“上野介”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうずけのすけ88.9%
かうづけのすけ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
上野介こうずけのすけは、無意識に、冷えた茶をふくんだのに気がついた。吐き出したかったが、吐き出すかわりに、ごくりと飲み下して眉根を寄せた。
元禄十三年 (新字新仮名) / 林不忘(著)
上野介こうずけのすけの首なんか、千坂殿だって、いつかはと、覚悟はしている。ただ……上杉家の立場が……ただそれだけだ。討て、はやく、人の来ないうちに
無宿人国記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
延喜年間に盗の為に殺された前安芸守さきのあきのかみ伴光行、飛騨守ひだのかみ藤原辰忠、上野介かうづけのすけ藤原厚載、武蔵守むさしのかみ高向利春などいふものも、けだし維幾が生擒いけどりされたやうな状態であつたらう。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
五年には逮捕をせねばならぬやうになり、其冬十月には盗賊が飛騨守ひだのかみの藤原辰忠ときたゞを殺し、六年には鈴鹿山に群盗あり、十五年には上野介かうづけのすけ藤原厚載も盗に殺され、十七年には朝に菊宴が開かれたが
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)