“救抜”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きうばつ66.7%
きゅうばつ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それよりか人間は生を肯定して、己を世界の過程にゆだねて、甘んじて苦を受けて、世界の救抜きうばつを待つが好いと云ふのである。
妄想 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
して見ると牛商人の救抜きうばつが、一面堕落を伴つてゐるやうに、悪魔の失敗も、一面成功を伴つてゐはしないだらうか。悪魔は、ころんでも、ただは起きない。
煙草と悪魔 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
但し罰をうければこそ、あがないもあると云う次第ゆえ、やがて御主の救抜きゅうばつを蒙るのも、それがしひとりにきわまりました。
さまよえる猶太人 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)