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造
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つく
ふりがな文庫
“
造
(
つく
)” の例文
寶鼎
(
はうてい
)
金虎
(
きんこ
)
を
存
(
そん
)
し、
芝田
(
しでん
)
白鴉
(
はくあ
)
を
養
(
やしな
)
ふ。
一瓢
(
いつぺう
)
に
造化
(
ざうくわ
)
を
藏
(
ざう
)
し、
三尺
(
さんじやく
)
妖邪
(
えうじや
)
を
斬
(
き
)
り、
逡巡
(
しゆんじゆん
)
の
酒
(
さけ
)
を
造
(
つく
)
ることを
解
(
かい
)
し、また
能
(
よ
)
く
頃刻
(
けいこく
)
の
花
(
はな
)
を
開
(
ひら
)
かしむ。
花間文字
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
そうだ、これを
弟
(
おとうと
)
に
見
(
み
)
せてやろう。そして、りこうなはちが、どうして
巣
(
す
)
を
造
(
つく
)
り、また
子供
(
こども
)
を
育
(
そだ
)
てるのに
苦心
(
くしん
)
するかを
教
(
おし
)
えてやろう。
ある夏の日のこと
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
これもなんの
目的
(
もくてき
)
のために
出來
(
でき
)
たものであるかはわかりませんが、やはり
宗教的
(
しゆうきようてき
)
の
意味
(
いみ
)
をもつて
造
(
つく
)
られたものであらうと
思
(
おも
)
はれます。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
また維新の際にも
或
(
あ
)
る米人のごとき、もしも政府において五十万
弗
(
ドル
)
を
支出
(
ししゅつ
)
せんには三
隻
(
せき
)
の船を
造
(
つく
)
りこれに水雷を
装置
(
そうち
)
して
敵
(
てき
)
に当るべし
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
さても
秋風
(
あきかぜ
)
の
桐
(
きり
)
の
葉
(
は
)
は
人
(
ひと
)
の
身
(
み
)
か、
知
(
し
)
らねばこそあれ
雪佛
(
ゆきぼとけ
)
の
堂塔
(
だうとう
)
いかめしく
造
(
つく
)
らんとか
立派
(
りつぱ
)
にせんとか、あはれ
草臥
(
くたびれ
)
もうけに
成
(
な
)
るが
多
(
おう
)
し
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
此雪にて
造
(
つく
)
りたる物、天又
人工
(
じんこう
)
をたすけて一夜の間に
凍
(
こほり
)
て鉄石の如くになるゆゑ、いかほど大入にてもさじきの
崩
(
くづる
)
る気づかひなし。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
父
(
とう
)
さんも
凧
(
たこ
)
を
揚
(
あげ
)
たり、
凧
(
たこ
)
の
話
(
はなし
)
を
聞
(
き
)
いたりして、
面白
(
おもしろ
)
く
遊
(
あそ
)
びました。
自分
(
じぶん
)
の
造
(
つく
)
つた
凧
(
たこ
)
がそんなによく
揚
(
あが
)
つたのを
見
(
み
)
るのも
樂
(
たのし
)
みでした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
扨是等の石器は
如何
(
いか
)
にして
造
(
つく
)
られしやと云ふに、石斧石鏃の
塲合
(
ばあひ
)
とは事變はりて、
半成品
(
はんせいひん
)
も
見當
(
みあ
)
たらず、細工屑も
見當
(
みあ
)
たらざれば
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
前
(
まえ
)
にものべた
通
(
とお
)
り、こちらの
世界
(
せかい
)
は
造
(
つく
)
りつけの
現界
(
げんかい
)
とは
異
(
ことな
)
り、
場所
(
ばしょ
)
も、
家屋
(
かおく
)
も、
又
(
また
)
姿
(
すがた
)
も、
皆
(
みな
)
意思
(
おもい
)
のままにどのようにもかえられる。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
甘酒
(
あまざけ
)
は
時間
(
じかん
)
が
短
(
みじか
)
いのと
麹
(
かうぢ
)
が
少
(
すくな
)
いのとで
熱
(
あつ
)
い
湯
(
ゆ
)
で
造
(
つく
)
り
込
(
こ
)
むのが
例
(
れい
)
である。それだから
忽
(
たちま
)
ちに
甘
(
あま
)
く
成
(
な
)
るけれども
亦
(
また
)
忽
(
たちま
)
ちに
酸味
(
さんみ
)
を
帶
(
お
)
びて
來
(
く
)
る。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
暫
(
しばら
)
く
立
(
た
)
ち
止
(
と
)
まつて
見
(
み
)
てゐるうちに、
石
(
いし
)
の
壁
(
かべ
)
に
沿
(
そ
)
うて
造
(
つく
)
り
附
(
つ
)
けてある
卓
(
つくゑ
)
の
上
(
うへ
)
で
大勢
(
おほぜい
)
の
僧
(
そう
)
が
飯
(
めし
)
や
菜
(
さい
)
や
汁
(
しる
)
を
鍋釜
(
なべかま
)
から
移
(
うつ
)
してゐるのが
見
(
み
)
えて
來
(
き
)
た。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
それで
愛
(
あい
)
ちやんは、
慰
(
なぐさ
)
みに
雛菊
(
ひなぎく
)
で
花環
(
はなわ
)
を
造
(
つく
)
つて
見
(
み
)
やうとしましたが、
面倒
(
めんだう
)
な
思
(
おも
)
ひをしてそれを
探
(
さが
)
したり
摘
(
つ
)
んだりして
勘定
(
かんぢやう
)
に
合
(
あ
)
ふだらうかと
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
金工
(
かざりや
)
は
仕事場
(
しごとば
)
へ
坐
(
すわ
)
って、
黄金
(
きん
)
の
鎖
(
くさり
)
を
造
(
つく
)
っていましたが、
家根
(
やね
)
の
上
(
うえ
)
で
歌
(
うた
)
っている
鳥
(
とり
)
の
声
(
こえ
)
を
聞
(
き
)
くと、いい
声
(
こえ
)
だと
思
(
おも
)
って、
立上
(
たちあが
)
って
見
(
み
)
に
来
(
き
)
ました。
杜松の樹
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
こなたに歩み給へとて、
前
(
さき
)
に立ちてゆくゆく、幾ほどもなく、ここぞと聞ゆる所を見るに、門高く
造
(
つく
)
りなし、家も大きなり。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
それでは、
野見宿禰
(
のみのすくね
)
が
獻言
(
けんげん
)
して
造
(
つく
)
り
出
(
だ
)
した
埴輪
(
はにわ
)
土偶
(
どぐう
)
とは
別
(
べつ
)
に、
既
(
すで
)
に三千
年
(
ねん
)
前
(
ぜん
)
の
太古
(
たいこ
)
に
於
(
おい
)
て、
土偶
(
どぐう
)
が
作
(
つく
)
られて
有
(
あ
)
つたのですね
探検実記 地中の秘密:01 蛮勇の力
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
その小屋は
丸太
(
まるた
)
やしばをつかねて
造
(
つく
)
ったもので、屋根も木のえだのたばを
積
(
つ
)
み重ねて、雪が間から流れこまないように
固
(
かた
)
くなわでしめてあった。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
さうだ ニャン子のいふ通りだ とにかく何
千哩
(
ぜんまいる
)
もの運河を
造
(
つく
)
つてゐるとすれば
測量術
(
そくりやうじゆつ
)
だけは
発達
(
はつたつ
)
してゐることになる
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
造
(
つく
)
り
主
(
ぬし
)
に從ひかへらうとする願ひなのだ。時々私は祈りを——それはもう實に短い祈りだけれど、しかし本當に心からのものをはじめたのですよ。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
日本の社会状態で、かう云ふ機会を、随意に
造
(
つく
)
る事は、三四郎に取つて困難である。三四郎は成るべく此機会を
長
(
なが
)
く引き
延
(
の
)
ばして利用しやうと試みた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
罹災者
(
りさいしや
)
は
直
(
たゞち
)
にまた
自
(
みづか
)
ら
自然林
(
しぜんりん
)
から
樹
(
き
)
を
伐
(
き
)
つて
來
(
き
)
て
咄嗟
(
とつさ
)
の
間
(
ま
)
にバラツクを
造
(
つく
)
るので、
毫
(
がう
)
も
生活上
(
せいくわつじやう
)
に
苦痛
(
くつう
)
を
感
(
かん
)
じない。
日本建築の発達と地震
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
印刷機械の
錆
(
さび
)
付きそうな会社の内部に
在
(
あ
)
って、利平達は、職長仲間の団体を
造
(
つく
)
って、この争議に最初の間は「公平なる中立」の態度を持すと声明していた。
眼
(新字新仮名)
/
徳永直
(著)
捜
(
さが
)
しといで。
造
(
つく
)
れるなら造ってごらん。まあ、そこはいいようにするさ。あっちへおいで。つべこべいわずに!
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
しかし
近頃
(
ちかごろ
)
は
狐
(
きつね
)
の
毛皮
(
けがは
)
で
帽子
(
ぼうし
)
、
首卷
(
くびま
)
きなどが
造
(
つく
)
られます。
米國
(
べいこく
)
から
移入
(
いにゆう
)
して
飼養
(
しよう
)
されてゐるものもあります。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
見ると、そこには、同じような馬がずらりとならび、その
背
(
せ
)
にはそれぞれ、それこそ
造
(
つく
)
りつけた人形のような少女たちが、まばたき一つせずじっとしています。
曲馬団の「トッテンカン」
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
明治時代もあらゆる時代のやうに何人かの犯罪的天才を
造
(
つく
)
り出した。ピストル強盗も
稲妻
(
いなづま
)
強盗や五寸
釘
(
くぎ
)
の
虎吉
(
とらきち
)
と一しよにかう云ふ天才たちの
一人
(
ひとり
)
だつたであらう。
本所両国
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
造
(
つく
)
り
極月
(
ごくげつ
)
廿八日は吉日なりとて西濱にて
新艘卸
(
しんざうおろ
)
しをなし大坂へ
廻
(
まは
)
して
一商賣
(
ひとしやうばい
)
せん
積
(
つも
)
りなりし此事は
兼
(
かね
)
て吉兵衞も
承知
(
しようち
)
の事なれば心に思ふ樣是より
西濱
(
にしはま
)
に到り
船頭
(
せんどう
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
ほんとうの
名
(
な
)
は
讃岐
(
さぬき
)
の
造麻呂
(
みやつこまろ
)
といふのでしたが、
毎日
(
まいにち
)
のように
野山
(
のやま
)
の
竹藪
(
たけやぶ
)
にはひつて、
竹
(
たけ
)
を
切
(
き
)
り
取
(
と
)
つて、いろ/\の
物
(
もの
)
を
造
(
つく
)
り、それを
商
(
あきな
)
ふことにしてゐましたので
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
第九期まで有つて十期の無いのは
甚
(
はなは
)
だ
勘定
(
かんじやう
)
が悪いから、
是非
(
ぜひ
)
第十期を
造
(
つく
)
りたいと
云
(
い
)
ふ
考
(
かんがへ
)
も有るので
硯友社の沿革
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
坂上田村麻呂
(
さかのうえのたむらまろ
)
は
今
(
いま
)
から千
年余
(
ねんあま
)
りも
昔
(
むかし
)
、
桓武天皇
(
かんむてんのう
)
が
京都
(
きょうと
)
にはじめて
御所
(
ごしょ
)
をお
造
(
つく
)
りになったころ、
天子
(
てんし
)
さまのお
供
(
とも
)
をして
奈良
(
なら
)
の
都
(
みやこ
)
から
京
(
きょう
)
の
都
(
みやこ
)
へ
移
(
うつ
)
って
来
(
き
)
たうちの
一人
(
ひとり
)
でした。
田村将軍
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
然し先程、薔薇と鈴振花と
茉莉花
(
まつりくわ
)
の香と
仰有
(
おつしや
)
いましたでは御座いませんか、ひとつ品の良い香のする奇麗な
花環
(
はなわ
)
をお
造
(
つく
)
り申しませう、
庚申薔薇
(
かうしんばら
)
に
葉鷄頭
(
はげいとう
)
でも
添
(
あしら
)
ひまして。
わるい花
(旧字旧仮名)
/
レミ・ドゥ・グルモン
(著)
この大きい
絵看板
(
ゑかんばん
)
を
蔽
(
おほ
)
ふ
屋根形
(
やねがた
)
の
軒
(
のき
)
には、
花車
(
だし
)
につけるやうな
造
(
つく
)
り
花
(
ばな
)
が美しく飾りつけてあつた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
もし、時間さえあったなら、ニールスは、いろんな物の
造
(
つく
)
りかたを、残らずおぼえてしまうことができたでしょう。ニールスは、このほかにも、いろんなものを見ました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
若し
惣
(
すべ
)
ての
文学者
(
ぶんがくしや
)
を
駆
(
かつ
)
て
兵役
(
へいえき
)
に
従事
(
じゆうじ
)
せしめば
常備軍
(
じやうびぐん
)
は
頓
(
にはか
)
に
三倍
(
さんばい
)
して
強兵
(
きやうへい
)
の
実
(
じつ
)
忽
(
たちま
)
ち
挙
(
あ
)
がるべく、
惣
(
すべ
)
ての
文学者
(
ぶんがくしや
)
に
支払
(
しはら
)
ふ
原稿料
(
げんかうれう
)
を
算
(
つも
)
れば一万
噸
(
とん
)
の
甲鉄艦
(
かふてつかん
)
何艘
(
なんざう
)
かを
造
(
つく
)
るに
当
(
あた
)
るべく
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
仏
(
ほとけ
)
造
(
つく
)
る
真朱
(
まそほ
)
足
(
た
)
らずは
水
(
みづ
)
たまる
池田
(
いけだ
)
の
朝臣
(
あそ
)
が
鼻
(
はな
)
の
上
(
うへ
)
を
穿
(
ほ
)
れ 〔巻十六・三八四一〕 大神朝臣
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
僕
(
ぼく
)
は
批評家
(
ひゝやうか
)
の
御注文
(
ごちゆうもん
)
に
應
(
おう
)
ずべく
神樣
(
かみさま
)
が
僕
(
ぼく
)
及
(
およ
)
び
人類
(
じんるゐ
)
を
造
(
つく
)
つて
呉
(
く
)
れなかつたことを
感謝
(
かんしや
)
する。
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
軍艦
(
ふね
)
造
(
つく
)
るの、
戦争
(
いくさ
)
するのツて、税は増す物は高くなる、食ふの食へねエので毎日苦んで居るんだが、
桂
(
かつら
)
大臣の邸など見りや、裏の土手へ石垣を積むので、まるで御城の様な
大普請
(
おほふしん
)
だ
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
私
(
わたし
)
の
知
(
し
)
つてゐるのは、
神
(
かみ
)
が
人
(
ひと
)
を
熱血
(
ねつけつ
)
と、
神經
(
しんけい
)
とより
造
(
つく
)
つたと
云
(
い
)
ふ
事丈
(
ことだけ
)
です!
又
(
また
)
有機的組織
(
いうきてきそしき
)
は、
若
(
も
)
し
其
(
そ
)
れが
生活力
(
せいくわつりよく
)
を
有
(
も
)
つてゐるとすれば、
總
(
すべ
)
ての
刺戟
(
しげき
)
に
反應
(
はんおう
)
を
起
(
おこ
)
すべきものである。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
畢竟
(
ひっきょう
)
今日の日本を
造
(
つく
)
り出さんがために、反対の方向から
相槌
(
あいづち
)
を打ったに過ぎぬ。
謀叛論(草稿)
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
そのためにどうでせう、
妾
(
わたし
)
や
子
(
こ
)
ども
等
(
ら
)
は
年
(
ねん
)
が
年中
(
ねんぢう
)
、
食
(
く
)
ふや
食
(
く
)
はずなんです。
神樣
(
かみさま
)
、なんとか
仰
(
おつしや
)
つてくれませんか。どうしてあなたはあんな
酒
(
さけ
)
の
造
(
つく
)
り
方
(
かた
)
なんか
人間
(
にんげん
)
にお
教
(
をし
)
えになつたんです。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
床の間の天井に鼠が巣を
造
(
つく
)
っている。お母さんは此れを大層気にしていた。乃公は留守の中に退治して置いてやろうと思って、天井へ登った。天井は
湯殿
(
ゆどの
)
の
垂木
(
たるき
)
を匍って行けば訳なく入られる。
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
それから、お
寺
(
てら
)
に
吊
(
つ
)
ってあった
鐘
(
かね
)
も、なかなか
大
(
おお
)
きなもので、あれをつぶせば、まず
茶釜
(
ちゃがま
)
が五十はできます。なあに、あっしの
眼
(
め
)
に
狂
(
くる
)
いはありません。
嘘
(
うそ
)
だと
思
(
おも
)
うなら、あっしが
造
(
つく
)
って
見
(
み
)
せましょう。
花のき村と盗人たち
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
ロミオ
御婦人
(
ごふじん
)
、これは
事壞
(
ことこは
)
しの
爲
(
ため
)
に
神樣
(
かみさま
)
が
造
(
つく
)
らせられた
男
(
をとこ
)
ぢゃ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
一生懸命に
造
(
つく
)
つてゐます。
ゆづり葉
(新字旧仮名)
/
河井酔茗
(著)
「ああ。わかった。
私
(
わたし
)
は、あのくわを
造
(
つく
)
るときに、
米
(
こめ
)
や、
豆
(
まめ
)
が、たくさん
実
(
みの
)
ってくれるようにとばかり
思
(
おも
)
っていた。それだからだ。」
おじいさんとくわ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
此雪にて
造
(
つく
)
りたる物、天又
人工
(
じんこう
)
をたすけて一夜の間に
凍
(
こほり
)
て鉄石の如くになるゆゑ、いかほど大入にてもさじきの
崩
(
くづる
)
る気づかひなし。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
もしかして
笊
(
ざる
)
のかはりに
釣竿
(
つりざを
)
をかついで、
何
(
なに
)
かもつと
他
(
ほか
)
の
魚
(
さかな
)
をも
釣
(
つ
)
りたいと
思
(
おも
)
ふ
時
(
とき
)
には、
爺
(
ぢい
)
やに
頼
(
たの
)
んで
釣竿
(
つりざを
)
を
造
(
つく
)
つて
貰
(
もら
)
ひました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
彼等
(
かれら
)
は
寧
(
むし
)
ろ
自分
(
じぶん
)
の
家
(
うち
)
で
造
(
つく
)
つたものゝ
方
(
はう
)
が
佳味
(
うま
)
いにも
拘
(
かゝわ
)
らず
大勢
(
おほぜい
)
と
共
(
とも
)
に
騷
(
さわ
)
ぐのが
愉快
(
ゆくわい
)
なので、
水許
(
みづばか
)
りのやうな
甘酒
(
あまざけ
)
を
幾杯
(
いくはい
)
も
傾
(
かたむ
)
けるのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
……
何
(
なん
)
と、
其
(
そ
)
の
兩足
(
りやうあし
)
から、
下腹
(
したばら
)
へ
掛
(
か
)
けて、
棕櫚
(
しゆろ
)
の
毛
(
け
)
の
蚤
(
のみ
)
が、うよ/\ぞろ/\……
赤蟻
(
あかあり
)
の
列
(
れつ
)
を
造
(
つく
)
つてる……
私
(
わたし
)
は
立窘
(
たちすく
)
みました。
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
一つの
姿
(
すがた
)
から
他
(
た
)
の
姿
(
すがた
)
に
移
(
うつ
)
り
変
(
かわ
)
ることの
迅
(
はや
)
さは、
到底
(
とうてい
)
造
(
つく
)
り
附
(
つ
)
けの
肉体
(
にくたい
)
で
包
(
つつ
)
まれた、
地上
(
ちじょう
)
の
人間
(
にんげん
)
の
想像
(
そうぞう
)
の
限
(
かぎ
)
りではございませぬ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
此順序は遺跡發見物中に存在する
造
(
つく
)
り
掛
(
か
)
けの土噐を
比較
(
ひかう
)
して明かに知るを得るなり。土噐の底面には網代の痕又は木の葉の痕を存するものあり。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
“造”の意味
《名詞》
(みやつこ) 古代の姓の一つ。渡来系技術者集団の統率者をはじめとする伴造)系の氏族に与えられた。そのうちの有力氏族の多くは天武朝に連に改姓された。
(出典:Wiktionary)
“造”の解説
造(みやつこ)とは、日本古代の姓。
(出典:Wikipedia)
造
常用漢字
小5
部首:⾡
10画
“造”を含む語句
構造
造作
製造
石造
創造
御新造様
御新造
木造
国造
新造
煉瓦造
造花
贋造
造化
粗造
酒造
末造
無造作
捏造
醸造
...