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少
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すくな
ふりがな文庫
“
少
(
すくな
)” の例文
離婚をして双方幸福の生涯に入った人も
少
(
すくな
)
くないと存じます。そういう場合には社会はその人たちの離婚を賀しても
宜
(
よろ
)
しいでしょう。
離婚について
(新字新仮名)
/
与謝野晶子
(著)
卯平
(
うへい
)
は
何時
(
いつ
)
の
間
(
ま
)
に
誰
(
たれ
)
がさうしたのか
筵
(
むしろ
)
の
上
(
うへ
)
に
横
(
よこ
)
たへられてあつた。
彼
(
かれ
)
は
少
(
すくな
)
い
白髮
(
しらが
)
を
薙
(
な
)
ぎ
拂
(
はら
)
つて
燒
(
や
)
いた
火傷
(
やけど
)
のあたりを
手
(
て
)
で
掩
(
お
)
うて
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
奔放
(
ほんぽう
)
は廃徳な心状を以てなす芸術に於て自己を完成しても——
少
(
すくな
)
くともその当人はそう自信して居る場合、それは自己完成と云え様か。
大いなるもの
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
下町
(
したまち
)
の
方
(
はう
)
は
知
(
し
)
らない。
江戸
(
えど
)
のむかしよりして、これを
東京
(
とうきやう
)
の
晝
(
ひる
)
の
時鳥
(
ほとゝぎす
)
ともいひたい、その
苗賣
(
なへうり
)
の
聲
(
こゑ
)
は、
近頃
(
ちかごろ
)
聞
(
き
)
くことが
少
(
すくな
)
くなつた。
木菟俗見
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
貝層
(
かひそう
)
は
極
(
きは
)
めて
淺
(
あさ
)
いが、
其下
(
そのした
)
に
燒土
(
やけつち
)
の
層
(
そう
)
が
有
(
あ
)
つて、
其中
(
そのなか
)
に
少
(
すくな
)
からず
破片
(
はへん
)
がある。
幻翁
(
げんおう
)
の
言
(
げん
)
に
由
(
よ
)
ると、
香爐形
(
こうろがた
)
の
出
(
で
)
た
層
(
さう
)
と
同一
(
どういつ
)
だといふ。
探検実記 地中の秘密:04 馬籠と根方
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
▼ もっと見る
西遊記
(
さいゆうき
)
に似て、
而
(
しか
)
も其の
誇誕
(
こたん
)
は少しく
遜
(
ゆず
)
り、水滸伝に近くして、而も
其
(
そ
)
の豪快は及ばず、三国志の
如
(
ごと
)
くして、而も其の殺伐はやゝ
少
(
すくな
)
し。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
さうして
此後
(
このご
)
も
大凡
(
おほよ
)
そこんな
状勢
(
じやうせい
)
で
進
(
すゝ
)
むからして
從
(
したがつ
)
て
少
(
すくな
)
くも
是迄
(
これまで
)
彌
(
いや
)
が
上
(
うへ
)
に
殖
(
ふ
)
えて
來
(
き
)
た
國債
(
こくさい
)
の
總額
(
そうがく
)
を
殖
(
ふや
)
さずに
濟
(
す
)
まし
得
(
う
)
る
次第
(
しだい
)
である。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
しかし、多く言わず
少
(
すくな
)
く言う文芸である。少く言いて多くの意を運ぶ文芸である。叙写は
尠
(
すくな
)
くって多くの感銘を人に与える文芸である。
俳句への道
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
来
(
きた
)
る七月十四日、ジロ楽園カーニバル
祭
(
さい
)
の当夜、殺人遊戯の大団円が来るのだ。その夜残り
少
(
すくな
)
のメンバー達は、みなごろしになる。
地獄風景
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
巴里
(
パリイ
)
の小包は一日平均七千個だと云ふから、
之
(
これ
)
を
若
(
も
)
し郵便局で配達するとすれば係員の多くを要し事務の繁雑な割に利する所は
少
(
すくな
)
いが
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
この
説
(
せつ
)
を
敷衍
(
ふえん
)
して
日本美術史
(
にほんびじゆつし
)
の
劈頭
(
へきとう
)
にこれを
高唱
(
かうしやう
)
したものであるが
今日
(
こんにち
)
においても、なほこの
説
(
せつ
)
を
信
(
しん
)
ずる
人
(
ひと
)
が
少
(
すくな
)
くないかと
思
(
おも
)
ふ。
日本建築の発達と地震
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
道に迷って
踏込
(
ふみこ
)
んだ者が、殺生谷の泥深い底無し沼へはまりこんで、惨めな死を遂げる事も
少
(
すくな
)
くはない、——村の人たちは是を
殺生谷の鬼火
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
少
(
すくな
)
くとも、美奈子の態度は一日
毎
(
ごと
)
に丹波丹六に近づき、父親の社長皆川敬吉も、二人の接近するのを奨励するように見えました。
奇談クラブ〔戦後版〕:11 運命の釦
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
第一、麓という語いかがや、「心あてに見し」ところは
少
(
すくな
)
くも
半腹
(
はんぷく
)
くらいの高さなるべきを、それを麓というべきや疑わしく候。
歌よみに与ふる書
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
敢て此山
許
(
ばか
)
りではない、行く先々の名称不明の地点に対しても、便宜の為に縁のありそうな名前を勝手に付けたものが
少
(
すくな
)
くない。
黒部川奥の山旅
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
それらの
器物
(
きぶつ
)
は
今日
(
こんにち
)
ではたいてい
土
(
つち
)
に
埋
(
うづ
)
もれて
見
(
み
)
えなくなつたり、
壞
(
こは
)
れてなくなつてしまつて、
遺
(
のこ
)
つてゐるものは
甚
(
はなは
)
だ
少
(
すくな
)
いのであります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
兎
(
と
)
も
角
(
かく
)
こんな
具合
(
ぐあい
)
で、
敦子
(
あつこ
)
さまは
人妻
(
ひとづま
)
となり、やがて
一人
(
ひとり
)
の
男
(
おとこ
)
の
児
(
こ
)
が
生
(
うま
)
れて、
少
(
すくな
)
くとも
表面
(
うわべ
)
には
大
(
たい
)
そう
幸福
(
こうふく
)
らしい
生活
(
せいかつ
)
を
送
(
おく
)
っていました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
世の中には
怪物
(
ばけもの
)
が沢山居る、学問が進んで
怪物
(
ばけもの
)
の数が
少
(
すくな
)
くなったと云うがそれはいい加減なことで
却
(
かえ
)
って
殖
(
ふ
)
えたかも知れない
大きな怪物
(新字新仮名)
/
平井金三
(著)
玄関番
(
げんくわんばん
)
の
書生
(
しよせい
)
に
不作法
(
ぶさはふ
)
な
取扱
(
とりあつかひ
)
を
受
(
う
)
けると、
其処
(
そこ
)
の
主人迄
(
しゆじんまで
)
がいやになる。
著米
(
ちやくべい
)
早々
(
さう/\
)
の
此
(
こ
)
の
始末
(
しまつ
)
は、
少
(
すくな
)
からず
僕等
(
ぼくら
)
に
不快
(
ふくわい
)
を
与
(
あた
)
へた。(四月三日)
検疫と荷物検査
(新字旧仮名)
/
杉村楚人冠
(著)
著者
自
(
みず
)
から書中に記す如き大苦難に会わずとするも、
少
(
すくな
)
くもこれに似たる苦難に逢いてその実験の上にこの書を著したものと見ねばならぬ。
ヨブ記講演
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
既
(
すで
)
に衣服とするに足る織り物有り、土偶又織り物の痕を有す、余は
少
(
すくな
)
くともコロボツクルの衣服の或る物は織り物を以て
作
(
つく
)
りたりと
確信
(
かくしん
)
す。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
こうして急流は変じて
深潭
(
しんたん
)
となり、山峡の湖水となり、岩はその根を没して
重畳
(
ちょうじょう
)
奇峭
(
きしょう
)
の
趣
(
おもむき
)
を
少
(
すくな
)
からず減じてしまったと聞いた。
木曾川
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
かゝる誤りは
萬朝報
(
よろづてうはう
)
に最も
少
(
すくな
)
かつたのだが、
先頃
(
さきごろ
)
も
外
(
ほか
)
ならぬ言論欄に
辻待
(
つぢまち
)
の
車夫
(
しやふ
)
一切
(
いつせつ
)
を
朧朧
(
もうろう
)
と
称
(
せう
)
するなど、
大分
(
だいぶ
)
耳目
(
じもく
)
に遠いのが
現
(
あら
)
はれて来た。
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
凍る身体に
鞭
(
むち
)
打ちつつ、人にも知られず
酬
(
むく
)
いられることも
少
(
すくな
)
いこういう仕事に黙々と従事するのもまた男子の本懐であろう。
満洲通信
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
切
(
き
)
る
夜風
(
よかぜ
)
に
破
(
やぶ
)
れ
屏風
(
びやうぶ
)
の
内
(
うち
)
心配
(
しんぱい
)
になりて
絞
(
しぼ
)
つて
歸
(
かへ
)
るから
車財布
(
ぐるまざいふ
)
のものゝ
少
(
すくな
)
き
程
(
ほど
)
苦勞
(
くらう
)
のたかの
多
(
おほ
)
くなりてまたぐ
我家
(
わがや
)
の
閾
(
しきゐ
)
の
高
(
たか
)
さ
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
勿論
(
もちろん
)
、
個個
(
ここ
)
に
遊
(
あそ
)
び
樂
(
たの
)
しんでゐた
人達
(
ひとたち
)
は
外
(
ほか
)
にもあつたらうが、
少
(
すくな
)
くとも
麻雀戲
(
マアジヤンぎ
)
の
名
(
な
)
を
世間的
(
せけんてき
)
に
知
(
し
)
らせたのはどうもあすこだつたやうに
思
(
おも
)
はれる。
麻雀を語る
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
僕等
(
ぼくら
)
はもう
廣小路
(
ひろこうぢ
)
の「
常盤
(
ときわ
)
」にあの
椀
(
わん
)
になみなみと
盛
(
も
)
つた「おきな」を
味
(
あぢは
)
ふことは
出來
(
でき
)
ない。これは
僕等
(
ぼくら
)
下戸仲間
(
げこなかま
)
の
爲
(
ため
)
には
少
(
すくな
)
からぬ
損失
(
そんしつ
)
である。
しるこ
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
してみるとこの一種のソナータ的とも言うべき構成は、チェーホフの愛用した形式のうちの
少
(
すくな
)
くとも一つをなすものと
看做
(
みな
)
してよいであろうか。
チェーホフの短篇に就いて
(新字新仮名)
/
神西清
(著)
かういふ
種類
(
しゆるい
)
の
建物
(
たてもの
)
は
設計
(
せつけい
)
施工
(
しこう
)
によつて
地震
(
ぢしん
)
に
傷
(
いた
)
められる
模樣
(
もよう
)
が
變
(
かは
)
るけれども、
多
(
おほ
)
くの
場合
(
ばあひ
)
、
地上階
(
ちじようかい
)
は
比較的
(
ひかくてき
)
丈夫
(
じようぶ
)
に
出來
(
でき
)
てゐるため
被害
(
ひがい
)
が
少
(
すくな
)
い
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
此
(
この
)
温泉
(
をんせん
)
が
果
(
はた
)
して
物質的
(
ぶつしつてき
)
に
僕
(
ぼく
)
の
健康
(
けんかう
)
に
效能
(
かうのう
)
があるか
無
(
な
)
いか、そんな
事
(
こと
)
は
解
(
わか
)
らないが
何
(
なに
)
しろ
温泉
(
をんせん
)
は
惡
(
わる
)
くない。
少
(
すくな
)
くとも
此處
(
こゝ
)
の、
此家
(
このや
)
の
温泉
(
をんせん
)
は
惡
(
わる
)
くない。
都の友へ、B生より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
現代ではすべての文筆家が多かれ
少
(
すくな
)
かれ何らかの条件
乃至
(
ないし
)
は制限を加えられて書くことを要求されるのである。
或
(
あ
)
る作家はこういう註文をうける。
童話における物語性の喪失
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
住吉
(
すみよし
)
を
移奉
(
うつしまつ
)
る
佃島
(
つくだじま
)
も岸の姫松の
少
(
すくな
)
きに
反橋
(
そりばし
)
のたゆみをかしからず
宰府
(
さいふ
)
は
崇
(
あが
)
め
奉
(
たてまつ
)
る名のみにして
染川
(
そめかわ
)
の色に
合羽
(
かっぱ
)
ほしわたし
思河
(
おもいかわ
)
のよるべに
芥
(
あくた
)
を
埋
(
うず
)
む。
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
弘化二年から嘉水元年までの間、抽斎が四十一歳から四十四歳までの間には、渋江氏の家庭に特筆すべき事が
少
(
すくな
)
かった。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
「心の奥底に、全く自分の意力の及ばない別な構造の深い/\井戸のようなものがあって、それが
俄
(
にわ
)
かに
蓋
(
ふた
)
を
開
(
あ
)
けた」など、作者の説明が
少
(
すくな
)
くない。
武州公秘話:02 跋
(新字新仮名)
/
正宗白鳥
(著)
殊に此地は水清く、南に平原ありて
沙地
(
すなち
)
なり。北には
緑葉
(
りょくよう
)
の密に針葉樹多く、其奥に高山ありて、為めに小虫は
少
(
すくな
)
し。
関牧塲創業記事
(新字新仮名)
/
関寛
(著)
「心の奥底に、全く自分の意力の及ばない別な構造の深い/\井戸のようなものがあって、それが
俄
(
にわ
)
かに
蓋
(
ふた
)
を
開
(
あ
)
けた」など、作者の説明が
少
(
すくな
)
くない。
武州公秘話:01 武州公秘話
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
哲学者は言葉
少
(
すくな
)
に、友達と向き合つた儘、幾皿かの料理を平げてしまふと、
先刻
(
さつき
)
卓子
(
テーブル
)
に置いた儘の金貨を取上げて、又
懐中
(
ふところ
)
にしまひ込んでしまつた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
何しろ
腕
(
うで
)
一
杯
(
ぱい
)
のところを見せて、
少
(
すくな
)
くとも日本の
洋畫界
(
やうぐわかい
)
に一
生面
(
せいめん
)
を
開
(
ひら
)
かうといふ
野心
(
やしん
)
であツたから、其の用意、其の
苦心
(
くしん
)
、實に
慘
(
さん
)
憺たるものであツた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
くはしくいふと
森林
(
しんりん
)
の
中
(
なか
)
は
比較的
(
ひかくてき
)
濕氣
(
しつき
)
が
多
(
おほ
)
く、
温度
(
おんど
)
も
低
(
ひく
)
く、
木
(
き
)
が
茂
(
しげ
)
つてゐますから、
水分
(
すいぶん
)
の
蒸發
(
じようはつ
)
することも
少
(
すくな
)
い。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
その活事実を捉え
来
(
きた
)
りて直ちに学問の材料と為したるが如き、時勢の
然
(
しか
)
らしむる所とはいえ、その活ける精神を人に鼓吹したるもの、豈に
少
(
すくな
)
しとせんや。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
『
此
(
こ
)
の
近所
(
きんじよ
)
に
大
(
おほ
)
きな
芥子菜
(
からしな
)
鑛山
(
くわうざん
)
がある。それで、
其
(
そ
)
れの
徳義
(
とくぎ
)
は——「
私
(
わたし
)
のが
多
(
おほ
)
ければ
多
(
おほ
)
いだけお
前
(
まへ
)
のが
少
(
すくな
)
い」』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
全體
(
ぜんたい
)
から
云
(
い
)
つて、
少
(
すくな
)
くとも
從來
(
じゆうらい
)
の四
分
(
ぶん
)
の一の
手數
(
てかず
)
がなくなる
點
(
てん
)
から
見
(
み
)
ても、
前途
(
ぜんと
)
は
非常
(
ひじやう
)
に
有望
(
いうばう
)
な
事業
(
じげふ
)
であると、
小六
(
ころく
)
は
又
(
また
)
安之助
(
やすのすけ
)
の
話
(
はな
)
した
通
(
とほ
)
りを
繰
(
く
)
り
返
(
かへ
)
した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
しかし南部椀と呼ばれるものの系統は、細々ながらも雑器のうちに伝っております。
二戸
(
にのへ
)
郡の荒沢から荒屋新町にかけて
漆
(
うるし
)
の業に従うものが
少
(
すくな
)
くありません。
手仕事の日本
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
之
(
これ
)
よりは
我
(
わが
)
大日本帝國
(
だいにつぽんていこく
)
の
領地
(
りようち
)
である
事
(
こと
)
を
表示
(
ひやうし
)
する
爲
(
ため
)
に、
幾本
(
いくほん
)
の
日章旗
(
につしようき
)
を
海岸
(
かいがん
)
に
飜
(
ひるがへ
)
して
置
(
お
)
いても、
一朝
(
いつてう
)
此處
(
こゝ
)
を
立去
(
たちさ
)
つた
後
(
あと
)
の
事
(
こと
)
は、
少
(
すくな
)
からず
氣遣
(
きづか
)
はれるのである。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
俺が百万円を積んだところで、昔の宮は
獲
(
え
)
られんのだ! 思へば
貨
(
かね
)
もつまらん。
少
(
すくな
)
いながらも今の
貨
(
かね
)
が熱海へ追つて行つた時の
鞄
(
かばん
)
の中に在つたなら……ええ‼
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
牛豚肉は
滅多
(
めった
)
に食わず、川魚は
少
(
すくな
)
し、
稀
(
まれ
)
に
鼬
(
いたち
)
に吸われた
鶏
(
とり
)
でも食えば
骨
(
ほね
)
までたゝいて食い、土の物の外は大抵
塩鮭
(
しおざけ
)
、めざし、棒鱈にのみ海の恩恵を知る農家も
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
私
(
わたくし
)
の
考
(
かんがへ
)
では
是
(
これ
)
が
抑
(
そも/\
)
生活
(
せいくわつ
)
と
名
(
な
)
づくべきものだらうと。
又
(
また
)
有機體
(
いうきたい
)
が
下等
(
かとう
)
に
成
(
な
)
れば
成
(
な
)
る
丈
(
だ
)
け、より
少
(
すくな
)
く
物
(
もの
)
を
感
(
かん
)
ずるので
有
(
あ
)
らうと、
其故
(
それゆゑ
)
により
弱
(
よわ
)
く
刺戟
(
しげき
)
に
答
(
こた
)
へるのである。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
依頼心
(
いらいしん
)
が
多
(
おほ
)
くて、
憤發心
(
ふんぱつしん
)
が
少
(
すくな
)
くて、
秩序
(
ちつぢよ
)
とか
整理
(
せいり
)
とかいふ
觀念
(
くわんねん
)
が
乏
(
とぼ
)
しくて、どうして
此
(
こ
)
の
複雜
(
ふくざつ
)
な
社會
(
しやくわい
)
に
立
(
た
)
つて
家
(
いへ
)
を
治
(
をさ
)
めて
行
(
ゆ
)
くことが
出來
(
でき
)
やうかと
思
(
おも
)
ふ
位
(
くらゐ
)
であります。
女教邇言
(旧字旧仮名)
/
津田梅子
(著)
鹿
(
しか
)
が
少
(
すくな
)
くても五六
疋
(
ぴき
)
、
湿
(
しめ
)
つぽいはなづらをずうつと
延
(
の
)
ばして、しづかに
歩
(
ある
)
いてゐるらしいのでした。
鹿踊りのはじまり
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
畠はその三倍もあって
大凡
(
おおよそ
)
一万坪の広い地面だけあるが、自分の代となってからは家族も
少
(
すくな
)
し、手も届きかねて、荒れたままに成っているところも有る、とのことだ。
千曲川のスケッチ
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
少
常用漢字
小2
部首:⼩
4画
“少”を含む語句
少女
些少
少許
少時
幼少
少年
多少
年少
僅少
少々
少輔
今少
兵部少輔
少量
少婦
残少
少壮
少年時代
最少
少尉
...