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子
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こ
ふりがな文庫
“
子
(
こ
)” の例文
「そら、どらねこがきた。」といって、
顔
(
かお
)
を
出
(
だ
)
すと
水
(
みず
)
をかけたり、いたずらっ
子
(
こ
)
は、そばを
通
(
とお
)
ると、
小石
(
こいし
)
を
拾
(
ひろ
)
って
投
(
な
)
げたりしました。
ねこ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
北斎
(
ほくさい
)
の描いたという珍しい美人画がある。その
襟
(
えり
)
がたぶん
緋鹿
(
ひが
)
の
子
(
こ
)
か何かであろう、恐ろしくぎざぎざした縮れた線で描かれている。
浮世絵の曲線
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
間
(
ま
)
もなく、
女
(
おんな
)
の
子
(
こ
)
のマリちゃんが、
今
(
いま
)
ちょうど、
台所
(
だいどころ
)
で、
炉
(
ろ
)
の
前
(
まえ
)
に
立
(
た
)
って、
沸立
(
にえた
)
った
鍋
(
なべ
)
をかき
廻
(
まわ
)
しているお
母
(
かあ
)
さんのそばへ
来
(
き
)
ました。
杜松の樹
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
じいさんがまだブツブツ言っているのを、
子
(
こ
)
もりうたのように聞きながら、小林君はいつのまにか、グッスリ寝いってしまいました。
虎の牙
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
あゝ
孤獨
(
こどく
)
と
落魄
(
らくばく
)
!
之
(
これ
)
が僕の
運命
(
うんめい
)
だ。僕見たいな
者
(
もの
)
が家庭を
組織
(
そしき
)
したら何うだらう。
妻
(
つま
)
には
嘆
(
なげ
)
きを
懸
(
か
)
け
子
(
こ
)
には悲しみを
與
(
あた
)
へるばかりだ。
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
▼ もっと見る
などと、いつも
悪体
(
あくたい
)
をつくのです。
母親
(
ははおや
)
さえ、しまいには、ああこんな
子
(
こ
)
なら
生
(
うま
)
れない
方
(
ほう
)
がよっぽど
幸
(
しあわせ
)
だったと
思
(
おも
)
う
様
(
よう
)
になりました。
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
「とても
来手
(
きて
)
はねえな。すたり者のねえツていふ
女
(
あま
)
つ
子
(
こ
)
だ。誰が物好きにあんな寺に行つてさびしい思ひをするものがあるもんか。」
ある僧の奇蹟
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
葉は厚く光っており、夏の末に咲く花は
五味子
(
ごみし
)
のようで、熟した実は赤黒くて、形は
蒸菓子
(
むしがし
)
の
鹿
(
か
)
の
子
(
こ
)
そっくりです。
飯事
(
ままごと
)
に遣います。
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
覺
(
おぼ
)
えて
居
(
ゐ
)
ます。
父樣
(
おとつさん
)
が
私
(
わたくし
)
の
頭
(
あたま
)
を
撫
(
な
)
でゝ、お
前
(
まへ
)
は
日本人
(
につぽんじん
)
の
子
(
こ
)
といふ
事
(
こと
)
をばどんな
時
(
とき
)
にも
忘
(
わす
)
れてはなりませんよ、と
仰
(
おつ
)
しやつた
事
(
こと
)
でせう。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
『
其
(
そ
)
の
先生
(
せんせい
)
が
私
(
わたし
)
どもに
教
(
をし
)
へたから、
其
(
そ
)
の
先生
(
せんせい
)
を
龜
(
かめ
)
ノ
子
(
こ
)
先生
(
せんせい
)
ッて
呼
(
よ
)
んだのさ』と
海龜
(
うみがめ
)
は
腹立
(
はらだゝ
)
しげに
云
(
い
)
つて、『
眞個
(
ほんとう
)
にお
前
(
まへ
)
は
鈍物
(
どん
)
だね!』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
又
賞
(
め
)
で
喜
(
よろこ
)
ばるゝと
雖
(
いへ
)
ども
親
(
おや
)
の
因果
(
いんぐわ
)
が
子
(
こ
)
に
報
(
むく
)
ふ
片輪
(
かたわ
)
娘
(
むすめ
)
の
見世物
(
みせもの
)
の如く
賞
(
め
)
で
喜
(
よろこ
)
ばるゝの
謂
(
いひ
)
にあらねば、決して/\
心配
(
しんぱい
)
すべきにあらす。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
ところで、
竹
(
たけ
)
の
中
(
なか
)
から
出
(
で
)
た
子
(
こ
)
は、
育
(
そだ
)
て
方
(
かた
)
がよかつたと
見
(
み
)
えて、ずん/\
大
(
おほ
)
きくなつて、
三月
(
みつき
)
ばかりたつうちに
一人前
(
いちにんまへ
)
の
人
(
ひと
)
になりました。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
中世武士の従属者に「
家
(
いえ
)
の
子
(
こ
)
」「郎党」などというものがある。これも畢竟は同義で、その家に属する人という義であると解する。
賤民概説
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
夫
(
そ
)
れを
種々
(
さま/″\
)
に
思
(
おも
)
ふて
見
(
み
)
ると
父
(
とゝ
)
さんだとて
私
(
わたし
)
だとて
孫
(
まご
)
なり
子
(
こ
)
なりの
顏
(
かほ
)
の
見
(
み
)
たいは
當然
(
あたりまへ
)
なれど、
餘
(
あんま
)
りうるさく
出入
(
でい
)
りをしてはと
控
(
ひか
)
へられて
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
人混みを掻き分けて入ると、龜澤町のとある路地に、紅い
鹿
(
か
)
の
子
(
こ
)
絞
(
しぼり
)
の
扱帶
(
しごき
)
で首を絞められた若い男が
虚空
(
こくう
)
を掴んで死んで居るのでした。
銭形平次捕物控:028 歎きの菩薩
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
あるところに
手
(
て
)
くせ の
惡
(
わる
)
い
夫婦
(
ふうふ
)
がありました。それでも
子
(
こ
)
どもがないので、一
羽
(
は
)
の
鸚鵡
(
あふむ
)
を
子
(
こ
)
どものやうに
可愛
(
かあい
)
がつてをりました。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
諭吉
(
ゆきち
)
は、そのお
父
(
とう
)
さんのすえっ
子
(
こ
)
として
大阪
(
おおさか
)
で
生
(
う
)
まれました。いちばん
上
(
うえ
)
が
兄
(
にい
)
さんの
三之助
(
さんのすけ
)
で、その
下
(
した
)
に三
人
(
にん
)
のねえさんがありました。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
それは
丁度
(
ちょうど
)
、
幼
(
おさな
)
い
時
(
とき
)
から
別
(
わか
)
れ
別
(
わか
)
れになっていた
母
(
はは
)
と
子
(
こ
)
が、
不図
(
ふと
)
どこかでめぐり
合
(
あ
)
った
場合
(
ばあい
)
に
似通
(
にかよ
)
ったところがあるかも
知
(
し
)
れませぬ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
そしてまったくその
振
(
ふ
)
り
子
(
こ
)
の音のたえまを遠くの遠くの野原のはてから、かすかなかすかな
旋律
(
せんりつ
)
が糸のように
流
(
なが
)
れて来るのでした。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
ことに
子
(
こ
)
どもらしい
氣持
(
きも
)
ちを
歌
(
うた
)
に
自由
(
じゆう
)
に
詠
(
よ
)
みこんだ
人
(
ひと
)
で、そんなのになると、つい/\よいわるいを
忘
(
わす
)
れて、
同感
(
どうかん
)
せずにゐられません。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
窓
硝子
(
ガラス
)
の紫の
鹿
(
か
)
の
子
(
こ
)
を掛けた私の結い綿の頭がぐらぐらしていて、まるでお女郎みたいな姿だった。私はフッと噴き出してしまう。
新版 放浪記
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
「
厭
(
いや
)
だよ。
御父
(
おと
)
つちやんべい。
大
(
おほ
)
きい
御馬
(
おむま
)
買
(
か
)
つて
呉
(
く
)
れなくつちや、
彼方
(
あつち
)
へ
行
(
い
)
かないよ」と
答
(
こた
)
へた。
聲
(
こゑ
)
は
小
(
ちひ
)
さい
男
(
をとこ
)
の
子
(
こ
)
の
聲
(
こゑ
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
まるでりすのようなはやさでかけのぼっていったのは、
竹
(
たけ
)
ノ
子
(
こ
)
笠
(
がさ
)
に
道中合羽
(
どうちゅうがっぱ
)
をきて
旅商人
(
たびあきんど
)
にばけた丹羽昌仙の密使、
早足
(
はやあし
)
の
燕作
(
えんさく
)
だ。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「およそ
人心
(
じんしん
)
の
裏
(
うち
)
絶
(
た
)
えて
無
(
な
)
きのこと、
夢寐
(
むび
)
に
形
(
あらわ
)
れず、
昔人
(
せきじん
)
謂
(
い
)
う、
男
(
おとこ
)
、
子
(
こ
)
を
生
(
う
)
むを
夢
(
ゆめ
)
みず、
女
(
おんな
)
、
妻
(
さい
)
を
娶
(
めと
)
るを
夢
(
ゆめ
)
みず、この
言
(
げん
)
良
(
まこと
)
に
然
(
しか
)
り」
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
また
秋
(
あき
)
になつて、まち
子
(
こ
)
夫婦
(
ふうふ
)
は
去年
(
きよねん
)
とおなじやうに
子供
(
こども
)
の
寢
(
ね
)
てる
時
(
とき
)
の
食後
(
しよくご
)
などは、しみ/″\と
故郷
(
こきやう
)
の
追憶
(
つひおく
)
にふけるのであつた。
追憶
(旧字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
一休
(
いっきゅう
)
さんは、
応永元年
(
おうえいがんねん
)
一
月
(
がつ
)
一日
(
ついたち
)
、
将軍義満
(
しょうぐんよしみつ
)
が、その
子
(
こ
)
義持
(
よしもち
)
に
職
(
しょく
)
をゆずった
年
(
とし
)
、
南朝
(
なんちょう
)
の
後小松天皇
(
ごこまつてんのう
)
を
父
(
ちち
)
とし、
伊予局
(
いよのつぼね
)
を
母
(
はは
)
として
生
(
うま
)
れました。
先生と父兄の皆さまへ
(新字新仮名)
/
五十公野清一
(著)
いのきちは、山で
生
(
う
)
まれた。
湖
(
みずうみ
)
の上を
流
(
なが
)
れるきりをおっぱいとしてのみ、谷をわたるカッコウの声を、
子
(
こ
)
もり
歌
(
うた
)
にきいて、大きくなった。
ラクダイ横町
(新字新仮名)
/
岡本良雄
(著)
それはおぢさんが
貧乏
(
びんぼふ
)
なために、
金持
(
かねもち
)
の
子
(
こ
)
のやうに大切にしてやられなかつたからだ。だがおぢさんにはまだ
二人
(
ふたり
)
の
子供
(
こども
)
がある。
赤い旗
(旧字旧仮名)
/
槙本楠郎
(著)
ほんとにまあちやんの
大
(
おほ
)
きくおなんなさいましたこと、
今更
(
いまさら
)
らしく
思
(
おも
)
つてみれば、あなたもK
子
(
こ
)
さんも
立派
(
りつぱ
)
な母親なんですわね。
冬を迎へようとして
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
グレ さうよなァ、
頸根
(
くびね
)
ッ
子
(
こ
)
は、
成
(
な
)
ろうなら、
頸輪
(
コラー
)
(
首枷
(
くびかせ
)
)から
引
(
ひ
)
ッこ
拔
(
ぬ
)
いてゐるがよいてや。(罪人にはならぬがよいてや)。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
其後
(
そのご
)
雲飛
(
うんぴ
)
は
壮健
(
さうけん
)
にして八十九歳に
達
(
たつ
)
した。我が
死期
(
しき
)
來
(
きた
)
れりと自分で
葬儀
(
さうぎ
)
の
仕度
(
したく
)
などを
整
(
とゝの
)
へ
又
(
ま
)
た
子
(
こ
)
に
遺言
(
ゆゐごん
)
して石を
棺
(
くわん
)
に
收
(
おさ
)
むることを
命
(
めい
)
じた。
石清虚
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
此
(
こ
)
の
時
(
とき
)
は
勘次
(
かんじ
)
もお
品
(
しな
)
も
腹
(
はら
)
の
子
(
こ
)
を
大切
(
たいせつ
)
にした。
女
(
をんな
)
の
子
(
こ
)
が十三といふともう
役
(
やく
)
に
立
(
た
)
つので、
與吉
(
よきち
)
を
育
(
そだ
)
てながら
夫婦
(
ふうふ
)
は十
分
(
ぶん
)
に
働
(
はたら
)
くことが
出來
(
でき
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
蜂
(
はち
)
は
汚
(
きたな
)
いものでは
有
(
あ
)
りません。もしお
前達
(
まへたち
)
が
木曾
(
きそ
)
でいふ『
蜂
(
はち
)
の
子
(
こ
)
』を
食
(
た
)
べ
慣
(
な
)
れて、あたゝかい
御飯
(
ごはん
)
の
上
(
うへ
)
にのせて
食
(
た
)
べる
時
(
とき
)
の
味
(
あぢ
)
を
覺
(
おぼ
)
えたら
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「船に乗ってるとこういうものは、とても食べられないね」などといって、彼は「
鹿
(
か
)
の
子
(
こ
)
」の
小豆
(
あずき
)
を歯でかみとったりしていた。
海に生くる人々
(新字新仮名)
/
葉山嘉樹
(著)
今でも新穀の食物をもって、神を祭り申す習わしだけは跡づけられるが、大体に式の中心は十月の
亥
(
い
)
の
子
(
こ
)
の日に引き上げられた形である。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
私
(
わたし
)
がI
子
(
こ
)
との
事件
(
じけん
)
でM、H
氏
(
し
)
に
攻撃
(
こうげき
)
されたことを、
私
(
わたし
)
が
悲観
(
ひかん
)
してゐるやうなことを、
私
(
わたし
)
は
私
(
わたし
)
の
最近
(
さいきん
)
の
作品
(
さくひん
)
で
書
(
か
)
いたりしたので
微笑の渦
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
また天皇がその皇后に仰せられるには、「すべて
子
(
こ
)
の名は母が附けるものであるが、この御子の名前を何としたらよかろうか」
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
名人
(
めいじん
)
とか
上手
(
じょうず
)
とか
評判
(
ひょうばん
)
されているだけに、
坊主
(
ぼうず
)
と
呼
(
よ
)
ぶ十七八の
弟子
(
でし
)
の
外
(
ほか
)
は、
猫
(
ねこ
)
の
子
(
こ
)
一
匹
(
ぴき
)
もいない、たった
二人
(
ふたり
)
の
暮
(
くら
)
しであった。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
瑠璃草
(
るりさう
)
、
紫羅欄花
(
あらせいとう
)
、
罌粟
(
けし
)
の花、どんなに
嫖緻
(
きりやう
)
の
好
(
い
)
い
子
(
こ
)
よりも、おまへたちの
方
(
はう
)
が、わたしは
好
(
すき
)
だ。
滅
(
ほろ
)
んだ花よ、むかしの花よ。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
床几
(
しやうぎ
)
の
下
(
した
)
に
俵
(
たはら
)
を
敷
(
し
)
けるに、
犬
(
いぬ
)
の
子
(
こ
)
一匹
(
いつぴき
)
、
其日
(
そのひ
)
の
朝
(
あさ
)
より
目
(
め
)
の
見
(
み
)
ゆるものの
由
(
よし
)
、
漸
(
やつ
)
と
食
(
しよく
)
づきましたとて、
老年
(
としより
)
の
餘念
(
よねん
)
もなげなり。
弥次行
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
家
(
うち
)
のアニキと来ては、全くそう言われても仕方がない。彼は本の講義をした時、あの口からじかに「
子
(
こ
)
を
易
(
か
)
へて
而
(
しか
)
して
食
(
くら
)
ふ」
狂人日記
(新字新仮名)
/
魯迅
(著)
太い女だ、ひどい
奴
(
やつ
)
があるもんだ、どうかしてもう一度
江戸
(
えど
)
の
土
(
つち
)
を
踏
(
ふ
)
み、
女房
(
にようばう
)
子
(
こ
)
に
会
(
あ
)
つて死にたいものだ、お
祖師様
(
そしさま
)
の
罰
(
ばち
)
でも
当
(
あた
)
つたのかしら。
鰍沢雪の夜噺(小室山の御封、玉子酒、熊の膏薬)
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
子
大廟
(
たいびょう
)
に入りて、事毎に問う。或ひと曰く、
孰
(
たれ
)
か
鄹人
(
すうひと
)
の
子
(
こ
)
礼を知ると謂うか。大廟に入りて事毎に問うと。子之を聞きて曰く、是れ礼なりと。
論語物語
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
端
(
は
)
ては
半燒酎
(
なほし
)
を
村
(
むら
)
の
子
(
こ
)
に
頼
(
たの
)
んで
買
(
か
)
ひに
遣
(
や
)
つて、それを
飮
(
の
)
みながら
大氣焔
(
だいきえん
)
を
吐
(
は
)
く。
留守居
(
るすゐ
)
の
女中
(
ぢよちう
)
は
烟
(
けむ
)
に
卷
(
まか
)
れながら、
茶
(
ちや
)
を
入
(
い
)
れて
出
(
だ
)
す。
菓子
(
くわし
)
を
出
(
だ
)
す。
探検実記 地中の秘密:03 嶺の千鳥窪
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
あたしは
鹿
(
か
)
の
子
(
こ
)
絞
(
しぼ
)
りの
紐
(
ひも
)
を首の
後
(
うしろ
)
でチョキンと結んで、
緋金巾
(
ひかなきん
)
の腹がけ(金巾は珍らしかったものと見える)、
祖母
(
おばあ
)
さんのお
古
(
ふる
)
の、
絽
(
ろ
)
の小紋の
旧聞日本橋:02 町の構成
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
やつと
隧道
(
トンネル
)
を
出
(
で
)
たと
思
(
おも
)
ふ——その
時
(
とき
)
その
蕭索
(
せうさく
)
とした
踏切
(
ふみき
)
りの
柵
(
さく
)
の
向
(
むか
)
うに、
私
(
わたくし
)
は
頬
(
ほほ
)
の
赤
(
あか
)
い三
人
(
にん
)
の
男
(
をとこ
)
の
子
(
こ
)
が、
目白押
(
めじろお
)
しに
竝
(
なら
)
んで
立
(
た
)
つてゐるのを
見
(
み
)
た。
蜜柑
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
『マロオニイ、セニョレ。』(栗めせ、君)と呼ぶ声も勇ましき、後につきて入りしは、十二、三と見ゆる
女
(
おみな
)
の
子
(
こ
)
なりき。
うたかたの記
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
無数の小さな流れが重なり、編みあわされ、半ばは流れの法則にしたがい、半ばは植物の法則にしたがった一種の
間
(
あい
)
の
子
(
こ
)
の産物の状態を呈する。
森の生活――ウォールデン――:02 森の生活――ウォールデン――
(新字新仮名)
/
ヘンリー・デイビッド・ソロー
(著)
それに今は
間
(
あひ
)
の
子
(
こ
)
ですから、思ふやうな役も付きませんが
行々
(
ゆく/\
)
は好くなられて、坂東三津五郎を嗣ぐやうになりませう。
七代目坂東三津五郎
(新字旧仮名)
/
久保田万太郎
(著)
然
(
しか
)
るに
醫學博士
(
いがくはかせ
)
にして、
外科
(
げくわ
)
專門家
(
せんもんか
)
なる
彼
(
かれ
)
が
父
(
ちゝ
)
は、
斷乎
(
だんこ
)
として
彼
(
かれ
)
が
志望
(
しばう
)
を
拒
(
こば
)
み、
若
(
も
)
し
彼
(
かれ
)
にして
司祭
(
しさい
)
となつた
曉
(
あかつき
)
は、
我
(
わ
)
が
子
(
こ
)
とは
認
(
みと
)
めぬと
迄
(
まで
)
云張
(
いひは
)
つた。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
“子”の意味
《名詞》
(こ)息子又は娘
(こ)こども、児童
(こ)若者。特に若い女性
(ね)十二支の第一。ね。
(シ)子爵の略。
(出典:Wiktionary)
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“子”を含む語句
女子
帽子
男子
長椅子
卓子
拍子
子供
調子
赤子
童子
娘子
容子
吾子
梯子
骰子
硝子
障子
案山子
杓子
種子
...