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荷物
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にもつ
ふりがな文庫
“
荷物
(
にもつ
)” の例文
三十七
年
(
ねん
)
九
月
(
ぐわつ
)
十四
日
(
か
)
、
幻翁
(
げんおう
)
望生
(
ぼうせい
)
の
二人
(
ふたり
)
と
共
(
とも
)
に
余
(
よ
)
は
馬籠
(
まごめ
)
に
行
(
ゆ
)
き、
茶店
(
ちやみせ
)
に
荷物
(
にもつ
)
や
着物
(
きもの
)
を
預
(
あづ
)
けて
置
(
お
)
き、
息子
(
むすこ
)
を
人夫
(
にんぷ
)
に
頼
(
たの
)
んで、
遺跡
(
ゐせき
)
に
向
(
むか
)
つた。
探検実記 地中の秘密:04 馬籠と根方
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
『なあに、
柳川君
(
やながはくん
)
には
片附
(
かたづ
)
けるやうな
荷物
(
にもつ
)
もないのさ。』と
濱島
(
はまじま
)
は
聲
(
こゑ
)
高
(
たか
)
く
笑
(
わら
)
つて『さあ。』とすゝめた
倚子
(
ゐす
)
によつて、
私
(
わたくし
)
も
此
(
この
)
仲間
(
なかま
)
入
(
いり
)
。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
「おい、ぼやぼやするな。しっかりと
荷物
(
にもつ
)
をかかえて
歩
(
ある
)
け。そのノートはだいじなんだ。なくすんじゃないぞ、しっかり持ってろ!」
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
さうして
座敷
(
ざしき
)
の
隅
(
すみ
)
に
居
(
ゐ
)
た
瞽女
(
ごぜ
)
が
代
(
かは
)
つて
三味線
(
さみせん
)
の
袋
(
ふくろ
)
をすつと
扱
(
こ
)
きおろした
時
(
とき
)
巫女
(
くちよせ
)
は
荷物
(
にもつ
)
の
箱
(
はこ
)
を
脊負
(
しよ
)
つて
自分
(
じぶん
)
の
泊
(
とま
)
つた
宿
(
やど
)
へ
歸
(
かへ
)
つて
行
(
い
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
失ひ夫より江戸に下らんとして
大津
(
おほつ
)
の
宿外
(
しゆくはづ
)
れより惡漢に付れ終にお花を
奪
(
うば
)
ひ取れ
斯樣々々
(
かやう/\
)
の
譯
(
わけ
)
にて
取返
(
とりかへ
)
せしが其の
節
(
せつ
)
荷物
(
にもつ
)
と路金百兩を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
「どうか、この
荷物
(
にもつ
)
を
無事
(
ぶじ
)
に
先方
(
せんぽう
)
へ
届
(
とど
)
けてくれ。そうすれば
帰
(
かえ
)
りに
餡
(
あん
)
ころもちを
買
(
か
)
ってやるぞ。」と、
男
(
おとこ
)
は、
牛
(
うし
)
にいったのであります。
ある男と牛の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
其處
(
そこ
)
で、でこぼこと
足場
(
あしば
)
の
惡
(
わる
)
い、
蒼苔
(
あをごけ
)
と
夜露
(
よつゆ
)
でつる/\と
辷
(
すべ
)
る、
岸
(
きし
)
の
石壇
(
いしだん
)
を
踏
(
ふ
)
んで
下
(
お
)
りて、
笠
(
かさ
)
を
脱
(
ぬ
)
いで、
岸
(
きし
)
の
草
(
くさ
)
へ、
荷物
(
にもつ
)
を
其
(
そ
)
の
上
(
うへ
)
。
二た面
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
それは、茶いろの少しぼろぼろの
外套
(
がいとう
)
を
着
(
き
)
て、白い
巾
(
きれ
)
でつつんだ
荷物
(
にもつ
)
を、二つに分けて
肩
(
かた
)
に
掛
(
か
)
けた、
赤髯
(
あかひげ
)
のせなかのかがんだ人でした。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
職務の分量に
止
(
とど
)
まらずして職務の
品性
(
ひんせい
)
をよくせよというのである。十
貫目
(
かんめ
)
の
荷物
(
にもつ
)
を
荷
(
にな
)
うものに、務めて荷物十一貫目を荷えというのでない。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
荷物
(
にもつ
)
といふは
大八
(
だいはち
)
に
唯
(
たゞ
)
一
(
ひと
)
くるま
來
(
きた
)
りしばかり、
兩隣
(
りやうどなり
)
にお
定
(
さだ
)
めの
土産
(
みやげ
)
は
配
(
くば
)
りけれども、
家
(
いへ
)
の
内
(
うち
)
は
引越
(
ひつこし
)
らしき
騷
(
さわ
)
ぎもなく
至極
(
しごく
)
寂寞
(
ひつそり
)
とせしものなり。
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
そんな
日
(
ひ
)
でも、
馬
(
うま
)
が
荷物
(
にもつ
)
をつけ、
合羽
(
かつぱ
)
を
着
(
き
)
た
村
(
むら
)
の
馬方
(
うまかた
)
に
引
(
ひ
)
かれて
雪
(
ゆき
)
の
路
(
みち
)
を
通
(
とほ
)
ることもありました。
父
(
とう
)
さんが
竹馬
(
たけうま
)
の
上
(
うへ
)
から
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
大男はかなりのあいだおもい
荷物
(
にもつ
)
をひきずっていきましたが、もうどうにもそれいじょうすすめなくなりましたので
いさましい ちびの仕立屋さん
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
娘
(
むすめ
)
はきっとこの中にいいおみやげが
入
(
はい
)
っているのだろうと
思
(
おも
)
って、にこにこしながら、おかあさんのお
手伝
(
てつだ
)
いをして、
荷物
(
にもつ
)
を
奥
(
おく
)
まで
運
(
はこ
)
んで行きました。
松山鏡
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「
井
(
い
)
の中の
蛙
(
かわず
)
——おまえなんかに天下のことがわかるものか、この島をでたら、
分相応
(
ぶんそうおう
)
に、人の
荷物
(
にもつ
)
でもかついで、その
駄賃
(
だちん
)
で
焼餅
(
やきもち
)
でも
頬
(
ほお
)
ばッておれよ」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
火事を見物しようじゃないかと
云
(
いっ
)
て、その火事の中へどん/\
這入
(
はいっ
)
て行た。所が
荷物
(
にもつ
)
を片付けるので大騒ぎ。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
お客は、いきなり
飛
(
と
)
び起きると、あわてて着物を引っかけ、
荷物
(
にもつ
)
をかき集めてはしご
段
(
だん
)
を
駆
(
か
)
け下りました。
神様の布団
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
松井田にて西洋人の
乗
(
の
)
りしとき、車丁の
荷物
(
にもつ
)
を持ちはこびたると、松井田より本庄まで
汽車
(
きしゃ
)
のかよわぬ軌道を、洋服きたる人の妻子婢妾にとおらせ、猶
飽
(
あ
)
きたらでか
みちの記
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
荷物
(
にもつ
)
を
背中
(
せなか
)
へ
結
(
むす
)
びつけてわたしたちは出発した。カピが
喜
(
よろこ
)
んで、ほえて、
砂
(
すな
)
の中を
転
(
ころ
)
げていた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
京都
(
きやうと
)
へ
着
(
つ
)
いた
一日目
(
いちにちめ
)
は、
夜汽車
(
よぎしや
)
の
疲
(
つか
)
れやら、
荷物
(
にもつ
)
の
整理
(
せいり
)
やらで、
徃來
(
わうらい
)
の
日影
(
ひかげ
)
を
知
(
し
)
らずに
暮
(
く
)
らした。
二日目
(
ふつかめ
)
になつて
漸
(
やうや
)
く
學校
(
がくかう
)
へ
出
(
で
)
て
見
(
み
)
ると、
教師
(
けうし
)
はまだ
出揃
(
でそろ
)
つてゐなかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
いよ/\といふ
日
(
ひ
)
が
來
(
き
)
た。
荷物
(
にもつ
)
といふ
荷物
(
にもつ
)
は、すつかり
送
(
おく
)
られた。まづ
男
(
をとこ
)
が
一足
(
ひとあし
)
先
(
さ
)
きに
出發
(
しゆつぱつ
)
して
先方
(
せんぱう
)
の
都合
(
つがふ
)
を
整
(
とゝの
)
へ、それから
電報
(
でんぱう
)
を
打
(
う
)
つて
彼女
(
かのぢよ
)
と
子供
(
こども
)
を
招
(
よ
)
ぶといふ
手筈
(
てはず
)
であつた。
悔
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
馬
(
うま
)
の
母仔
(
おやこ
)
が
百姓男
(
ひやくせうをとこ
)
にひかれて
町
(
まち
)
へでかけました。
母馬
(
おやうま
)
は
大
(
おほ
)
きな
荷物
(
にもつ
)
をせをつてゐました。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
税関附
(
ぜいくわんづき
)
の
官吏
(
くわんり
)
が
来
(
き
)
て、
大蔵省
(
おほくらしやう
)
から
桑港税関長
(
さうかうぜいくわんちやう
)
へ
宛
(
あ
)
てた
書面
(
しよめん
)
の
写
(
うつし
)
を
呉
(
く
)
れる。
見
(
み
)
ると、一
周会員
(
しうくわいいん
)
の
荷物
(
にもつ
)
は
東京駐剳大使
(
とうきやうちうさつたいし
)
の
照会
(
せうくわい
)
があつたので、一々
検査
(
けんさ
)
を
加
(
くは
)
ふるに
及
(
およ
)
ばぬとの
内訓
(
ないくん
)
である。
検疫と荷物検査
(新字旧仮名)
/
杉村楚人冠
(著)
一番最初にかけて来たのは、赤いリボンの
帽子
(
ぼうし
)
をかぶったかあいいおじょうちゃんでした。それから、おじょうちゃんのお母さん、
荷物
(
にもつ
)
をドッサリ持った
書生
(
しょせい
)
さん——と、こう三人です。
赤とんぼ
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
鹽原巡査人夫の
荷物
(
にもつ
)
を
分
(
わか
)
ち取り自ら之を
負
(
お
)
ふて
登
(
のぼ
)
る、他の者亦之に同じくす、人夫等
遂
(
つひ
)
に巳を得ず之に
従
(
したが
)
ふ、此に於て相互
救護
(
きうご
)
の
策
(
さく
)
を取り、一行三十余名
列
(
れつ
)
を
正
(
ただ
)
して千仭の
崖上
(
がいじやう
)
匍匐
(
ほふく
)
して相登る
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
どんな山の中でも
行
(
ゆ
)
きます、
私
(
わたし
)
の
生国
(
しやうこく
)
は
越中
(
ゑつちう
)
の
富山
(
とやま
)
で、
反魂丹売
(
はんごんたんうり
)
ですから、
荷物
(
にもつ
)
を
脊負
(
せお
)
つて、まだ
薬
(
くすり
)
の
広
(
ひろ
)
まらない山の中ばかり
売
(
う
)
つて歩くのです、さうして
又
(
また
)
翌年
(
よくねん
)
其
(
そ
)
の山の中を
売
(
う
)
つて歩くので
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「さようでございましょうとも、で、
駅
(
えき
)
にございますお
荷物
(
にもつ
)
の中に、
実験道具
(
じっけんどうぐ
)
をおいれになっていらっしゃるのでございますか?」
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
「どうしてえおとつゝあ、
昨夜
(
ゆんべ
)
はそんでも
寒
(
さむ
)
かなかつたつけゝえ」
彼
(
かれ
)
は
荷物
(
にもつ
)
を
卯平
(
うへい
)
の
裾
(
すそ
)
の
方
(
はう
)
へ
卸
(
おろ
)
して
胸
(
むね
)
で
結
(
むす
)
んだ
帶
(
おび
)
を
解
(
と
)
きながらいつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
荷物
(
にもつ
)
を
背中
(
せなか
)
に
負
(
お
)
って、
薬売
(
くすりう
)
りの
少年
(
しょうねん
)
は、
今日
(
きょう
)
も
知
(
し
)
らぬ
他国
(
たこく
)
の
道
(
みち
)
を
歩
(
ある
)
いていました。
北
(
きた
)
の
町
(
まち
)
から
出
(
で
)
た
行商群
(
ぎょうしょうぐん
)
の
一人
(
ひとり
)
であったのです。
薬売りの少年
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
止
(
とゞ
)
めの一刀を
刺貫
(
さしとほ
)
し
脆
(
もろ
)
い奴だと重四郎は彼の
荷物
(
にもつ
)
を
斷落
(
きりおと
)
して
荷
(
に
)
の
中
(
うち
)
より四五百兩の金子を奪ひ取つゝ
其儘
(
そのまゝ
)
此所を
悠然
(
いう/\
)
と立去り
頓
(
やが
)
て
旅支度
(
たびじたく
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
すもものかきねのはずれから一人の
洋傘
(
ようがさ
)
直しが
荷物
(
にもつ
)
をしょって、この月光をちりばめた
緑
(
みどり
)
の
障壁
(
しょうへき
)
に
沿
(
そ
)
ってやって来ます。
チュウリップの幻術
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
馬
(
うま
)
も
荷物
(
にもつ
)
をつけて
行
(
ゆ
)
く
時
(
とき
)
はなか/\
骨
(
ほね
)
が
折
(
を
)
れますが、一
日
(
にち
)
の
仕事
(
しごと
)
をすまして
山道
(
やまみち
)
を
歸
(
かへ
)
つて
來
(
く
)
るのは
樂
(
たのし
)
みなものですよ。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
水
(
みづ
)
を
打
(
う
)
つたとは
此
(
こ
)
の
事
(
こと
)
、
停車場
(
ステエシヨン
)
は
割
(
わり
)
に
靜
(
しづか
)
で、しつとりと
構内
(
こうない
)
一面
(
いちめん
)
に
濡
(
ぬ
)
れて
居
(
ゐ
)
る。
赤帽君
(
あかばうくん
)
に
荷物
(
にもつ
)
を
頼
(
たの
)
んで、
廣
(
ひろ
)
い
處
(
ところ
)
をずらりと
見渡
(
みわた
)
したが、
約束
(
やくそく
)
の
同伴
(
つれ
)
はまだ
來
(
き
)
て
居
(
ゐ
)
ない。
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
やがて
曲馬団
(
きょくばだん
)
の一行を乗せた汽車は
出発
(
しゅっぱつ
)
してしまいました。一人あとに
残
(
のこ
)
された新吉はがっかりしてその場につっ立っていました。まもなく曲馬の
荷物
(
にもつ
)
は
倉庫
(
そうこ
)
の方へ引かれて行きました。
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
荷物
(
にもつ
)
は
通運便
(
つううんびん
)
にて
先
(
さき
)
へたゝせたれば
殘
(
のこ
)
るは
身
(
み
)
一つに
輕〻
(
かる/″\
)
しき
桂次
(
けいじ
)
、
今日
(
けふ
)
も
明日
(
あす
)
もと
友達
(
ともだち
)
のもとを
馳
(
は
)
せめぐりて
何
(
なに
)
やらん
用事
(
ようじ
)
はあるものなり、
僅
(
わづ
)
かなる
人目
(
ひとめ
)
の
暇
(
ひま
)
を
求
(
もと
)
めてお
縫
(
ぬひ
)
が
袂
(
たもと
)
をひかえ
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
翌日
(
よくじつ
)
朝
(
あさ
)
早
(
はや
)
く
門野
(
かどの
)
は
荷車
(
にぐるま
)
を三台
雇
(
やと
)
つて、新橋の
停車場
(
ていしやば
)
迄平岡の
荷物
(
にもつ
)
を
受取
(
うけと
)
りに
行
(
い
)
つた。実は
疾
(
と
)
うから
着
(
つ
)
いて居たのであるけれども、
宅
(
うち
)
がまだ
極
(
きま
)
らないので、
今日
(
けふ
)
迄其儘にしてあつたのである。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
弦月丸
(
げんげつまる
)
の
舷梯
(
げんてい
)
へ
達
(
たつ
)
すると、
私共
(
わたくしども
)
の
乘船
(
じやうせん
)
の
事
(
こと
)
は
既
(
すで
)
に
乘客
(
じやうきやく
)
名簿
(
めいぼ
)
で
分
(
わか
)
つて
居
(
を
)
つたので、
船丁
(
ボーイ
)
は
走
(
はし
)
つて
來
(
き
)
て、
急
(
いそが
)
はしく
荷物
(
にもつ
)
を
運
(
はこ
)
ぶやら、
接待員
(
せつたいゐん
)
は
恭
(
うや/\
)
しく
帽
(
ぼう
)
を
脱
(
だつ
)
して、
甲板
(
かんぱん
)
に
混雜
(
こんざつ
)
せる
夥多
(
あまた
)
の
人
(
ひと
)
を
押分
(
おしわけ
)
るやらして
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
するとその日の
夕方
(
ゆうがた
)
、おとうさんは
荷物
(
にもつ
)
をしょって
松山鏡
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
荷馬車
(
にばしや
)
は
重
(
をも
)
い。
山
(
やま
)
のやうな
荷物
(
にもつ
)
です。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
「ええ、そうです。また、この
荷物
(
にもつ
)
を
下
(
お
)
ろして、すぐに、
今夜
(
こんや
)
のうちに
帰
(
かえ
)
るつもりです。」と、
馬
(
うま
)
を
引
(
ひ
)
いてきた
男
(
おとこ
)
はいいました。
子供と馬の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ふつうの
人間
(
にんげん
)
の
持物
(
もちもの
)
らしいのは、トランクだけだった。トランクは二個あった。そのほかの
荷物
(
にもつ
)
ときたら、
何
(
なん
)
ともいえずふうがわりなのだ。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
受し者なればお里のお豐は
洗濯
(
せんたく
)
をし又惣内の甚兵衞は
日傭
(
ひよう
)
に
駈歩行
(
かけあるき
)
手紙使
(
てがみづかひ
)
や
土
(
つち
)
こね
草履
(
ざうり
)
取又は
荷物
(
にもつ
)
を
擔
(
かつ
)
ぎ何事に依ず
追取稼
(
おつとりかせぎ
)
を爲し漸々其日を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「
此
(
こ
)
の
箱
(
はこ
)
ん
中
(
なか
)
にや
何
(
なん
)
だね
入
(
へ
)
えつてんなあ、
人形坊
(
にんぎやうばう
)
だつて
本當
(
ほんたう
)
かね」
前
(
まへ
)
の
方
(
はう
)
に
居
(
ゐ
)
た
若
(
わか
)
い
衆
(
しゆ
)
が
巫女
(
くちよせ
)
の
荷物
(
にもつ
)
へ
手
(
て
)
を
掛
(
かけ
)
ていつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
園丁
(
えんてい
)
はまた
唐檜
(
とうひ
)
の中にはいり
洋傘
(
ようがさ
)
直しは
荷物
(
にもつ
)
の
底
(
そこ
)
の
道具
(
どうぐ
)
のはいった引き出しをあけ
缶
(
かん
)
を持って水を
取
(
と
)
りに行きます。
チュウリップの幻術
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
この
東京行
(
とうきやうゆき
)
は、
父
(
とう
)
さんが
生
(
うま
)
れて
初
(
はじ
)
めての
旅
(
たび
)
でした。
父
(
とう
)
さんが
荷物
(
にもつ
)
の
用意
(
ようい
)
といへば、
小
(
ちひ
)
さな
翫具
(
おもちや
)
の
鞄
(
かばん
)
でした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
お
前
(
まへ
)
まあ
些
(
ちつ
)
と
休
(
やす
)
んでと、
深切
(
しんせつ
)
にほだされて、
懷
(
なつか
)
しさうに
民子
(
たみこ
)
がいふのを、いゝえ、さうしては
居
(
を
)
られませぬ、お
荷物
(
にもつ
)
は
此處
(
こゝ
)
へ、もし
御遠慮
(
ごゑんりよ
)
はござりませぬ、
足
(
あし
)
を
投出
(
なげだ
)
して
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
これが
荷物
(
にもつ
)
に
成
(
な
)
るもあり、
御懇命
(
ごこんめい
)
うけまするお
出入
(
でいり
)
の
人々
(
ひと/″\
)
お
手傳
(
てつだひ
)
お
手傳
(
てつだ
)
ひとて
五月蠅
(
うるさ
)
きを
半
(
なかば
)
は
斷
(
ことは
)
りて
集
(
あつ
)
まりし
人
(
ひと
)
だけに
瓶
(
かめ
)
のぞきの
手
(
て
)
ぬぐひ、それ、と
切
(
き
)
つて
分
(
わ
)
け
給
(
たま
)
へば、一
同
(
どう
)
手
(
て
)
に
手
(
て
)
に
打冠
(
うちかぶ
)
り
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
最後
(
さいご
)
にいろんな
荷物
(
にもつ
)
をのせた馬車がいくつもつづいて行きます。
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
といいながら、
背中
(
せなか
)
の
荷物
(
にもつ
)
を
手伝
(
てつだ
)
って
下
(
お
)
ろしました。
松山鏡
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「
此
(
こ
)
の
荷物
(
にもつ
)
をもつてよ」
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
私
(
わたし
)
は、あの
重
(
おも
)
い
荷物
(
にもつ
)
と
車室
(
しゃしつ
)
の
中
(
なか
)
で、そんなことには
無頓着
(
むとんちゃく
)
に、
笑
(
わら
)
ったり、
話
(
はな
)
したりしていた
人間
(
にんげん
)
が、
憎
(
にく
)
らしくてしかたがありません……。
負傷した線路と月
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
荷
常用漢字
小3
部首:⾋
10画
物
常用漢字
小3
部首:⽜
8画
“荷物”で始まる語句
荷物船
荷物庫
荷物持
荷物橇
荷物汽船
荷物運搬