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頂戴
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ちやうだい
ふりがな文庫
“
頂戴
(
ちやうだい
)” の例文
「
其
(
その
)
代
(
かは
)
り
小六
(
ころく
)
さん、
憚
(
はゞか
)
り
樣
(
さま
)
。
座敷
(
ざしき
)
の
戸
(
と
)
を
閉
(
た
)
てて、
洋燈
(
ランプ
)
を
點
(
つ
)
けて
頂戴
(
ちやうだい
)
。
今
(
いま
)
私
(
わたし
)
も
清
(
きよ
)
も
手
(
て
)
が
放
(
はな
)
せない
所
(
ところ
)
だから」と
依頼
(
たの
)
んだ。
小六
(
ころく
)
は
簡單
(
かんたん
)
に
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
將軍樣
(
しやうぐんさま
)
より其方へ
下
(
くだ
)
さるゝ金子なれば有難く
頂戴
(
ちやうだい
)
致されよとて渡し
更
(
あらた
)
めて申けるは當將軍樣には加納將監方にて御成長遊ばし
御幼名
(
ごえうみやう
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
と
頂戴
(
ちやうだい
)
してしまつた。何しろ仙桂和尚の春風のやうな、のんびりした人柄が、良寛さんの心も、さいうふ
工合
(
ぐあひ
)
にしてしまふのであつた。
良寛物語 手毬と鉢の子
(新字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
『もう
爲
(
し
)
ないから、
萬望
(
どうぞ
)
話
(
はな
)
して
頂戴
(
ちやうだい
)
な』と
愛
(
あい
)
ちやんは
極
(
ご
)
く
謙遜
(
けんそん
)
して、『二
度
(
ど
)
と
喙
(
くち
)
を
容
(
い
)
れないわ。
屹度
(
きつと
)
そんな
井戸
(
ゐど
)
が
一
(
ひと
)
つ
位
(
くらゐ
)
あつてよ』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
先日
(
せんじつ
)
歳暮
(
せいぼ
)
に
参
(
まゐ
)
つたら
松
(
まつ
)
と
梅
(
うめ
)
の
地紋
(
ぢもん
)
のある
蘆屋
(
あしや
)
の
釜
(
かま
)
を
竹自在
(
たけじざい
)
に
吊
(
つ
)
つて、
交趾
(
かうち
)
の
亀
(
かめ
)
の
香合
(
かうがふ
)
で
仁清
(
にんせい
)
の
宝尽
(
たからづく
)
しの
水指
(
みづさし
)
といふので一ぷく
頂戴
(
ちやうだい
)
しました。
七福神詣
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
皆
(
みんな
)
が
壓
(
おさ
)
へても、
震
(
ふる
)
へ
上
(
あが
)
るやうに、
寢臺
(
ねだい
)
の
上
(
うへ
)
から、
天井
(
てんじやう
)
を
見
(
み
)
て、あれ/\
彼處
(
あすこ
)
に
變
(
へん
)
なものが
居
(
ゐ
)
て、
睨
(
にら
)
みます、とつて
頂戴
(
ちやうだい
)
、よう、とつて
頂戴
(
ちやうだい
)
。
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「お父さん! おつ母さん! 私は今日から
暫
(
しばら
)
くの間お暇を
頂戴
(
ちやうだい
)
したうございます。私は今日から遠い遠い国へ行つて、うんとお金を
儲
(
まう
)
けて帰ります。」
蚊帳の釣手
(新字旧仮名)
/
沖野岩三郎
(著)
『今行きます、お濱さん。』と
甲高
(
かんだか
)
な声で言つて、『
晃
(
あきら
)
兄
(
にい
)
さん、お濱さんも僕と一緒に伴れてつて上げて
頂戴
(
ちやうだい
)
。』
蓬生
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
そして、
一
(
ひと
)
かど、
考
(
かんが
)
へ
込
(
こ
)
んで、
眞面目
(
まじめ
)
な
顏
(
かほ
)
をして、
一寸
(
ちよつと
)
、
待
(
ま
)
つて
頂戴
(
ちやうだい
)
、
待
(
ま
)
つて
頂戴
(
ちやうだい
)
つたら、と
喧嘩
(
けんくわ
)
してゐる。
長谷川時雨が卅歳若かつたら
(旧字旧仮名)
/
直木三十五
(著)
こうみえてもまだ
貴樣等
(
きさまら
)
の
臺所
(
だいどころ
)
の
土間
(
どま
)
におすはりして、おあまりを
頂戴
(
ちやうだい
)
したこたあ、
唯
(
たゞ
)
の一どだつてねえんだ。
餘
(
あんま
)
り
大
(
おほ
)
きな
口
(
くち
)
を
叩
(
たゝ
)
きあがると、おい、
暗
(
くれ
)
え
晩
(
ばん
)
はきをつけろよ
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
親類の顔に美くしきも無ければ見たしと思ふ念もなく、裏屋の友達がもとに今宵約束も御座れば、一
先
(
まづ
)
お
暇
(
いとま
)
として
何
(
いづ
)
れ春永に
頂戴
(
ちやうだい
)
の数々は願ひまする、折からお
目出度
(
めでたき
)
矢先
大つごもり
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
会長なんて大した名前を
頂戴
(
ちやうだい
)
して居りましても何の御役にも立ちませず、一切皆様に願つて居る様な始末でしてネ、ほんとにお顔向けも出来ないので御座いますよオホヽヽヽ
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
しかし人間が本当に神様の
思召
(
おぼしめし
)
どほりの行ひをするなら、その残りの一分も神様の御心を
頂戴
(
ちやうだい
)
出来て神様と同じになれるのです。さうなつたら大変です。我々悪魔はもうこの世にはをられません。
悪魔の尾
(新字旧仮名)
/
宮原晃一郎
(著)
「それを残して置いてその
翌日
(
あくるひ
)
学校へ持つて来て私に
頂戴
(
ちやうだい
)
。毎日よ。」
私の生ひ立ち
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
かあさま、それは何ですか早く話して
頂戴
(
ちやうだい
)
。
黄金機会
(新字旧仮名)
/
若松賤子
(著)
「よして
頂戴
(
ちやうだい
)
、そんな
逃
(
に
)
げ
口上
(
こうじやう
)
は‥‥」
画家とセリセリス
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
「
兄
(
にい
)
さんひとつ
頂戴
(
ちやうだい
)
よ」
どんたく:絵入り小唄集
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
「あたしに
頂戴
(
ちやうだい
)
!」
かぶと虫
(新字旧仮名)
/
槙本楠郎
(著)
「まあ
御金持
(
おかねもち
)
ね。
私
(
わたし
)
も
一所
(
いつしよ
)
に
連
(
つ
)
れてつて
頂戴
(
ちやうだい
)
」と
云
(
い
)
つた。
宗助
(
そうすけ
)
は
愛
(
あい
)
すべき
細君
(
さいくん
)
のこの
冗談
(
じようだん
)
を
味
(
あぢは
)
ふ
餘裕
(
よゆう
)
を
有
(
も
)
たなかつた。
眞面目
(
まじめ
)
な
顏
(
かほ
)
をして
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
は、
強情
(
がうじやう
)
不敵
(
ふてき
)
な
奴
(
やつ
)
。さて、
入替
(
いれかは
)
つて
按摩
(
あんま
)
がシツペイの
番
(
ばん
)
と
成
(
な
)
ると、
先
(
ま
)
づ
以
(
も
)
つて
盆
(
ぼん
)
の
払
(
はらひ
)
にありつきました、と
白銀
(
はくぎん
)
二
枚
(
まい
)
頂戴
(
ちやうだい
)
の
事
(
こと
)
に
極
(
き
)
めてかゝつて
怪力
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
宿
(
やど
)
し奉つり
御形見
(
おんかたみ
)
等を
頂戴
(
ちやうだい
)
し將監方を
暇
(
いとま
)
を取生國は
佐渡
(
さど
)
なれば則ち佐州へ
老母諸共
(
らうぼもろとも
)
に立歸りしが
其後
(
そののち
)
澤の井殿には
若君
(
わかぎみ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
へい/\、
夫
(
それ
)
では
何卒
(
どうぞ
)
ソノ
塩餡
(
しほあん
)
と
云
(
い
)
ふのを
頂戴
(
ちやうだい
)
したいもので。「
左様
(
さやう
)
か、
暫
(
しばら
)
く
控
(
ひか
)
へて
居
(
ゐ
)
さつしやい。 ...
士族の商法
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
親類
(
しんるい
)
の
顏
(
かほ
)
に
美
(
うつ
)
くしきも
無
(
な
)
ければ
見
(
み
)
たしと
思
(
おも
)
ふ
念
(
ねん
)
もなく、
裏屋
(
うらや
)
の
友達
(
ともだち
)
がもとに
今宵
(
こよひ
)
約束
(
やくそく
)
も
御座
(
ござ
)
れば、一
先
(
まつ
)
お
暇
(
いとま
)
として
何
(
いづ
)
れ
春永
(
はるなが
)
に
頂戴
(
ちやうだい
)
の
數々
(
かず/\
)
は
願
(
ねが
)
ひまする、
折
(
をり
)
からお
目出度
(
めでたき
)
矢先
(
やさき
)
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
若
(
も
)
し、梅子さん、御気に
障
(
さは
)
つたなら
赦
(
ゆる
)
して
頂戴
(
ちやうだい
)
な、
私
(
わたし
)
只だ気になつて堪らないもんですから
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
「昨日は新しいお衣を
忝
(
かたじけな
)
く
頂戴
(
ちやうだい
)
しました。このたびもう一つ御無心を申したい。針一本と、白い木綿糸をたくさんに、黄、青、赤の糸を少しづつお届け下さい。早々とお届け下さい。」
良寛物語 手毬と鉢の子
(新字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
「オツパイ
嫌
(
いや
)
よ。もつと/\
旨
(
おい
)
しいもの
頂戴
(
ちやうだい
)
な。」
熊と猪
(新字旧仮名)
/
沖野岩三郎
(著)
頂戴
(
ちやうだい
)
する気には、どうしても、なれません。
孝行鶉の話
(新字旧仮名)
/
宮原晃一郎
(著)
その
角
(
かく
)
はま、と
夫人
(
ふじん
)
とに、
紹介状
(
せうかいじやう
)
を
頂戴
(
ちやうだい
)
して、
春葉
(
しゆんえふ
)
と
二人
(
ふたり
)
で
出
(
で
)
かけた。あゝ、この
紹介状
(
せうかいじやう
)
なかりせば……
思
(
おも
)
ひだしても、げつそりと
腹
(
はら
)
が
空
(
す
)
く。……
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
出す
隙
(
ひま
)
の有べきや其方は
情
(
なさけ
)
なき
爲方
(
しかた
)
なり是には何か
樣子
(
やうす
)
あらんと
云
(
いは
)
れしかば
粂之進
(
くめのしん
)
心中
(
しんちう
)
憤
(
いきど
)
ほり
小身
(
せうしん
)
なりとも
某
(
それが
)
しも上の
御扶持
(
ごふち
)
を
頂戴
(
ちやうだい
)
し
殊
(
こと
)
に人の
理非
(
りひ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「
來
(
き
)
たら
拂
(
はら
)
つて
頂戴
(
ちやうだい
)
」と
云
(
い
)
つて
懷
(
ふところ
)
の
中
(
なか
)
から
汚
(
よご
)
れた
男持
(
をとこもち
)
の
紙入
(
かみいれ
)
と、
銀貨入
(
ぎんくわいれ
)
の
蟇口
(
がまぐち
)
を
出
(
だ
)
して、
宗助
(
そうすけ
)
に
渡
(
わた
)
した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
大
(
おほ
)
きに
姐
(
ねえ
)
さんから
小言
(
こごと
)
を
頂戴
(
ちやうだい
)
したり
何
(
なん
)
かしました、へい
嬢
(
ぢやう
)
さん
入
(
い
)
らつしやいまし、
何
(
ど
)
うも
先達
(
せんだつて
)
の二
番目狂言
(
ばんめきやうげん
)
へ
貴嬢
(
あなた
)
がチヨイと
批評
(
くぎ
)
をお
刺
(
さし
)
になつた事を
親方
(
おやかた
)
に話しましたら
世辞屋
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
それは
何
(
なん
)
ぞのお
間違
(
まちが
)
ひなるべし
私
(
わたくし
)
お
客樣
(
きやくさま
)
にお
懇親
(
ちかづき
)
はなし
池
(
いけ
)
の
端
(
はた
)
よりお
供
(
とも
)
せしに
相違
(
さうゐ
)
は
無
(
な
)
けれど
車代
(
しやだい
)
賜
(
たまは
)
るより
外
(
ほか
)
に
御用
(
ごよう
)
ありとは
覺
(
おぼ
)
えず
其譯
(
そのわけ
)
仰
(
おほ
)
せられて
車代
(
しやだい
)
の
頂戴
(
ちやうだい
)
お
願
(
ねが
)
ひ
下
(
くだ
)
されたしと
一歩
(
いつぽ
)
も
動
(
うご
)
かんとせぬ
芳之助
(
よしのすけ
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「梅子、
頂戴
(
ちやうだい
)
しないのかね」と、お加女は目に
角立
(
かどた
)
てぬ
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
だから、
思
(
おも
)
はれた
通
(
とほ
)
りに
成
(
な
)
つて——
其
(
そ
)
のかはり
貴方
(
あなた
)
に
差上
(
さしあ
)
げたものを、
御新造
(
ごしんぞ
)
から
頂戴
(
ちやうだい
)
しました。
可
(
よ
)
かありませんか。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
へえ
頂戴
(
ちやうだい
)
を……
何
(
ど
)
うも
流石
(
さすが
)
は
御商売柄
(
ごしやうばいがら
)
だけあつて
御主人
(
ごしゆじん
)
は
愛嬌
(
あいけう
)
があつてにこやかなお
容貌
(
かほつき
)
、
番頭
(
ばんとう
)
さんから
若衆
(
わかいしう
)
小僧
(
こぞう
)
さんまで
皆
(
みな
)
お
子柄
(
こがら
)
が
宜
(
え
)
いなモシ、
実
(
じつ
)
に
惜
(
を
)
しいやうですな
世辞屋
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
迚
(
とて
)
も
御利生
(
ごりしやう
)
のない
處
(
ところ
)
を、
御新姐樣
(
ごしんぞさま
)
のお
執成
(
とりなし
)
で、
些
(
ちつ
)
と
纏
(
まと
)
まつた
草鞋錢
(
わらぢせん
)
を
頂戴
(
ちやうだい
)
する、と
其
(
そ
)
の
足
(
あし
)
で
新地入
(
しんちばひ
)
りでござります。
月夜車
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
どうも
有難
(
ありがた
)
う
存
(
ぞん
)
じます……
左様
(
さやう
)
なら
御遠慮
(
ごゑんりよ
)
なしに
頂戴
(
ちやうだい
)
致
(
いた
)
しますと、
亭主
(
ていしゆ
)
の
河合金兵衛
(
かはひきんべゑ
)
が
茶
(
ちや
)
を
点
(
た
)
つてる
間
(
あひだ
)
に、
小丼
(
こどんぶり
)
を
前
(
まへ
)
に
引寄
(
ひきよ
)
せて
乞食
(
こじき
)
ながらも、
以前
(
いぜん
)
は名のある
神谷幸右衛門
(
かみやかうゑもん
)
大仏餅。袴着の祝。新まへの盲目乞食
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
……これはそのまゝ、いま
頂戴
(
ちやうだい
)
に
成
(
な
)
つて
居
(
ゐ
)
る。……ふろ
敷包
(
しきづつみ
)
を
御持參
(
ごぢさん
)
で、「
机
(
つくゑ
)
を
貸
(
か
)
しな。」とお
見
(
み
)
えに
成
(
な
)
つた。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
槍先
(
やりさき
)
の
功名
(
こうみやう
)
に
依
(
よつ
)
て
長年
(
ながねん
)
大禄
(
たいろく
)
を
頂戴
(
ちやうだい
)
して
居
(
を
)
つたが、
是
(
これ
)
から
追々
(
おひ/\
)
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
が
開
(
ひら
)
けて
来
(
く
)
るに
従
(
したが
)
つて
時勢
(
じせい
)
も
段々
(
だん/\
)
変化
(
へんくわ
)
して
参
(
まゐ
)
るから、
何
(
なに
)
か
身
(
み
)
に一
能
(
のう
)
を
具
(
そな
)
へたいと考へて、
予
(
よ
)
は
人知
(
ひとし
)
れず
医学
(
いがく
)
を研究したよ。
華族のお医者
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
私
(
わし
)
も
手早
(
てばや
)
く
草鞋
(
わらじ
)
を
解
(
と
)
いたから、
早速
(
さツそく
)
古下駄
(
ふるげた
)
を
頂戴
(
ちやうだい
)
して、
椽
(
えん
)
から
立
(
た
)
つ
時
(
とき
)
一寸
(
ちよいと
)
見
(
み
)
ると、それ
例
(
れい
)
の
白痴殿
(
ばかどの
)
ぢや。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
又
(
また
)
折々
(
をり/\
)
は
其
(
そ
)
のお
方
(
かた
)
のお
供
(
とも
)
をいたして、
大坂
(
おほさか
)
で
有名
(
いうめい
)
な
藤田様
(
ふぢたさま
)
の
御別荘
(
ごべつさう
)
へ
参
(
まゐ
)
りまして、お
座敷
(
ざしき
)
を
拝見
(
はいけん
)
したり、
御懐石
(
ごくわいせき
)
を
頂戴
(
ちやうだい
)
した
跡
(
あと
)
で
薄茶
(
うすちや
)
を
頂
(
いたゞ
)
いたりして、誠に
此上
(
このうへ
)
もない
結構
(
けつこう
)
な事でございます。
牛車
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
其處
(
そこ
)
を
以
(
も
)
ちまして、
手前
(
てまへ
)
の
了簡
(
れうけん
)
で、
何
(
なん
)
と、
今年
(
ことし
)
は
一
(
ひと
)
つ、
趣
(
おもむき
)
をかへて、お
酒
(
さけ
)
を
頂戴
(
ちやうだい
)
しながら、
各々
(
めい/\
)
國々
(
くに/″\
)
の
話
(
はなし
)
、
土地
(
とち
)
所
(
ところ
)
の
物語
(
ものがたり
)
と
云
(
い
)
ふのをしめやかにしようではあるまいか。
片しぐれ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
まア
結構
(
けつこう
)
なお
薬
(
くすり
)
を
頂
(
いたゞ
)
くのみならず、お
料理
(
れうり
)
の
残余物
(
あまりもの
)
まで
下
(
くだ
)
され、
有難
(
ありがた
)
う
存
(
ぞん
)
じます、
左様
(
さやう
)
ならこれへ
頂戴
(
ちやうだい
)
致
(
いた
)
しますと、
襤褸手拭
(
ぼろてぬぐひ
)
へ
包
(
くる
)
んであつた
麪桶
(
めんつう
)
を
取出
(
とりだ
)
して、
河合金兵衛
(
かはひきんべゑ
)
の
前
(
まへ
)
へ
突出
(
つきだ
)
すのを
大仏餅。袴着の祝。新まへの盲目乞食
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
御懇情
(
ごこんじやう
)
はもとよりでございますが、あなたは
保勝会
(
ほしようくわい
)
を
代表
(
だいへう
)
なすつて、
湖
(
みづうみ
)
の
景勝
(
けいしよう
)
顕揚
(
けんよう
)
のために、
御尽力
(
ごじんりよく
)
をなすつたので、
私
(
わたし
)
が、
日日社
(
にちにちしや
)
より
旅費
(
りよひ
)
を
頂戴
(
ちやうだい
)
に
及
(
およ
)
んで、
遥々
(
はる/″\
)
と
出向
(
でむ
)
きましたのも
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
エヘ、
御免
(
ごめん
)
なさい、
兎
(
と
)
に
角
(
かく
)
頂戴
(
ちやうだい
)
しませう、一
体
(
たい
)
に
黒
(
くろ
)
くなりやしたな、
何
(
ど
)
うも、
南無阿弥陀仏
(
なむあみだぶつ
)
々々
(
/\
)
々々
(
/\
)
々々
(
/\
)
、
成程
(
なるほど
)
此木
(
このき
)
の
箸
(
はし
)
と
竹
(
たけ
)
の
箸
(
はし
)
で
斯
(
か
)
うするんですな、お
前
(
まい
)
さん
彼方
(
あつち
)
へ
行
(
い
)
つてゝお
呉
(
く
)
んなさい。
黄金餅
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「あゝ、
旨
(
うま
)
い、が、
驚
(
おどろ
)
いた、この、
鯛
(
たひ
)
の
腸
(
はらわた
)
は
化
(
ば
)
けて
居
(
ゐ
)
る。」「よして
頂戴
(
ちやうだい
)
、
見
(
み
)
つともない。それはね、ほら、
鯛
(
たひ
)
のけんちんむしといふものよ。」
何
(
なに
)
を
隱
(
かく
)
さう、
私
(
わたし
)
はうまれて
初
(
はじ
)
めて
食
(
た
)
べた。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
世辞
(
せじ
)
の
好
(
よ
)
いのがありましたら
二三個
(
ふたつみつ
)
頂戴
(
ちやうだい
)
しませうか。
世辞屋
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
小母
(
をば
)
さん
頂戴
(
ちやうだい
)
な」「
其蟲
(
そのむし
)
頂戴
(
ちやうだい
)
な」と
聞
(
き
)
くうちに、
蟲
(
むし
)
は、
美
(
うつく
)
しい
羽
(
はね
)
も
擴
(
ひろ
)
げず、
靜
(
しづ
)
かに、
鷹揚
(
おうやう
)
に、そして
輕
(
かる
)
く
縱
(
たて
)
に
姿
(
すがた
)
を
捌
(
さば
)
いて、
水馬
(
みづすまし
)
が
細波
(
さゝなみ
)
を
駈
(
かけ
)
る
如
(
ごと
)
く、ツツツと
涼傘
(
ひがさ
)
を、
上
(
うへ
)
へ
梭投
(
ひな
)
げに
衝
(
つ
)
くと
思
(
おも
)
ふと
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
其上
(
そのうへ
)
珍
(
めづ
)
らかなる
熊
(
くま
)
の皮を
頂戴
(
ちやうだい
)
しましたよ、
敷皮
(
しきがは
)
を。
八百屋
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
其處
(
そこ
)
を
以
(
も
)
ちまして、
手前
(
てまへ
)
の
了簡
(
れうけん
)
で、
何
(
なん
)
と、
今年
(
ことし
)
は
一
(
ひと
)
つ
趣
(
おもむき
)
をかへてお
酒
(
さけ
)
を
頂戴
(
ちやうだい
)
しながら、
各々
(
めい/\
)
國々
(
くに/″\
)
の
話
(
はなし
)
、
土地
(
とち
)
處
(
ところ
)
の
物語
(
ものがたり
)
と
云
(
い
)
ふのを、しめやかにしようではあるまいかと
申出
(
まをしで
)
ました
處
(
ところ
)
部屋頭
(
へやがしら
)
が
第
(
だい
)
一
番
(
ばん
)
二た面
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“頂戴”の意味
《名詞》
貰ったものを恭しく頭上に頂くこと。
ものを貰うことをへりくだって言う語。頂くこと。
食べることをへりくだって言う語。頂くこと。
(命令形のように用い)相手が自分にものを与えるよう働きかける語。
(動詞に助詞「て」が接続したものに後続し、命令形のように用い)その動作をすることを促す語。
《動詞》
頂戴する(ちょうだいする)
貰ったものを恭しく頭上に頂く。
ものを貰うことをへりくだって言う語。頂く。
食べることをへりくだって言う語。頂く。
(出典:Wiktionary)
頂
常用漢字
小6
部首:⾴
11画
戴
常用漢字
中学
部首:⼽
17画
“頂戴”で始まる語句
頂戴物
頂戴仕
頂戴致
頂戴金