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浅
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あさ
ふりがな文庫
“
浅
(
あさ
)” の例文
旧字:
淺
沢山
(
たくさん
)
生
(
は
)
える、
何処
(
どこ
)
にもあるからということが価値の標準となるとすれば、
飽
(
あ
)
きっぽくて
浅
(
あさ
)
はかなのは人間それ自身なのではあるまいか。
かの女の朝
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
これらの
川魚
(
かわざかな
)
は、
底
(
そこ
)
の
浅
(
あさ
)
いたらいの
中
(
なか
)
に、
半分
(
はんぶん
)
白
(
しろ
)
い
腹
(
はら
)
を
見
(
み
)
せて、
呼吸
(
こきゅう
)
をしていました。その
隣
(
となり
)
では、
甘
(
あま
)
ぐりを
大
(
おお
)
なべで
炒
(
い
)
っていました。
とびよ鳴け
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
しかし、湖の水を干そうとしてからは、ずっと
浅
(
あさ
)
くなって、いまでは二メートル以上の深さのところは、ほとんどありません。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
蔽
(
おお
)
うた佐助々々わては
浅
(
あさ
)
ましい姿にされたぞわての顔を見んとおいてと春琴もまた苦しい息の下から云い
身悶
(
みもだ
)
えしつつ夢中で両手を動かし顔を
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
「いや、ただいまが初耳、それと知っておりましたら、もとのご
縁故
(
えんこ
)
も
浅
(
あさ
)
からぬこと、ぜひおひきとめ申すのであったに」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
斯
(
か
)
くたまさかに
取出
(
とりいづ
)
るにも
指
(
ゆび
)
の
先
(
さき
)
こわきやうにて、はか/″\しうは
得
(
え
)
も
縫
(
ぬ
)
ひがたきを、
彼
(
か
)
の
人
(
ひと
)
あらば
如何
(
いか
)
ばかり
言
(
い
)
ふ
甲斐
(
がひ
)
なく
浅
(
あさ
)
ましと
思
(
おも
)
ふらん
雨の夜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
愛情
(
あいじょう
)
の
伴
(
ともな
)
わぬ
冷
(
つめ
)
たい
夫婦
(
ふうふ
)
の
間柄
(
あいだがら
)
……
他人
(
ひと
)
さまのことは
存
(
ぞん
)
じませぬが、
私
(
わたくし
)
にとりて、それは、
世
(
よ
)
にも
浅
(
あさ
)
ましい、つまらないものでございました……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
それは
或
(
あるい
)
は今から五、六十万年
或
(
あるい
)
は百万年を数えるかも知れません、その頃今の北上の平原にあたる
処
(
ところ
)
は、細長い入海か
鹹湖
(
かんこ
)
で、その水は
割合
(
わりあい
)
浅
(
あさ
)
く
イギリス海岸
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「気がきかないお楽だな。お前のところには、お
浅
(
あさ
)
とかいう娘があったはずではないか。
酌
(
しゃく
)
も大事なおもてなしだ、
平常着
(
ふだんぎ
)
のままで構わぬ、出せ出せ」
銭形平次捕物控:066 玉の輿の呪い
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
窮理
(
きゆうり
)
決
(
けつ
)
して
迂
(
う
)
なるにあらず
実践
(
じつせん
)
何
(
なん
)
ぞ
浅
(
あさ
)
しと云はんや。
魚肴
(
さかな
)
は
生臭
(
なまぐさ
)
きが
故
(
ゆゑ
)
に
廉
(
やす
)
からず
蔬菜
(
やさい
)
は
土臭
(
つちくさ
)
しといへども
尊
(
たふ
)
とし。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
越後の地勢は、西北は大海に
対
(
たい
)
して陽気也。東南は
高山
(
かうざん
)
連
(
つらな
)
りて陰気也。ゆゑに西北の
郡村
(
ぐんそん
)
は雪
浅
(
あさ
)
く、東南の
諸邑
(
しよいふ
)
は雪
深
(
ふか
)
し。是
阴阳
(
いんやう
)
の
前後
(
ぜんご
)
したるに
似
(
に
)
たり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
……
扉
(
とびら
)
浅
(
あさ
)
うして、
然
(
しか
)
も
暗
(
くら
)
き
奥
(
おく
)
に、一
個
(
こ
)
人面蛇体
(
にんめんじやたい
)
の
神
(
かみ
)
の、
躯
(
からだ
)
を三
畝
(
うね
)
り、
尾
(
を
)
と
共
(
とも
)
に一
口
(
ふり
)
の
剣
(
つるぎ
)
を
絡
(
まと
)
うたのが
陰影
(
いんえい
)
に
立
(
た
)
つて、
面
(
おもて
)
は
剣
(
つるぎ
)
とゝもに
真青
(
まつあを
)
なのを
見
(
み
)
た
時
(
とき
)
よ。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
丁度
(
ちょうど
)
その
時
(
とき
)
、
庭
(
にわ
)
に
入
(
はい
)
って
来
(
き
)
たのは、
今
(
いま
)
しも
町
(
まち
)
を
漁
(
あさ
)
って
来
(
き
)
た
猶太人
(
ジウ
)
のモイセイカ、
帽
(
ぼう
)
も
被
(
かぶ
)
らず、
跣足
(
はだし
)
に
浅
(
あさ
)
い
上靴
(
うわぐつ
)
を
突掛
(
つッか
)
けたまま、
手
(
て
)
には
施
(
ほどこし
)
の
小
(
ちい
)
さい
袋
(
ふくろ
)
を
提
(
さ
)
げて。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
そこは人間の
浅
(
あさ
)
はかさ! 火焔と見せて汝を偽むき、その間に大地を掘り返し、床板を
刎
(
は
)
ねて廊下に出でしは、火竜土竜局地秘法! これより寝所に
罷
(
ま
)
かり通り
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
あがり口の
浅
(
あさ
)
い
土間
(
どま
)
にあるげた
箱
(
ばこ
)
が、
門外
(
もんがい
)
の
往来
(
おうらい
)
から見えてる。家はずいぶん古いけれど、
根継
(
ねつ
)
ぎをしたばかりであるから、ともかくも
敷居
(
しきい
)
鴨居
(
かもい
)
の
狂
(
くる
)
いはなさそうだ。
老獣医
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
剣術の
巧拙
(
こうせつ
)
を争わん
歟
(
か
)
、上士の内に剣客
甚
(
はなは
)
だ多くして
毫
(
ごう
)
も下士の
侮
(
あなどり
)
を取らず。漢学の
深浅
(
しんせん
)
を論ぜん
歟
(
か
)
、下士の
勤学
(
きんがく
)
は
日
(
ひ
)
浅
(
あさ
)
くして、もとより上士の文雅に及ぶべからず。
旧藩情
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
其時第一に馳け
付
(
つ
)
けたものは
祖父
(
ぢゞ
)
であつた。左の手に提灯を
翳
(
かざ
)
して、右の手に
抜身
(
ぬきみ
)
を持つて、其
抜身
(
ぬきみ
)
で
死骸
(
しがい
)
を叩きながら、
軍平
(
ぐんぺい
)
確
(
しつ
)
かりしろ、
創
(
きづ
)
は
浅
(
あさ
)
いぞと云つたさうである。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
(
火星
(
くわせい
)
には
水
(
みづ
)
も
少
(
すくな
)
い。もし
海
(
うみ
)
があるとすれば、
春
(
はる
)
の
雪
(
ゆき
)
どけのときだけできる
浅
(
あさ
)
い海
だ
(
うみ
)
だ。)
小熊秀雄全集-22:火星探険―漫画台本
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
紫式部のことも、以前、あれこれと考えたことはあったが、すべてが
浅
(
あさ
)
々しかったと思うので、古いことは思い出さないことにして、さて、何を、この中でまとめられるものではない。
紫式部:――忙しき目覚めに
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
先生、諭吉に
序文
(
じょぶん
)
を
命
(
めい
)
ず。諭吉は
年来
(
ねんらい
)
他人の書に
序
(
じょ
)
するを
好
(
この
)
まずして一切その
需
(
もとめ
)
を
謝絶
(
しゃぜつ
)
するの例なれども、諭吉の先生における一
身上
(
しんじょう
)
の
関係
(
かんけい
)
浅
(
あさ
)
からずして
旧恩
(
きゅうおん
)
の忘るべからざるものあり。
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
家の娘お
浅
(
あさ
)
の小花さんが待つてお
出
(
いで
)
なれば帰にはお
寄
(
より
)
でせうねといふを
後
(
うしろ
)
に聞きて、朝倉に
来
(
こ
)
しは
点燈頃
(
ひともしごろ
)
なり、こちらは一中を二段まで聞かせられ、夕飯もそのまま済ました処、本人の兼吉のみか
そめちがへ
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
楊子江中水雖浅
楊子江中
(
ようすこうちゅう
)
の
水
(
みず
)
浅
(
あさ
)
しと
雖
(
いえど
)
も
一夕
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
辰夫
(
たつお
)
くんとお
姉
(
ねえ
)
さんは、
明
(
あか
)
るい
金魚屋
(
きんぎょや
)
の
前
(
まえ
)
へ
立
(
た
)
ちました。たくさんの
色
(
いろ
)
とりどりの
金魚
(
きんぎょ
)
が
浅
(
あさ
)
いおけの
中
(
なか
)
で
泳
(
およ
)
いでいました。
草を分けて
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
私達
(
わたくしたち
)
の
間
(
あいだ
)
をつなぐ
霊的
(
れいてき
)
因縁
(
いんねん
)
は
別
(
べつ
)
と
致
(
いた
)
しましても、
不思議
(
ふしぎ
)
に
在世中
(
ざいせちゅう
)
から
私
(
わたくし
)
は
弟橘姫様
(
おとたちばなひめさま
)
と
浅
(
あさ
)
からぬ
関係
(
かんけい
)
を
有
(
も
)
って
居
(
お
)
りました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
「やれ、
後
(
おく
)
れた。
水
(
みづ
)
は
浅
(
あさ
)
いで、
飛込
(
とびこ
)
めば
助
(
たす
)
かつたに。——
何
(
なん
)
と
申
(
まを
)
さうやうもない、
旦那
(
だんな
)
がお
連
(
つれ
)
の
方
(
かた
)
でがすかの。」
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
あんな
浅
(
あさ
)
い処までしか馬を入れさせずそれに舟を二
隻
(
せき
)
も
用意
(
ようい
)
したのを見てどこか大へん力強い感じもしました。
イギリス海岸
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
鳥獣
(
とりけだもの
)
は
雪中
(
せつちゆう
)
食
(
しよく
)
无
(
なき
)
をしりて雪
浅
(
あさ
)
き国へ
去
(
さ
)
るもあれど一
定
(
ぢやう
)
ならず。雪中に
籠
(
こも
)
り
居
(
ゐ
)
て朝夕をなすものは人と熊と也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
それだになお、
君
(
きみ
)
は
民草
(
たみくさ
)
の
塗炭
(
とたん
)
にお心さえ
休
(
やす
)
まったことがない。なんと
浅
(
あさ
)
ましい戦乱のすがたではないか。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
よし
匿名
(
かくしな
)
なりとも、この
眼
(
め
)
に感じは変るまじ。今日まで封じを解かざりしは、我れながら心強しと誇りたる
浅
(
あさ
)
はかさよ。胸のなやみに射る矢のおそろしく、思へば
卑怯
(
ひきよう
)
の
振舞
(
ふるまひ
)
なりし。
軒もる月
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
気楽なら
好
(
い
)
いけれども。与次郎のは気楽なのぢやない。気が
移
(
うつ
)
るので——例へば
田
(
た
)
の
中
(
なか
)
を流れてゐる小川の様なものと思つてゐれば
間違
(
まちがい
)
はない。
浅
(
あさ
)
くて
狭
(
せま
)
い。しかし
水
(
みづ
)
丈は始終変つてゐる。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
但
(
ただ
)
し
呉々
(
くれぐれ
)
も妻は己の職業に
慢心
(
まんしん
)
して大切にして
貰
(
もら
)
う夫に
狎
(
な
)
れ、かりにも
威張
(
いば
)
ったり
増長
(
ぞうちょう
)
せぬこと。月並の
戒
(
いましめ
)
のようなれど、
余程
(
よほど
)
の心がけなくてはいわゆる女性の
浅
(
あさ
)
はかより、この
弊
(
へい
)
に
陥
(
おちい
)
り
易
(
やす
)
かるべし。
良人教育十四種
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
二郎
(
じろう
)
は、
寺
(
てら
)
の
前
(
まえ
)
の
小
(
ちい
)
さな
橋
(
はし
)
のわきに
立
(
た
)
って、
浅
(
あさ
)
い
流
(
なが
)
れのきらきらと
日
(
ひ
)
の
光
(
ひかり
)
に
照
(
て
)
らされて、かがやきながら
流
(
なが
)
れているのを、ぼんやりとながめていました。
赤い船のお客
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
所々
(
ところどころ
)
には、水増しの時できた小さな
壺穴
(
つぼあな
)
の
痕
(
あと
)
や、またそれがいくつも
続
(
つづ
)
いた
浅
(
あさ
)
い
溝
(
みぞ
)
、それから
亜炭
(
あたん
)
のかけらだの、
枯
(
か
)
れた
蘆
(
あし
)
きれだのが、一
列
(
れつ
)
にならんでいて
イギリス海岸
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
呆
(
あき
)
れ
果
(
は
)
てゝ
眺
(
なが
)
めて
居
(
ゐ
)
ると、やがて
浅
(
あさ
)
い
処
(
ところ
)
で
腰
(
こし
)
の
辺
(
あたり
)
、
深
(
ふか
)
い
処
(
ところ
)
は
乳
(
ちゝ
)
の
上
(
うへ
)
になる。
最
(
もつと
)
も
激流
(
げきりう
)
矢
(
や
)
を
流
(
なが
)
す。
川
(
かは
)
の七
分目
(
ぶんめ
)
へ
来
(
き
)
た
処
(
ところ
)
に、
大巌
(
おほいは
)
が一つ
水
(
みづ
)
を
堰
(
せ
)
いて
龍虎
(
りうこ
)
を
躍
(
おど
)
らす。
怪力
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
洞窟
(
どうくつ
)
と
言
(
い
)
っても、それはよくよく
浅
(
あさ
)
いもので
明
(
あか
)
るさは
殆
(
ほと
)
んど
戸外
(
そと
)
と
変
(
かわ
)
りなく、そして
其所
(
そこ
)
から
海
(
うみ
)
までの
距離
(
きょり
)
がたった五六
間
(
けん
)
、あたりにはきれいな
砂
(
すな
)
が
敷
(
し
)
きつめられていて
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
ことに
寒
(
さむ
)
い! まだ
麓
(
ふもと
)
のもみじは
浅
(
あさ
)
いが、このへんの
冷気
(
れいき
)
は、身にしみるほどではないか。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
さきのとし玉山翁が
梓行
(
しかう
)
せられし
軍物語
(
いくさものがたり
)
の画本の中に、越後の雪中にたゝかひしといふ
図
(
づ
)
あり。文には
深雪
(
みゆき
)
とありて、しかも十二月の事なるに、ゑがきたる
軍兵
(
ぐんびやう
)
どもが
挙止
(
ふるまひ
)
を見るに雪は
浅
(
あさ
)
く見ゆ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
云
(
い
)
ひも
得
(
え
)
せずひねる
畳
(
たゝみ
)
の
塵
(
ちり
)
よりぞ
山
(
やま
)
ともつもる
思
(
おも
)
ひの
数々
(
かず/\
)
逢
(
あ
)
ひたし
見
(
み
)
たしなど
陽
(
あら
)
はに
云
(
い
)
ひし
昨日
(
きのふ
)
の
心
(
こゝろ
)
は
浅
(
あさ
)
かりける
我
(
わ
)
が
心
(
こゝろ
)
我
(
われ
)
と
咎
(
とが
)
むればお
隣
(
となり
)
とも
云
(
い
)
はず
良様
(
りやうさま
)
とも
云
(
い
)
はず
云
(
い
)
はねばこそくるしけれ
涙
(
なみだ
)
しなくばと
云
(
い
)
ひけんから
衣
(
ごろも
)
胸
(
むね
)
のあたりの
燃
(
も
)
ゆべく
覚
(
おぼ
)
えて
夜
(
よる
)
は
闇桜
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
甲
(
こう
)
の
家
(
いえ
)
の
井戸
(
いど
)
は
深
(
ふか
)
くて、
容易
(
ようい
)
に
水
(
みず
)
の
尽
(
つ
)
きるようなことはありませんでしたけれど、
乙
(
おつ
)
の
家
(
いえ
)
の
井戸
(
いど
)
はわりあいに
浅
(
あさ
)
くて、もう
水
(
みず
)
が
尽
(
つ
)
きるのに
間
(
ま
)
もありませんでした。
神は弱いものを助けた
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
空濠
(
からぼり
)
と
云
(
い
)
ふではない、が、
天守
(
てんしゆ
)
に
向
(
むか
)
つた
大手
(
おほて
)
の
跡
(
あと
)
の、
左右
(
さいう
)
に
連
(
つら
)
なる
石垣
(
いしがき
)
こそまだ
高
(
たか
)
いが、
岸
(
きし
)
が
浅
(
あさ
)
く、
段々
(
だん/\
)
に
埋
(
うも
)
れて、
土堤
(
どて
)
を
掛
(
か
)
けて
道
(
みち
)
を
包
(
つゝ
)
むまで
蘆
(
あし
)
が
森
(
もり
)
をなして
生茂
(
おひしげ
)
る。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
土壌
(
どじょう
)
が
浅
(
あさ
)
くて少し
根
(
ね
)
をのばすとすぐ岩石でしょう。下へ
延
(
の
)
びようとしても出来ないでしょう。
横
(
よこ
)
に広がるだけでしょう。ところが根と
枝
(
えだ
)
は
相関現象
(
そうかんげんしょう
)
で
似
(
に
)
たような形になるんです。
台川
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
「なんという、
人間
(
にんげん
)
は、
浅
(
あさ
)
ましい
心
(
こころ
)
をもっているのでしょうか。
天国
(
てんごく
)
には、こんな
考
(
かんが
)
えをもっているようなものや、
薄情
(
はくじょう
)
なものは
一人
(
ひとり
)
もないのに!」と
思
(
おも
)
いました。
海からきた使い
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
一ツは
好事家
(
かうずか
)
の
随筆
(
ずゐひつ
)
に、
物凄
(
ものすご
)
くも
又
(
また
)
恐
(
おそ
)
ろしく
記
(
しる
)
される。
浅
(
あさ
)
く
案
(
あん
)
ずるに、
此
(
こ
)
の
随筆
(
ずゐひつ
)
から
取
(
と
)
つて
講釈
(
かうしやく
)
に
仕組
(
しく
)
んで
演
(
えん
)
ずるのであらうと
思
(
おも
)
ふが、
書
(
か
)
いた
方
(
はう
)
を
読
(
よ
)
むと、
嘘
(
うそ
)
らしいが
魅
(
み
)
せられて
事実
(
じゞつ
)
に
聞
(
き
)
こえる。
怪力
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ぼくたちの、
泳
(
およ
)
ぎにいく
川
(
かわ
)
は、
村
(
むら
)
の
近
(
ちか
)
くにありました。
水
(
みず
)
が、いつもたくさんで、きれいでした。
浅
(
あさ
)
いところは、そこにうずまる、
白
(
しろ
)
いせとものや、
青
(
あお
)
い
石
(
いし
)
ころまですきとおって
見
(
み
)
えました。
水七景
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「えゝ!
飛込
(
とびこ
)
めい、
水
(
みづ
)
は
浅
(
あさ
)
い。」
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
夏
(
なつ
)
はまだ
浅
(
あさ
)
く、
色
(
いろ
)
淡
(
あわ
)
く
私は姉さん思い出す
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
浅
常用漢字
小4
部首:⽔
9画
“浅”を含む語句
浅草
浅草寺
浅茅生
浅間
浅貝
浅葱
浅黄
浅慮
浅薄
浅猿
浅茅
浅黄色
水浅葱
水浅黄
遠浅
浅見
浅間山
浅香
浅夜
浅黄繻子
...