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うへの
ふりがな文庫
“
上野
(
うへの
)” の例文
上野
(
うへの
)
の
戦争後
(
せんそうご
)
徳川様
(
とくがはさま
)
も
瓦解
(
ぐわかい
)
に
相成
(
あひなり
)
ましたので、
士族
(
しぞく
)
さん
方
(
がた
)
が
皆
(
みな
)
夫々
(
それ/″\
)
御商売
(
ごしやうばい
)
をお始めなすつたが、お
慣
(
な
)
れなさらぬから
旨
(
うま
)
くは
参
(
まゐ
)
りませぬ。
士族の商法
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
厭
(
いと
)
はず
出歩行
(
であるく
)
のみか
娘
(
むすめ
)
お
熊
(
くま
)
にも
衣類
(
いるゐ
)
の流行物
櫛笄
(
くしかうがひ
)
贅澤
(
ぜいたく
)
づくめに
着餝
(
きかざ
)
らせ
上野
(
うへの
)
淺草
(
あさくさ
)
隅田
(
すみだ
)
の
花
(
はな
)
兩國川
(
りやうこくがは
)
の
夕涼
(
ゆふすゞ
)
み或は
芝居
(
しばゐ
)
の
替
(
かは
)
り
目
(
め
)
と上なき
奢
(
おごり
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
ねんねこを
濡
(
ぬ
)
らしてきせて、
火
(
ひ
)
の
雨
(
あめ
)
、
火
(
ひ
)
の
風
(
かぜ
)
の
中
(
なか
)
を
上野
(
うへの
)
へ
遁
(
に
)
がし、あとで
持
(
も
)
ち
出
(
だ
)
した
片手
(
かたて
)
さげの
一荷
(
いつか
)
さへ、
生命
(
いのち
)
の
危
(
あや
)
ふさに
打
(
う
)
つちやつた。
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
道子
(
みちこ
)
はバスの
通
(
とほ
)
るのを
見
(
み
)
て、その
停留場
(
ていりうぢやう
)
まで
歩
(
ある
)
き、
待
(
ま
)
つてゐる
人
(
ひと
)
に
道
(
みち
)
をきいて、こんどは
国府台
(
こふのだい
)
から
京成電車
(
けいせいでんしや
)
で
上野
(
うへの
)
へ
廻
(
まは
)
つてアパートに
帰
(
かへ
)
つた。
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
炬燵
(
こたつ
)
の火もいとよし、酒もあたゝめんばかりなるを。時は今
何時
(
なんどき
)
にか、あれ、空に聞ゆるは
上野
(
うへの
)
の鐘ならん。二ツ三ツ四ツ、
八時
(
はちじ
)
か、
否
(
いな
)
、
九時
(
くじ
)
になりけり。
軒もる月
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
私は昨夕東京を立つとき
伊賀
(
いが
)
の
上野
(
うへの
)
までの乘車券を買つてゐたので、そこで關西線の湊町ゆきの二番が發車するのを待つ間二時間ばかりに輕い朝食を取つたり
伊賀、伊勢路
(旧字旧仮名)
/
近松秋江
(著)
父「
上野
(
うへの
)
と
新橋
(
しんばし
)
との
間
(
あひだ
)
さへ鉄道馬車があつただけなんだから。——鉄道馬車と云ふ度に思ひ出すのは……」
本所両国
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
二人
(
ふたり
)
で、
夜
(
よる
)
上野
(
うへの
)
を
抜
(
ぬ
)
けて
谷中
(
やなか
)
へ
下
(
お
)
りる時だつた。
雨上
(
あめあが
)
りで
谷中
(
やなか
)
の
下
(
した
)
は
道
(
みち
)
が
悪
(
わる
)
かつた。博物館の前から話しつゞけて、あの
橋
(
はし
)
の所迄
来
(
き
)
た時、君は僕の
為
(
ため
)
に泣いて呉れた
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
衆奉じて以て主と爲すべきものなく、或は
散
(
さん
)
じて四方に
之
(
ゆ
)
き、或は
上野
(
うへの
)
に
據
(
よ
)
る。若し公をして
耐忍
(
たいにん
)
の力無く、共に
怒
(
いか
)
つて事を擧げしめば、則ち府下悉く
焦土
(
せうど
)
と爲らん。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
この
際
(
さい
)
調査
(
ちようさ
)
に
向
(
むか
)
つた
農商務技師
(
のうしようむぎし
)
三浦宗次郎氏
(
みうらそうじろうし
)
と
同技手
(
どうぎて
)
西山省吾氏
(
にしやましようごし
)
が
噴火
(
ふんか
)
の
犧牲
(
ぎせい
)
になつた。
少年讀者
(
しようねんどくしや
)
は
東京
(
とうきよう
)
上野
(
うへの
)
の
博物館
(
はくぶつかん
)
に
收
(
をさ
)
めてある
血染
(
ちぞ
)
めの
帽子
(
ぼうし
)
と
上着
(
うはぎ
)
とを
忘
(
わす
)
れないようにされたいものである。
火山の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
上野
(
うへの
)
もやつぱり山だらけ
どんたく:絵入り小唄集
(新字旧仮名)
/
竹久夢二
(著)
万
(
まん
)
ちやんの
方
(
はう
)
は
振分
(
ふりわけ
)
の
荷
(
に
)
を
肩
(
かた
)
に、わらぢ
穿
(
ばき
)
で、
雨
(
あめ
)
のやうな
火
(
ひ
)
の
粉
(
こ
)
の
中
(
なか
)
を
上野
(
うへの
)
をさして
落
(
お
)
ちて
行
(
ゆ
)
くと、
揉返
(
もみかへ
)
す
群集
(
ぐんしふ
)
が
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
さやけき
月
(
つき
)
に
風
(
かぜ
)
のおと
添
(
そ
)
ひて、
虫
(
むし
)
の
音
(
ね
)
たえ/″\に
物
(
もの
)
がなしき
上野
(
うへの
)
へ
入
(
い
)
りてよりまだ一
町
(
てう
)
もやう/\と
思
(
おも
)
ふに、いかにしたるか
車夫
(
しやふ
)
はぴつたりと
轅
(
かぢ
)
を
止
(
と
)
めて
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
お
連
(
つれ
)
なされ
上野
(
うへの
)
成共
(
なりとも
)
隅田
(
すみだ
)
成ともお心任せの方へ至り終日お遊び爲されませ和吉も
今年
(
ことし
)
は十四なれば
貴君
(
あなた
)
のお
供
(
とも
)
には
恰好
(
かくかう
)
と
嬉
(
うれ
)
しき餘り忠義の忠兵衞己れ一
個
(
にん
)
饒舌廻
(
しやべりまは
)
し其座を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
代助はそれから夜の二時頃
広
(
ひろ
)
い
御成
(
おなり
)
街道を
通
(
とほ
)
つて、
深夜
(
しんや
)
の
鉄軌
(
レール
)
が、
暗
(
くら
)
い
中
(
なか
)
を
真直
(
まつすぐ
)
に
渡
(
わた
)
つてゐる
上
(
うへ
)
を、たつた
一人
(
ひとり
)
上野
(
うへの
)
の
森
(
もり
)
迄
来
(
き
)
て、さうして電燈に照らされた
花
(
はな
)
の
中
(
なか
)
に
這入
(
はい
)
つた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
道子
(
みちこ
)
は
上野
(
うへの
)
から
省線電車
(
しやうせんでんしや
)
に
乗
(
の
)
り
松戸
(
まつど
)
の
駅
(
えき
)
で
降
(
お
)
りたが、
寺
(
てら
)
の
名
(
な
)
だけは
思出
(
おもひだ
)
すことができたものゝ、その
場処
(
ばしよ
)
は
全
(
まつた
)
く
忘
(
わす
)
れてゐるので、
駅前
(
えきまへ
)
にゐる
輪
(
りん
)
タクを
呼
(
よ
)
んでそれに
乗
(
の
)
つて
行
(
ゆ
)
くと
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
通
(
とほり
)
がかりに
見
(
み
)
た。
此
(
こ
)
の
山椒
(
さんせう
)
を、
近頃
(
ちかごろ
)
、
同
(
おな
)
じ
此
(
こ
)
の
邊
(
あたり
)
に
住
(
すま
)
はるゝ、
上野
(
うへの
)
の
美術學校出
(
びじゆつがくかうで
)
の
少
(
わか
)
い
人
(
ひと
)
から
手土産
(
てみやげ
)
に
貰
(
もら
)
つた。
松の葉
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
時
(
とき
)
は
今
(
いま
)
何時
(
なんどき
)
にか、あれ、
空
(
そら
)
に
聞
(
きこ
)
ゆるは
上野
(
うへの
)
の
鐘
(
かね
)
ならん、
二
(
ふた
)
つ
三
(
み
)
つ
四
(
よ
)
つ、
八時
(
はちじ
)
か、
否
(
いな
)
、
九時
(
くじ
)
になりけり、さても
遲
(
おそ
)
くおはします
事
(
こと
)
かな、いつも
九時
(
くじ
)
のかねは
膳
(
ぜん
)
の
上
(
うへ
)
にて
聞
(
き
)
き
給
(
たま
)
ふを
軒もる月
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
引出
(
ひきいだ
)
し調べられしに
瀬川
(
せがは
)
が申立し人相并に
疵所等迄
(
きずしよとうまで
)
相違なき故大岡
殿
(
どの
)
曲者に
對
(
むか
)
はれ其方ども
上野
(
うへの
)
中堂の
縁
(
えん
)
の下に
隱住
(
かくれすむ
)
事何故なるや
有體
(
ありてい
)
に申立よと有に兩人共一言の
返答
(
へんたふ
)
も出來
難
(
がた
)
き有樣にて
俯伏
(
うつぶし
)
居
(
ゐ
)
るを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「
其處
(
そこ
)
に
居
(
ゐ
)
る、……
其
(
そ
)
の
百日紅
(
さるすべり
)
の
左
(
ひだり
)
の
枝
(
えだ
)
だ。」
上野
(
うへの
)
の
東照宮
(
とうせうぐう
)
の
石段
(
いしだん
)
から、
不忍
(
しのばず
)
の
池
(
いけ
)
を
遙
(
はるか
)
に、
大學
(
だいがく
)
の
大時計
(
おほどけい
)
の
針
(
はり
)
が
分明
(
ぶんめい
)
に
見
(
み
)
えた
瞳
(
ひとみ
)
である。かゝる
時
(
とき
)
にも
鋭
(
するど
)
かつた。
湯どうふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
實家
(
じつか
)
は
上野
(
うへの
)
の
新坂下
(
しんざかした
)
、
駿河臺
(
するがだい
)
への
路
(
みち
)
なれば
茂
(
しげ
)
れる
森
(
もり
)
の
木
(
こ
)
のした
暗侘
(
やみわび
)
しけれど、
今宵
(
こよひ
)
は
月
(
つき
)
もさやかなり、
廣小路
(
ひろこうぢ
)
へ
出
(
いづ
)
れば
晝
(
ひる
)
も
同樣
(
どうやう
)
、
雇
(
やと
)
ひつけの
車宿
(
くるまやど
)
とて
無
(
な
)
き
家
(
いへ
)
なれば
路
(
みち
)
ゆく
車
(
くるま
)
を
窓
(
まど
)
から
呼
(
よ
)
んで
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
私
(
わたし
)
は
佐渡
(
さど
)
と
云
(
い
)
ふ
所
(
ところ
)
は、
上野
(
うへの
)
から
碓氷
(
うすひ
)
を
越
(
こ
)
えて、
雪
(
ゆき
)
の
柏原
(
かしはばら
)
、
關山
(
せきやま
)
、
直江津
(
なほえつ
)
まはりに
新潟邊
(
にひがたへん
)
から、
佐渡
(
さど
)
は
四十五里
(
しじふごり
)
波
(
なみ
)
の
上
(
うへ
)
、と
見
(
み
)
るか、
聞
(
き
)
きかするものだ、と
浮
(
うつか
)
りして
居
(
ゐ
)
た。
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
むかし
思
(
おも
)
へば
忍
(
しのぶ
)
が
岡
(
おか
)
の
名
(
な
)
も
悲
(
かな
)
しき
上野
(
うへの
)
の
背面
(
うしろ
)
谷中
(
や か
)
のさとに
形
(
かた
)
ばかりの
枝折門
(
しをりもん
)
、
春
(
はる
)
は
立
(
たち
)
どまりて
御覽
(
ごらん
)
ぜよ、
片枝
(
かたえ
)
さし
出
(
だ
)
す
垣
(
かき
)
ごしの
紅梅
(
こうばい
)
の
色
(
いろ
)
ゆかしと
延
(
の
)
びあがれど、
見
(
み
)
ゆるは
萱
(
かや
)
ぶきの
軒端
(
のきば
)
ばかり
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
自動車
(
じどうしや
)
に
相乘
(
あひのり
)
して、
堂々
(
だう/\
)
と、
淺草
(
あさくさ
)
、
上野
(
うへの
)
、
銀座
(
ぎんざ
)
を
飛
(
と
)
ばす、
當今
(
たうこん
)
の
貴婦人
(
きふじん
)
紳士
(
しんし
)
と
雖
(
いへど
)
も、これを
見
(
み
)
たら
一驚
(
いつきやう
)
を
吃
(
きつ
)
するであらう。
誰
(
たれ
)
も
口癖
(
くちぐせ
)
に
言
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
だが、
實
(
じつ
)
に
時代
(
じだい
)
の
推移
(
すゐい
)
である。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
今日
(
けふ
)
ならではの
花盛
(
はなざか
)
りに、
上野
(
うへの
)
をはじめ
墨田川
(
すみだがは
)
へかけて
夫婦
(
ふうふ
)
づれを
樂
(
たの
)
しみ、
隨分
(
ずいぶん
)
とも
有
(
あ
)
る
限
(
かぎ
)
りの
体裁
(
ていさい
)
をつくりて、
取
(
と
)
つて
置
(
お
)
きの一てう
羅
(
ら
)
も
良人
(
おつと
)
は
黒紬
(
くろつむぎ
)
の
紋
(
もん
)
つき
羽織
(
ばをり
)
、
女房
(
にようぼう
)
は
唯
(
たゞ
)
一
筋
(
すぢ
)
の
博多
(
はかた
)
の
帶
(
おび
)
しめて
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
時
(
とき
)
に、
長野泊
(
ながのどま
)
りの
其
(
そ
)
の
翌日
(
よくじつ
)
、
上野
(
うへの
)
へついて、
連
(
つれ
)
とは
本郷
(
ほんがう
)
で
分
(
わか
)
れて、
私
(
わたし
)
は
牛込
(
うしごめ
)
の
先生
(
せんせい
)
の
玄關
(
げんくわん
)
に
歸
(
かへ
)
つた。
其年
(
そのとし
)
父
(
ちゝ
)
をなくした
爲
(
た
)
めに、
多日
(
しばらく
)
、
横寺町
(
よこでらまち
)
の
玄關
(
げんくわん
)
を
離
(
はな
)
れて
居
(
ゐ
)
たのであつた。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
火事
(
かじ
)
の
處
(
ところ
)
もあり
軍
(
いくさ
)
の
處
(
ところ
)
もあり、
僕
(
ぼく
)
は
大變
(
たいへん
)
に
好
(
す
)
きなれば、
姉樣
(
ねえさま
)
も
御覽
(
ごらん
)
にならば
吃度
(
きつと
)
お
好
(
す
)
きならん、
大姉樣
(
おほねえさま
)
は
上野
(
うへの
)
のも
淺草
(
あさくさ
)
のも
方々
(
はう/″\
)
のを
幾度
(
いくど
)
も
見
(
み
)
しに、
中姉樣
(
ちうねえさま
)
を
一度
(
いちど
)
も
連
(
つ
)
れて
行
(
ゆ
)
かぬは
意地
(
いぢ
)
わるでは
無
(
な
)
きか
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
……
其
(
そ
)
の
中
(
なか
)
で、
山高
(
やまかた
)
が
突立
(
つきた
)
ち、
背広
(
せびろ
)
が
肩
(
かた
)
を
張
(
は
)
つたのは、
皆
(
みな
)
同室
(
どうしつ
)
の
客
(
きやく
)
。で、こゝで
園
(
その
)
と
最
(
も
)
う
一人
(
ひとり
)
——
上野
(
うへの
)
を
出
(
で
)
ると
其
(
そ
)
れ
切
(
きり
)
寝
(
ね
)
たまゝの
茶
(
ちや
)
の
外套氏
(
ぐわいたうし
)
ばかりを
残
(
のこ
)
して、
尽
(
こと/″\
)
く
下車
(
げしや
)
したのである。
銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
上野
(
うへの
)
の
汽車
(
きしや
)
最後
(
さいご
)
の
停車場
(
ステエシヨン
)
に
達
(
たつ
)
すれば、
碓氷峠
(
うすひたうげ
)
の
馬車
(
ばしや
)
に
搖
(
ゆ
)
られ、
再
(
ふたゝ
)
び
汽車
(
きしや
)
にて
直江津
(
なほえつ
)
に
達
(
たつ
)
し、
海路
(
かいろ
)
一文字
(
いちもんじ
)
に
伏木
(
ふしき
)
に
至
(
いた
)
れば、
腕車
(
わんしや
)
十
錢
(
せん
)
富山
(
とやま
)
に
赴
(
おもむ
)
き、
四十物町
(
あへものちやう
)
を
通
(
とほ
)
り
拔
(
ぬ
)
けて、
町盡
(
まちはづれ
)
の
杜
(
もり
)
を
潛
(
くゞ
)
らば
蛇くひ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
淺草
(
あさくさ
)
でも、
銀座
(
ぎんざ
)
でも、
上野
(
うへの
)
でも——
人
(
ひと
)
の
往來
(
ゆきき
)
、
店
(
みせ
)
の
構
(
かま
)
へ、
千状萬態
(
せんじやうばんたい
)
、
一卷
(
ひとまき
)
に
道中
(
だうちう
)
の
繪
(
ゑ
)
に
織込
(
おりこ
)
んで——また
内證
(
ないしよう
)
だが——
大福
(
だいふく
)
か、
金鍔
(
きんつば
)
を、
豫
(
かね
)
て
袂
(
たもと
)
に
忍
(
しの
)
ばせたのを、ひよいと
食
(
や
)
る、
其
(
そ
)
の
早業
(
はやわざ
)
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
矢張
(
やつぱ
)
り
当日
(
たうじつ
)
、
志
(
こゝろざ
)
した
奥州路
(
おうしうぢ
)
に
旅
(
たび
)
するのに、一
旦
(
たん
)
引返
(
ひきかへ
)
して、はきものを
替
(
か
)
へて、
洋杖
(
すてつき
)
と、
唯
(
たゞ
)
一つバスケツトを
持
(
も
)
つて
出直
(
でなほ
)
したのであるが、
俥
(
くるま
)
で
行
(
ゆ
)
く
途中
(
とちう
)
も、
袖
(
そで
)
はしめやかで、
上野
(
うへの
)
へ
着
(
つ
)
いた
時
(
とき
)
も
銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
上野
(
うへの
)
を
立
(
た
)
つたのが六
時半
(
じはん
)
である。
銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“上野”の意味
《固有名詞》
こうずけ、かみつけ
うえの
(出典:Wiktionary)
“上野”の解説
上野(うえの)は、東京都台東区の町名。また、上野駅を中心とした副都心。現行行政地名は上野一丁目から上野七丁目。郵便番号は110-0005。
(出典:Wikipedia)
上
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
野
常用漢字
小2
部首:⾥
11画
“上野”で始まる語句
上野国
上野介
上野原
上野先生
上野毛
上野町
上野公園
上野谷中
上野太郎
上野介正純