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使
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つかひ
ふりがな文庫
“
使
(
つかひ
)” の例文
取出し見れば
最早
(
もはや
)
顏
(
かほ
)
に
劔難
(
けんなん
)
の
相
(
さう
)
顯
(
あらは
)
れたれば然ば明日は病氣と
僞
(
いつは
)
り供を除き
捕手
(
とりて
)
の向はぬ内に
切腹
(
せつぷく
)
すべしと
覺悟
(
かくご
)
を極め大膳の
許
(
もと
)
へ
使
(
つかひ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
『寐たなら起して聞け。今日おかあ樣からお
使
(
つかひ
)
を頼まれてゐるだらう。その品物を直ぐ持つて來いと言へ。あいつは近頃
横着
(
わうちやく
)
になつた。』
反古
(旧字旧仮名)
/
小山内薫
(著)
其
(
そ
)
の
日
(
ひ
)
の
夜中
(
よなか
)
に
彼等
(
かれら
)
は
立
(
た
)
つた。
勘次
(
かんじ
)
は
自分
(
じぶん
)
も
急
(
いそ
)
ぐし
使
(
つかひ
)
を
疲
(
つか
)
れた
足
(
あし
)
で
歩
(
ある
)
かせることも
出來
(
でき
)
ないので
霞
(
かすみ
)
ヶ
浦
(
うら
)
を
汽船
(
きせん
)
で
土浦
(
つちうら
)
の
町
(
まち
)
へ
出
(
で
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
或
(
ある
)
日
猟人
(
かりうど
)
の生れた遠い町からはる/″\
使
(
つかひ
)
が来ました。猟人のお父さまが病気で死にかゝつてゐるといふ知らせです。猟人はびつくりして
星の女
(新字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
「売らずに置けと云つて置いたからね、二三日
中
(
うち
)
にとつて来なさい。もし出かける
暇
(
ひま
)
がなけりや、
使
(
つかひ
)
でも
何
(
なん
)
でもやりなさい。」
野人生計事
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
しかし、
今
(
いま
)
からもう
病家
(
びやうか
)
廻
(
まは
)
りでもあるまいし、
自宅
(
じたく
)
へ
方々
(
はう/″\
)
から、
火
(
ひ
)
のつくやうに
迎
(
むか
)
への
使
(
つかひ
)
の
來
(
き
)
たことを
想像
(
さうざう
)
して、
腰
(
こし
)
をもぢ/\さしてゐた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
げに彼はクリストの
使
(
つかひ
)
またその弟子なることを示せり、かれに現はれし最初の愛はクリストの與へ給ひし第一の
訓
(
さとし
)
に向ひたればなり 七三—七五
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
(やあ、
御坊様
(
ごばうさま
)
、)といはれたから、
時
(
とき
)
が
時
(
とき
)
なり、
心
(
こゝろ
)
も
心
(
こゝろ
)
、
後暗
(
うしろぐら
)
いので
喫驚
(
びつくり
)
して
見
(
み
)
ると、
閻王
(
えんわう
)
の
使
(
つかひ
)
ではない、これが
親仁
(
おやぢ
)
。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
江戸に下り余が家の(京橋南街第一衖)
対
(
むか
)
ひの
裏屋
(
うらや
)
に住しに、
一日
(
あるひ
)
事の
序
(
ついで
)
によりて余が家に来りしより常に
出入
(
でいり
)
して
家僕
(
かぼく
)
のやうに
使
(
つかひ
)
などさせけるに
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
呉王
(
ごわう
)
、
臺上
(
だいじやう
)
より
觀
(
み
)
、((孫子ガ))
且
(
まさ
)
に
愛姫
(
あいき
)
を
斬
(
き
)
らんとするを
見
(
み
)
、
大
(
おほい
)
に
駭
(
おどろ
)
き、
趣
(
すみや
)
かに
使
(
つかひ
)
をして
令
(
れい
)
を
下
(
くだ
)
さしめて
曰
(
いは
)
く
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
村の人たちは、お婆さんを天の
使
(
つかひ
)
だといつてた者も、魔法使だといつてた者も、みな驚いて、かけつけてきました。
エミリアンの旅
(新字旧仮名)
/
豊島与志雄
(著)
雨
(
あめ
)
の
晴間
(
はれま
)
には
門野
(
かどの
)
を連れて散歩を一二度した。然し
宅
(
うち
)
からは
使
(
つかひ
)
も
手紙
(
てがみ
)
も
来
(
こ
)
なかつた。代助は
絶壁
(
ぜつぺき
)
の途中で休息する時間の長過ぎるのに
安
(
やす
)
からずなつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
子
(
こ
)
をおもふ
此
(
こ
)
の
尊
(
たふと
)
い
親心
(
おやごゝろ
)
!
親
(
おや
)
にとつて
子
(
こ
)
ほどのものがありませうか。
子
(
こ
)
どもは
生
(
いのち
)
の
種子
(
たね
)
であり、
子
(
こ
)
どもは
地
(
ち
)
を
嗣
(
つ
)
ぐものであり、
子
(
こ
)
どもは
天
(
てん
)
の
使
(
つかひ
)
であり。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
あの朝大家さまから
使
(
つかひ
)
が来てネ、おめひら何年もこゝに居て気の毒だが、さう/\
店賃
(
たなちん
)
が滞つちやア困るから、どうも仕方がねい、あしたにも出てもれひてい
黄金機会
(新字旧仮名)
/
若松賤子
(著)
中々
(
なか/\
)
うまいね……エー
私
(
わたくし
)
は
書林
(
ほんや
)
から
使
(
つかひ
)
に
参
(
まゐ
)
りましたが、先生にこれは誠に
少々
(
せう/\
)
でございますが
差上
(
さしあ
)
げて
呉
(
く
)
れろと、主人に
斯様
(
かう
)
申
(
まう
)
されまして、
使
(
つかひ
)
に
罷
(
まか
)
り
出
(
い
)
でました。
西洋の丁稚
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
それを聞いた法科大学の佐藤丑次郎博士は、自分がその米国案内記を持つてゐる事を思ひ出して、
紐育
(
ニユーヨーク
)
の詳しい地図と一緒に、
使
(
つかひ
)
で内田氏の
許
(
ところ
)
へ持たせてやつた。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
平八郎の母の兄、東組与力
大西与五郎
(
おほにしよごらう
)
が
病気引
(
びやうきびき
)
をしてゐる所へ
使
(
つかひ
)
を
遣
(
や
)
つて、
甥
(
をひ
)
平八郎に切腹させるか、刺し違へて死ぬるかのうちを選べと云はせたのが三つである。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
母
(
かゝ
)
さま、
其
(
その
)
毒
(
どく
)
を
持
(
も
)
って
行
(
ゆ
)
く
使
(
つかひ
)
の
男
(
をとこ
)
とやらが
定
(
きま
)
ったら、
藥
(
くすり
)
は
妾
(
わたし
)
が
調合
(
てうがふ
)
せう、ロミオがそれを
手
(
て
)
に
入
(
い
)
れたら、
直
(
すぐ
)
にも
安眠
(
あんみん
)
しをるやうに。おゝ、
彼奴
(
あいつ
)
の
名
(
な
)
を
聞
(
き
)
くと
身
(
み
)
が
顫
(
ふるへ
)
る。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
近江の
二六
佐々木氏綱
(
ささきうぢつな
)
に
密
(
みそか
)
の
使
(
つかひ
)
にえらばれて、かの
館
(
みたち
)
にとどまるうち、
前
(
さき
)
の城主
二七
尼子経久
(
あまこつねひさ
)
、
二八
山中
党
(
たう
)
をかたらひて、
二九
大
三十日
(
みそか
)
の夜
三〇
不慮
(
すずろ
)
に城を乗りとりしかば
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
さてそこで、これは打ち
棄
(
す
)
てておくことは出来ない。お寺からの
使
(
つかひ
)
も「叱つてやつて下さい。」と、あんなに
判然
(
はつきり
)
いつて行つたのだから、何とかして栄蔵をこらしめねばならない。
良寛物語 手毬と鉢の子
(新字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
稚
(
わか
)
ければ
道行
(
みちゆ
)
き
知
(
し
)
らじ
幣
(
まひ
)
はせむ
黄泉
(
したべ
)
の
使
(
つかひ
)
負
(
お
)
ひて
通
(
とほ
)
らせ 〔巻五・九〇五〕 山上憶良
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
子供等は持つて帰つた林檎をおいしさうに食べるのであつたが、私は一
片
(
き
)
れも食べる気がしなかつた。
夕飯
(
ゆふはん
)
の時に阪本さんが来た。留守の間に浅草の川上さんのお
使
(
つかひ
)
が見えたさうである。
六日間:(日記)
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
それでね、死んだお
父
(
とツ
)
つアんのお墓を
谷中
(
やなか
)
か
染井
(
そめゐ
)
か
何処
(
どこ
)
かへ移さなくつちやならないんだつてね、四五日
前
(
まへ
)
にお寺からお
使
(
つかひ
)
が来たから、どうしたものかと、
其
(
そ
)
の相談に行かうと思つてたのさ。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
劔
(
つるぎ
)
を
杖
(
つゑ
)
に。
松陰
(
まつかげ
)
の。
巖
(
いはほ
)
撐
(
さゝ
)
へて。
吐息
(
といき
)
つく。
時哉
(
をりしも
)
見ゆる。
若武者
(
わかむしや
)
は。
是
(
こ
)
は
抑
(
そも
)
軍
(
いくさ
)
の。
使
(
つかひ
)
かや。
見
(
み
)
れば
衣
(
ころも
)
の。
美麗
(
うるはし
)
さ。
新郎
(
はなむこ
)
とかも。
訝
(
あや
)
またる。
其鬚髯
(
そのほうひげ
)
の。
新剃
(
にひそり
)
は。
秋田
(
あきた
)
を刈れる。
刈稻
(
かりしね
)
の。
齊
(
そろ
)
へる
樣
(
さま
)
に。
「西周哲学著作集」序
(旧字旧仮名)
/
井上哲次郎
(著)
夫に別れてからでも、町の居酒屋で泥酔して、
使
(
つかひ
)
を受けて迎へに行つたことなどもあつた。嫁に来た当座には、
何処
(
どこ
)
か酒のない国に行き
度
(
た
)
いと思つた。母親はよくかう子供等に話して聞かせた。
朝
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
もみぢ
葉
(
ば
)
の散りゆくなべにたまづさの
使
(
つかひ
)
を見れば
逢
(
あ
)
ひし日
思
(
おも
)
ほゆ
大和路・信濃路
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
はしらの宮のみ
使
(
つかひ
)
の
枯草
(新字旧仮名)
/
野口雨情
(著)
夜
(
よる
)
の
使
(
つかひ
)
を
音
(
ね
)
にぞ鳴く
若菜集
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
お
使
(
つかひ
)
の
口上
(
こうじやう
)
と
違
(
ちが
)
ひまして、つい
馴
(
な
)
れませぬ
事
(
こと
)
は
下根
(
げこん
)
のものに
忘
(
わす
)
れがちにござります、よく、
拜見
(
はいけん
)
して
覺
(
おぼ
)
えますやうに。
二た面
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
江戸に下り余が家の(京橋南街第一衖)
対
(
むか
)
ひの
裏屋
(
うらや
)
に住しに、
一日
(
あるひ
)
事の
序
(
ついで
)
によりて余が家に来りしより常に
出入
(
でいり
)
して
家僕
(
かぼく
)
のやうに
使
(
つかひ
)
などさせけるに
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
楚
(
そ
)
の
威王
(
ゐわう
)
、
莊周
(
さうしう
)
の
賢
(
けん
)
なるを
聞
(
き
)
き、
使
(
つかひ
)
をして
(三一)
幣
(
へい
)
を
厚
(
あつ
)
うして
之
(
これ
)
を
迎
(
むか
)
へしめ、
(三二)
許
(
ゆる
)
すに
相
(
しやう
)
と
爲
(
な
)
すを
以
(
もつ
)
てす。
莊周
(
さうしう
)
笑
(
わら
)
つて
楚
(
そ
)
の
使者
(
ししや
)
に
謂
(
い
)
つて
曰
(
いは
)
く
国訳史記列伝:03 老荘申韓列伝第三
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
譽
(
ほめ
)
ざるはなし今菊が申す處は皆理の
當然
(
たうぜん
)
にして汝等が申條は甚だ不都合なり
現在
(
げんざい
)
母の三年越に
煩
(
わづら
)
ふを假令何程商賣が
閙敷
(
せはしく
)
とて一度見舞し
外
(
ほか
)
使
(
つかひ
)
にても容體を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
状袋の
糊
(
のり
)
を
湿
(
し
)
めして、赤い切手をとんと
張
(
は
)
つた時には、愈クライシスに証券を与へた様な気がした。彼は
門野
(
かどの
)
に云ひ付けて、此運命の
使
(
つかひ
)
を郵便
函
(
ばこ
)
に
投
(
な
)
げ込ました。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
次
(
つぎ
)
の
日
(
ひ
)
の
午餐過
(
ひるすぎ
)
に
卯平
(
うへい
)
は
使
(
つかひ
)
と
共
(
とも
)
にのつそりと
其
(
そ
)
の
長大
(
ちやうだい
)
な
躯幹
(
からだ
)
を
表
(
おもて
)
の
戸口
(
とぐち
)
に
運
(
はこ
)
ばせた。
彼
(
かれ
)
は
閾
(
しきゐ
)
を
跨
(
また
)
ぐと
共
(
とも
)
に、
其
(
その
)
時
(
とき
)
はもう
只
(
たゞ
)
痛
(
いた
)
い/\というて
泣訴
(
きふそ
)
して
居
(
ゐ
)
る
病人
(
びやうにん
)
の
聲
(
こゑ
)
を
聞
(
き
)
いた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
マア
夫
(
それ
)
は
宜
(
い
)
いがね、どうもお
前
(
まへ
)
何
(
なん
)
ぼ
使
(
つかひ
)
だつて、
余
(
あんま
)
り
無作法
(
ぶさはふ
)
過
(
すぎ
)
るぢやアないか、
能
(
よ
)
く
物
(
もの
)
を
弁
(
わきま
)
へて見なさい、マア
私
(
わたし
)
の
家
(
うち
)
だから
宜
(
い
)
いが、
外
(
ほか
)
へ
行
(
い
)
つて
然
(
そ
)
んな事をすると笑はれるよ
西洋の丁稚
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
さう
使
(
つかひ
)
の者は言ひました。ハボンスは、王様よりも大勢の人に見てもらひたいと思ひましたが、一日でよいからと頼まれましたので、迎ひの
駕籠
(
かご
)
に乗つて御殿へ参りました。
シャボン玉
(新字旧仮名)
/
豊島与志雄
(著)
堀はそれを持たせて
使
(
つかひ
)
を出した
跡
(
あと
)
で、暫く
腕組
(
うでぐみ
)
をして
強
(
し
)
ひて気を落ち着けようとしてゐた。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
埃及王は
予
(
かね
)
て自分が智慧袋にしてゐる
希臘
(
ギリシヤ
)
の哲学者ビヤスに
使
(
つかひ
)
を立てて訊く事に
定
(
き
)
めた。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
ヂョン はて、
屆
(
とゞ
)
けることを
能
(
よ
)
うせなんだのぢゃ。……これ、
此通
(
このとほ
)
り
持
(
も
)
って
戻
(
もど
)
った。……
此庵
(
こち
)
へ
屆
(
とゞ
)
けうと
思
(
おも
)
うてもな、
皆
(
みな
)
が
傳染
(
でんせん
)
を
怖
(
こは
)
がりをるによって、
使
(
つかひ
)
の
男
(
をとこ
)
さへも
雇
(
やと
)
へなんだわいの。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
私が扇屋へ行く
使
(
つかひ
)
の
丁稚
(
でつち
)
に
随
(
つ
)
いて行つた時、丁稚の渡す買物帳を
其処
(
そこ
)
の
手代
(
てだい
)
が
後
(
うしろ
)
の帳場へ投げました。そしてかちかちと音をさせて扇箱から出した五六本の扇が私の丁稚に渡されました。
私の生ひ立ち
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
夜
(
よる
)
の
使
(
つかひ
)
の蝙蝠の
藤村詩抄:島崎藤村自選
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
蠅
(
はへ
)
も
蛆
(
うじ
)
も、とは、まさか
言
(
い
)
ひはしなかつたけれども、
此
(
こ
)
の
場合
(
ばあひ
)
……きれい
汚
(
きたな
)
いなんぞ
勿體
(
もつたい
)
ないと、
立
(
たち
)
のき
場所
(
ばしよ
)
の
周圍
(
しうゐ
)
から
説
(
せつ
)
が
出
(
で
)
て、
使
(
つかひ
)
が
代
(
かは
)
つて、もう
一度
(
いちど
)
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
是
(
ここ
)
に
於
(
おい
)
て、
孫子
(
そんし
)
、
使
(
つかひ
)
をして
王
(
わう
)
に
報
(
はう
)
ぜしめて
曰
(
いは
)
く、『
兵
(
へい
)
既
(
すで
)
に
整齊
(
せいせい
)
す、
王
(
わう
)
試
(
こころ
)
みに
下
(
くだ
)
りて
之
(
これ
)
を
觀
(
み
)
る
可
(
べ
)
し。
唯
(
た
)
だ
王
(
わう
)
の
之
(
これ
)
を
用
(
もち
)
ひんと
欲
(
ほつ
)
する
所
(
ところ
)
、
水火
(
すゐくわ
)
に
赴
(
おもむ
)
くと
雖
(
いへど
)
も
猶
(
な
)
ほ
可也
(
かなり
)
』
国訳史記列伝:05 孫子呉起列伝第五
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
他に新姻ありし家あれば又
到
(
いた
)
る
式前
(
しきまへ
)
のごとし。此神使はかの花水を
賜
(
たま
)
ふ事を神より氏子へ
告
(
のり
)
給ふの
使
(
つかひ
)
也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
所が
此夏
(
このなつ
)
高等学校の受験生の答案
調
(
しらべ
)
を引き受けた時の
手当
(
てあて
)
が六十円此頃になつて漸く受け取れた。それで漸く義理を済ます事になつて、与次郎が其
使
(
つかひ
)
を云ひ
付
(
つ
)
かつた。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
勘次
(
かんじ
)
もかせえて
知
(
し
)
らせやがればえゝのに」
卯平
(
うへい
)
がぶすりと
呟
(
つぶや
)
く
聲
(
こゑ
)
は
低
(
ひく
)
くしかもみんなの
耳
(
みゝ
)
の
底
(
そこ
)
に
響
(
ひゞ
)
いた。
卯平
(
うへい
)
は
其
(
そ
)
の
日
(
ひ
)
の
未明
(
みめい
)
に
使
(
つかひ
)
の
來
(
く
)
るまではお
品
(
しな
)
の
病氣
(
びやうき
)
はちつとも
知
(
し
)
らずに
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
さア
使
(
つかひ
)
の
仕様
(
しやう
)
を
僕
(
ぼく
)
が
教
(
をし
)
へて
上
(
あげ
)
るからマア
君
(
きみ
)
椅子
(
いす
)
に
腰
(
こし
)
を
掛
(
か
)
け
給
(
たま
)
へ、
君
(
きみ
)
が
僕
(
ぼく
)
だよ、
僕
(
ぼく
)
が
君
(
きみ
)
になつて、
使
(
つかひ
)
に
来
(
き
)
た
小僧
(
こぞう
)
さんの
声色
(
こわいろ
)
を使ふから
大人
(
おとな
)
しく
其処
(
そこ
)
で待つてお
出
(
い
)
で、
僕
(
ぼく
)
のつもりでお
出
(
い
)
でよ。
西洋の丁稚
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
手前
(
てまへ
)
は
姫
(
ひい
)
さまが
御親類
(
ごしんるゐ
)
がたのお
廟所
(
たまや
)
へ
入
(
い
)
らせらるゝを
見
(
み
)
るや
否
(
いな
)
や、
驛馬
(
はやうま
)
に
飛乘
(
とびの
)
ってお
知
(
し
)
らせに
參
(
まゐ
)
りました。
此樣
(
このやう
)
な
惡
(
あ
)
しいお
使
(
つかひ
)
も
命置
(
おほせお
)
かせられた
役目
(
やくめ
)
ゆゑでござります、
御免
(
ごめん
)
なされませい。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
その人達は、その日もドオデエの新作を褒めそやしてばかりゐた。そこへ
使
(
つかひ
)
が持つて来たのが、紐育の本屋からの電報だつた。『サツフオ』の作者は胸を躍らしながら封を切つた。なかには
茶話:06 大正十一(一九二二)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
延期は自分が
極
(
き
)
めて堀に言つて
遣
(
や
)
つた。
若
(
も
)
し手遅れと云ふ問題が起ると、堀は
免
(
まぬか
)
れて自分は免れぬのである。跡部が丁度この
新
(
あらた
)
に生じた
疑懼
(
ぎく
)
に悩まされてゐる所へ、堀の
使
(
つかひ
)
が手紙を持つて来た。
大塩平八郎
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
“使”の意味
《名詞》
(シ)使者。
(シ)(仏教)煩悩。
(シ)検非違使、奉幣使などの略。
(出典:Wiktionary)
“使(
検非違使
)”の解説
検非違使(けびいし、けんびいし)は、日本の律令制下の令外官の役職である。「非違(不法、違法)を検察する天皇の使者」の意。検非違使庁の官人。佐と尉の唐名は廷尉。京都の治安維持と民政を所管した。また、平安時代後期には令制国にも置かれるようになった。
(出典:Wikipedia)
使
常用漢字
小3
部首:⼈
8画
“使”を含む語句
使者
天使
召使
御使
小使
小間使
使用
魔法使
駆使
文使
使命
使童
神使
使役
御使者
使女
急使
使嗾
使僕
酷使
...