はつ)” の例文
新字:
女同士をんなどうしはわあとたゞわらごゑはつして各自てんで對手あひていたりたゝいたりしてみだれつゝさわいだ。突然とつぜん一人ひとりがおつぎのかみへひよつとけた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
ここおいせいぐんものをして、(五三)萬弩ばんどみちはさんでふくせしめ、(五四)していはく、『くれがるをともはつせよ』
大船おほふなはつしてしまへば最早もう國府津こふづくのをほか途中とちゆうなにることは出來できないとおもふと、淺間あさましいことには殘念ざんねんたまらない。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
その後もない十二年の歳のあきに、わたしは三つ時分からの持べう喘息ぜんそくに新しい療法れうほうはつ見されたといふので、母とともにはる/″\上けうしたが
一人彼是申こばむは重役をないがしろに致す所行しよぎやうことに再吟味は天下の大法たいはふそむあひだ相成ぬとの上意なりと嚴重げんぢうにこそ申渡しける越前守ははつとばかり御受を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
この現象げんしよう少年讀者しようねんどくしやむかつて説明せつめいすることはすこぶ難事なんじであるが、たゞ噴火ふんかさいはつせられた數回すうかい連續的爆發れんぞくてきばくはつ寫眞しやしんれたものと承知しようちしてもらひたい。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
まことにありがたがるくらゐではりないのである。は、亞鉛板トタンいたんで、送電線そうでんせん引掛ひきかゝつてるのが、かぜですれて、せん外被ぐわいひつたためにはつしたので。
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
コロボツクルは如何にして火をはつしたるか。余は此事このことを述べて後に煮燒の事に説き及ぼすべし。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
同時どうじ星火せいくわはつする榴彈りうだんはつぱつくうび、つゞいて流星りうせいごと火箭くわせんは一ぱつ右方うはう左方さはうながれた。
日本にほん英佛米伊えいふつべいいの四こくとも支那しな勸告くわんこくはつして、はや南北なんほくあらそひをめて『世界改造せかいかいざう偉業ゐげふ參加さんかせよ』とやつたね。支那しなはおかげ南北合同なんほくがふどう大共和國だいきようわこくになるだらう。
ハガキ運動 (旧字旧仮名) / 堺利彦(著)
しかれどもこの癖漢へきかん冷々れい/\たる苦笑くせうおこすのみなることしめし、實際家じつさいかいやしむのねんをあらはし、「でなくば生命いのちてんのみ。運命うんめい服從ふくじゆうし、百事ひやくじ放擲はうてきし」、云々しか/″\はつせしむるにいたる。
罪と罰(内田不知庵訳) (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
すれば鐵脚てつきやくはつして
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
はつ。」
第二の接吻 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「どうせよ一つにやれぬを、わかれたいとはおもへども……」と一どうみゝひゞいたときた/\」としづまつて群集ぐんしふなかからこゑはつせられた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
すでにして大夫たいふ鮑氏はうしかうこくぞくこれみ、景公けいこうしんす。景公けいこう穰苴じやうしよ退しりぞく。しよやまひはつしてす。田乞でんきつ田豹でんへうこれつてかうこくうらむ。
掘出ほりだされし由をたしかうけたまはりおよびたり扨々さて/\浦山敷うらやましき事なり何卒其古金の内を少々拙者せつしや配分はいぶん致し賜れと云ふに兵助ははつと思へど然有さあら風情ふぜいにて貴殿にはさることを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
それは、子ともきに寫眞しやしん沿革えんかくから撮影さつえい現像げんぞう、燒つけほう、それに簡單かんたん暗箱あんはこつくり方までを説明せつめいしてある。たしか博文館はくぶんくわんはつ行のせう理科りくわそう書の一さつだつたかとおもふ。
臺所だいどころ豪傑儕がうけつばら座敷方ざしきがた僭上せんじやう榮耀榮華えいえうえいぐわいきどほりはつし、しやて、緋縮緬小褄ひぢりめんこづままへ奪取ばひとれとて、竈將軍かまどしやうぐん押取おつとつた柄杓ひしやく采配さいはい火吹竹ひふきだけかひいて、鍋釜なべかま鎧武者よろひむしや
霰ふる (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
一隊いつたい三十有餘名いうよめい三年さんねん以來いらい馴染なじみ水兵等すいへいらは、わかれをしまんとて、輕氣球けいきゝゆう周圍ぐるり取卷とりまいたが、たれ一言いちごんはつするものい、なかには感慨かんがいきはまつて、なみだながしたものもあつた。
ラクダルは無言むごんのまゝ手眞似てまね其處そこすわらした。親父おやぢ當前あたりまへすわる、愚息せがれはゴロリころんであし蹈伸ふみのばす、この臥轉ねころかた第一だいゝち上出來じやうできであつた。三人さんにんそのまゝ一言ひとことはつしない。
怠惰屋の弟子入り (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
ヴェスヴィオの千九百六年せんくひやくろくねん大噴火だいふんかおいて、非常ひじようつよ電氣でんきびた噴煙ふんえんみとめたこともあり、そのなびいたけむりちかづいたとき服裝ふくそうにつけてゐた金屬きんぞく各尖端かくせんたんから電光でんこうはつしたことも經驗けいけんせられてゐる。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
巫女くちよせはかなりのばあさんであつたので、白粉おしろいつけた瞽女等ごぜらむかつて揶揄からかやう言辭ことば彼等かれらあひだにははつせられなかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
受よと双方より詰寄るは是なんお花友次郎忠八等の三人なり其時吾助ははつおどろきしが元來強氣がうき曲者くせものなれば呵々から/\と打笑ひヤア小癪こしやくなり我を敵と云汝等こそ兄親の目を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
龐涓はうけんはたしてよる斫木しやくぼくもといたり、白書はくしよすなは(五五)りてこれてらす。其書そのしよいまをはらざるに、せいぐん萬弩ばんどともはつす。ぐんおほひみだれ、(五六)相失あひしつす。
にしとしあきのはじめ、汽船きせん加能丸かのうまる百餘ひやくよ乘客じようかく搭載たふさいして、加州かしう金石かないはむかひて、越前ゑちぜん敦賀港つるがかうはつするや、一天いつてん麗朗うらゝか微風びふう船首せんしゆでて、海路かいろ平穩へいをんきはめたるにもかゝはらず
旅僧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
肋骨材等ろくこつざいとう諸般しよはん構造こうざうながめ、また千變萬化せんぺんばんくわなる百種ひやくしゆ機關きくわん説明せつめいいたときは、ほとんどこれ人間にんげんわざかとうたがはるゝばかりで、吾知われしらず驚嘆きやうたん叫聲さけびはつすることきんなかつた。
……巳刻半みのこくはん神田かんだ佐久間町河岸さくまちやうがし材木納屋ざいもくなやからはつして、ひろ十一里じふいちり三十二町半さんじふにちやうはんき、幾千いくせんひところした、はしけたことも、ふねけたことも、今度こんど火災くわさいによくる。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
あるひえらんでこれみ、ときにしてしかのちこといだし、くに(五六)こみちらず、(五七)公正こうせいあらざればいきどほりはつせず、しか禍災くわさいものげてかぞからざるなりはなはまどふ。
一向いつかう變則へんそく名所めいしよいて、知識ちしき經驗けいけんかつたかれは、次第しだいくらり、愈々いよ/\ふかくなり、ものすさまじくつて、ゆすぶれ/\轟然ぐわうぜんたる大音響だいおんきやうはつして、汽車きしや天窓あたまから、にぶきりへんじて
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
これ大弓場だいきうば爺樣ぢいさんなり。ひとへば顏相がんさうをくづし、一種いつしゆ特有とくいうこゑはつして、「えひゝゝ。」と愛想あいさうわらひをなす、其顏そのかほては泣出なきださぬ嬰兒こどもを——、「あいつあ不思議ふしぎだよ。」とお花主とくい可愛かはいがる。
神楽坂七不思議 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
小母をばさんもへんだ、第一だいいち嬌瞋けうしん」をはつしようし……そこンところがなんとなく、いつのまにか、むかうが、あねが、あねが、といふから、年紀としわたしうへなんだが、あねさんも、うちつけがましいから、そこで
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)