとなり
)
今この
両家
(
りやうけ
)
は
御
(
ご
)
一
人
(
にん
)
前
(
まへ
)
四十五銭と呼び、五十銭と呼びて、ペンキ
塗
(
ぬり
)
競争
(
きやうそう
)
硝子張
(
がらすはり
)
競争
(
きやうそう
)
軒
(
のき
)
ランプ
競争
(
きやうそう
)
に
火花
(
ひばな
)
を
散
(
ち
)
らし
居
(
を
)
り
候由
(
そろよし
)
に
候
(
そろ
)
。
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
「いや僕は、観光団といふ言葉を聞くと、妙な懐しさを感ぜずには
居
(
を
)
られないんだ。」
環魚洞風景
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
「旦那さい。
何
(
ぬー
)
ん、
悪事
(
やなくと
)
お、
為
(
さ
)
びらん。
此処
(
くまん
)
かい、
隠
(
かく
)
くゐていど、
居
(
を
)
やびいたる。」
奥間巡査
(新字旧仮名)
/
池宮城積宝
(著)
ある
地方
(
ちはう
)
の
郡立病院
(
ぐんりつびやうゐん
)
に、
長年
(
ながねん
)
看護婦長
(
かんごふちやう
)
をつとめて
居
(
を
)
るもとめは、
今日
(
けふ
)
一
日
(
にち
)
の
時間
(
じかん
)
からはなたれると、
急
(
きふ
)
に
心
(
こゝろ
)
も
體
(
からだ
)
も
弛
(
たる
)
んでしまつたやうな
氣持
(
きも
)
ちで、
暮
(
く
)
れて
行
(
ゆ
)
く
廊下
(
らうか
)
を
靜
(
しづ
)
かに
歩
(
ある
)
いてゐた。
悔
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
井
(
いど
)
は勝手口から
唯
(
たゞ
)
六歩
(
むあし
)
、ぼろ/\に腐つた
麦藁屋根
(
むぎわらやね
)
が
通路
(
かよひぢ
)
と
井
(
いど
)
を
覆
(
お
)
ふて
居
(
を
)
る。
水汲み
(新字旧仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
居
常用漢字
小5
部首:⼫
8画
“居”を含む語句
住居
芝居
居眠
居住
居候
起居
被居
常居
居室
居合
居堪
居据
居酒屋
蹲居
居所
居間
居処
籠居
安居
芝居気
...