物語ものがた)” の例文
受け御手當金てあてきん百兩と御墨附おすみつき御短刀までのち證據しようことて下されしことちく物語ものがたればお三ばゝは大いによろこび其後は只管ひたすら男子の誕生たんじやうあらんことを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
言葉ことばやさしく愛兒あいじ房々ふさ/″\せる頭髮かみのけたまのやうなるほゝをすりせて、餘念よねんもなく物語ものがたる、これが夫人ふじんめには、唯一ゆいいつなぐさみであらう。
おうさまは、おんないているのをて、家来けらいつかわして、そのいている理由いわれをたずねられました。いもうとは、一始終しじゅうのことを物語ものがたりました。
木と鳥になった姉妹 (新字新仮名) / 小川未明(著)
はずかしながらわたくしは一神様かみさまうらみました……ひとのろいもいたしました……何卒どうぞそのころ物語ものがただけ差控さしひかえさせていただきます……。
さて、はなしなか物語ものがたり、わづらはしいからはぶく、……いはひ仲間ちうげんども一座いちざ酒宴しゆえん成程なるほど元二げんじ仕組しくんだとほり、いづれも持寄もちよりで、國々くに/″\はなしをはじめた。
二た面 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
かくるがらきぞとてしみ/″\と物語ものがたりつお八重やへひざをなげしてくしもやらぬ口説くどきごとにお八重やへわれを
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
へやたか天井てんじやう比例ひれいしてひろさむかつた。いろかはつたたゝみいろふるはしらつて、むかし物語ものがたやうてゝゐた。其所そこすわつてゐる人々ひと/″\みな地味ぢみえた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
といっても、ほかのことにかけては、たいへんきれいずきで、きちんとしているのです。でもその足は、この連中れんちゅうが野原をほっつき歩くあわれな鳥であることを、はっきりと物語ものがたっています。
二十万年前の人類が、どうして今、生きているかふしぎでならないけれど、この怪人の物語ものがたる氷河期前後のようすは、どこかで聞いたような話であり、たしかにりくつにあっているのであった。
氷河期の怪人 (新字新仮名) / 海野十三(著)
万屋よろづやに吾を訪ひまし物語ものがたるよりえ夫人ふじん長塚節ながつかたかしのこと
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
やがてみんなは、ちゃにきて、ランプのしたにすわりました。すると、おじいさんはつぎのように、今日きょうのことを物語ものがたられたのであります。
大きなかに (新字新仮名) / 小川未明(著)
良人おっととの再会さいかい模様もよう物語ものがたりましたついでに、おなころわたくしがこちらで面会めんかいげた二三の人達ひとたちのおはなしをつづけることにいたしましょう。
いづれがさき出来できたか、穿鑿せんさくおよばぬが、怪力くわいりき盲人まうじん物語ものがたりが二ツある。おなはなしかたかはつて、一ツは講釈師かうしやくしいたにかけて、のん/\づい/\とあらはす。
怪力 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
うやまふ事大方ならず今日はからずも伊賀亮の來訪らいはうあづかれば自身に出迎ひて座敷ざしきしやうじ久々にての對面を喜び種々饗應きやうおうして四方山よもやま物語ものがたりには及べり天忠言葉を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
しにがことして斯々云々かく/\しか/″\とも物語ものがたりなば何處どこまでらるゝはぢならんとおもへば何故なにゆゑ登樓あがりたるか今更いまさらせんなきことしてけりとおもふほどむねさわがれてあしふるひぬ
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
したゝをはりし書面しよめんをば幾重いくえにもたゝみ、稻妻いなづま首輪くびわかたむすけた。いぬあほいでわたくしかほながめたので、わたくしその眞黒まつくろなるをばでながら、人間にんげん物語ものがたるがごと
おじいさんは、みちばたにいている山茶花さざんかも、きくはなも、みんなこころあってなにか物語ものがたろうとしているようにられたのです。
幾年もたった後 (新字新仮名) / 小川未明(著)
で、みなさまのしんずる、しんじないはしばらくべつとして、もうすこわたくしがそのとき監督かんとくのおじいさんからきかされたところを物語ものがたらせていただきます。——
さて又大岡越前守には明六あけむつのお太鼓を相※あひづに登城なされしがはや伊豆守殿には登城ありて芙蓉ふようひかへ給ひ伊勢守と何か物語ものがたりの樣子なれば越前守には高木伊勢守を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
親仁おやぢ其時そのとき物語ものがたつて、御坊ごばうは、孤家ひとつや周囲ぐるりで、さるたらう、ひきたらう、蝙蝠かうもりたであらう、うさぎへびみんな嬢様ぢやうさま谷川たにがはみづびせられて、畜生ちくしやうにされたるやから
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
かざにしきうらはとはゞなみだばかりぞ薄化粧うすげしやうふか苦勞くらういろかくしてとも無邪氣むじやき物語ものがたりを
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
晩餐後ばんさんご喫茶きつちやがはじまると、櫻木大佐さくらぎたいさをはじめ同席どうせき水兵等すいへいらは、ひとしくくちそろへて『御身おんみこのしま漂着へうちやく次第しだいくわしく物語ものがたたまへ。』といふので、わたくし珈琲カフヒー一口ひとくちんで、おもむろにかたした。
つばめは、こう物語ものがたったのであります。街燈がいとうよるになったときに、ふたたび、このことをおどっている人形にんぎょうはなしました。
三つのお人形 (新字新仮名) / 小川未明(著)
此處こゝあるじ多辨はなしずきにやしわぶき勿躰もつたいらしくして長々なが/\物語ものがたいでぬ、祖父そふなりしひと將軍家しやうぐんけおぼあさからざりしこと、いまあしにて諸侯しよかうれつにもくわたまふべかりしを不幸ふかう短命たんめいにして病沒びやうぼつせしとか
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
こゑせぬ雪枝ゆきえかはつて、老爺ぢい始終しゞう物語ものがたつた……
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そして晩方ばんがたきしくらいすみののあるところへかえってくると、自分じぶんおやたちや、またほかのうおたちに、てきたいろいろのことを物語ものがたったのでした。
なまずとあざみの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ありましたれど赤子あかごせるものがないとかきませば平常つねこゝろ承知しようちがならずとほして針仕事はりしごとるものふたつかはしましたと得意顏とくいがほ物語ものがたとくかげなるこそよけれとかきゝしがあやしのことよとうたがむね相談さうだんせばやのこゝろえぬ花子はなこさま/″\の患者くわんじやはなし昨日きのふ往診みまひ同朋町どうぼうちやうとやらしやとけばつゆたがはぬ樣子やうすなりそれほどまでには
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「どんなおもしろいことか、かしてくれないか。」と、太陽たいようはいいました。すると、煙突えんとつは、つぎのような意味いみのことをば物語ものがたったのであります。
煙突と柳 (新字新仮名) / 小川未明(著)
小太郎こたろうは、おとうさんがいなくなったのをくわしく物語ものがたりました。おばあさんは、小太郎こたろうはなしを一始終しじゅうわると
けしの圃 (新字新仮名) / 小川未明(著)
このとりは、その青年せいねんわかれるときにくれて、いままでなが月日つきひあいだを、このとり自分じぶんは、いっしょに生活せいかつをしてきたことなどを、物語ものがたったのであります。
あほう鳥の鳴く日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
こうしたからぶと、善吉ぜんきちは、ゆうゆうとうえからりてきました。そして、自分じぶんひとりだけしからない、たかうえ景色けしきをいろいろに物語ものがたったのです。
高い木と子供の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
と、三にんは、くわしく物語ものがたりました。みんなは、年寄としよりの物知ものしりにあざむかれたことをいきどおりました。
明るき世界へ (新字新仮名) / 小川未明(著)
正吉しょうきち高橋たかはしは、おな種類しゅるい学校がっこうでありましたので、平常へいじょう往来おうらいをして、自分じぶんたちの希望きぼう物語ものがたったり、のまわりにあったことなどをけて、はなったのでした。
世の中へ出る子供たち (新字新仮名) / 小川未明(著)
は、かみなりのくるのをおそろしがっていると、たかにかって、これまでいたり、たりしたことを、子細しさい物語ものがたったのでありました。これをいて、たかはうなずきました。
ぴかぴかする夜 (新字新仮名) / 小川未明(著)
はちは、やさしくはなかれたので、なにから物語ものがたったらいいかとおもっていましたやさきへ、また、人間にんげんのいたずらが、あちらから、のこのこと花園はなぞのほうにやってきました。
はちとばらの花 (新字新仮名) / 小川未明(著)
と、いうことを物語ものがたったのでした。これをくと、あたらしいあか風船球ふうせんだまは、いとかって、自分じぶんたちもこれからなかよくして、いっしょにかけてみないかとはなしかけたのであります。
風船球の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ちょうど、そこへ、たび薬屋くすりやさんがやってきました。あれから、くまちにいかなかったかと、たずねましたから、猟師りょうしが、そののことをすっかりけて物語ものがたったのでした。
猟師と薬屋の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
と、老人ろうじんは、初対面しょたいめんきゃくである、わたしにすら、つくづくと心境しんきょう物語ものがたったのでした。
らんの花 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そののち、おじいさんが、上野うえの公園こうえんで、迷子まいごて、それがまごていたということを物語ものがたったとき、家内かないのものははじめて、銅像どうぞうをよくなかった理由りゆうがわかって、それほどまでに
銅像と老人 (新字新仮名) / 小川未明(著)
いざるは、まず、りすにかって、いましがたくも教訓きょうくん物語ものがたりました。
深山の秋 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「あんたは、また、どうしてこんなにおはやく。」と、われたので、おじいさんは、まち醤油屋しょうゆやでラジオをいて、かえりにひどい吹雪ふぶきじこめられたことをあるきながら物語ものがたったのです。
夜の進軍らっぱ (新字新仮名) / 小川未明(著)
勇吉ゆうきちは、ここへくるまでの、あったこと、たことを、すべて物語ものがたりました。
一粒の真珠 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ちょうは、いつかはねあおいこちょうの物語ものがたったことなどをおもしました。なかにも、ちょうは、くろはちわった、真紅まっかなばらのはなたときには、ほんとうに、びっくりしてしまいました。
ちょうと怒濤 (新字新仮名) / 小川未明(著)
つい強情ごうじょうとおになったことも、おじいさんに物語ものがたったのでした。
おさくの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
幸三こうぞうは、そののち、一倉庫そうこ少年しょうねんをたずねて、いろいろとこれからのうえのことについて物語ものがたったり、また、としとった社長しゃちょうにもおにかかって、おれいもうしたいとおもいましたので、あるのこと
新しい町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
と、むすめは、いまの不自由ふじゆうをしていることまで、物語ものがたりました。
トム吉と宝石 (新字新仮名) / 小川未明(著)
電気でんきスタンドは、つぎのように物語ものがたったのであります。
三つのお人形 (新字新仮名) / 小川未明(著)
やさしい人間にんげんすくわれたということを物語ものがたりました。
小さな金色の翼 (新字新仮名) / 小川未明(著)
と、物語ものがたりました。
河水の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)