“繩墨”の読み方と例文
新字:縄墨
読み方割合
じようぼく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この詩人の宗教は基督キリスト教を元としたる「愛」の信仰にして、尋常宗門の繩墨じようぼくを脱し、教外の諸法に対しては極めて宏量なる態度を持せり。
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
わが審美の標準には過失もあるべく、わが論理の繩墨じようぼくには錯誤もあるべけれど、山房の論文豈理想の美を焚く火ならむや。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
道徳の府なる儒学も、平民の門をたゝくことは稀なりし、高等民種のうちにすら局促たる繩墨じようぼく覊絆きはんを脱するに足るべき活気ある儒学に入ることを許さゞりしなり。
徳川氏時代の平民的理想 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)