“百日紅”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
さるすべり84.6%
ひゃくじつこう7.7%
ひやくじつこう7.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
紅梅は花が散ってしまっていて青青した葉をひろげ、百日紅さるすべりは枝々のまたからささくれのようなひょろひょろした若葉を生やしていた。
彼は昔の彼ならず (新字新仮名) / 太宰治(著)
私達が大久保へ入った頃は、到る処に咲いている百日紅さるすべりのかげなぞで、お房と同年位の短い着物を着た、よく一緒に遊んだ娘達にも逢った。
芽生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ゴツゴツした松の木肌の感触を嫌われた先生は、自然の反対現象として、柳、かえで百日紅さるすべりなぞの肌のなめらかな木が好きであった。
解説 趣味を通じての先生 (新字新仮名) / 額田六福(著)
西には養老の山脈、はるかには伊吹山、北には鉄橋を越えて、岐阜の金華山、かすかに御岳。つい水のむこうが四季の里の百日紅さるすべり
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
「それが駄目でした。この百日紅さるすべり油蝉あぶらぜみがいっぱいたかって、朝っから晩までしゃあしゃあ鳴くので気が狂いかけました。」
彼は昔の彼ならず (新字新仮名) / 太宰治(著)
杉の生垣いけがきをめぐると突き当たりの煉塀ねりべいの上に百日紅ひゃくじつこうみどりの空に映じていて、壁はほとんどつたで埋もれている。
河霧 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
その内に彼等の旅籠はたごの庭には、もう百日紅ひゃくじつこうの花が散って、踏石ふみいしに落ちる日の光も次第に弱くなり始めた。
或敵打の話 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
宮の境内もまことに広からず、引抱ひっかかえて押動かせし百日紅ひゃくじつこうも、肩より少し上ぞこずえなる。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
初夏はつなつ夕映ゆうばえの照り輝ける中に門生が誠意をめてささげた百日紅ひゃくじつこう樹下に淋しく立てる墓標は池辺三山の奔放淋漓りんりたる筆蹟にて墨黒々と麗わしく二葉亭四迷之墓とろくせられた。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
石榴ざくろの花と百日紅ひゃくじつこうとは燃えるような強い色彩を午後ひるすぎの炎天にかがやかし、眠むそうな薄色の合歓ねむの花はぼやけたべに刷毛はけをば植込うえごみの蔭なる夕方の微風そよかぜにゆすぶっている。
夏の町 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
向日葵ひまはり向日葵ひまはり百日紅ひやくじつこう昨日きのふ今日けふも、あつさはありかずかぞへて
月令十二態 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
むかひ葉の枝のごとのあかき花百日紅ひやくじつこうのちらら咲き
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
むかひ葉の枝のごとのあかき花百日紅ひやくじつこうのちらら咲き
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
百日紅ひやくじつこう花いち早し眼はやりて向ひの墓地の今朝はすずしさ
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
百日紅ひやくじつこう花いち早し眼はやりて向ひの墓地の今朝はすずしさ
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)