“円味”の読み方と例文
読み方割合
まるみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
円味まるみを帯びた柔かな声で流暢りゅうちょうにリーダーを読みおわった先生は、黒い閻魔帳えんまちょうをひらいて、鉛筆でそっと名列の上をさぐっている。
冬日記 (新字新仮名) / 原民喜(著)
当てもなく卓子テーブルの上を払うと、何か円味まるみのものがひやりとふるえる手先に触れた。彼はそのまま握りしめたが、それは毎晩そばへおくピストルだった。
孤独 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
それから一段低く六つ七つの岩峰が一列に押し並んで、円味まるみを帯びた峰頭を北に傾けて、稽首けいしゅしているかのさまがある。
黒部川を遡る (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)