“円座”のいろいろな読み方と例文
旧字:圓座
読み方割合
えんざ69.2%
わろうだ11.5%
わらふだ11.5%
あぐら3.8%
ゑんざ3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
垢離場こりば板敷いたじきにワラの円座えんざをしいて、数日つつしんでいた人々は、いちやくあたたかい部屋へやとうやうやしいもてなしにむかえられてきた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「まあ、円座わろうだでも拝借して、しばらくここに坐らせて下さい」など言いながら、其処で道綱を相手にしばらく物語られていたが
ほととぎす (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
阿闍梨あざりは、白地の錦のふちをとった円座わらふだの上に座をしめながら、式部の眼のさめるのをはばかるように、中音ちゅうおんで静かに法華経をしはじめた。
道祖問答 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
その騒ぎで、雨のように落ちて来る、枝葉のしずくを、避けながら、半之助は快さそうな、期待の微笑をうかべ、岩の食卓の左右に、自分で編んだらしい、がま円座あぐらを置いた。
山彦乙女 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
貢さんは黒塗くろぬりの経机の前の円座ゑんざの上に坐つて三度程ぬかづいた。
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)