“大船”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たいせん28.6%
おおふな22.9%
おおぶね17.1%
おほふね14.3%
おほふな11.4%
おおふね5.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
防波堤が無かつたら直ちに印度インド洋の荒海あらうみに面したコロムボは決して今日こんにちの如く多数の大船たいせんを引寄せる良港とは成らなかつたであらう。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
大船おおふな近くの土堤どての桜はもうすっかり青葉になっており、将来の日本ハリウード映画都市も今ではまだ野良犬の遊び場所のように見受けられた。
箱根熱海バス紀行 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
「もう大丈夫。わしが——この名探偵長大辻がついている以上、何が来たってもう大丈夫だ。マリ子さん、どうぞ大船おおぶねにのった気で安心なさい」
人造人間エフ氏 (新字新仮名) / 海野十三(著)
大船おほふね香取かとりうみいかりおろし如何いかなるひとものおもはざらむ 〔巻十一・二四三六〕 柿本人麿歌集
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
大船おほふなはつしてしまへば最早もう國府津こふづくのをほか途中とちゆうなにることは出來できないとおもふと、淺間あさましいことには殘念ざんねんたまらない。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
しかし狭苦しい東京湾も当時の保吉には驚異だった。奈良朝の歌人は海に寄せる恋を「大船おおふね香取かとりの海にいかりおろしいかなる人かもの思わざらん」
少年 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)