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叩
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たゝ
ふりがな文庫
“
叩
(
たゝ
)” の例文
マーキュ
猫王
(
ねこまた
)
どの、
九箇
(
こゝのつ
)
あるといふ
足下
(
おぬし
)
の
命
(
いのち
)
が
只
(
たッた
)
一
(
ひと
)
つだけ
所望
(
しょもう
)
したいが、
其後
(
そののち
)
の
擧動次第
(
しこなししだい
)
で
殘
(
のこ
)
る
八箇
(
やッつ
)
も
叩
(
たゝ
)
き
挫
(
みじ
)
くまいものでもない。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
「おやもうそつちの
方
(
はう
)
へ
行
(
い
)
つたのかい、それぢや
彼處
(
あすこ
)
を
叩
(
たゝ
)
くんだよ」
内儀
(
かみ
)
さんはいつて
分
(
わか
)
れた。おつぎは
直
(
すぐ
)
に
自分
(
じぶん
)
の
裏戸口
(
うらどぐち
)
に
立
(
た
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
すると、椽側に
近
(
ちか
)
く、ぴしやりと
脛
(
すね
)
を
叩
(
たゝ
)
く
音
(
おと
)
がした。それから、
人
(
ひと
)
が立つて、
奥
(
おく
)
へ這入つて行く
気色
(
けしき
)
であつた。やがて
話声
(
はなしごえ
)
が
聞
(
きこ
)
えた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
いや
斯
(
か
)
ういふ
処
(
ところ
)
に
病
(
やまひ
)
は多くあるものだからな、
是
(
これ
)
から一つ
打診器
(
だしんき
)
で
肺部
(
はいぶ
)
を
叩
(
たゝ
)
いて見てやらう。登「いや
夫
(
それ
)
は
何
(
ど
)
うも
危
(
あぶな
)
うございます。 ...
華族のお医者
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
一
片
(
ぺん
)
の
宣言書
(
せんげんしよ
)
==其は頭から
尻尾
(
しつぽ
)
まで、
爆發
(
ばくはつ
)
した感情の
表彰
(
へうしやう
)
で、
激越
(
げきえつ
)
を
極
(
きは
)
め、所謂阿父の
横
(
よこ
)
ツ
頬
(
つら
)
へ
叩
(
たゝ
)
き付けた意味のものであツた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
▼ もっと見る
歩行
(
あるき
)
し
中
(
うち
)
先夜
(
せんや
)
伊勢屋の前へ
參
(
まゐ
)
り
懸
(
かゝり
)
し時
腹痛
(
ふくつう
)
にて
難儀仕
(
なんぎつかま
)
つり夜更なれども
詮方
(
せんかた
)
なく伊勢屋の戸を
叩
(
たゝ
)
き湯を
貰
(
もら
)
はんと
存
(
ぞん
)
じ候處一
向
(
かう
)
に戸を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
それから
乾菓子
(
ひぐわし
)
を
食
(
た
)
べました。
大
(
おほ
)
きな
鳥
(
とり
)
は
其味
(
そのあぢ
)
が
解
(
わか
)
らないと
云
(
い
)
つて
訴
(
こぼ
)
す、
小
(
ちひ
)
さな
鳥
(
とり
)
は
哽
(
む
)
せて
背中
(
せなか
)
を
叩
(
たゝ
)
いて
貰
(
もら
)
う、それは/\
大騷
(
おほさわ
)
ぎでした。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
大きな
須弥壇
(
しゆみだん
)
、
金鍍
(
きんめつき
)
をした
天蓋
(
てんがい
)
、
賓頭盧尊者
(
びんづるそんじや
)
の木像、其処此処に置かれてある木魚、それを信者達は代る代るやつてきて
叩
(
たゝ
)
いた。
ある僧の奇蹟
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
車を
下
(
を
)
り閉せし雨戸を
叩
(
たゝ
)
かんとするに、むかしながらの老婆の声はしはぶきと共に
耳朶
(
じだ
)
をうちぬ。次いで
少婦
(
せうふ
)
の高声を聞きぬ。
三日幻境
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
これを
二碗
(
にわん
)
と
傾
(
かたむ
)
けた
鄰家
(
りんか
)
の
辻井
(
つじゐ
)
さんは
向
(
むか
)
う
顱卷
(
はちまき
)
膚脱
(
はだぬ
)
ぎの
元氣
(
げんき
)
に
成
(
な
)
つて、「さあ、こい、もう
一度
(
いちど
)
搖
(
ゆす
)
つて
見
(
み
)
ろ。」と
胸
(
むね
)
を
叩
(
たゝ
)
いた。
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
しかるに米兵らは朱肉をつかふことを知らないので、ロー石のスタンプにインクをつけてゴム印同様に習慣的にポンと
叩
(
たゝ
)
きつけるのである。
老残
(新字旧仮名)
/
宮地嘉六
(著)
『
左樣
(
さやう
)
、
殘念
(
ざんねん
)
ながら、
西班牙
(
イスパニヤ
)
や、
亞弗利加
(
アフリカ
)
の
方
(
はう
)
は
今度
(
こんど
)
は
斷念
(
だんねん
)
しました。』と、
私
(
わたくし
)
がキツパリと
答
(
こた
)
へると、
彼
(
かれ
)
はポンと
膝
(
ひざ
)
を
叩
(
たゝ
)
いて
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
「君、さう泣くな、村井」とポンと肩を
叩
(
たゝ
)
いて
宥
(
なだ
)
めたるは、同じく苦学の配達人、年は村井と云へるに一ツ二ツも兄ならんか
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
額
(
ひたひ
)
を平手で
叩
(
たゝ
)
いて舌をペロリと出し乍らも八五郎は諦めてしまひました。此上セガむと平次は花見の入費に女房の身の皮を
剥
(
は
)
ぎかねないのです。
銭形平次捕物控:297 花見の留守
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
『
先
(
ま
)
づ好かつた。』と叔父は屠牛場の門を出た時、丑松の肩を
叩
(
たゝ
)
いて言つた。『先づまあ、
是
(
これ
)
で御関所は通り越した。』
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
絶えざる低い
大太鼓
(
おほだいこ
)
の音に例の
如
(
ごと
)
く板をバタバタ
叩
(
たゝ
)
く音が
聞
(
きこ
)
えて、左手の
辻番
(
つじばん
)
小屋の
蔭
(
かげ
)
から
仲間
(
ちゆうげん
)
と
蓙
(
ござ
)
を
抱
(
かゝ
)
へた女とが大きな声で争ひながら出て来る。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
法師丸はそのしーんとした闇の中で、夜着を
被
(
かむ
)
って、まんじりとせずに息を凝らしていると、やがて老女の足音がして、衝立の戸をほと/\と
叩
(
たゝ
)
いた。
武州公秘話:01 武州公秘話
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
はゝア、そんな階級の女なのだなと、ゆき子は池袋の自分の
小舎
(
こや
)
を思ひ出してゐた。いまごろは、尋ねて来て、扉をこつこつ
叩
(
たゝ
)
いてゐるかも知れない。
浮雲
(新字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
流石
(
さすが
)
に
明治
(
めいぢ
)
の
御
(
おん
)
作者
(
さくしや
)
様方
(
さまがた
)
は
通
(
つう
)
の
通
(
つう
)
だけありて
俗物
(
ぞくぶつ
)
済度
(
さいど
)
を
早
(
はや
)
くも
無二
(
むに
)
の
本願
(
ほんぐわん
)
となし
俗物
(
ぞくぶつ
)
の
調子
(
てうし
)
を
合点
(
がてん
)
して
能
(
よ
)
く
幇間
(
たいこ
)
を
叩
(
たゝ
)
きてお
髯
(
ひげ
)
の
塵
(
ちり
)
を
払
(
はら
)
ふの
工風
(
くふう
)
を
大悟
(
たいご
)
し
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
それならば
物
(
もの
)
を
叩
(
たゝ
)
く
槌
(
つち
)
に
使
(
つか
)
ふものかといふに、それには
餘
(
あま
)
り
細工
(
さいく
)
が
過
(
す
)
ぎてゐるようにも
思
(
おも
)
はれるので、
果
(
はた
)
して
何
(
なに
)
に
使
(
つか
)
はれたものか
頗
(
すこぶ
)
る
疑
(
うたが
)
はしいくらゐです。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
白粉花
(
おしろいばな
)
、
夜中
(
よなか
)
に表を
叩
(
たゝ
)
くから、
雨戸
(
あまど
)
を明けてふと見れば、墓場の上の
狐火
(
きつねび
)
か、
暗闇
(
くらがり
)
のなかにおまへの眼が光る。噫、おしろい、おしろい、
汚
(
よご
)
れた
夜
(
よる
)
の
白粉花
(
おしろいばな
)
。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
ではみんなよ、
早
(
はや
)
く
大
(
おお
)
きくなつて、
君
(
きみ
)
たちも
勇敢
(
ゆうかん
)
なプロレタリアの
鬪士
(
とうし
)
となつて、
君
(
きみ
)
たちや
君
(
きみ
)
たちのお
父
(
とう
)
さんお
母
(
かあ
)
さんを
苦
(
くる
)
しめてゐる
奴
(
やつ
)
らを
叩
(
たゝ
)
きのめしてくれ!
赤い旗
(旧字旧仮名)
/
槙本楠郎
(著)
利休は女房の
叩
(
たゝ
)
き
破
(
わ
)
つた茶器を、一つ一つ拾ひ上げて、克明にそれを漆で継いだものだ。そして女房のちんちんなどは素知らぬ顔で相変らずお茶を
啜
(
すゝ
)
つてゐた。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
こうみえてもまだ
貴樣等
(
きさまら
)
の
臺所
(
だいどころ
)
の
土間
(
どま
)
におすはりして、おあまりを
頂戴
(
ちやうだい
)
したこたあ、
唯
(
たゞ
)
の一どだつてねえんだ。
餘
(
あんま
)
り
大
(
おほ
)
きな
口
(
くち
)
を
叩
(
たゝ
)
きあがると、おい、
暗
(
くれ
)
え
晩
(
ばん
)
はきをつけろよ
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
ナント
異
(
おつ
)
に
出来
(
でか
)
したでは
厶
(
ござ
)
らぬか、
此詩
(
このし
)
を
懐中
(
くわいちう
)
したれば、
門
(
もん
)
を
叩
(
たゝ
)
いて
驚
(
おどろ
)
かし
申
(
まを
)
さんかとは思ひしが、
夢中
(
むちう
)
感得
(
かんとく
)
の
詩
(
し
)
なれば、
何時
(
いつ
)
何処
(
どこ
)
にても、またやらかすと
云
(
い
)
ふ
訳
(
わけ
)
には
行
(
ゆ
)
かず
隅田の春
(新字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
『私が喰べるのですよ、誰が昌作さんなんかに上げるもんですか。』と
減
(
へ
)
らず口を
叩
(
たゝ
)
いて
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「地面の
奴
(
やつ
)
、寝込みをあんまり早く
叩
(
たゝ
)
き起されたんで
機嫌
(
きげん
)
を悪くしてゐやがるんだよ。」
新らしき祖先
(新字旧仮名)
/
相馬泰三
(著)
夕方になつてから、津島は大工が張つて行つた、湯殿の板敷を
鍬
(
くは
)
で
叩
(
たゝ
)
きこはしてゐた。
風呂桶
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
準備をしてゐる久しい間には、
折々
(
をり/\
)
成功の時の光景が
幻
(
まぼろし
)
のやうに目に浮かんで、地上に血を流す役人、脚下に
頭
(
かうべ
)
を
叩
(
たゝ
)
く金持、それから
草木
(
さうもく
)
の風に
靡
(
なび
)
くやうに
来
(
きた
)
り
附
(
ふ
)
する諸民が見えた。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
それから彼は一つの
手函
(
てばこ
)
を持ち出した。それは方一尺あるかない小さな
桐
(
きり
)
の白木で出来てゐて、厭に威嚇するやうな銀色の大きい錠が下りてゐる。彼はそれをぽん/\と
叩
(
たゝ
)
いて見せて
手品師
(新字旧仮名)
/
久米正雄
(著)
もし蔽ひ得べしとせば其の哲学的根拠は如何、吾人は之れを
叩
(
たゝ
)
かざるを得ざる也。
国民性と文学
(新字旧仮名)
/
綱島梁川
(著)
雷鳥
(
らいちよう
)
ははひまつの
芽
(
め
)
や
高山植物
(
こうざんしよくぶつ
)
の
若芽
(
わかめ
)
や
實
(
み
)
を
食物
(
しよくもつ
)
としてゐます。
性質
(
せいしつ
)
は
遲鈍
(
ちどん
)
ですから、
人
(
ひと
)
が
近寄
(
ちかよ
)
つても
容易
(
ようい
)
に
逃
(
に
)
げません。
杖
(
つゑ
)
で
叩
(
たゝ
)
けば
落
(
おと
)
せそうな
低
(
ひく
)
い
空
(
そら
)
を、うろ/\
飛
(
と
)
び
廻
(
まは
)
つてゐます。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
戲
(
たはむ
)
れに
枯草
(
かれくさ
)
へ
火
(
ひ
)
を
移
(
うつ
)
した
子供等
(
こどもら
)
は、
遙
(
はる
)
かに
見
(
み
)
える
大勢
(
おほぜい
)
の
武士
(
ぶし
)
の
姿
(
すがた
)
に
恐
(
おそ
)
れて、
周章
(
あわ
)
てながら
火
(
ひ
)
を
消
(
け
)
さうと、
青松葉
(
あをまつば
)
の
枝
(
えだ
)
で
叩
(
たゝ
)
くやら、
燃
(
も
)
えてゐる
草
(
くさ
)
の
上
(
うへ
)
へ
轉
(
ころ
)
がるやらして、
頻
(
しき
)
りに
騷
(
さわ
)
いでゐた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
若
(
も
)
し
或人
(
あるひと
)
が
義母
(
おつかさん
)
の
脊後
(
うしろ
)
から
其
(
その
)
脊中
(
せなか
)
をトンと
叩
(
たゝ
)
いて『
義母
(
おつかさん
)
!』と
叫
(
さけ
)
んだら『オヽ』と
驚
(
おどろ
)
いて
四邊
(
あたり
)
をきよろ/\
見廻
(
みまは
)
して
初
(
はじ
)
めて
自分
(
じぶん
)
が
汽車
(
きしや
)
の
中
(
なか
)
に
在
(
あ
)
ること、
旅行
(
りよかう
)
しつゝあることに
氣
(
き
)
が
附
(
つ
)
くだらう。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
一人で
怒
(
をこ
)
つて、カン/\と
叩
(
たゝ
)
く
煙管
(
きせる
)
の音も前よりは
烈
(
はげ
)
しくをぼへた。
夜汽車
(新字旧仮名)
/
尾崎放哉
(著)
祖父から子供のをり冬の炉辺のつれ/″\に聞かされた
妖怪変化
(
えうくわいへんげ
)
に富んだ数々の
昔噺
(
むかしばなし
)
を、一寸法師の
桶屋
(
をけや
)
が
槌
(
つち
)
で
馬盥
(
ばだらひ
)
の
箍
(
わ
)
を
叩
(
たゝ
)
いてゐると箍が切れ
跳
(
は
)
ね飛ばされて天に上り雷さまの太鼓叩きに雇はれ
途上
(新字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
どこかで鋼鉄の板を
叩
(
たゝ
)
く
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
肩
(
かた
)
を
叩
(
たゝ
)
いて
童形
(
どうぎやう
)
の
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
女同士
(
をんなどうし
)
はわあと
只
(
たゞ
)
笑
(
わら
)
ひ
聲
(
ごゑ
)
を
發
(
はつ
)
して
各自
(
てんで
)
に
對手
(
あひて
)
を
突
(
つ
)
いたり
叩
(
たゝ
)
いたりして
亂
(
みだ
)
れつゝ
騷
(
さわ
)
いだ。
突然
(
とつぜん
)
一人
(
ひとり
)
がおつぎの
髮
(
かみ
)
へひよつと
手
(
て
)
を
掛
(
か
)
けた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「いえ
信念
(
しんねん
)
さへあれば
誰
(
だれ
)
でも
悟
(
さと
)
れます」と
宜道
(
ぎだう
)
は
躊躇
(
ちうちよ
)
もなく
答
(
こた
)
へた。「
法華
(
ほつけ
)
の
凝
(
こ
)
り
固
(
かた
)
まりが
夢中
(
むちゆう
)
に
太鼓
(
たいこ
)
を
叩
(
たゝ
)
く
樣
(
やう
)
に
遣
(
や
)
つて
御覽
(
ごらん
)
なさい。 ...
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
いろんな事を
云
(
い
)
つてやアがる、
待
(
ま
)
て/\、ウームアヽ痛いウム、オイお
熊
(
くま
)
躯中
(
からだぢゆう
)
しびれて……こつちへ
入
(
はい
)
つて
背中
(
せなか
)
を二ツ三ツ
叩
(
たゝ
)
いてくれ。
鰍沢雪の夜噺(小室山の御封、玉子酒、熊の膏薬)
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
振返
(
ふりかへ
)
り樣三刀四刀に切殺せり其中に下女は
表
(
おもて
)
へ
迯出
(
にげいで
)
人殺々々
(
ひとごろし/\
)
と
呼
(
よば
)
はりながら
金盥
(
かなだらひ
)
を
叩
(
たゝ
)
き立てしかば近隣の人々
馳付
(
はせつけ
)
る樣子を見て金を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
と、
或
(
ある
)
お
客
(
きやく
)
が
手
(
て
)
を
叩
(
たゝ
)
く。……まあ
大
(
おほ
)
いに
勉強
(
べんきやう
)
をして、
娘
(
むすめ
)
が
用
(
よう
)
を
聞
(
き
)
きに
行
(
い
)
つた。——さうすると、そのお
客
(
きやく
)
が、「
鍋下
(
なべした
)
」を
持
(
も
)
つて
來
(
こ
)
いと
言
(
い
)
つた。
廓そだち
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
余が去れる後数分、警吏は令状を
携
(
たづさ
)
へて平民社を
叩
(
たゝ
)
けり、厳達して曰く「
嗚呼
(
あゝ
)
増税」の一文、社会の秩序を壊乱するものあり
依
(
よつ
)
て之を
押収
(
あふしふ
)
すと
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
今一
(
いまひと
)
つ、
私
(
わたくし
)
は松島
海軍大佐
(
かいぐんたいさ
)
なる
姓名
(
せいめい
)
を
耳
(
みゝ
)
にして、
忽
(
たちま
)
ち
小膝
(
こひざ
)
をポンと
叩
(
たゝ
)
いたよ。
讀者
(
どくしや
)
諸君
(
しよくん
)
!
松島海軍大佐
(
まつしまかいぐんたいさ
)
とは
誰
(
たれ
)
であらう?
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
私より年上の権八は毎朝造船部へかん/\
叩
(
たゝ
)
き(鉄の
錆
(
さび
)
を叩き落す少年労働者)に出て二十銭
宛
(
づつ
)
儲
(
まう
)
けて帰つた。次の弟はまだ小学校に通つてゐた。
ある職工の手記
(新字旧仮名)
/
宮地嘉六
(著)
不図応接室の戸を
叩
(
たゝ
)
く音がした。急に二人は口を
噤
(
つぐ
)
んだ。
復
(
ま
)
た叩く。『お入り』と声をかけて、校長は
倚子
(
いす
)
を離れた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
ロレ あれ、あの
叩
(
たゝ
)
くことは!……
誰
(
た
)
れぢゃな!……
速
(
はや
)
う
起
(
た
)
ちゃ。
捕
(
とら
)
へられうぞよ。……
暫
(
しばら
)
く/\!……
立
(
た
)
ちゃ/\。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
中門のあたりと
覚
(
おぼ
)
しい所にほと/\と戸を
叩
(
たゝ
)
く者があるので、開けて見ると、亡くなった筈の菅丞相が
彳
(
たゝず
)
んでいた。
少将滋幹の母
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
道徳の府なる儒学も、平民の門を
叩
(
たゝ
)
くことは稀なりし、高等民種の
中
(
うち
)
にすら局促たる
繩墨
(
じようぼく
)
の
覊絆
(
きはん
)
を脱するに足るべき活気ある儒学に入ることを許さゞりしなり。
徳川氏時代の平民的理想
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
叩
漢検準1級
部首:⼝
5画
“叩”を含む語句
打叩
叩頭
袋叩
羽叩
鉢叩
目叩
屡叩
繁叩
叩音
鉦叩
蠅叩
叩付
叩殺
引叩
叩鉦
叩頭百拝
眼叩
御叩頭
叩門
叩戸
...