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救
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すく
ふりがな文庫
“
救
(
すく
)” の例文
南洋
(
なんよう
)
のあまり
世界
(
せかい
)
の
人
(
ひと
)
たちには
知
(
し
)
られていない
島
(
しま
)
に
住
(
す
)
んでいる
二人
(
ふたり
)
の
土人
(
どじん
)
が、
難船
(
なんせん
)
から
救
(
すく
)
われて、ある
港
(
みなと
)
に
着
(
つ
)
いたときでありました。
幸福に暮らした二人
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
でもこれがもしほんとうだったとすれば、
花
(
はな
)
のき
村
(
むら
)
の
人々
(
ひとびと
)
がみな
心
(
こころ
)
の
善
(
よ
)
い
人々
(
ひとびと
)
だったので、
地蔵
(
じぞう
)
さんが
盗人
(
ぬすびと
)
から
救
(
すく
)
ってくれたのです。
花のき村と盗人たち
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
内儀
(
かみ
)
さんは
什麽
(
どんな
)
にしても
救
(
すく
)
つて
遣
(
や
)
りたいと
思
(
おも
)
ひ
出
(
だ
)
したら
其處
(
そこ
)
に
障害
(
しやうがい
)
が
起
(
おこ
)
れば
却
(
かへつ
)
てそれを
破
(
やぶ
)
らうと
種々
(
しゆじゆ
)
に
工夫
(
くふう
)
も
凝
(
こら
)
して
見
(
み
)
るのであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
殆
(
ほとん
)
ど
危
(
あやふ
)
かつたその時、私達は自ら
救
(
すく
)
ふために、十
分
(
ぶん
)
にその
力
(
ちから
)
に
疑
(
うたが
)
ひを
殘
(
のこ
)
しながらも、愛とその結婚に
隱
(
かく
)
れ
家
(
が
)
を求めようとしました。
冬を迎へようとして
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
救
(
すく
)
はん爲に
故意
(
わざ
)
と
罪
(
つみ
)
に
陷
(
おちい
)
りしならん何ぞ是を知らずして殺さんや其方は
井筒屋茂兵衞
(
ゐづつやもへゑ
)
が
惣領
(
そうりやう
)
ならんと申されければ
雲源
(
うんげん
)
驚
(
おどろ
)
き感じ今は何を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
吾等
(
われ/\
)
を
此
(
この
)
危難
(
きなん
)
から
救
(
すく
)
ひ
出
(
いだ
)
す
事
(
こと
)
は、
大佐
(
たいさ
)
の
智惠
(
ちゑ
)
でも
迚
(
とて
)
も
及
(
およ
)
ばぬのであらうと、
私
(
わたくし
)
は
深
(
ふか
)
く
心
(
こゝろ
)
に
决
(
けつ
)
したが、
今
(
いま
)
の
塲合
(
ばあひ
)
だから
何
(
なに
)
も
言
(
い
)
はない。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
さうして、もし
此
(
この
)
冒險
(
ばうけん
)
に
成功
(
せいこう
)
すれば、
今
(
いま
)
の
不安
(
ふあん
)
な
不定
(
ふてい
)
な
弱々
(
よわ/\
)
しい
自分
(
じぶん
)
を
救
(
すく
)
ふ
事
(
こと
)
が
出來
(
でき
)
はしまいかと、
果敢
(
はか
)
ない
望
(
のぞみ
)
を
抱
(
いだ
)
いたのである。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
火事
(
かじ
)
の
時
(
とき
)
には
防火樹
(
ぼうかじゆ
)
として
非常
(
ひじよう
)
に
役
(
やく
)
に
立
(
た
)
ち
家
(
いへ
)
も
燒
(
や
)
かずに
濟
(
す
)
み、
時
(
とき
)
には
人
(
ひと
)
の
命
(
いのち
)
すら
救
(
すく
)
はれることがあることも
忘
(
わす
)
れてはなりません。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
いまにもクマに
食
(
く
)
われそうになりながら、そのクマが人間にねらわれていることを教えてやって、
危
(
あぶな
)
いところを
救
(
すく
)
ってやったり
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
有
(
あ
)
るには
有
(
あ
)
るが
預
(
あづ
)
けてある。
勢
(
いきほ
)
ひ
兵
(
へい
)
を
分
(
わか
)
たねば
成
(
な
)
らない。
暮
(
くれ
)
から
人質
(
ひとじち
)
に
入
(
はひ
)
つてゐる
外套
(
ぐわいたう
)
と
羽織
(
はおり
)
を
救
(
すく
)
ひだすのに、
手
(
て
)
もなく
八九枚
(
はつくまい
)
討取
(
うちと
)
られた。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
又
(
また
)
なんじら
我
(
わ
)
が
名
(
な
)
のために
凡
(
すべ
)
ての
人
(
ひと
)
に
憎
(
にく
)
まれん。されど
終
(
おわり
)
まで
耐
(
た
)
え
忍
(
しの
)
ぶものは
救
(
すく
)
わるべし。この
町
(
まち
)
にて、
責
(
せ
)
めらるる
時
(
とき
)
は、かの
町
(
まち
)
に
逃
(
のが
)
れよ。
斜陽
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
この
爲
(
ため
)
に
兩少年
(
りようしようねん
)
は
各自
(
かくじ
)
の
家屋
(
かおく
)
のみならず、
重幸少年
(
しげゆきしようねん
)
の
如
(
ごと
)
きは
隣接
(
りんせつ
)
した
小學校
(
しようがつこう
)
と
二十戸
(
にじゆつこ
)
の
民家
(
みんか
)
とを
危急
(
ききゆう
)
から
救
(
すく
)
ひ
得
(
え
)
たのであつた。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
さきにドノバンがひょうにおそわれたとき、富士男は身をていしてドノバンを救うた、いまドノバンは、みずから
傷
(
きず
)
ついて富士男を
救
(
すく
)
うた。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
「よくは
目的
(
もくてき
)
がわかりませぬが、ことによると、
源氏閣
(
げんじかく
)
に
監禁
(
かんきん
)
しておく女を、
救
(
すく
)
いだしにきた
命
(
いのち
)
知らずであるやも知れませぬ」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
もちろん何かの
張合
(
はりあい
)
で
誰
(
だれ
)
かが
溺
(
おぼ
)
れそうになったとき
間違
(
まちが
)
いなくそれを
救
(
すく
)
えるというくらいのものは一人もありませんでした。
イギリス海岸
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
わたしは目つきで母さんに
救
(
すく
)
いを
求
(
もと
)
めてみた。かの女もご
亭主
(
ていしゅ
)
に気がつかないようにして、いっしょに行けと目くばせした。わたしは
従
(
したが
)
った。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
主人
(
しゅじん
)
のためには
命
(
いのち
)
をすてて主人の
危険
(
きけん
)
を
救
(
すく
)
う犬がよくありますが、しろ公もまたそういう
忠実
(
ちゅうじつ
)
な犬にちがいありません。
あたまでっかち
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
御扶手
(
おんたすけて
)
、
此世
(
このよ
)
を
救
(
すく
)
ひ
給
(
たま
)
うてより、
今年
(
ことし
)
まで
一千二百十二年
(
いつせんにひやくじふにねん
)
になるが、このあたしにはお
拯
(
たすけ
)
が
無
(
な
)
い。
主
(
しゆ
)
を
貫通
(
つきとほ
)
した
血染
(
ちぞめ
)
の
槍
(
やり
)
がこの
身
(
み
)
に
触
(
さは
)
らないのである。
癩病やみの話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
……
去
(
い
)
ね、
相談敵手
(
さうだんあひて
)
にした
其方
(
そち
)
ぢゃが、
其方
(
そち
)
と
予
(
わし
)
とは
今
(
いま
)
からは
心
(
こゝろ
)
は
別々
(
べつ/\
)
。……
御坊
(
ごばう
)
の
許
(
ところ
)
へ
往
(
い
)
て
救
(
すく
)
ひを
乞
(
こ
)
はう。
事
(
こと
)
が
皆
(
みな
)
破
(
やぶ
)
れても、
死
(
し
)
ぬる
力
(
ちから
)
は
此身
(
このみ
)
に
有
(
あ
)
る。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
その上に
為朝
(
ためとも
)
の
悪口
(
わるくち
)
を
有
(
あ
)
ること
無
(
な
)
いことたくさんにならべて、どうか一
日
(
にち
)
も
早
(
はや
)
く
為朝
(
ためとも
)
をつかまえて、
九州
(
きゅうしゅう
)
の
人民
(
じんみん
)
の
難儀
(
なんぎ
)
をお
救
(
すく
)
い
下
(
くだ
)
さいと
申
(
もう
)
し
上
(
あ
)
げました。
鎮西八郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
B それで
其女
(
そのをんな
)
はね。
私
(
わたし
)
の一
身
(
しん
)
を
捧
(
さゝ
)
げる
人
(
ひと
)
はあなたより
外
(
ほか
)
にはないとか
何
(
なん
)
とか
云
(
い
)
つてね。
是非
(
ぜひ
)
この
哀
(
あは
)
れなる
悶
(
もだ
)
えの
子
(
こ
)
を
救
(
すく
)
つて
下
(
くだ
)
さいとか
何
(
なん
)
とか
書
(
か
)
いたものだ。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
權藏
(
ごんざう
)
は
最早
(
もう
)
彼是
(
かれこれ
)
六十です。けれども
日
(
ひ
)
の
出
(
い
)
づる
前
(
まへ
)
に
起
(
お
)
きて
日
(
ひ
)
の
沒
(
ぼつ
)
するまで
働
(
はたら
)
くことは
今
(
いま
)
も
昔
(
むかし
)
も
變
(
かは
)
りません。そして
大島老人
(
おほしまらうじん
)
が
彼
(
かれ
)
を
救
(
すく
)
ふた
時
(
とき
)
、
岩
(
いは
)
の
上
(
うえ
)
に
立
(
た
)
つて
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
押しよせてくる不安に、あたしはもう
堪
(
た
)
えられなくなった。なにか
救
(
すく
)
いの手を
伸
(
の
)
べてくれるものは無いか。
俘囚
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
それならば
財政
(
ざいせい
)
の
整理緊縮
(
せいりきんしゆく
)
をし、
國民
(
こくみん
)
の
消費節約
(
せうひせつやく
)
をして
海外
(
かいぐわい
)
から
買
(
か
)
ふ
物
(
もの
)
を
減
(
へら
)
し、
海外
(
かいぐわい
)
に
支拂
(
しはら
)
ふ
資金
(
しきん
)
の
必要
(
ひつえう
)
を
減
(
へら
)
して
以
(
もつ
)
てこの
難局
(
なんきよく
)
を
救
(
すく
)
ふより
外
(
ほか
)
に
途
(
みち
)
はないのである
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
それでも、お雪ちゃんにしても、久助さんにしても、お
救
(
すく
)
い
米
(
まい
)
を貰いに行く気にはなれないのです。
大菩薩峠:31 勿来の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
そんなふうに、彼はすっかり
甘
(
あま
)
やかされてだめになるところだった。しかし
幸
(
さいわい
)
なことに、彼は
生
(
う
)
まれつき
賢
(
かしこ
)
い
性質
(
せいしつ
)
だったので、ある一人の男のよい
影響
(
えいきょう
)
をうけて
救
(
すく
)
われた。
ジャン・クリストフ
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
眼
(
め
)
が
覚
(
さ
)
めたか?——そう
言葉
(
ことば
)
をかけられた
時
(
とき
)
のうれしさ!
俺
(
わし
)
はてっきり
自分
(
じぶん
)
を
救
(
すく
)
ってくれた
恩人
(
おんじん
)
であろうと
思
(
おも
)
って、お
名前
(
なまえ
)
は? と
訊
(
たず
)
ねると、お
爺
(
じい
)
さんはにっこりして
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
さも
横柄
(
おうへい
)
な言葉付きも、二人を怒らせはしなかった。時にとっての
救
(
すく
)
い
主
(
ぬし
)
、感情を害しては大変であると、数馬も武兵衛も
恭
(
うやうや
)
しく彼の言葉に従った。三人は足早に歩き出した。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
夫
(
そ
)
れ
(三三)
雜亂紛糾
(
ざつらんふんきう
)
を
解
(
と
)
く
者
(
もの
)
は
(三四)
控捲
(
こうけん
)
せず、
鬪
(
たたか
)
ひを
救
(
すく
)
ふ
者
(
もの
)
は
(三五)
搏撠
(
はくげき
)
せず。
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
七つのとしより
實家
(
じつか
)
の
貧
(
ひん
)
を
救
(
すく
)
はれて、
生
(
うま
)
れしまゝなれば
素跣足
(
すはだし
)
の
尻
(
しり
)
きり
半纒
(
ばんてん
)
に
田圃
(
たんぼ
)
へ
辨當
(
べんたう
)
の
持
(
もち
)
はこびなど、
松
(
まつ
)
のひでを
燈火
(
ともしび
)
にかへて
草鞋
(
わらんじ
)
うちながら
馬士歌
(
まごうた
)
でもうたふべかりし
身
(
み
)
を
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
私の今することがたとえ間違っていようとも、なにとぞゆるしてくださいませ。あゝ主人の来世をお
救
(
すく
)
いくださいませ。主人の霊を
地獄
(
じごく
)
より救い出してとこしえの平和を恵みたまえ。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
〔ああ、ヱヴェレストはまだ
遠
(
とほ
)
いらしい。〕ペンペは
悲
(
かな
)
しい
聲
(
こえ
)
をあげて
泣
(
な
)
きだしたが、
自分
(
じぶん
)
の
聲
(
こえ
)
を
聴
(
き
)
いて
救
(
すく
)
ひに
来
(
く
)
るものも
無
(
な
)
いのかとおもふと、
腹
(
はら
)
が
立
(
た
)
つて、
頭
(
あたま
)
の
中
(
なか
)
が
茫
(
ぼう
)
ッとして
来
(
き
)
た。
火を喰つた鴉
(新字旧仮名)
/
逸見猶吉
(著)
彼等は、今まで軽蔑し切っていた宵越しの銭をためる連中と
一所
(
いっしょ
)
に、往来に並んでお
救
(
すく
)
い
米
(
まい
)
を貰わなければならなかった。焼けたトタンを以って乞食小屋を作らなければならなかった。
街頭から見た新東京の裏面
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
ものぐるひは
哀
(
かな
)
しきかなとおもふときさびしきこころ君にこそ寄れ
救
(
すく
)
ひたまはな
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
……まあ、お聞き、お前えらい考え違いしてるで。お前みたいな意味でどんなに愛情
捧
(
ささ
)
げたかってちょっとも難儀
救
(
すく
)
てやることになれへんで。僕はお前のことばっかり心配してるのやあれへんで。
卍
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
勝っていた味方に軽傷を与えて、敵の危急を完全に
救
(
すく
)
ってしまった。
凡人伝
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
しかし、
私
(
わたし
)
は、この
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
の
情
(
なさ
)
けある
人
(
ひと
)
さまの
救
(
すく
)
いにすがらなければ、この
身
(
み
)
でどうして
暮
(
く
)
らしてゆくことができましょう……。
ある冬の晩のこと
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
轉ばうと思つたのはほんの些細なことで、それが、自分をそれ程の大事から
救
(
すく
)
つてくれようとは思ひ設けなかつた。さう金太郎は
考
(
かんが
)
へた。
坂道
(旧字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
實
(
じつ
)
に
非常
(
ひじやう
)
の
手段
(
しゆだん
)
ではあるが、
※日
(
くわじつ
)
、
自動鐵車
(
じどうてつしや
)
が
砂
(
すな
)
すべりの
谷
(
たに
)
に
陷落
(
かんらく
)
した
時
(
とき
)
、
君等
(
きみら
)
を
救
(
すく
)
はんが
爲
(
ため
)
に
製作
(
せいさく
)
した
大輕氣球
(
だいけいきゝゆう
)
が、
今
(
いま
)
も
猶
(
な
)
ほ
殘
(
のこ
)
つて
居
(
を
)
る。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
加
(
くはへ
)
候由私しは數年の出入
屋敷
(
やしき
)
の事故先一旦の
難儀
(
なんぎ
)
を
救
(
すく
)
ふ心に候へども
斯
(
かく
)
御尋ねの上は
包
(
つゝ
)
まず申上るにより御役人樣方の
御慈悲
(
おじひ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
おまけにあの瀬の処では、早くにも
溺
(
おぼ
)
れた人もあり、下流の救助区域でさえ、今年になってから二人も
救
(
すく
)
ったというのです。
イギリス海岸
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
救
(
すく
)
ふには、
天守
(
てんしゆ
)
の
主人
(
あるじ
)
が
満足
(
まんぞく
)
する、
自分
(
じぶん
)
の
身代
(
みがは
)
りに
成
(
な
)
るほどな、
木彫
(
きぼり
)
の
像
(
ざう
)
を、
夫
(
をつと
)
の
手
(
て
)
で
刻
(
きざ
)
んで
償
(
つくな
)
ふ
事
(
こと
)
で。
其
(
そ
)
の
他
(
ほか
)
に
助
(
たす
)
かる
術
(
すべ
)
はない……とあつた。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
救
(
すく
)
ってやれると、きみは思っていたんだね。だけど、きみの思うように、うまくいかなくって、ほんとうにざんねんだよ。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
『だんだんよくなるよ。
三月
(
みつき
)
まえも医者がまたさじを投げた。だが母親がまた
救
(
すく
)
った。いや、あれはふしぎな母親だよ。ミリガン
夫人
(
ふじん
)
という女は』
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
もしこの
家扶
(
かふ
)
が
下座敷
(
したざしき
)
にゐたまゝであつたならば
無論
(
むろん
)
壓死
(
あつし
)
したであらうが、
主人
(
しゆじん
)
思
(
おも
)
ひの
徳行
(
とくこう
)
のために
主人夫妻
(
しゆじんふうふ
)
と
共
(
とも
)
に
無難
(
ぶなん
)
に
救
(
すく
)
ひ
出
(
だ
)
されたのであつた。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
「今のうち
沢山
(
たんと
)
勉強して
貰
(
もら
)
つて置いて、
今
(
いま
)
に
此方
(
こつち
)
が貧乏したら、
救
(
すく
)
つて
貰
(
もら
)
ふ方が
好
(
い
)
いぢやないか」と云つた。梅子は
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
勘次
(
かんじ
)
の
冴
(
さ
)
えた
目
(
め
)
が
隙間
(
すきま
)
から
射
(
さ
)
す
白
(
しろ
)
い
雪
(
ゆき
)
の
光
(
ひかり
)
に
欺
(
あざむ
)
かれておつぎを
水汲
(
みづく
)
みに
出
(
だ
)
した。さうして
卯平
(
うへい
)
は
救
(
すく
)
はれたのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「なんの
手段
(
しゅだん
)
をめぐらす時間もない。ただ、
群集
(
ぐんしゅう
)
のなかにまぎれて、せつなに、
矢来
(
やらい
)
のなかへ
斬
(
き
)
りこみ、
若君
(
わかぎみ
)
をはじめふたりの
盟友
(
めいゆう
)
を
救
(
すく
)
いだすばかり」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
あなたのような
尊
(
とうと
)
いお
上人
(
しょうにん
)
さまにお
目
(
め
)
にかかったのは、わたしのしあわせでした。どうかあなたのあらたかな
法力
(
ほうりき
)
で、わたしをお
救
(
すく
)
いなすって
下
(
くだ
)
さいませんか。
殺生石
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
と
姫
(
ひめ
)
を
救
(
すく
)
ひ
出
(
いだ
)
さんため、
只
(
たゞ
)
一人
(
ひとり
)
にて
參
(
まゐ
)
りしは、
窃
(
ひそか
)
に
庵室
(
いほり
)
にかくまひおき、
後日
(
ごじつ
)
機
(
をり
)
を
見
(
み
)
て、ロミオへ
送
(
おく
)
り
屆
(
とゞ
)
けん
存念
(
ぞんねん
)
、
然
(
しか
)
るに
參
(
まゐ
)
り
見
(
み
)
れば、
姫
(
ひめ
)
の
目覺
(
めざ
)
むる
少
(
すこ
)
しき
前方
(
まへかた
)
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
救
常用漢字
小5
部首:⽁
11画
“救”を含む語句
救助
救世主
救世
救恤
救主
救護
救拯
相救
救援
御救
救出
救難信号
救済
救世観音
救抜
救小屋
救米
匡救
救荒本草
救世軍
...