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身分
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みぶん
ふりがな文庫
“
身分
(
みぶん
)” の例文
ヂュリ そのやうなことを
言
(
い
)
ふ
汝
(
そち
)
の
舌
(
した
)
こそ
腐
(
くさ
)
りをれ!
恥
(
はぢ
)
を
掻
(
か
)
かしゃる
身分
(
みぶん
)
かいの、
彼方
(
あのかた
)
の
額
(
ひたひ
)
には
恥
(
はぢ
)
などは
恥
(
はづ
)
かしがって
能
(
よ
)
う
坐
(
すわ
)
らぬ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
彼
(
かれ
)
は学校生活の時代から一種の読書家であつた。卒業の
後
(
のち
)
も、衣食の
煩
(
わづらひ
)
なしに、講読の利益を適意に収め得る
身分
(
みぶん
)
を
誇
(
ほこ
)
りにしてゐた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
イワン、デミトリチ、グロモフは三十三
歳
(
さい
)
で、
彼
(
かれ
)
は
此室
(
このしつ
)
での
身分
(
みぶん
)
の
可
(
い
)
いもの、
元來
(
もと
)
は
裁判所
(
さいばんしよ
)
の
警吏
(
けいり
)
、
又
(
また
)
縣廳
(
けんちやう
)
の
書記
(
しよき
)
をも
務
(
つと
)
めたので。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
それから
早速
(
さっそく
)
人
(
ひと
)
を
依
(
たの
)
んで、だんだん
先方
(
せんぽう
)
の
身元
(
みもと
)
を
査
(
しら
)
べて
見
(
み
)
ると、
生憎
(
あいにく
)
男
(
おとこ
)
の
方
(
ほう
)
も
一人
(
ひとり
)
息子
(
むすこ
)
で、とても
養子
(
ようし
)
には
行
(
ゆ
)
かれない
身分
(
みぶん
)
なのでした。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
姓
(
せい
)
は
元來
(
ぐわんらい
)
身分
(
みぶん
)
の
分類
(
ぶんるゐ
)
で、
例
(
たと
)
へば
臣
(
おみ
)
、
連
(
むらじ
)
、
宿禰
(
すくね
)
、
朝臣
(
あそん
)
などの
類
(
るゐ
)
であり、
氏
(
うぢ
)
は
家系
(
かけい
)
の
分類
(
ぶんるゐ
)
で、
例
(
たと
)
へば
藤原
(
ふじはら
)
、
源
(
みなもと
)
、
平
(
たひら
)
、
菅原
(
すがはら
)
、
紀
(
き
)
などの
類
(
るゐ
)
である。
誤まれる姓名の逆列
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
▼ もっと見る
まあ、お
互
(
たが
)
いに
自分
(
じぶん
)
の
生
(
う
)
まれついた
身分
(
みぶん
)
に
満足
(
まんぞく
)
して、
獣
(
けもの
)
は
獣同士
(
けものどうし
)
、
鳥
(
とり
)
は
鳥同士
(
とりどうし
)
、
人間
(
にんげん
)
は
人間同士
(
にんげんどうし
)
、
仲
(
なか
)
よく
暮
(
く
)
らすほどいいことはないのだ。
猫の草紙
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
幕府
(
ばくふ
)
とちがって、すぐれたものはどんどん
出世
(
しゅっせ
)
もできるし、
政府
(
せいふ
)
の
身分
(
みぶん
)
のたかい
人
(
ひと
)
も、きみにぜひきてほしいといっているのだ。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
ある
日
(
ひ
)
のことでございます。
身分
(
みぶん
)
の
高
(
たか
)
いお
役人
(
やくにん
)
が、
店頭
(
てんとう
)
にお
見
(
み
)
えになりました。お
役人
(
やくにん
)
は
主人
(
しゅじん
)
を
呼
(
よ
)
び
出
(
だ
)
されて、
陶器
(
とうき
)
を
子細
(
しさい
)
に
見
(
み
)
られまして
殿さまの茶わん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
いや
阿關
(
おせき
)
こう
言
(
い
)
ふと
父
(
ちゝ
)
が
無慈悲
(
むじひ
)
で
汲取
(
くみと
)
つて
呉
(
く
)
れぬのと
思
(
おも
)
ふか
知
(
し
)
らぬが
決
(
けつ
)
して
御前
(
おまへ
)
を
叱
(
し
)
かるではない、
身分
(
みぶん
)
が
釣合
(
つりあ
)
はねば
思
(
おも
)
ふ
事
(
こと
)
も
自然
(
しぜん
)
違
(
ちが
)
ふて
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
けれど
汝
(
そち
)
は
卑
(
いや
)
しくも
魚族
(
ぎよぞく
)
の
王
(
わう
)
の、
此
(
こ
)
の
父
(
ちゝ
)
が
世
(
よ
)
をさつたらばその
後
(
あと
)
を
嗣
(
つ
)
ぐべき
尊嚴
(
たうと
)
い
身分
(
みぶん
)
じや。
决
(
けつ
)
して
輕々
(
かろ/″\
)
しいことをしてはならない。よいか
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
も
勤
(
つと
)
むる
身分
(
みぶん
)
として
其儘
(
そのまゝ
)
に
召仕
(
めしつか
)
ひ
置
(
おき
)
たるぞや
假令
(
たとへ
)
當人
(
たうにん
)
より申出ずとも
其方
(
そのはう
)
より
暇
(
いとま
)
を出すべき
筈
(
はず
)
なり此故に何か
樣子
(
やうす
)
有
(
あら
)
んと申せしなり
定
(
さだめ
)
て
不義
(
ふぎ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
身分
(
みぶん
)
の高い人もひくい人も、みんなそこへお
参
(
まい
)
りにやってきて、そのような
神聖
(
しんせい
)
な
場所
(
ばしょ
)
のあるこの地方を、ほめたたえることになるでしょう。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
(三)
第
(
だい
)
二の
横穴
(
よこあな
)
に
數人
(
すうにん
)
を
合葬
(
がつそう
)
したるは
主人
(
しゆじん
)
及
(
およ
)
び
殉死者
(
じゆんししや
)
を
入
(
い
)
れたりと
解釋
(
かいしやく
)
せず。
身分
(
みぶん
)
に
格別
(
かくべつ
)
の
隔絶
(
かくぜつ
)
なき
武人
(
ぶじん
)
の、
同日
(
どうじつ
)
の
戰死者
(
せんししや
)
を
合葬
(
がつそう
)
したる
者
(
もの
)
と
考證
(
かうしよう
)
す。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
みな
位
(
くらゐ
)
の
高
(
たか
)
い
身分
(
みぶん
)
の
尊
(
たふと
)
い
方
(
かた
)
で、
一人
(
ひとり
)
は
石造
(
いしつくりの
)
皇子
(
みこ
)
、
一人
(
ひとり
)
は
車持
(
くらもちの
)
皇子
(
みこ
)
、
一人
(
ひとり
)
は
右大臣
(
うだいじん
)
阿倍御主人
(
あべのみうし
)
、
一人
(
ひとり
)
は
大納言
(
だいなごん
)
大伴御行
(
おほとものみゆき
)
、
一人
(
ひとり
)
は
中納言
(
ちゆうなごん
)
石上麻呂
(
いそのかみのまろ
)
でありました。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
内儀
(
かみ
)
さんは
成程
(
なるほど
)
さういふ
心持
(
こゝろもち
)
で
居
(
ゐ
)
るのかと、それから
種々
(
いろ/\
)
と
身分
(
みぶん
)
相應
(
さうおう
)
な
苦勞
(
くらう
)
の
止
(
や
)
まぬことを
噺
(
はなし
)
て
聞
(
き
)
かせると
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
『
然
(
さ
)
らばいかなる
身分
(
みぶん
)
の者ぞ、
衞府附
(
ゑふづき
)
の
侍
(
さむらひ
)
にてもあるか』。『
否
(
いや
)
、さるものには候はず、御所の曹司に横笛と申すもの、聞けば
御室
(
おむろ
)
わたりの郷家の娘なりとの事』
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
「陛下よ、
全
(
まった
)
くおっしゃるとおりでございます。わたくしは
畜生同然
(
ちくしょうどうぜん
)
の
身分
(
みぶん
)
でございますが、私のようなものにさえまことの力はこのようにおおきくはたらきます」
手紙 二
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
今度の事件を聞かされて以来、彼女の気がかりになっていたのはやはり篤介の
身分
(
みぶん
)
だった。殊に貧しげな彼の身なりはこの世俗的な問題に一層の重みを加えていた。
春
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
その品物をすっかり船につみおえたところで、
忠義者
(
ちゅうぎもの
)
のヨハネスは
商人
(
しょうにん
)
の身なりをしました。王さまも、
身分
(
みぶん
)
を知られないようにするため、おなじ身なりをしました。
忠義者のヨハネス
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
その中には、
高津
(
たかつ
)
のお宮のお飲み水を取る役所で働いていた、
吉備
(
きび
)
の生まれの、ある
身分
(
みぶん
)
の低い
仕丁
(
よぼろ
)
で、おいとまをいただいておうちへ帰るのが、乗り合わせておりました。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
花前の
友人
(
ゆうじん
)
という人が、とつぜんたずねてきて、花前の
身分
(
みぶん
)
がようやく明らかになった。
箸
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
当時
(
いま
)
罰
(
ばち
)
が
中
(
あた
)
つて
斯
(
か
)
ういふ
身分
(
みぶん
)
に
零落
(
おちぶ
)
れ、
俄盲目
(
にはかめくら
)
になりました、
可愛想
(
かあいさう
)
なのは
此子供
(
このこぞう
)
でございます、
何
(
な
)
んにも
存
(
ぞん
)
じませぬで、
親
(
おや
)
の
因果
(
いんぐわ
)
が子に
𢌞
(
めぐ
)
りまして、
此雪
(
このゆき
)
の
降
(
ふ
)
る
中
(
なか
)
を
跣足
(
はだし
)
で歩きまして
大仏餅。袴着の祝。新まへの盲目乞食
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
だが、のちの
大軍師
(
だいぐんし
)
幸村
(
ゆきむら
)
も、この時はまだ
才蔵
(
さいぞう
)
よりも大九郎よりも
後輩
(
こうはい
)
であったし、
上田城
(
うえだじょう
)
の
城主
(
じょうしゅ
)
昌幸
(
まさゆき
)
の子とはいいながら、
質子
(
ちし
)
としてきている
身分
(
みぶん
)
なので、なにかにつけて
肩身
(
かたみ
)
がせまい。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
斯
(
か
)
くの
如
(
ごと
)
く
文学者
(
ぶんがくしや
)
は
身分
(
みぶん
)
不相応
(
ふさうおう
)
に
勢力
(
せいりよく
)
を
有
(
いう
)
し且つ
身分
(
みぶん
)
不相応
(
ふさうおう
)
にのンきなり。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
いいえお
放
(
はな
)
しいたしませぬ。
今頃
(
いまごろ
)
お
出
(
で
)
まし
遊
(
あそ
)
ばしましては、お
身分
(
みぶん
)
に
係
(
かか
)
わりまする。もしまた、たってお
出
(
で
)
まし
遊
(
あそ
)
ばしますなら、一
応
(
おう
)
わたくし
共
(
ども
)
から
御家老
(
ごかろう
)
へ、その
由
(
よし
)
お
伝
(
つた
)
えいたしませねば。……
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
いかに
息災
(
そくさい
)
でも
既
(
すで
)
に五十九、あけて六十にならうといふのが、
内
(
うち
)
でこそはくる/\
𢌞
(
まは
)
れ、
近頃
(
ちかごろ
)
は
遠路
(
とほみち
)
の
要
(
えう
)
もなく、
父親
(
ちゝおや
)
が
本
(
ほん
)
を
見
(
み
)
る、
炬燵
(
こたつ
)
の
端
(
はし
)
を
拜借
(
はいしやく
)
し、
母親
(
はゝおや
)
が
看經
(
かんきん
)
するうしろから、
如來樣
(
によらいさま
)
を
拜
(
をが
)
む
身分
(
みぶん
)
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
と、
例
(
れい
)
の
身分
(
みぶん
)
のいい
家鴨
(
あひる
)
はもう一
度
(
ど
)
繰返
(
くりかえ
)
して
醜い家鴨の子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
イワン、デミトリチ、グロモフは三十三
歳
(
さい
)
で、
彼
(
かれ
)
はこの
室
(
しつ
)
での
身分
(
みぶん
)
のいいもの、
元来
(
もと
)
は
裁判所
(
さいばんしょ
)
の
警吏
(
けいり
)
、また
県庁
(
けんちょう
)
の
書記
(
しょき
)
をも
務
(
つと
)
めたので。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「結構な
身分
(
みぶん
)
ですね」と
冷
(
ひや
)
かした。三千代は自分の荒涼な
胸
(
むね
)
の
中
(
うち
)
を代助に訴へる様子もなかつた。
黙
(
だま
)
つて、
次
(
つぎ
)
の
間
(
ま
)
へ
立
(
た
)
つて
行
(
い
)
つた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
とお
聴
(
き
)
きになりました。けれども
鉢
(
はち
)
かつぎは、
自分
(
じぶん
)
のほんとうの
身分
(
みぶん
)
をいえば、おとうさんの
恥
(
はじ
)
になることを
思
(
おも
)
って、ただ
鉢かつぎ
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
今
(
いま
)
の
身分
(
みぶん
)
で
思
(
おも
)
ひ
出
(
だ
)
した
處
(
ところ
)
が
何
(
なん
)
となりまする、
先
(
さき
)
は
賣物買物
(
うりものかひもの
)
お
金
(
かね
)
さへ
出來
(
でき
)
たら
昔
(
むか
)
しのやうに
可愛
(
かわひ
)
がつても
呉
(
く
)
れませう、
表
(
おもて
)
を
通
(
とほ
)
つて
見
(
み
)
ても
知
(
し
)
れる
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
こうなると、おもしろくないのは、
奥平壱岐
(
おくだいらいき
)
でした。
壱岐
(
いき
)
は
身分
(
みぶん
)
のたかい
家老
(
かろう
)
のむすこで、
諭吉
(
ゆきち
)
より十さいぐらい
年上
(
としうえ
)
です。
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
それから、
幾日
(
いくにち
)
かたってから、
兄
(
あに
)
は、
町
(
まち
)
にりっぱな
商店
(
しょうてん
)
を
出
(
だ
)
しました。そして、そこの
帳場
(
ちょうば
)
にすわって、
多
(
おお
)
くの
奉公人
(
ほうこうにん
)
を
使
(
つか
)
う
身分
(
みぶん
)
となりました。
くわの怒った話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
其方儀
(
そのはうぎ
)
天一坊
身分
(
みぶん
)
聢
(
しか
)
と
相糺
(
あひたゞ
)
さず百姓町人を欺き金銀を
掠取
(
かすめと
)
り候段
上
(
かみ
)
を
蔑
(
ないが
)
しろに致し重々不屆に
付
(
つき
)
遠島
(
ゑんたう
)
申付る(八丈島)
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
これからは、
何
(
なん
)
と
言
(
い
)
おうが、
小桜神社
(
こざくらじんじゃ
)
の
祭神
(
さいしん
)
として
押
(
お
)
しも
押
(
お
)
されもせぬ
身分
(
みぶん
)
じゃ……。
早速
(
さっそく
)
出掛
(
でか
)
けると
致
(
いた
)
そう。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
夫
(
そ
)
れが
實際問題
(
じつさいもんだい
)
になると、
土地
(
とち
)
の
状態
(
じやうたい
)
風土
(
ふうど
)
の
關係
(
くわんけい
)
、
住者
(
ぢうしや
)
の
身分
(
みぶん
)
、
境遇
(
きやうぐう
)
、
趣味
(
しゆみ
)
、
性癖
(
せいへき
)
、
資産
(
しさん
)
、
家族
(
かぞく
)
、
職業
(
しよくげふ
)
その
他
(
た
)
種々雜多
(
しゆ/″\ざつた
)
の
素因
(
そいん
)
が
混亂
(
こんらん
)
して
互
(
たがひ
)
に
相
(
あい
)
交渉
(
かうせう
)
するので
建築の本義
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
乳母 さいな、あの
方
(
かた
)
の
言
(
い
)
はッしゃるには、
行儀
(
ぎゃうぎ
)
もよければ
深切
(
しんせつ
)
でもあり、
男振
(
をとこぶり
)
はよし、
器量人
(
きりゃうじん
)
でもあり、
流石
(
さすが
)
に
身分
(
みぶん
)
のある
殿方
(
とのがた
)
らしう……お
母
(
かゝ
)
さまは
何處
(
どこ
)
にぢゃ?
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
おまえがつれてきたのは、いやしい
身分
(
みぶん
)
のむすめですよ。かげでは、こっそりどんなわるいことを
十二人兄弟
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
はい
旦那様
(
だんなさま
)
私
(
わたくし
)
も、
賓客
(
きやく
)
を
招
(
よ
)
ぶ
時
(
とき
)
には
八百膳
(
やほぜん
)
の
仕出
(
しだし
)
を
取寄
(
とりよ
)
せまして、
今日
(
けふ
)
の
向付肴
(
むかうづけ
)
が
甘酢
(
あまず
)
の
加減
(
かげん
)
が
甘味過
(
あます
)
ぎたとか、
汁
(
しる
)
が
濃過
(
こす
)
ぎたとか、
溜漬
(
たまりづけ
)
が
辛過
(
からす
)
ぎたとか
小言
(
こごと
)
を
云
(
い
)
つた
身分
(
みぶん
)
でございますが
大仏餅。袴着の祝。新まへの盲目乞食
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
さすがな
家康
(
いえやす
)
も、その
身分
(
みぶん
)
を思ってか、
衣服
(
いふく
)
は
着
(
つ
)
けたままの
白綸子
(
しろりんず
)
、あきらかに、
武田菱
(
たけだびし
)
の
紋
(
もん
)
がみえて、
前髪
(
まえがみ
)
だちのすがたとともに、心なき
群集
(
ぐんしゅう
)
の眼にも、あわれに、いたいたしい
涙
(
なみだ
)
をもよおさせる。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「僕の
身分
(
みぶん
)
は是から
先
(
さき
)
何
(
ど
)
うなるか
分
(
わか
)
らない。
少
(
すく
)
なくとも当分は
一人前
(
いちにんまへ
)
ぢやない。半人前にもなれない。だから」と云ひ
淀
(
よど
)
んだ。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
このごろでは
保名
(
やすな
)
はすっかりもとの
侍
(
さむらい
)
の
身分
(
みぶん
)
を
忘
(
わす
)
れて、
朝
(
あさ
)
早
(
はや
)
くから日の
暮
(
く
)
れるまで、
家
(
いえ
)
のうしろの
小
(
ちい
)
さな
畑
(
はたけ
)
へ
出
(
で
)
てはお
百姓
(
ひゃくしょう
)
の
仕事
(
しごと
)
をしていました。
葛の葉狐
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
院長
(
いんちょう
)
は、きたときいては、
捨
(
す
)
ててもおけなかったのでした。どんな
身分
(
みぶん
)
の
患者
(
かんじゃ
)
であって、またどこが
悪
(
わる
)
いのか、それを
知
(
し
)
りたいという
職業意識
(
しょくぎょういしき
)
も
起
(
お
)
こって
三月の空の下
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
あはれなるは
繼子
(
まゝこ
)
の
身分
(
みぶん
)
にして、
腑甲斐
(
ふがひ
)
ないものは
養子
(
やうし
)
の
我
(
わ
)
れと、
今更
(
いまさら
)
のやうに
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
のあぢきなきを
思
(
おも
)
ひぬ。
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
(いやいや、まてよ。いま、ここでけんかをしたところで、
身分
(
みぶん
)
がちがうから、こっちがまけるにきまっている。それに、
壱岐
(
いき
)
だって、それほど
悪人
(
あくにん
)
ではないのだ。)
福沢諭吉:ペンは剣よりも強し
(新字新仮名)
/
高山毅
(著)
ヂュリ
母
(
はゝ
)
さまは
何處
(
どこ
)
にぢゃ?
母樣
(
はゝさま
)
は
家
(
うち
)
にぢゃ。
何處
(
どこ
)
に
行
(
ゆ
)
かしゃらうぞ?
何
(
なに
)
を
言
(
い
)
やるぞい!「あの
方
(
かた
)
が
被言
(
おッしゃ
)
るには、
身分
(
みぶん
)
のある
殿方
(
とのがた
)
らしう、お
母樣
(
かゝさま
)
は
何處
(
どこ
)
にぢゃ?」
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
俺
(
わし
)
は
生涯
(
しょうがい
)
病気
(
びょうき
)
という
病気
(
びょうき
)
はなく、
丁度
(
ちょうど
)
樹木
(
じゅもく
)
が
自然
(
しぜん
)
と
立枯
(
たちが
)
れするように、
安
(
やす
)
らかに
現世
(
げんせ
)
にお
暇
(
いとま
)
を
告
(
つ
)
げました。
身分
(
みぶん
)
こそ
賎
(
いや
)
しいが、
後生
(
ごしょう
)
は
至
(
いた
)
って
良
(
よ
)
かった
方
(
ほう
)
でござります……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
患者
(
かんじゃ
)
の
数
(
すう
)
は五
人
(
にん
)
、その
中
(
うち
)
にて
一人
(
ひとり
)
だけは
身分
(
みぶん
)
のある
者
(
もの
)
であるが
他
(
た
)
は
皆
(
みな
)
卑
(
いや
)
しい
身分
(
みぶん
)
の
者
(
もの
)
ばかり。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
右
(
みぎ
)
七
人
(
にん
)
の
者共
(
ものども
)
天一坊
身分
(
みぶん
)
聢
(
しか
)
と
相糺
(
あひたゞ
)
さず
主從
(
しうじう
)
の
盟約
(
めいやく
)
を致し候
段
(
だん
)
不屆
(
ふとゞき
)
の致し
方
(
かた
)
に付中追放申付る
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
ところが、気ぐらいの高いお
姫
(
ひめ
)
さまは、若者がじぶんとおなじ
身分
(
みぶん
)
のものでないことをききますと、若者をさげすんで、そのまえに、二ばんめの
問題
(
もんだい
)
をとかなければならない、と、
注文
(
ちゅうもん
)
しました。
白ヘビ
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
身
常用漢字
小3
部首:⾝
7画
分
常用漢字
小2
部首:⼑
4画
“身分”で始まる語句
身分柄
身分者
身分証明