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迎
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むか
ふりがな文庫
“
迎
(
むか
)” の例文
吉坊
(
よしぼう
)
は、
両手
(
りょうて
)
を
頭
(
あたま
)
の
上
(
うえ
)
にのせて、
清
(
きよ
)
ちゃんがあちらへゆけば、その
方
(
ほう
)
を
見送
(
みおく
)
り、こちらへくればまた
目
(
め
)
を
放
(
はな
)
さずに、
迎
(
むか
)
えていました。
父親と自転車
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
卯平
(
うへい
)
は
久振
(
ひさしぶり
)
で
故郷
(
こきやう
)
に
歳
(
とし
)
を
迎
(
むか
)
へた。
彼等
(
かれら
)
の
家
(
いへ
)
の
門松
(
かどまつ
)
は
只
(
たゞ
)
短
(
みじか
)
い
松
(
まつ
)
の
枝
(
えだ
)
と
竹
(
たけ
)
の
枝
(
えだ
)
とを
小
(
ちひ
)
さな
杙
(
くひ
)
に
縛
(
しば
)
り
付
(
つ
)
けて
垣根
(
かきね
)
の
入口
(
いりくち
)
に
立
(
た
)
てたのみである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
写真班
(
しやしんはん
)
の
英雄
(
えいゆう
)
は、
乃
(
すなは
)
ちこの
三岐
(
みつまた
)
で一
度
(
ど
)
自動車
(
じどうしや
)
を
飛下
(
とびお
)
りて、
林間
(
りんかん
)
の
蝶
(
てふ
)
に
逍遥
(
せうえう
)
する
博士
(
はかせ
)
を
迎
(
むか
)
ふるために、
馳
(
は
)
せて
後戻
(
あともど
)
りをした
処
(
ところ
)
である。——
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
さて春を
迎
(
むか
)
へて寒気次第に
和
(
やは
)
らぎ、その年の
暖気
(
だんき
)
につれて雪も
降止
(
ふりやみ
)
たる二月の
頃
(
ころ
)
、
水気
(
すゐき
)
は
地気
(
ちき
)
よりも
寒暖
(
かんだん
)
を
知
(
し
)
る事はやきものゆゑ
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
今
(
いま
)
さらお
前
(
まえ
)
さんとこの
太夫
(
たゆう
)
が、
金鋲
(
きんびょう
)
を
打
(
う
)
った
駕籠
(
かご
)
で
迎
(
むか
)
えに
来
(
き
)
ようが、
毛筋
(
けすじ
)
一
本
(
ぽん
)
動
(
うご
)
かすような
女
(
おんな
)
じゃねえから
安心
(
あんしん
)
しておいでなせえ。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
▼ もっと見る
教場へ出ると生徒は拍手をもって
迎
(
むか
)
えた。先生
万歳
(
ばんざい
)
と云うものが二三人あった。景気がいいんだか、馬鹿にされてるんだか分からない。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
垢離場
(
こりば
)
の
板敷
(
いたじき
)
にワラの
円座
(
えんざ
)
をしいて、数日つつしんでいた人々は、いちやくあたたかい
部屋
(
へや
)
とうやうやしいもてなしに
迎
(
むか
)
えられてきた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
私
(
わたし
)
は
心
(
こゝろ
)
に
迎
(
むか
)
へなければならなかつた……それは
力
(
ちから
)
の
弱
(
よわ
)
い
冬
(
ふゆ
)
の
日
(
ひ
)
だからだらうか?
否
(
いや
)
! どうして
彼女
(
かのぢよ
)
の
力
(
ちから
)
を
侮
(
あなど
)
る
事
(
こと
)
が
出來
(
でき
)
よう。
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
改
(
あらた
)
めて
余
(
よ
)
は
茲
(
こゝ
)
に
言
(
い
)
ふ。
或
(
あ
)
る
意味
(
いみ
)
に
於
(
おい
)
ての
大怪窟
(
だいくわいくつ
)
が、
學術
(
がくじゆつ
)
の
光
(
ひかり
)
に
如何
(
どう
)
照
(
て
)
らされるであらうか。
深
(
ふか
)
き
興味
(
きようみ
)
を
以
(
もつ
)
て
此大發掘
(
このだいはつくつ
)
を
迎
(
むか
)
へざるを
得
(
え
)
ない。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
赤心
(
まごゝろ
)
ばかりは
誰
(
た
)
れ
人
(
びと
)
にまれ
劣
(
おと
)
ることかは、
御心
(
おこゝろ
)
やすく
思召
(
おぼしめ
)
せよ
世
(
よ
)
にも
勝
(
すぐ
)
れし
聟君
(
むこぎみ
)
迎
(
むか
)
へ
參
(
まゐ
)
らせて
花々
(
はな/″\
)
しきおん
身
(
み
)
にも
今
(
いま
)
なり
給
(
たま
)
はん
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
この
八月
(
はちがつ
)
の
十五日
(
じゆうごにち
)
には
天
(
てん
)
から
迎
(
むか
)
への
者
(
もの
)
が
來
(
く
)
ると
申
(
まを
)
してをりますが、その
時
(
とき
)
には
人數
(
にんず
)
をお
遣
(
つか
)
はしになつて、
月
(
つき
)
の
都
(
みやこ
)
の
人々
(
ひと/″\
)
を
捉
(
つかま
)
へて
下
(
くだ
)
さいませ
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
軍艦
(
ぐんかん
)
「
日
(
ひ
)
の
出
(
で
)
」の
甲板
(
かんぱん
)
では、
後部艦橋
(
こうぶかんけう
)
のほとりより
軍艦旗
(
ぐんかんき
)
飜
(
ひるがへ
)
る
船尾
(
せんび
)
に
到
(
いた
)
るまで、
多
(
おほ
)
くの
乘組
(
のりくみ
)
は、
列
(
れつ
)
を
正
(
たゞ
)
して、
我
(
わが
)
端艇
(
たんてい
)
の
歸艦
(
きかん
)
を
迎
(
むか
)
へて
居
(
を
)
る。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
ところで、その陽虎様がこの間から孔丘を用いようと何度も
迎
(
むか
)
えを出されたのに、何と、孔丘の方からそれを
避
(
さ
)
けているというじゃないか。
弟子
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
『
誰人
(
だれ
)
も
迎
(
むか
)
えに
来
(
き
)
てくれるものはないのかしら……。』
私
(
わたくし
)
はまるで
真暗闇
(
まっくらやみ
)
の
底無
(
そこな
)
しの
井戸
(
いど
)
の
内部
(
なか
)
へでも
突
(
つ
)
き
落
(
おと
)
されたように
感
(
かん
)
ずるのでした。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
しかし、
今
(
いま
)
からもう
病家
(
びやうか
)
廻
(
まは
)
りでもあるまいし、
自宅
(
じたく
)
へ
方々
(
はう/″\
)
から、
火
(
ひ
)
のつくやうに
迎
(
むか
)
への
使
(
つかひ
)
の
來
(
き
)
たことを
想像
(
さうざう
)
して、
腰
(
こし
)
をもぢ/\さしてゐた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
「むずかしいもんだね。今度でもう十回目だが、私自身でも、いざ新しく塾生を
迎
(
むか
)
えるとなると、やはりちょっと
悲壮
(
ひそう
)
な気持ちになるよ。」
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
桑港
(
フリスコ
)
の日当りの好い
丘
(
おか
)
の下に、ぼく達を
迎
(
むか
)
えて
熱狂
(
ねっきょう
)
する
邦人
(
ほうじん
)
の一群があり、その中に、一人ぽつねんと、
佇
(
たたず
)
んでいる男がいた。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
さて又同く十月二十七日の
暮方
(
くれがた
)
名主用右衞門方へ五六人の侍士來りし
故
(
ゆゑ
)
用右衞門
肝
(
きも
)
を
冷
(
ひや
)
して出
迎
(
むか
)
ひける所
先
(
さき
)
に立し者
此御
(
このお
)
侍士を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
だからみんなは、今日この道を新らしい女先生が歩いてくるとばかり思っていたのに、それを
迎
(
むか
)
えるまえに小林先生にあってしまったのである。
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
爺やは目をさまして、わたしを見るなり、母がまたぞろわたしに腹を立てて、またも
迎
(
むか
)
えに人を出そうとしたが、父が止めたのだ、と報告した。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
それとも、おばさんをなつかしがって、
迎
(
むか
)
えにきてくれたのでしょうか。おばさんのほうでもハトの
姿
(
すがた
)
を見て、なつかしそうに話しかけました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
私
(
わたし
)
は
去年
(
きよねん
)
の
冬
(
ふゆ
)
妻
(
つま
)
を
迎
(
むか
)
へたばかりで、一
体
(
たい
)
双方
(
さうはう
)
とも
内気
(
うちき
)
な
方
(
はう
)
だから、
未
(
ま
)
だ
心
(
こゝろ
)
の
底
(
そこ
)
から
打釈
(
うちと
)
けると
云
(
い
)
ふ
程
(
ほど
)
狎
(
な
)
れてはゐない。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
友は大喜びで
私
(
わたし
)
を
迎
(
むか
)
えてくれた。その晩は何年ぶりかで一
緒
(
しょ
)
に酒を
酌
(
く
)
みかわしながら、私はくわしくようすを聞いた。
動物物語 狼の王ロボ
(新字新仮名)
/
アーネスト・トンプソン・シートン
(著)
幾月
(
いくつき
)
も
経
(
た
)
たないで、正月をその場末のカフェーで
迎
(
むか
)
えると、また、私は三度目の
花嫁
(
はなよめ
)
となっていまの与一と連れ添い
清貧の書
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
シェルブールの停車場には、父を預けておいた兵器庫の役人のフロベルヴァルが、十二三歳になる娘のシャルロットを連れて少年を
迎
(
むか
)
いに出ていた。
奇巌城:アルセーヌ・ルパン
(新字新仮名)
/
モーリス・ルブラン
(著)
こうして、ふたりは、その小さなカタツムリの娘を
迎
(
むか
)
えにいきました。娘は、ここまで来るのに八日もかかりましたが、でも、それでよかったのです。
幸福な一家
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
楚
(
そ
)
の
威王
(
ゐわう
)
、
莊周
(
さうしう
)
の
賢
(
けん
)
なるを
聞
(
き
)
き、
使
(
つかひ
)
をして
(三一)
幣
(
へい
)
を
厚
(
あつ
)
うして
之
(
これ
)
を
迎
(
むか
)
へしめ、
(三二)
許
(
ゆる
)
すに
相
(
しやう
)
と
爲
(
な
)
すを
以
(
もつ
)
てす。
莊周
(
さうしう
)
笑
(
わら
)
つて
楚
(
そ
)
の
使者
(
ししや
)
に
謂
(
い
)
つて
曰
(
いは
)
く
国訳史記列伝:03 老荘申韓列伝第三
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
民さんのお内儀さんが来てたすけてくれといい、彼は海岸にある大森警察署に行って、
請人
(
うけにん
)
の
印形
(
いんぎょう
)
を
捺
(
お
)
してこの男が
鉄柵
(
てっさく
)
の中から出てくるのを
迎
(
むか
)
えた。
生涯の垣根
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
彼はその故国の友人に手紙を書き、日本での生活
実況
(
じっきょう
)
を次のように
詳述
(
しょうじゅつ
)
している。
曰
(
いわ
)
く、学校の講義が終ると、車夫が人力車を持って
迎
(
むか
)
えに来ている。
小泉八雲の家庭生活:室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
あの「
御料人様
(
ごりょうにんさん
)
」と云う言葉にふさわしい
上方風
(
かみがたふう
)
な
嫁
(
よめ
)
でも
迎
(
むか
)
えて、彼もいよいよ島の内の
旦那衆
(
だんなしゅう
)
になり切ることだろうと、想像していた次第であった。
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
その音がつまり、私の
祖父
(
じじい
)
の耳に聞えたんです。それから、その女郎屋の主人は、
祖父
(
じじい
)
の
処
(
ところ
)
へ
迎
(
むか
)
いに来たんです。
夜釣の怪
(新字新仮名)
/
池田輝方
(著)
でもそのときには、もう奥がたも気が遠くなって、死んだようになっていましたから、とても立ちあがって、
兄弟
(
きょうだい
)
たちを
迎
(
むか
)
える
気力
(
きりょく
)
はありませんでした。
青ひげ
(新字新仮名)
/
シャルル・ペロー
(著)
へえゝ
綺麗
(
きれい
)
なもんですなア、
私共
(
わたしども
)
の
家内
(
かない
)
は、
時々
(
とき/″\
)
私
(
わたし
)
が
貴方
(
あなた
)
の
処
(
ところ
)
へお
療治
(
れうぢ
)
に
参
(
まゐ
)
つて
居
(
ゐ
)
ると
迎
(
むか
)
ひに
来
(
き
)
た事もありますが、
私
(
わたし
)
の
女房
(
にようばう
)
は今のやうな
好
(
い
)
い
女
(
をんな
)
ですか。
心眼
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
祭司次長がすぐ進んで
握手
(
あくしゅ
)
しました。みんなは歓呼の声をあげ熱心に拍手してこの新らしい信者を
迎
(
むか
)
えたのです。
ビジテリアン大祭
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
隣村
(
となりむら
)
の
妻籠
(
つまご
)
には、お
前達
(
まへたち
)
の
祖母
(
おばあ
)
さんの
生
(
うま
)
れたお
家
(
うち
)
がありました。
妻籠
(
つまご
)
の
祖父
(
おぢい
)
さんといふ人もまだ
達者
(
たつしや
)
な
時分
(
じぶん
)
で、
父
(
とう
)
さん
達
(
たち
)
をよろこんで
迎
(
むか
)
へて
呉
(
く
)
れました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
あとへ深川の
牛乳屋
(
ぎゅうにゅうや
)
某
(
それがし
)
がくる、
子宮脱
(
しきゅうだつ
)
ができたからというので車で
迎
(
むか
)
えにきたのである。家のありさまには気がつかず、さあさあといそぎたてるのである。
老獣医
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
三人兄弟なのだが、その真ん中の子が村の小学校からまだ帰らぬので峠の下まで
迎
(
むか
)
えに行くのだと言っていた。
美しい村
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
それに、
生徒監
(
せいとかん
)
はとても
愛想
(
あいそ
)
よく
母親
(
ははおや
)
を
迎
(
むか
)
えて、さんざんお
詫
(
わび
)
をいったのだから、その上どう
仕様
(
しよう
)
があろう?
身体検査
(新字新仮名)
/
フョードル・ソログープ
(著)
以上
(
いじよう
)
で
樹木
(
じゆもく
)
が
春
(
はる
)
芽
(
め
)
を
出
(
だ
)
してから、しまひに
冬
(
ふゆ
)
を
迎
(
むか
)
へ、
再
(
ふたゝ
)
び
春
(
はる
)
をまつまでのお
話
(
はなし
)
を、
一
(
ひと
)
とほりすましました。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
帝都の暗黒界からは
鬼神
(
きしん
)
のように恐れられている警視庁の大江山捜査課長は、その朝ひさかたぶりの
快
(
こころよ
)
い
目覚
(
めざ
)
めを
迎
(
むか
)
えた。それは
昨夜
(
ゆうべ
)
の静かな雨のせいだった。
恐怖の口笛
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
成程
(
なるほど
)
、
一日
(
いちにち
)
の苦
闘
(
とう
)
に
疲
(
つか
)
れて
家
(
いへ
)
に
歸
(
かへ
)
ツて來る、
其處
(
そこ
)
には
笑顏
(
ゑがほ
)
で
迎
(
むか
)
へる
妻子
(
さいし
)
がある、
終日
(
しうじつ
)
の
辛勞
(
しんらう
)
は
一杯
(
いつぱい
)
の
酒
(
さけ
)
の
爲
(
ため
)
に、
陶然
(
たうぜん
)
として
酔
(
え
)
ツて、
全
(
すべ
)
て人生の
痛苦
(
つうく
)
を
忘
(
わす
)
れて了ふ。
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
台州
(
たいしう
)
から
天台縣
(
てんだいけん
)
までは六十
里
(
り
)
半
(
はん
)
程
(
ほど
)
である。
日本
(
にほん
)
の六
里
(
り
)
半
(
はん
)
程
(
ほど
)
である。ゆる/\
輿
(
よ
)
を
舁
(
か
)
かせて
來
(
き
)
たので、
縣
(
けん
)
から
役人
(
やくにん
)
の
迎
(
むか
)
へに
出
(
で
)
たのに
逢
(
あ
)
つた
時
(
とき
)
、もう
午
(
ひる
)
を
過
(
す
)
ぎてゐた。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
こういう
楽
(
たの
)
しい、
平和
(
へいわ
)
な
月日
(
つきひ
)
を
送
(
おく
)
り
迎
(
むか
)
えするうちに、
今年
(
ことし
)
は
子供
(
こども
)
がもう七つになりました。それはやはり
野面
(
のづら
)
にはぎやすすきの
咲
(
さ
)
き
乱
(
みだ
)
れた
秋
(
あき
)
の
半
(
なか
)
ばのことでした。
葛の葉狐
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
カピューレット
長者
(
ちゃうじゃ
)
を
先
(
さき
)
に、ヂュリエット
及
(
およ
)
び
同族
(
どうぞく
)
の
者
(
もの
)
多勢
(
おほぜい
)
一
方
(
ぱう
)
より
出
(
い
)
で、
他方
(
たはう
)
より
出
(
い
)
で
來
(
きた
)
る
賓客
(
ひんきゃく
)
の
男女
(
なんにょ
)
及
(
およ
)
びロミオ、マーキューシオー
等
(
ら
)
假裝者
(
かさうしゃ
)
の一
群
(
ぐん
)
を
迎
(
むか
)
ふる。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
「ばかなことをいうでねえ。」と、おとっつあんは林太郎のからだをゆすぶり、「おとっつあんが
迎
(
むか
)
いにきただ。もう、だいじょうぶだからしっかりするんだぞ。」
あたまでっかち
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
「
御飯
(
ごはん
)
たべたら
迎
(
むか
)
ひに来てよ。」と
云
(
い
)
つたが
其
(
そ
)
の
後
(
あと
)
で、「をばさんも
一所
(
いつしよ
)
にいらツしやるでせうね。」
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
復一が六年前地方の水産試験所を去って、この金魚屋の
跡取
(
あとと
)
りとして再び育ての親達に
迎
(
むか
)
えられて来たときも、まだこの谷窪に晩春の花々が咲き残っていた
頃
(
ころ
)
だった。
金魚撩乱
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
男は、思いがけない事だと思ったが、とにかくはいると、女が
迎
(
むか
)
えて(その戸を閉めてから、お上り下さい)と、云ったので上った。上ると、みすの中に引き入れた。
女強盗
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
そこで
王子
(
おうじ
)
は、ラプンツェルを
連
(
つ
)
れて、
国
(
くに
)
へ
帰
(
かえ
)
りましたが、
国
(
くに
)
の
人々
(
ひとびと
)
は、
大変
(
たいへん
)
な
歓喜
(
よろこび
)
で、この
二人
(
ふたり
)
を
迎
(
むか
)
えました。その
後
(
ご
)
二人
(
ふたり
)
は、
永
(
なが
)
い
間
(
あいだ
)
、
睦
(
むつま
)
じく、
幸福
(
こうふく
)
に、
暮
(
くら
)
しました。
ラプンツェル
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
勝伯
(
かつはく
)
が徳川方の大将となり官軍を
迎
(
むか
)
え戦いたりとせよ、その
結果
(
けっか
)
はいかなるべきぞ。人を
殺
(
ころ
)
し
財
(
ざい
)
を
散
(
さん
)
ずるがごときは眼前の
禍
(
わざわい
)
に
過
(
す
)
ぎず。もしそれ
真
(
しん
)
の禍は外国の
干渉
(
かんしょう
)
にあり。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
迎
常用漢字
中学
部首:⾡
7画
“迎”を含む語句
出迎
送迎
御迎
歓迎
来迎
歡迎
目迎
迎合
御来迎
迎火
驩迎
歓迎会
出迎人
迎我譲榻去
迎春花
迎船
大歓迎
迎賓
来迎図
呼迎
...